2011年05月18日公開|ロータス
新体制となったロータスは、2013年からの新たな展開を目指して新ラインナップへと開発中のため、現行のラインナップは非常に少なくエリーゼに関しても3車種発売はされていますが、すでにトヨタエンジンの2ZZは供給が終わってしまったので、実質的には1ZRエンジンの1車種のみの販売となっています。
2011年より販売が開始されたフェイズⅡですが、2012年よりフロントカウルの形状が大幅に変更になり、正面から見るとかなりフェラーリに近い顔つきになってきています。
スマートになったともいえますが、前モデルのような独特さはなくなり押し出し感は減少してしまったようにも感じます。
このお車は最後の在庫販売の2ZZエンジン搭載のスーパーチャージャー付きSCとなります。
この軽量ボデイに200psですから、その走行性能はかなり恐ろしいものが在ります。
但し過給がスーパーチャージャーのためターボのようなピーキーさはないためにアクセルのオン・オフはそれほど神経質になる必要はありません。
又初期モデルではほとんど安全装備もなく(エアバック・ABS・マスターバック)パワーウインドウすらなく当然電子制御もありませんでしたが、現行モデルではそれらのものは全て標準装備となっていますので、室内のタイトさを別にすればそれほどスキルは必要なくなりました。
ただこれがロータスというメーカーの生い立ちから考えると、“らしさ”の減少とも取ることができますが、時代の移り変わりの中でメーカーとして生き残るための必然ともいえるかもしれません。
とわ言え必要最小限の装備しか与えられてはいません。
同じスポーツカーでもポルシェやフェラーリのように快適性は与えられておらず、というか購入される方も求めておらず、現代の車としては究極的にシンプルな内装となっています。
エンジンの出力よりも軽さが命の車です、ワインディングにおいて木の葉が舞うがごとくの走りこそロータスの真骨頂ですから豪華な内装や快適装備は必要ないというよりも、在ってはいけないものです。
それを求めるのならばポルシェによることをお勧めします!
今では国産車でも装着されているリアディフューザーですが、ロータスはフルアンダーカバー化されている為その効果は絶大です。
センター1本出しマフラーと相まってそのフォルムも非常に戦闘的で、レーシングカーのようです。
キャリパー自体は車重が軽量のためそれほどたいそうなものは付いてはいませんが、パッドは純正でブレンボが装着されています。
サーキット走行でも十分に対応できるほどの耐久性と製動力を持つすばらしいブレーキです。
現行モデルでは、流行のLEDも装備されています。
エリーゼのフロントライトは、旧モデルでも数十万円もする恐ろしく高価なライトでしたが、LEDを使うことによりさらに高くなっていると思います。
破損してしまえば1か月分の給料がパーです!
ロータスの維持費はそれほど高いものではありません。
構造がシンプルなので故障もほとんどありませんが、外部は損に関しては恐ろしい修理代がかかります。
一般的な車で10万円程度の板金修理であれば、ロータスでしたら100万円ほどの修理代は覚悟しなければなりません。
車両保険は命綱です!
新車では在りますが程度はかなり悪い状態です!
おそらくPDIでの納車磨きは一切行なわれていないようですが、ポリッシャーに因る傷はかなりついていましたので、塗装補修はかなり行われたのではないかと推察されます。
上の2枚の写真がわかりやすいのですが、塗装の肌もかなりの柚子肌になっています。
もともとFRPの素材ですから、鉄板に比べ素材波が大きいので柚子肌が強いのはある程度はしょうがありませんが、これはちょっとひどいかもしれません。
ロータスというメーカーの生産量はフェラーリよりも少ないので、塗装ラインも他社のような高度なハイテク設備ではないと思いますからクオリティーが低いこともある意味しょうがないことではあります。
今回は新車でありながらも04コースの磨きとなりました!
ロータスのお客様の場合、新車での04コースでの磨きのオーダー比率が非常に高い特徴があります。
他社の場合でも04コースでの磨きのご注文はありますが、メリットとデメリットをお伝えしてどうせ04コースを施工するなら何年か使用されてある程度傷が入ったり塗装が劣化して艶が低くなったときに施工することをお勧めすると、ほとんどの方ははじめは02コースの磨きに変更されますが、ロータスのお客様はかたくなに04コースにこだわられる方が多いのは特徴的です。
おそらく新車納車時の塗装のクオリティーの低さに満足できていないことが大きな理由だと思います。
但し全てのロータスがこの様にクオリティーが低いわけではありません!
これはロータス関係者からお聞きした話ですが、FRP成型をする際に使用される型によりかなりのクオリティーの差が出てしまうそうです。
実際車磨き研究所で所有するデモ車のエリーゼや、同時期に納車されているお車に関しては柚子肌などはほとんどありませんでした。
言い方は悪いですが、かなり運に左右されます!
ボデイ形状が複雑な形のためペーパー掛けにもかなり神経を使います、ましてや素材がFRPですので膜厚計を使用して塗装膜圧を確認することができませんから、研磨量は経験に因る感だけが頼りとなります。
今回の磨きは相当苦労しました!
とにかく傷が深いです。
想像の域ではありますが、大体15μ程度は研磨しているはずですが、はじめにあった傷の1/3程度の傷は取りきれず、再度スポンジでの磨きを3工程やり直さなければならなくなることになってしまいました。
そのため既存の傷は極端に深いものを除きほとんど処理ができました。
確かにこのお車の場合は02コースで磨いたとしても新車を磨いたというクオリティーは得られなかったかもしれません。
柚子肌も施工前と比較すると天と地の違いがあります!
しかしFRP自体のゆがみからくる柚子感があるため完全に柚子感を取り除くことはできません。
LOTUS ロータス エリーゼ SC コーティング終了
今回はかなりの苦労と紆余曲折をしましたが、
04コースらしいすばらしい艶に仕上がりました!
コーティングの艶もエリーゼ独特の複雑なラインをより強調し、
特にリアカウルあたりの光沢感は思わず見とれてしまうほどです。
ロータスのようFRPボデイの車の場合管理する上で一番気をつけなければいけないことは、“水濡れ”です。
FRPは水を吸い込むことにより繊維に強度がなくなり、最終的にはダンボールが水に濡れて歪んでしまい強度もなくなってしまうのと同じ状態になってしまいます。
つまりFRPボディの車を良い状態で管理するためには少しでも水に濡らさないことが重要となります。
走行中に降られてしまう雨はしょうがないとしても、洗車は人為的に行うものなので極力減らす必要があります。
しかし汚れた車をそのまま放置したり乗り続けることも問題です。
ではどうしたらいいのでしょうか?
ガラスコーティングを施工することです!
ガラスコーティングを施工することで、洗車の際の水の塗装への吸い込みをほとんど無くすことができます。
又汚れ自体が吸着しにくくなるので必然的にコーティング未施工車に比べれば、洗車の回数も少なくすることができます。
さらに硬いコーティングを施工すれば軽い汚れでしたら洗わずに軽く拭き上げしてあげるだけにすることでもます。
FRPボディのお車は必ずガラスコーティングの施工を!
今回はさらにサイドロッカーの部分のフルラップ、ルーマーペイントプロテクションフィルムも施工いたしました。
ロータスはこの部分の石跳ねは必ず起こり、
標準で装着されているフィルムの範囲ではカバーしきれません。
飛び石により再塗装すれば脱着工賃が非常に高いため確実に20万円以上費用がかかってしまいます。
ロータスにお乗りの方は、ガラスコーティングとペイントプロテクションフィルムは必需品です。
車両クラス:クラスSS
施工コース:マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション ガラスコーティング×光触媒ボデイコーティング+04磨きコース(超鏡面磨き)+ルーマー・ペイントプロテクションフィルム(サイドロッカー)
施工料金:257.670円税込み(新車割引磨き10%・ソリッド割り増し磨き10%・形状割り増し磨き20%・素材割り増し磨き20% 適応)
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