2010年12月18日公開|BMW
ドイツ車の中でベンツと双璧をなすBMWですが、車磨き研究所ではなぜかBMWの施工台数はベンツと比べ少なめです。
最近のBMWはかなりクリアーの硬さが硬くなり多くの磨き屋さんがまったく歯が立たないと苦しまれている話を聞きます。
確かに昔から硬いクリアーで有名なベンツよりも硬いそうなので、国産車を主体に施工されている磨き屋さんでは使用するバフやコンパウンドの相性が合わず大変だと思います。
塗装が硬いからといって粒度の粗いコンパウンドや研磨力の強いバフをむやみに使用して磨くと確かに塗装を削ることはできるかもしれませんが、逆に研磨傷を入れてしまうこととなります。
しかし磨きは傷を徐々に細かな傷に置き換えて行く作業ですからできるだけ磨き傷をいれずに研磨を行っていかないと、後に行くほど作業は困難になっていってしまいます。
ポイントは一番初めの一番強い磨きでいかに研磨傷をいれずに塗装を研磨するかということですが、これが非常に難しいことです。
塗装の硬さや状態に合わせて一番相性のいいできるだけ粒度が細かく研磨力の弱いバフでいかに塗装にダメージを与えずに磨き、なおかついかに作業時間がかからないものを選択していかなければなりません。
このお車は今年の登録でまだ8ヶ月ほどしか経っていないお車を今回ご購入されたそうです。
当然ほとんど新車ですから塗装の状態はいいのですが、前のオーナーはコーティングは施工されていなかったようで洗車傷は深いものから浅いものまでかなりの量が入っている状態でした。
本来ならば02プラスの傷取り磨きが必要なレベルでしたが、ご予算と施工日程の都合から02コースの磨きということになりました。
やはり傷の多くは洗車による線傷ですがおそらく手洗い洗車の際に付着した汚れやほこりなどをスポンジがかみこんで付けていったものと思います。
長いものは30~40cm位のものも数本ありましたが、おそらく細かい砂のような角の尖った物を引きずってしまったものと思われます。
相当に塗装が硬いこともあり02コースの磨きはスポンジのみ3回の研磨で仕上げなくてはいけないので今回は相当苦労するものと思われます。
何とか施工前の写真の傷は取りきることができましたが深い傷は残ってしまいました。
磨き前膜厚は145μ、磨き後膜厚は143μで研磨膜厚は2μにとどまりましたが、これはスポンジバフで傷をいれずに研磨する限界膜厚です。
ファーストカットで強く研磨をして傷を入れてしまうとセカンドカットでは倍の時間が必要となります、本来ならばそうしてでも少しでも傷を取りきりたいところですがご納車の予定の変更が無理なため標準施工時間で上げなければ間に合わないため2μの研磨で妥協しなければいけなくなりました。
できればあと一日の施工日程がいただければ私どもも納得いく施工ができたのが残念です。
磨きコーティングにお出しになる際にはあまりタイトな施工日程を望まれるより余裕を持った日程を組まれて施工予約をなされることがいいと思います。
磨きは50~70c㎡ずつ磨きそれを繰り返す作業なので、きちんと磨いていくとなるとおのずと一日に磨ける量は決まってきます。
一日で粗磨きから仕上げ磨きまで行えることは物理的にありえません!
磨きとは時間と手間をかけ徐々に仕上げていくことで初めていい仕上がりになるものです。
このドリンクホルダーは優れものです!
多くの場合センターコンソールに装備されていることが多いですが、横を向いたり体をひねる必要があることから意外と使いにくく安全運転にも問題があります。
運転席用は横に曲がっていく構造でほとんど体も視線も動かさずに手が届くのでこれだけでも、
"BMWはいいなー”
と感じ入ってしまいました。
このクラスでこのサンブラインドの装備はうれしい限りです。
ただしオプションですが。
一枚ガラスならまだしも後方の三角窓にもブラインドがついているのはベンツのSクラスのようです。
個人的にセダンにはフィルムを張ることが嫌いなのでこの装備で、
“さらにBMWもいいなー”
とますます思い込みました。
このシフトレバーにははじめは戸惑いました。
ボタンを押すことによりディプトロのように前後にカチカチと動かすことで操作するのですがなれないせいか違和感を感じます。
これ以外にもステアリング周りのスイッチ類やiモードなど今までの車とは違う操作形態が多く、アナログ人間の私にはちょっと近づき難い気持ちのなってしまい、
“やはりBMWは私には向かないのでは?”
と尻込みしてきてしまいました。
BMW ビーエムダブリュー 525i コーティング終了
塗装の肌の感じはライバル車種であるベンツのEクラスよりもいい感じです!
何が良いのかというと、パネル正面から見たときにベンツはかなりの柚子感を塗装に感じますが、BMWはそれがまったく無く側面から透かすように見ない限り気になるようなレベルではありません。
その様な塗装と今回施工したコーティング剤との相性は非常によく“高級感があり深みのある艶”に仕上がりました。
傷はある程度残ってしまいましたが、ぱっと見ただけでは気がつかないようなレベルにはすることができほっといたしました。
次回ご依頼いただくときはせめてあと一日お時間を空けてください!
施工コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)
施工料金:94.185円税込み(輸入車割り増し磨き10%・濃色車割り増し磨き10% 適応)
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