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マイスターの研究レポート

脱脂はコーティング剤選びよりも重要!

コーティングに関すること

最近プロの施工店様からの問い合わせに脱脂についてのご質問が多く寄せられてきます。

 

正直いまさらのことのような気がしますが?

 

実態をうかがうと十中八九脱脂方法はシリコンオフのようなアルコールを使用した脱脂方法です。

クロスにアルコールをスプレーしてそれでコンパウンドの油脂を拭き取る。

本当にこれで脱脂ができるのでしょうか?

 

答えはNOです!

はじめの1パネルくらいは確かに脱脂できるかもしれませんが、クロスに付いた油脂は作業を進めていけばそれだけ多くクロスに取り込まれていきます。

そのクロスで幾ら拭いていっても油脂を移動しているだけで拭き取れてはいないはずです。

 

この方法で脱脂をされている施工店の方の施工クレームは、

必ずコーティング施工後の曇りがあるようです。

これは当たり前のことで、油脂が残っている上にガラスコーティングを施工すれば初期製膜のときはわかりませんが、完全硬化に向かい有機溶剤が揮発していくことで残っている油脂と揮発溶剤とが反応を起こし曇りを起こします。

その結果お客様にお引渡し後に数日経ってから曇りが発生してきます!

 

問題はこの様に曇りができている状態でコーティング剤はきちんと製膜されているかです?

これも答えはNOです!

 

そもそも油脂が存在しているのですからコーティング剤は弾かれて均一な膜にはなりえません。

さらに揮発剤と油脂が硬化段階で反応を起こしているのですから、

本来の硬度や製膜厚にはなれるはずがありません。

まったく膜がないわけではありませんが、一枚の膜として製膜していると言うよりも点在していると言うイメージになります。

この状態ではおそらく数ヶ月でコーティングは剥離し始めているはずです!

 

驚くことにプロの施工店として何年も営業されていながらこれらのことを理解していない施工店が多いことです。

これは一つにはコーティングメーカーの責任もあります。

コーティング剤を売り込む際に、面倒な施工方法を推奨しては売りにくくなるため、アルコール脱脂でも施工可能としてしまうためにこの様な施工方法が当たり前となってしまいました。

 

ではどのような脱脂方法を行なわなければいけないか?

やはり洗車が一番です!

出来れば温水で行なえばさらに効果は高くなります。

油脂を落とすだけでなくコンパウンドダストなども洗い流せますから、コーティングの際のダストの咬み込みに因る傷が入ることも防ぐことが出来ます。

しかし水と油と言うように油脂は水も弾いてしまいますからただ洗うだけではやはり完全な脱脂とはなりえません。

だからといってシャンプーを使用しての洗車はコーティングの前処理としてはご法度です!

シャンプーには100%界面活性剤がはいっていますが、これはかなりのすすぎを行なわないと成分残りを起こします。

界面活性剤が残っている所にガラスコーティングを施工すると、油脂反応以上の揮発剤との反応を起こすリスクが高まります。

 

そこで必要となるのが洗車時に使用する脱脂剤です。

車磨き研究所が使用する脱脂剤は特殊な水溶性アルコールなので洗車しながら油脂を分解し流水により完全に油脂と脱脂剤を洗い流すことが可能です。

さらに静電気の発生も抑制するのでコーティングの際の傷入れや埃の咬み込みも防ぎきれいな完全硬化したガラスコーティングが製膜されます。

 

つまり幾ら高価な高性能のコーティング剤を施工しても、その下地になる塗装面に油脂が残っているのではそのコーティング剤の性能は発揮することは出来ません。

規定硬度に達しなかったり、本来の艶が出なかったり、せっかくの耐久性も発揮されず剥離を起こしたりとお金を捨てるようなことになってしまいます。

 

きちんとした脱脂を行なった下地処理がされていれば、無機ガラスコーティング剤であれば経年劣化による曇りや剥離などは起こりえず、基本的には3年以上のシリカ膜の耐久性は確保されるはずです。

 

コーティングの施工をご検討されている方は、当然コーティング自体の説明もきちんと受けなければいけませんが、脱脂方法についての説明をそれ以上にきちんとご確認されたうえで施工依頼をなさる様にしてください。

 

"脱脂こそガラスコーティングの要です"

 

車磨き研究所では、脱脂を含むすべての工程について、厳格な作業規定にしたがって実施しています。
⇒磨きのメニュー&工程を詳しく見る

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