2011年01月28日公開|マツダ
鮮やかな色のRX-8です。
RX-8で赤はなかなか見かけることはありません。
往々にして赤の塗装はソリッドカラーが多いため紫外線劣化で色抜けしてしまうことが多いですが、このお車の場合マイカ塗装がおごられているためその心配もありません。
現在ではほとんど使用されなくなったロータリーエンジンですが、色々な技術革新の結果今でも受け継がれていることはマツダのポリシー有る車作りの根幹として畏敬の念を感じます。
私自身もロータリーエンジン車は過去に3台乗り継ぎ大のロータリーファンの一人として、サバンナRX-3で富士スピードウェイでL型エンジンの日産車と熾烈なバトルを繰り広げていたことが懐かしく思えます。
このドア構造は革新的でありマツダだからこその発想だとは感心しますが、個人的にはどうせだったらツーシーターにしたほうがよかったのではないかと感じます。
構造的にもかなり簡単となることで、価格も抑えられますし、何よりも車重が軽くできることはスポーツカーにとっては馬力より最大の武器になることです。
決して豪華な内装ではありませんが、本来のスポーツカーらしさがきちんと表現されたすばらしい内装です。
最近は国産車でもスポーツカーといいながらごてごてと重装備になってきていますが、やはりスポーツカーはこのくらいシンプルであるべきです。
ペダル配置も非常にヒールアンドトゥがやりやすそうな良いレイアウトとなっています。
質感的にも十分なレベルです。
ロータリーといえどもNAで235psは立派です。
13Bエンジンはすでに基本設計から30年以上経過したエンジンではありますが、改良に改良を重ね開発当時の約二倍の出力を達成していることはすごいことだと思います。
私の若かりしころのレース用サバンナも13Bを積んだグループ6仕様でしたが、レーシングナイト製のWRC仕様のブリッジポートで限界チューンを施したものでも260psだったことを思えば、市販車でほぼ同等の馬力を達成していることはすごいことだと思います。
新車で半年前に購入されたお車だそうですが、納車当時からすでにこの状態だったそうです。
モータープールで長期在庫在庫であったとのことでこのような状態になってしまっていたそうで、さすがにこれでは新車としては悲しすぎるのでディーラーも色々作業を試みたそうですがこれが限界だったそうです。
しかしお客様としてはこの状態はあきらめきれず、鱗の除去でご入庫いただきました。
確かにかなりハードな鱗ではありますが、このくらいでしたらそれほどの苦労は無く除去は可能です。
少し昔はこれほど簡単にガラスに鱗はできませんでしたが、近年では管理状態がずさんであったり環境により一年経たずしても頑固な鱗ができてしまうようになりました。
この一番大きな原因は酸性雨にあります、次に水道水のカルキなどが上げられます。
一般的に鱗は不純物が堆積し硬い汚れとなって付着しているように思えますが、実はそこにプラス酸性雨やカルキなどによりガラスが溶かされその成分と一緒に付着しているのがガラスの鱗なのです。
ですから非常に硬い鱗となりクリーナーでこする程度ではびくともしない強固な鱗となってしまうのです。
このようにガラスが溶けてできていく鱗ですから、長期間放置すればどんどんとガラスは溶かされガラス表面がゆがんでいってしまいます。
ここまで行ってしまうともう補修は効きませんのでガラスの交換しか方法はなくなってしまいます。
鱗を落とす特殊な溶剤を塗り込み鱗を溶かしているところです。
当然ガラスを含む鱗を溶かすのですからガラス自体を溶かしてしまう恐れがありますので時間との戦いとなります。
これで鱗がとりきれない場合には繰り返し施工することは危険ですので、残ってしまう鱗はポリッシャーを使用して削り取っていくこととなります。
今までの施工事例からするとバスやトラック以外はほとんどそこまでに必要があったことはありません。
但しこの作業工程は今まで気がつかなかったガラスに入っていた傷も浮き上がらせてしまうので、結果ポリッシャーによる研磨が必要になってしまうこともかなりの確率で発生します。
このお車のようにまだ半年程度しか経過していない場合はまず大丈夫ですが、ある程度使用されたものはほとんど傷が入っていると考えるべきです。
ではなぜ普段は傷に気づかないのかといいますと、シリコンオイルが傷に入り込み隠しているのです。
シリコンオイルは大気中にもたくさん浮遊していますし、それを含んだ雨も同じことです、またガラスクリーナーやウオッシャー液にも含まれているために知らず知らずのうちに傷は自然と隠されていってしまっています。
“じゃあ問題ないじゃん”
とお思いになられるかもしれませんが、それは間違いです!
シリコンオイルは光の反射を屈折させますので、特に雨の日の夜間などには視界を妨げる原因となりますので、安全運転のためにも傷を除去することは大切なことです。
あれだけ頑固にこびりつき、ディーラーもお手上げだった鱗はきれいさっぱりなくなりました。
幸いのもお車が新しかったので傷が浮き出てくることも無く、このまま脱脂しコーティングを施工することができます。
DIYで施工される際にも脱脂工程は手を抜かずしっかり行うことが一番大事な工程です。
ボデイのガラスコーティングもそうですが、コーティングの剥離や曇りの最大の原因は脱脂の甘さが一番の原因となります。
コーティングの塗り込みよりも脱脂の丁寧さが仕上がりと耐久性を左右しますので、くれぐれも丁寧な脱脂を心がけてください。
MAZDA マツダ RX-8 スプラッシュビューコーティング終了
あれだけ頑固な鱗もすっかり除去されクリーンなガラスに生まれ変わりました。
いくらボデイがきれいでもガラスが曇ってうろこだらけではその魅力は半減してしまいます。
安全運転の観点から見ても、クリーンな視界の確保は非常に重要なことです。
取れない鱗でお悩みの方はぜひ一度度相談下さい!
車両クラス:クラスM
施工コース:スプラッシュビューコーティング+鱗落し(基本セット+リアサイド2枚+リア)
施工料金:35.700円税込み(旧料金)
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