2011年04月16日公開|ホンダ
今年の年初の1号車として施工いただいたお車の再入庫です。
再入庫の理由は二つありますが、どちらもディーラーがらみとなります。
1.新車購入時にディーラーで施工したコーティングが数ヶ月で剥離を起こしていて、ルーフ部分がイオンデポジットによりクリアーにクレーターができてしまったことによりディーラーとの補償問題で決着が付き、そのクレーターの補修をするため。
2.別のディーラーにヘッドライトの修理に入れた際納車時に洗車機に入れられ拭きあげも放置されたことで、水染みができさらに全体に傷が入り、それに対してポリッシャーをかけてさらに傷だらけにされたことの補修をするため。
以上の2点のための入庫ですが、
つくづくディーラーには振り回され続けお客様も疲労困憊のご様子です!
なぜこの様なことが起こりどのような過程で補修が決定されたかをご説明いたします。
1-1
ホンダの中で一番高いといわれる12万円の親水性のガラスコーティングを新車納車時に施工されました。
施工はPDIで行ったそうですが、おそらくまともな脱脂も行わずただコーティング剤を塗りこんだだけの施工を行い剥離したか、カタログにあるような無機ガラスコーティング膜硬度9Hというのが真っ赤な嘘で、バリバリの有機性コーティング剤で膜硬度もまったくの嘘でポリマーレベルのコーティング剤であったかのどちらかだと思います。
これは年初に車磨き研究所で際施工した段階においてすでにコーティングは存在しなかったためにどちらが理由かはわかりません。
1-2
車磨き研究所での再施工後、お客様はディーラーに対しコーティング代の返還かルーフのイオンデポジットに因るクレーターの補修代の請求をされました。
1-3
ディーラー側の回答はちょっと驚くべき部分もありました。
ディーラーから車磨き研究所に施工前の状態の問い合わせがあり状態をお伝えしたところ、ディーラー側の担当者は“やはり”といったある意味確信犯的な言葉がありました。
「コーティングはメーカーが行ったものなのでメーカーに問い合わせをしましたが、補償の対象とはならないといわれてしまいました!」
「しかしなっていること事態はメーカー側の回答とは別に販売したディーラーとしてはだから何も対処はできませんとは言え無いので、何ができるかを検討します」
とのことで、数日後お客様に回答があったそうです。
「再塗装をして直します!」
これにはお客様は納得されず、
「再塗装は新車の塗装とは違うのだから磨きで直してほしい!」
と主張すると、
「それは家では無理です!」
話は平行線となりお客様は、
「車磨き研究所で03コースの磨きでクレーターを直してもらうので補修費用を負担してほしい」
と主張されたそうです。
数週間後にディーラーからの結論が提示されましたが結果は、
2万円だけ費用負担をしますとのことでした。
1-4
結果としてはよくディーラーがここまで認めたと思います。
担当者の方がかなり上司とやり取りをしていただかない限り、ディーラーの組織的には外部の業者にお金を払ってまでクレーム対処をすることはありませんので、
担当者のサービスマネージャーの方の人柄だと思います。
ただこの間の決定までには約1ヶ月が費やされその間もお客様から連絡をしない限りディーラーからの連絡が無かったことは、
クレーム対処としてはあまり誠意的ではなかったとは感じます。
2-1
ヘッドライトの修理にディーラーにいてられた際、
「コーティングを施工してあるので絶対に車を洗わないでください」
とお客様が受け付け担当者に伝えられたそうです。
修理が完了したとのことで車を引き取りに行ってみると、
車は“一面水染みと傷に覆われていた”そうです。
「車を洗わないでくださいとお願いしたのに洗ったのですか?」
と聞くと、ディーラーの整備士は、
「聞いていませんでした」
「しかしちゃんと手洗いで洗いました!」
と平然と言ってのけたそうです。
「手洗いで洗ってここまでの傷が入るはずが無い!」
「だとしてもこの水染みは直してくれ」
といって、傷がついてしまったことは諦め水染みの除去を依頼してきたそうです。
水染みの除去ができたとのことでディーラーに行ってみると、確かに水染みはなくなっていましたが、傷の状態はとんでもない状態にさらに悪化していたそうです。
「何をしたんだ、どうしてくれるんだ!」
といくら文句を言っても受け付けてもらえずやむなく引き下がられたそうです。
2-2
納得できず車磨き研究所にその足でおいでになり、
「傷の状態を見てほしい!」
とのことで拝見して見ると、確かに洗車に因る傷はかなり入ってはいましたが、問題は洗車に因る傷ではなくポリッシャーに因る傷が一面に入っている状態でした。
「磨き屋に見てもらったら洗車傷だけでなくポリッシャー傷もあるし、手洗いで付いた洗車の傷ではないといっているけれど本当は何をしたんだ?」
お客様がディーラーに再度文句を言って電話をかけますが一向に埒は明きません。
電話を代わって話をしてほしいとのことでディーラーの担当したメカニックと話をしてみると、
「この傷は明らかにポリッシャーでしか付かない傷ですが、何をしたんですか?」
としつこく問いただして見ると、
「実はスタンドで洗車機で洗いました!」
とのお客様には手洗いといっておきながら、
実は洗車機で洗っていたという大嘘を暴露しました。
「それだけではこの傷は付かないでしょう?」
「本当はポリッシャーもかけたのでしょう?」
と問いただすと、
「そんな時間があるはずがありません、スタンドに確認して見ます。」
「後でその結果を連絡します」
とのことでその場は終わりました。
2-3
待てど暮らせどディーラーからはお客様にも弊社にも連絡はありません。
宙ぶらりんの状態でお客様を放って置くわけにもいかないので、こちらからどうなったかの問い合わせをしてみると、
「直すのに幾ら掛かりますか?
見積もりをください」
とのご返事で、なぜポリッシャー傷が入っていたのかに関しては、触れずじまいでした。
当事者ではないにでこれ以上の口はさみもできませんので、とりあえず見積もり金額を提示しどの様に対処していただけるかの回答待ちとなりました。
しかし今回も待てど暮らせどディーラーからは連絡は無く、こちらから結果をお聞きして見ると、
「補修をお願いします」
とのお答えを頂きました。
2-4
結果よければ全て良しとは言いますが、ここまで至る過程においてディーラー側からの積極的なアプローチは無く、こちらサイドからの再三の請求にやむなく応じた形には正直あまり誠意を感じることはできません。
結局ポリッシャー傷がどのような経緯でついたものなのかの説明もありませんでしたので、結果このことに対してのきちんとした謝罪もお客様にはないままに終わってしまいました。
これではとりあえず金を出して直すことでお客の口をふさいだだけで、
大切なお客様のお車を傷つけてしまったことの反省はまったくないということにしか取ることができないような終わり方となってしまいました。
これが今回補修に入られたことの一連の経過の一部となります。
この様なことをあえて書かせていただいたのは、
お客様のご希望によりことの真実・ディーラーの対応を公表してほしいとのご要望により公開させていただきました。
あまり写真がうまく取れてはいませんが、実際の状態は太陽光の下でも傷はくまなく入っていて、ポリッシャーの傷はオーロラのようにゆらゆらして見える状態でした。
ルーフはイオンデポジットのクレーターを処理するために#3000のペーパーによる03コースの磨きで補修作業となりました。
ディーラー側の補修提案のように確かに塗装しなおしてもきれいにはなりますが、
メーカーのライン塗装と補修塗装ではまったく塗料も塗装方法も違うため、再塗装で補修をすることは避けることができるのであればそれに越したことはないと思います。
傷に関しては、洗車機とポリッシャーに因る傷ですので浅い傷がたくさんついてしまっていただけなので、すっかりきれいになりました。
ルーフのクリアーにできていたクレーターも03コースの#3000のペーパーをかけることで跡形なく消すことができました。
とりあえずはこれで外観上はきれいにすることができましたが、今回のディーラーによる失態により納車1年半にもかかわらずすでに2回も磨きをしなければいけなくなったことは、結果としては無意味に膜厚を薄くしなければいけないというマイナスを代償としてお客様は払われたことになってしまいます。
HONDA ホンダ オデッセイ アブソルート コーティング終了
精神的な大きなダメージを伴いながらもなんとかディーラーに非を認めてもらい補修できたことを善しとしなければいけないのかも知れません。
今回の一連の揉め事の最大の問題点は結果のどうなったかというよりも、
その過程でのディーラーのいい加減すぎる対応だと思います。
全ての過程において常にディーラー側からの積極的対応はなく、こちらからどうなっているかを問い合わせない限り答えは出てこない逃げ腰に尽きると思います。
自分たちのしたことや発言に対して、本当に責任や反省があるのならばこの様な消極的対応はありえないのではないでしょうか?
逃げていればお客が根負けして自然消滅することを期待しての対応ではないかと感じてしまいます。
車磨き研究所のお客様にはディーラーにお勤めの方も個人的なお客様としてたくさんいらっしゃいます。
今回のことを何人かのディーラーマンの方にお話をして意見やディーラーのあり方としてどうなのかをお尋ねしましたところ、
「個人的見解としても、自分の会社的に考えてもこの様なレベルの対応はありえない!」
と全員の意見が一致したお答えでした。
つまり全てのディーラーマンやディーラーが同じように不誠実ではないことにほっとしました。
車を購入されたり修理する際には、何かあったときにどこまで誠意的に対応してくれるのかを予想してお店や担当者を選ぶことも必要かもしれません。
車両クラス:クラスLL
施工コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02磨きコース(ルーフ以外)03磨きコース(ルーフ)
施工料金:175.294円税込み(ガラスコーティング剥離基本料・濃色車割り増し磨き10% 適応)
メーカー別
月別バックナンバー