2010年11月03日公開|ホンダ
すでに16年もたつお車ですが、錆1つないかなりの程度のいいお車です。
走行距離も非常に少なく車庫の中で快適に余生を送っているようです。
ビートが発売された頃はバブルのさなかでNSXなどと共にかなり贅沢な作り方をされています、今では此処まで凝った車はホンダといえども造ることは出来ないと思います。
まずは軽なのにミッドシップというところだけでもかなりのこだわりです、其処に更に高価な3連スロットルまで付け当時としては最高馬力の64psを達成しています。
ホンダらしく高回転型で8.500 rpmがレッドゾーンという走りやにはたまらない設定です。
しかもNAという処が非常にレアでマニア好みのお車だと思います。
こんな所にこんなに大きなスピーカーが付いています。
最もスペースがない車なのである程度の音質のスピーカーをつけようとすれば必然的に此処になってしまうのかもしれません。
サウンドシステムで画期的なものも付いています、スカイサウンドシステムといい車速におおじて音量が自動で調整されるそうです。
このような装備は国産車ならではの便利ものです。
真ん中の小さな部分がスカイサウンドシステムのオーディオです。
フルオリジナルの大変貴重な一台です。
このシンプルさは泣かせます!
シンプルですが非常にスポーティーなメーターレイアウトです、イギリスのライトウエイトのようです。
タコメーターとスピードメーターの0 位置が真下に来るところなど最高です!
峠を攻めてこのタコメーターの動きを見てみたいです。
いくら程度が言いといってもさすがは16年経っていますのでそれなりに傷は入ってしまっています。
それでも致命的な深さの傷はないので、ご依頼いただいた磨きのコースも03コースですからかなりのレベルまで仕上げることができると思います。
普通軽ですとこのくらいの年式でしたらクリアーはだめになりイオンデポジットの侵食も限界レベルになっていて当たり前ですが、車庫保管のおかげで此処までの程度が保たれたと思います。
当然オーナー様の日々の管理もかなり神経と時間を消費されて大事に扱われていたことは明白です。
磨き前膜厚は143μでした。
軽にしてはかなり厚い膜厚です、この当時ですから当然塗料は油性ですが、それでもかなり厚いほうです。
ホンダがかなりお金をかけ真剣に作っていたことの証拠だと思います。
ペーパーを掛けたらこんなんになっちゃいました!
たまにペーパーがけの磨きをオーダーされたお客様が施工状態が気になり見に来られることが有りますが、このタイミングで大事な愛車を見られると、
「こんな風になって大丈夫なの?」
「これが直るの?」
「信じられない!」
などほとんどの方は磨きに出したことを後悔されます。
「それじゃ一箇所だけこれを磨くとどうなるかお見せしますね!」
とペーパーがけで真っ白になったところを磨いてお見せしますと、
「あ!色が戻った」
「もうだめかと思ったけれど、磨くとこんな風に直るんだ!」
とご安心され帰られます。
私も素人ならたぶんこう感じるでしょう。
3000#施工後の膜厚は140μでした、研磨膜厚は3μです。
此処からが磨きの腕の見せ所です。
無理やり傷をつけた表面を整えていかなければいけませんが、実はウールで何もしない塗装面を磨くより磨きやすいのです。
その理屈は物理的根拠に基づくものなのですが、企業秘密なのでブログではお教えしませんが、施工いただいたお客様には内緒でお教えします。
ウールバフ施工後の膜厚は138μです、此処までの研磨膜厚は5μとなります。
深い傷はあまり無いとは言っても、油性塗料ですので柔らかいですから初期研磨でこれくらいの研磨は必要となります。
車体の左側はウールバフ施工後の状態です。
ウールバフで付けた細かいポリッシャー傷が円形に見えます。
右側がスポンジバフ1回目の処理後の状態ですが、水銀灯の周りの円形の傷が無くなっています。
このように徐々に細かい傷に置き換えて生きます。
当然この工程にしたがって塗装の艶も復活していきます。
スポンジバフ1回目の研磨後の膜厚は136μです。
左の写真がスポンジバフ1回目終了後の状態ですが、ウールバフのときに比べ傷の量が少なくなったように見えますが、傷の量が少なくなっただけではなく深さが浅くなっています。
右の写真ではほとんど傷や曇りは確認できませんが、これがスポンジバフ2回目の状態です。
この時点で肉眼ではほとんど傷らしきものは確認できなくなるところまで仕上げます、わずかにオーロラマークといわれる非常に細かい傷だけが残っています。
スポンジバフ2回目終了後の膜厚は135μです。
最後の仕上げ磨きで目には見えない傷を処理して最後の仕上げをし、鏡面を作り出します。
ほとんど研磨はしていませんので、研磨後の膜厚は2回目と同じ135μです。
総研磨膜厚は8μとなりました。
何とか磨きも終了しました!
此処まで塗装が復活しました。
施工前は、
「16年前の車にしては綺麗だな!」
と思っていらしたと思いますが、此処まで来るとまるで別次元です。
間違いなく新車でもこの塗装面には太刀打ちできません!
HONDA ホンダ ビート バージョンZ コーティング終了
ワレながら会心の出来の1台です!
そこそこ年式のいったお車を新車のように磨き上げ、
「何じゃこれは!」
となるのはたまらなく楽しいのです。
高年式のお車ですとその差は歴然としていますから、久しぶりに対面する愛車を前に驚かれたり思わずニヤニヤされたりという、お客様の表情を拝見するのは磨きや冥利に尽きます。
このお車は最近幌も新品になさっているので更に磨きも引き立ち、とても16年前のお車には全体的にも見えません。
オーナー様はビートのクラブに所属されているとのことでしたので、オフ会にいかれた際にはきっとお仲間が大変身したビートを御覧になりさぞや驚かれることでしょう!
出来れば其処についていって情景を見て見たい気もします。
まだまだ現役で綺麗なままオーナー様と風を楽しんでいてもらいたい1台が完成しました。
施工コース:エクセレントライトフィニッシュ ガラスコーティング+03磨きコース(鏡面磨き)
施工料金:64.680円税込み(お持込割引10%・長期お預かり割引20% 適応)
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