2010年12月28日公開|メルセデスベンツ
今年完工納車の最後のお車です。
今年は非常にベンツのお客様が多くこのお車でちょうど70台となりました。
さらに驚くべきことに入れ替えでの新車のお客様がそのうち3/4を占めていたのは驚異的です。
なぜここまでベンツの買い替えが一気に進んだのかはいくつか正当な理由が考えられます。
買い替えをされたお客様にお聞きすると大体このようなお答えが返ってきましたが、私が感じる一番大きな理由は5番で、その後押しをしたのが3番のような気がします。
新車登録台数では今年の前半はアウディに大きく水をあけられていましたが、途中からアウディを抜き去りフォルクスワーゲンに迫り勢いで販売を伸ばしてきました。
ただここまで急速に買い替えが進んだため来年の動向は心配になります。
ベンツの来年の大きなトピックスはあまり無く、CLSのフルモデルチェンジとAMGの新エンジンの搭載くらいが今のところの情報です。
BMWやアウディなど今年の惨敗を巻き返すべくかなりの工夫をしてくるようですのでベンツの苦戦が予想されます。
この中で心配されるのが現在のベンツの新車の状態のクオリティーの低さです。
夏過ぎごろから一気に塗装の状態はクオリティー低下してきました。
私が考えるにこのような状態を招いているのはインポーターであるメルセデスジャパンの方針だと思います。
海を渡って船にすし詰め状態で運ばれてきますから当然へこんだり傷が付いたりは避けられません、私の知人が今年フェラーリのPDI センターを視察に訪れたとき無傷のフェラーリは一台も無かったそうです。
このような状態ですから当然ベンツもほとんどの車が何かしらの補修を受けているはずです。
問題なのはこの補修時のクオリティーの低さです。
一番多かったのは塗装の物咬みですです。
私たちが磨きの工程で気が付くのですから当然PDI でも気が付いているはずですが、納期の問題とコストの問題などでおそらくそのままディーラーへ出荷されてしまっているものと思われます。
中にはリアクォーターパネルなど暈かしを入れなければいけない部分に暈かし痕などが分かるものまでありました。
私たちがこのようなことを発見してしまいお客様にお伝えするべきかどうかは非常に悩むところです。
言ってしまえばお客様とディーラーとの揉め事になることは間違いないですし、言わなければ言わないで仮にお客様が気が付かれなかったとしても1.000万円クラスの車が傷物であることを黙っていることの良し悪しを考えてしまいます。
ここではベンツだけを取り上げてはいますが、他の高級輸入車メーカーでもこのようなことは目に付きましたし、国産特にトヨタにおいては取り扱いディーラーによる納車時のクオリティーのばらつきも目立ちました。
またオークションで購入された中古車のクオリティーの低さも例年に無く目立ちました。
これは新車の販売が不振だったため、程度のいい車が市場で不足していたことが原因となり逆に程度の悪い車が市場に溢れたため販売店が長期在庫になるためオークションで処分しようとしたためです。
程度の悪い車をオークションで処分するためには実際の程度からする価格価値よりもよく見せなければいけません。
そのために外装などは傷をポリマーなどで一時的に隠してパット見よくして出展してきます、落札者はそこまで見破れるほどじっくりと観察できて買える訳ではないのでいざ車が届き点検して見ると“そんなはずでは”ということが起きてきます。
しかし落札者もぎりぎりの利益で安いプライスをつけて販売しなければ他店との競合の中で売れ残ってしまいます。
そうなるとオークションと同じで程度の悪いことは承知のうえでそれをいかに隠して販売するかということになっていってしまいます。
結果購入されたお客様がこれではあまりにもということで補修されるというパターンがよく見受けられました。
この現象は車屋さんだけを責められる事ではないと思います。
お客様もとにかく安くということが一番でその中でそれ以上のことを望むこと自体に無理があります。
求めるのはクオリティーなのか価格なのかは二者択一することは必要ではないでしょうか?
磨き前膜厚は134μ、磨き後膜厚は133μで1μの研磨で仕上がりました。
このお車は上で書いたような補修痕跡は一切無くスムーズに作業を進めることができました。
新車である以上輸入車であろうが国産車であろうが本来このようなレベルでお客様にお引渡しするのが当たり前で、それがメーカーやディーラーの義務だと思います。
メーターの中の燃料メーターの下にあるマークがユニークです。
燃料残量がなくなってくるとスタンドで給油しているマークが出ます。
Mercedes-Benz メルセデスベンツ C200 CGI BlueEFFICIENCY コーティング終了
今年最後の施工なのであわてることの内容にきっちり仕上げさせていただきました。
新しいお車で新年をお迎えしていただくことはまた新たな活力を生む原動力にもなっていくのではないでしょうか。
今日も雪がちらついているお正月の天気も心配ですが、ピカピカの愛車で初詣などお正月をお楽しみいただけたらと思います。
今年一年施工車ギャラリーをご覧いただきましてありがとうございました!
来年はさらに内容のあるものにしていきますので新年からの施工車ギャラリーもぜひご覧ください。
施工コース:マーベラスフィニッシュ ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)
施工料金:77.700円税込み(輸入車割り増し磨き10% 適応)
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