2010年12月26日公開|レクサス
ただでさえあまりお目にかかることの少ないレクサスのSC430ですが、さらにこの色はほとんど見ることはありません。
お電話で色をお聞きしているときは茶色というだけのイメージでしたので、正直ダサい色だなと思っていましたが、現車を始めてみてみるとこれがなんともいわれぬ良い色なのにびっくりしました。
光の当たり方でかなり色が違って見えて、品の良いマジョルカ塗装のようです。
塗料の品質も明らかに普通の塗料とは違うのは一目見れば我々プロでなくてもわかるほどの品質です。
これだけの高級車ですからナビゲーションも電動のふたが付いて隠れるようになっています。
ウッドの品質も非常によくデザインも車体の雰囲気とよくなじんでいます。
メーター自体はシンプルですが、奥行きが深いデザインになっているところはスポーツカーらしく国産車としては珍しく良い出来だと思います。
トヨタは他社の比べギミックに頼る傾向がありますが、このような作り方ができるのならばほかの車もこのようにすればいいのにと思ってしまいます。
ここまで白いシートは珍しいです!
ものすごくかっこいいのですが、汚れの目立ち方も半端ではないと思いますので乗るのにはかなりの勇気が必要です。
しかしどうしても納得がいかないのはこの後部座席です。
背もたれは直角というよりオーバーハングしているかのようですが、ここに1時間でも我慢して乗っていられる人はいるのでしょうか?
子供でも無理ではないでしょうか。
ここまで非日常的な車ですからどうせなら潔く2シーターにしてほしかったと思います!
運転席のヘッドレスト後部にメッキのレクサスマークが付いていますが、これはやりすぎでしょう!
確かにオープンカーですから、オープンにしたときは目立つかもしれませんが成金趣味的なセンスです。
このような細かいところの感性が所詮日本車的と評価されてしまうところではないでしょうか?
しかしこのオープンカーに変身する様は感動的です!
スーパーカーもオープンカーに変身するときはかなり面白い複雑な動きをしますが、このようにメタルトップでここまで派手な収納の仕方はすごいの一言です。
この複雑な動きで壊れないように作る技術はレクサスならではでしょう。
批判もしていますが、無条件にかっこいいです!
ボデイの色といいシートの色といいセレブっぽさ全開です!
この車を似合うように乗りこなすのはかなりのセンスと度胸が必要です。
エンジンはLSとの共用ですのでスポーツカーとしてはちょっと物足りない部分です。
せめて専用のチューニングをしてもう少し角のあるフィーリングを付加してあげればもっと良かったのにと思います。
Luxuryの車高調が付いています。
かなりの車高短ですので普段使いにはかなり神経を使うと思います。
しかし見ためはかなりシェイプした印象に見えるのでかっこいいです。
品の良い車高としてはこれが限界です。
今回SC430のこの色にこだわられ購入されたそうですが、せっかく見つかった車は全体の程度は非常にいいのですが、残念ながら塗装の傷はボデイ全体にくまなく入ってしまっておりました。
おそらく前のオーナーは躊躇することなく洗車機に入れられていたものと思われます。
トランクにはレグサス純正のコーティングメインテナンスキットが乗っていましたので一様レグサス純正のコーティングは施工されていたものと思われますが、実際には塗装の傷はこの様です。
私が聞き及ぶ限りではレグサスの純正ガラスコーティングは新車時でも十数万円の価格だそうですが、わずか2年ほどでこのようになってしまうコーティングにその価格価値はあるとは思えません。
正直な印象としてはブランドだけの詐欺的コーティングです!
これがコーティング専門店で施工されたとしたら、この価格レベルのコーティング剤を使用したらこのような傷だらけの状態にはまずならないと思います。
メーカーやディーラーの姿勢にはいつも疑問しか感じえません!
ボンネットとルーフの部分に染みができてしまっています。
はじめはクリアーが鳥糞などで酸化しているのかと思いましたが、どうやらコーティングが酸化している染みのようです。
使用されているコーティング剤が無機性のものであればこのような酸化染みは起こらないはずです。
幸いだったのは車庫保管車のようでしたのでクリアーまでの酸化はせずにすんでいたようです。
磨き前膜厚は231μでした。
この年式としては脅威的膜厚の厚さです。
特殊な塗装ですので何回も重ね塗りを繰り返しているのだと思います、ことによると油性塗料かもしれませんが、どっちにしてもかなり贅沢な塗装であることに間違いはありません。
ほとんどの傷は洗車機の因るスクラッチなので研磨厚はそれほど必要はありませんでしたが、クリアーはかなり硬くスポンジバフだけでの研磨では時間がかかってしまうために、今回試作であがってきたメリーウールで試してみることにいたしました。
結果は良好で、ウール並みの研磨力を持ちながら磨き傷は眼で確認できないほど付かずその後のスポンジバフでの仕上げもスムーズに行き大成功でした。
ただコンパウンドとの相性がいまいちで焼き付を起こしやすいことがわかりましたので、コンパウンドの改良が課題として残りました。
しかし研磨自体は良好に進んだために2μの研磨で仕上げることができました。
あれだけあったスクラッチもきれいさっぱりなくなりました。
当然古いコーティングは剥離していますので染みになっている部分も跡形なく消えています。
これだけ凝った塗装ですからせめてこれ位のクオリティーにはしておきたいものです!
LEXUS レクサス SC430 コーティング終了
今回このSC430ご購入に際して足回りとエアロとで200万円近くをさらに使われてしまったとのことで、コーティングの予算が少なくなってしまったためにコーティングはポリマーとなってしまいました。
しかし艶はガラスコーティングよりもポリマーのほうが上ですので現段階での見栄えはかなりの仕上がりとなっています。
しかし残念ながらその効果の持続には限界がありほとんどお乗りにはならないそうですがおそらく半年が限界と思われます。
ポリマーは傷に対しての防御性能はまったくありませんので、その間に数回行われる洗車でまた傷が入っていってしまうことが気がかりです。
外装のカスタムにお金を掛けるのは確かに魅力のあることですが、いくら外装が決まっていてもボデイに傷があったのではその魅力や高級感は半減してしまいます。
また徐々に傷ついて艶を失っていく愛車を見るに付け愛情も減少して行ってしまうのが私も経験してきたパターンです。
このようなことを防ぐためにもガラスコーティングだけは施工されることをお勧めいたします。
今回はドアステップにペイントプロテクションフィルムの施工もいたしましたが、これも傷が付くと意外に目立ち深い傷になりやすい部分ですのでできれば施工しておきたい部分です。
施工コース:水性簡易ポリマーコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)+エクセペル・プレミアム ペイントプロテクションフィルム(ドアステップ)
施工料金:96.810円税込み(濃色車割り増し磨き10% 適応)
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