2011年04月17日公開|メルセデスベンツ
車磨き研究所のお客様としては最遠方からお越しいただきました。
なんと山形県です!
しかも女性です!
昨年施工させていただいた新潟県のお客様のお車をご覧になり、気に入っていただきわざわざお越しいただきました。
ありがたい限りです!
女性といえども輸入車歴は非常に長く特にドイツ車がお好きなようで、色々なお車を乗り継がれただけのことはありなかなかこだわりをお持ちのようでした。
女性でもこのくらい車に興味を持っていただける方が増えるとうれしいのですが、まだまだ数は少ないようです。
ワイパーブレードの端部が破損していたことに気づかず、フロンとガラスに傷を入れられてしまいスプラッシュビューのヘビーポリッシュでのご注文を頂きました。
傷はかなりハードで爪がしっかり引っかかるレベルまで傷が入ってしまっています。
お客様はガラス交換も考えられたそうですが、磨いて取れるならということでご依頼いただきました。
この様に磨くガラスを細かい区画に分けて順番に磨いていく根気のいる作業です。
フロントガラスは合わせガラスとなっており間にフィルムが挟んであるために、あまり熱をかけるようなハードな磨きを長時間行うと、熱でフィルムが縮んでしまい視界にゆがみが出てしまうため細心の注意が必要となります。
大きな飛び石などを受けていたり、リペアーをしているガラスなどは熱により割れてしまうこともありますので、
この様な場合にはヘビーポリッシュでは施工できないこともあります。
予想どうり傷はかなり深く部分的には磨き取れない部分もできてしまいましたが、ほとんどの傷はなくすことができました。
残ってしまった傷もほとんど太陽光では確認できるレベルではなく、強い西日などを浴びない限りはまったくわからないまでにはなりました。
5年経過車の割には鉄粉の食い込みや、ダストの付着はコーティング未施工車としては非常に少ないレベルです。
お客様にお聞きしてみると、ご自身でこまめにホイルの奥まで洗われていたとのことでその甲斐あって非常に良い状態が保たれていました。
しかしホイルのクリーニングは面倒な作業ですので、今回ホイルのガラスコーティングのフルコーティングのご注文も頂きました。
見た目でもかなり光沢感に差は出ますが、触ってみるとホイルの表面とは思えない滑面が形成されツルツルの状態になっています。
この表面の状態がダストの付着を軽減し、洗車の際にも簡単に洗い流すことができる理由の一つです。
しかも耐久性は非常に高く、エンカルなど酸に因る劣化を防ぐ効果も期待できます。
夏用ホイルだけでなくスタッドレス用のホイルにもかなり有効です。
ルーマーのペイントプロテクションフィルムのドアカップの施工もご依頼いただきました。
左の写真ですとフィルムの縁がかろうじて確認できると思いますが、右の写真ですとほとんどフィルムがあることは判らないと思います。
これからも解かるように1mも離れてしまえばフィルムが貼ってあることは、フィルムがあることがわかっていて見ない限りほとんど確認はできません。
メーカー純正のようにいかにもフィルムですというような厚みはありませんし、紫外線による変色で黄色くなってしまうことも5年以上は大丈夫だと思います。
非常に薄いフィルムですが、耐擦り傷性においては右に出るものはありません。
今回お車をお持ちいただく前にディーラーで板金塗装をされたそうですが、
とんでもないことを発見してしまいました。
左の写真が補修をされていないオリジナルの塗装状態です。
右の写真が補修をされた再塗装パネルです。
ご覧になってわかりますか?
補修パネルは明らかにメタリックの量が少ないのです、見た感じでは1/3程度にしか見えません。
暗いところではソリッドのように見えるほどです、明らかに失敗です!
気が付かれたのは一緒にいらした同伴者の方で、そこに居合わせたものは全員
“これはひどい”とびっくりです。
とにかく修理をしたディーラーに連絡をし、ことの次第を伝えると共にメールで写真を送り状況の確認をお願いしました。
何せわざわざ山形県からお越しになっているのですから大慌てです!
仮にディーラーが不良施工を認めたとしても、一度補修のために山形まで帰らなくてはいけません。
そこで一計思いつき提案しました。
松本のディーラーに確認してもらって不良施工であれば松本で補修をすれば、多少日程は延びたとしてもここで山形まで車を持ち帰る必要はなくなります。
とりあえず事の次第を松本のディーラーに伝えると気持ちよくお受けいただきましたが、
「とりあえず山形のディーラーの了承はとってほしい!」
とのことで山形のディーラーにその様にしたいとお客様が伝えましたが、
「とにかく結論は施工を行った塗装屋に見せないと結論はでないので、とにかく山形に車を持ってきてほしい!」
の一点張りです。
さらに今度はお客様の携帯に施工を行った塗装屋からTELが入り、同じことを要求するのですからあきれてしまいました。
そもそも補修の仕事を請けたのはディーラーですから塗装屋がお客様にTELしてくること自体がおかしな話です。
しかも塗装屋がお客様のTEL番号を知っているはずもないのですから、ディーラーマンがTEL番号を教えたことになりますが、このことだけでも個人情報保護法に違反する重大行為です。
“レベルの低さにあきれ返ってしまいます”
その後も何時間もTELでのディーラーとのやり取りの結果、
「とにかく現車確認をしないと判断が付かない」
の一点張りで話は平行線のため、妥協案として問題のパネルだけコーティングを施工せずにとりあえず山形に持ち帰り、補修をしてから再度補修パネルだけコーティングを施工するということになってしまいました。
しかし再度いらしたときは、1パネル分の料金というわけにもいきませんのでかなりの割り増しとなりますし、
何よりも又お客様が2往復長野と山形を行き来しなければなりません。
この様なことになるのが判っていても車を見せろというのは、何もお客様のことは考えておらず、自分たちの都合だけでものを言っています。
結局お客様は今後の付き合いも考えて、
山形のディーラーの言う通りにすることでやむなく納得をされました。
本来ならば次にいらっしゃる際の経費や手間代も含め
掛かるお金はディーラーが負担すべきものなのが道理ですが、
「経費や手間代は勘弁してほしい!」
との要求までもお飲みになられることとなってしまいました。
後日相談をした松本のディーラーから心配をしてTELをいただきわかったことが、
松本のディーラーは直営店ですが、山形のディーラーは代理店とのことでした。
直営ディーラーではこの様な対応は考えられないことだそうですが、
「代理店は個々の考え方で動くのでこの様なことになってしまう」
とのことでした。
さらに松本のディーラーからの提案として、
「お客様が直営ディーラーの本社にTELして事情を説明すれば、
本社から山形のディーラーに指導が入るからそんなことはしないでも済みますよ!」
とお聞きしたので、お連れの方にそのことをお伝えしましたが、
「とにかく地元のディーラーと険悪になりたくないのでディーラーの言う通りにする」
とのことでした。
しかし腹が立ちます。
最近車磨き研究所のお客様はディーラーに泣かされ続けています!
なぜ自身に落ち度のない損害を受けたのに、更なる損害までも受けなければいけないのか?
どうにもこうにも納得はできません!
新車から5年が経過しているそうです。
新車納車時にコーティングの種類はわかりませんが、ガラスコーティングを施工されているそうですが、正直その割には傷の深さと量はかなり多目です。
しかしお客様のお話をお聞きすると、洗車は手洗いのみで流水を使用してスポンジも上下で違うものを使うほど気を使われて洗われているそうです。
しかし車磨き研究所の多くのお客様のお車を拝見してきた中で、手洗いで洗われている方の車に限って傷が多かったり深かったりします。
これは実は洗車機よりも手洗いのほうが傷を入れてしまうリスクが高いことをお知りにならないことから来ています。
スポンジブラシや布洗車機の場合、手洗いのスポンジよりも実は摩擦係数はかなり低いのです。
但し浅いスクラッチ傷は入ることはあります。
しかし手洗いのときのようなスポンジに砂などを咬み込み長く深い線傷を入れてしまうことはありません。
一般の方が手洗い洗車をされる場合、洗車環境や使用する道具などが調っていない上に洗車方法にもかなり間違いがあります。
これですと返って洗車機さえいい状態のもので洗えばそのほうが傷は付かない可能性が高いと思います。
今回はお客様のご要望によりトップ部分だけ03コースの磨きを行うことになりました。
どの車でも共通することですが、トップ部分には水残りしやすいため雨染みができやすくそれが進行しイオンデポジットとなり、さらにはクリアーに食い込むクレーターに成長していきます。
こちらにのお車もその様な状況になりはじめていて、当然洗車の際にそのつど目にすることとなります。
せっかく今回新たにコーティングしなおすので、この気になっていたクレーターを処理したいとのご希望でした。
まだ症状が軽かったためにクレーターは全て03コースの#3000のペーパーのおかげでなくなりました。
お客様が傷以上に気にされていたことが達成できて何よりでした。
早い処置が功を奏しました!
側面部分もこの通りかなりの傷の状態です!
傷は全てが線傷で、先にも触れたように洗車によるひきずり傷と思われます。
側面部分は02コースでのスポンジバフでの磨き
ですので完全に傷を取りきることは難しいとは思います。
しかし少しでも傷をなくしてあげるために、本来02プラスコースの塗装が軟らかい車で使用するウールバフに近い研磨力のあるスポンジバフを使用
したために、かなり深い傷までも取ることはできま
した。
磨き前膜厚が97.2μと100μを下回る膜厚のため、幾ら傷を処理したくても極端な研磨厚は無理なため、妥協しなければいけない限界があり
ます。
ボンネット部分は03コースの磨きですが、磨き終了後膜厚は92.2μ、研磨膜厚は5μになります。
ペーパーをかけたにしては少なめな研磨厚ですが、これ以上の研磨は90μを割り込んでしまう可能性があるためこのくらいにとどめました。
これ以上研磨をすれば確かに傷はもっと減らすことはできますが、クリアーの厚みが少なくなればなるほど、艶は少なくなる可能性が高くなりますので、
全体の印象を優先することにいたしました。
深い線傷は残念ながら多少は残ってはいますが、大方の傷はなくなったことで艶も復活し、03コースで施工したトップ部分はクレーターもなくなり、さらに肌感も非常に滑らかになり別物の車のように生まれ変わりました。
傷はよくよく見ないと判らないまでにエッジが処理されています、
しかし艶は誰が見ても一目瞭然ですから傷だけにこだわらず、
クリアーの残存膜厚を優先したことは正解だと思います。
Mercedes-Benz メルセデスベンツ C180 コーティング終了
本来のオブシディアンブラックの気品のある艶が復活しました!
お引取りに来られたお客様も、
「すごいきれいになった、肌もぜんぜん違う!」
と大喜びを頂きました。
一番に気にされていたトップ部分のクレーターも全て処理されていて大満足を頂きました!
施工者としては此処まで喜んでいただけ、そのお言葉をお聞かせいただくことは、
何物にも変えがたい喜びです。
しかしこの後山形に帰られ、塗装補修をされて再度5月にいらしていただかなくてはいけないことは非常に申し訳なく気がかりです。
本当にディーラーの自分本位の処理の仕方には腹が立ちます!
この様なディーラーの対応を皆さんはどう思われますか?
車両クラス:クラスM
施工コース:マーベラスフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング+03磨きコース(トップ部分)02磨きコース(サイド部分)+ホイールガラスコーティング(フルコーティング)+スプラッシュビューウインドウコーティング(フロントガラスのみ施工=ヘビーポリッシュ)+ルーマー・ペイントプロテクションフィルム(ドアカップ×4箇所)
施工料金:192.572円税込み(お持込お引取り割引10%・ご紹介割引10%・輸入車割り増し磨き10%・濃色車割り増し磨き10% 適応)
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