2011年04月03日公開|トヨタ
俳優の反町さんがイメージキャラクターを務め,“男旅しよう”のキャッチフレーズで売り出されたボクシーです。
しかしなぜボクシーが男旅に結びつくのか、そのコンセプトが判らず色々調べてみましたが、結局現時点ではまったく判りません。
但しワイルドなイメージで男旅といっているので、イメージカラーは黒202ということになりますので売れ筋カラーは間違いなく202なのでしょう。
確かに202という色はロングセラーのトヨタの自慢のカラーですが、多くのディーラーは販売の際に車種に関わらずなるべく避けたいと思っているようです。
実際営業マンに話を聞いてみると、
「傷が非常に目立つ色ですし、傷もつきやすいのでやめたほうがいいですよ!」
などとなるべく他の色を薦めているようです。
しかし202を選択されてしまうと、
納車の際にいかに傷をごまかしてクレームにならないように納車するかに頭を痛めているそうです。
納車日が快晴の時等は、なるべく日陰で傷が見えにくいところで納車確認をしていただいたり苦心しているそうです。
ディーラーといえども新車の販売粗利は少なくなる一方で、以前のように外注の磨き屋に納車磨きを出す予算も無いため、営業マンやサービスのスタッフがポリマーなどを使って少しでも傷を隠すことに四苦八苦しているそうです。
それに対してお客様は家計もきつい中での新車のご購入ですので、以前に比べより細かいチェックが入るようです。
最近このタイプのダッシュボードが増えています。
メーター類を中央に配置することでできたスペースに小物入れがつき、運転席周りの収納スペースをたくさん確保できるようになりました。
RV・1BOX・SUVなどでは非常に有効なデザインではありますが、
セダンやスポーティーカーには採用しないでほしいデザインです。
最近国産車ではこのてのパネルが非常に多く使われています。
どうしてなのでしょうか?
あまりにも味気ない気がしませんか?
質感も無く傷も目立ちやすいと思うのでこれは改善してほしいパーツナンバーワンです。
操作スイッチパネルの形や操作性は悪くないのでもったいない気がします。
革シート風のシートカバーが装着されています、純正かどうかはわかりませんが、知人がこのようなシートカバーを装着していて値段を聞いてびっくりしてしまいました。
10万円近くしたそうです!
確かに作りは非常によく質感も高いのですが、ちょっと高すぎる気がします。
材質もビニールレザーだと思いますから吸湿性は無いので夏場などは結構不快のような気がします。
シートカバーにここまで高い設定をするならオプションで人工革の設定をしたほうがいいような気がしますが?
オーナー様のセンスでモデファイされた部分です。
マフラーはチタンのカッターが装着されています。
1BOXでうるさいスポーツマフラーを装着した車を見かけますがあれは品が無さ過ぎです、これくらいに抑えるのが大人のドレスアップではないでしょうか。
グリルやホイルもかなりワイルドなイメージになっています、男旅仕様です。
納車されて約1ヶ月ですがやはりかなりの傷がついています。
納車されてからの洗車で付いた傷も当然あるでしょうが、
半分くらいは納車の段階であった傷だと思われます。
特に側面部分に線傷が多く目立ち、トップ部分の傷は深いものが目立ちました。
傷とは別に水染みもかなりのレベルでできてしまっています。
これはさすがに納車段階ではなかったと思いますが、1ヶ月でここまで水染みができてしまってはかなりショックです。
このような水染みは誰のせいでも無く、
特にこの時期黄砂や花粉の季節には特に付着しやすくなります。
さらに今年の花粉は例年の数倍という量だそうなので水染みは一気に進行していきます。
残念ながらこのような黄砂や花粉を原因とする水染みはガラスコーティングでは付着を少なくすることはできても完全に防ぐことはできません。
こまめに洗い流してあげることが一番の防御方法です。
めんどくさいからといって放置してしまうとこれがどんどんと進行して行って、
イオンデポジットになりさらには塗装に食い込むクレーターとなってしまいますので、これから気温が上がりさらに進行スピードは速くなりますから早目の処置が必要です。
磨き前膜厚は119μで、車格とソリッドであることを考えると比較的膜厚は厚いほうです。
磨き後膜厚は114μで、納車後1ヶ月という期間を考えると研磨膜厚はかなり多目の6μとなってしまいました。
理由は傷の多さと深い傷が多かったことに尽きてしまいます。
但し側面部は傷の量は相当なものでしたが、浅いスクラッチが多かったためおそらく3μ程度の研磨厚で仕上がっていると思います。
ご納車の際お客様に磨きはどうだったか聞かれた際に、
「傷の量はかなりのものでした」
とお答えすると、
「納車の段階で付いていたものですか?」
とお聞きになられてので、
「たぶんそうではないでしょうか?」
とお答えすると、かなり落ち込まれていらっしゃいました。
この受け答えからするとお客様は納車時に傷があったことに気づかれてはいらっしゃらないようでした。
又今回の施工に出されるまで、なるべく傷が入らないようにと洗車も控えられていたようで、お引取りにうかがった際も花粉で汚れていて傷は確認できませんでした。
おそらく納車段階でディーラーはポリマーにより傷を隠して納車され、車磨き研究所での磨き前の脱脂シャンプーによりポリマーが剥がれ隠していたはずの傷が露出してしまったようです。
傷を隠されて納車されてしまえば、我々プロでも傷を発見することは困難ですが、国産車では常套手段となってしまっているようです。
このようなことを回避するには、納車時にポリマーなどを塗りこまないように指示をして、もし水をかけたときに撥水しているようなら脱脂をして油脂を剥離してから傷の確認をするしかありません。
しかしここまでの要求は一つ間違うと“クレーマー”と思われてしまう可能性もあります。
傷もきれいに処理することができ、
あれだけたくさんできてしまっていた水染みもきれいさっぱり無くなりました。
傷が多かったためにスポンジバフではありますが逆にある程度ハードに磨いていくことで、202の磨きで陥りやすい戻り傷にもそれほどの苦労をせずにスムーズに磨き上げることができました。
ある意味これで本当の新車の納車となったのではないでしょうか!
TOYOTA トヨタ ボクシー ZS コーティング終了
まさに漆のような柔らかな深みのある黒色になりました!
国産車の中ではソリッドブラックで一番きれいといわれる202の持つ色艶を最大限に引き出せるコーティング剤の一つです。
但しこの艶はコーティング剤だけで作り出すことはできません。
磨きにより目に見えないスクラッチをさらに細かなスクラッチに置き換えることで、
塗装本来の持つ色と艶を引き出すことにより始めて実現するものです。
ガラスコーティングは純度が高い無機性のものほど、
コーティング自体が艶を作り出すことはありません。
純度が高いということは無機有機に限らず限りなくシリカ膜だけで形成されているということになります。
シリカは蝋やポリマーのようにその物質自体が艶を作り出すものではなく、
あくまで透明性=光の透過率を高め下地の持つ艶をどこまで正直に見せてあげられるかというのが本来の役目なのです。
したがって“高純度無機ガラスコーティングで作り出す最高の輝き”
などというようなコーティング剤で、ろくに磨きもせずに光り輝くとすればそれは塗装自体のの輝きではなくコーティング剤の反射に因るものですから、高純度無機と言ううたい文句は嘘ということになります。
この場合は“ポリマー配合有機ガラスコーティング”と表現しなくてはいけないはずです。
別にポリマー配合有機ガラスコーティングでもそれで艶が出るのであれば、お客様がその艶に納得の上でならそれはそれで良い商品だと思いますが、
なぜか多くのガラスコーティングはその事実を曲げ嘘のうたい文句を謳いたがります。
このような宣伝の仕方がコーティング剤はまやかしだとか、嘘ばかりなどという評判につながっていってしまいます。
自分で自分に首を絞めているようなものです。
専門店やディーラーやメーカーの方々もうちょっとモラルのある広告をお願いします!
ご依頼されるお客様も多少の予備知識を付けられてコーティング剤や施工店をお選びになられることをお勧めいたします。
全てが理解できていなくても、正しいかどうかの結論はわからなくても、説明に矛盾点があればそれは嘘の可能性があることになりますから、注意が必要かどうかの判断の基準にはなると思います。
くれぐれも施工店選びは慎重に!
車両クラス:クラスL
施工コース:マーベラスフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)
施工料金:139.885円税込み(新車割引磨き10%・濃色車割増し磨き10%・ソリッド割り増し磨き10%・引き取り納車費用100km~200km 適応)
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