2011年05月23日公開|メルセデスベンツ
先月施工させていただいた山形県のお客様です。
そのとき発覚した板金補修のトラブルがディーラーとの話し合いに折り合いが付き,再度塗装をしなおしてわざわざご入庫いただきました。
今回は部分補修のコーティングですので丸2日足掛け3日間のお預かりでの施工ですが、さすがにこのために山形まで一度帰られてでは大変なため、松本市内に宿泊をされ観光がてらご友人同伴でお越しいただきました。
前回の補修塗装はメタリックの量が異様に少なかったというあまりありえないミスでしたが、さすがにクレームでの再塗装ですので今回は完璧な塗装がされているはずです。
と思い見てみると?
色やメタリックの量はきちんとできているのですが、ドアノブ付近のメタリックが静電気で引っ張られ立ちが変り斑になっています。
さらにドアモール上の湾曲した部分は前後全てにペーパー目が残ったままの状態です。
クレームでの再補修ですから慎重に施工されたはずだと思いますが、それでもこの様な状態になっているのは失礼な言い方かもしれませんがこれが施工技術の限界もしくはクオリティーの考え方と思われます。
当然ディーラー担当者も検品しているはずですが、それでもこの状態でOKが出ているのですから施工者側の製品クオリティーに対しての認識が高くなるはずもありません。
前回もそうですが、この様な状態になっていることに誰も気が使いない理由が根本的にあるはずです。
考えられるのは、
などが考えられますが、おそらくこの全てが当てはまると思われます。
付いていたペーパー目は幸いにも中研ぎのペーパー目ではなく、仕上げの磨きかぶつ取りの際に付いたものでしたので、
車磨き研究所での作業で磨き取ることができました。
これがもし中研ぎのペーパー目でしたら再度又山形まで補修に行かなければならなかったのでやれやれです。
磨きを進めていくとまたまた問題が出てきました!
これは磨きで処理できるのでお客様にはご負担がかかることでは無いのですが、塗装工程の磨きでダブルアクションポリッシャーによる因る磨き傷がほぼ一面についています。
磨き始める前には判らなかったのは、コンパウンド等で傷を覆い隠してあったためです。
これは施工者本人にお聞きしなければ本当のことはわからないですが、磨きの作業でポリッシャー傷が取れないので作為的に隠したのか、磨き取ったつもりが隠していたのかどちらかであることは確かです。
後で判ったことですが、この塗装屋さんは実は本業はコーティング屋さんということでした。
と言うことは塗装がこの程度であることは納得がいきます。
但しそのレベルの所に塗装を依頼しているディーラーのクオリティーに関しての考え方には大きな疑問を感じます。
私どもは磨き屋ですので塗装の是非は別として、問題はコーティング屋でありながらポリッシャー傷をどういう理由にしろ隠して納車していることです。
この様な磨きの状態で納車していると言うことは、本業であるコーティング施工車も同じような状態でコーティングが施工されていることになってしまいます。
なぜそれが問題なのか?
傷を隠しているのは油脂または樹脂ですので、数ヶ月で劣化してしまいます!
そうするとどうなるのか?
隠れていた傷が見えるようになり、
ガラスコーティングであれば必ず剥離を起こし始めてしまいます!
他店批判にはなりますが、この様な施工業者が実際にはこの業界の大半を占めています。
そのためこの様な施工店で施工されたお客様の多くが、
「コーティングなんて眉唾もの、所詮いんちきだ!」
と思われ2度とコーティングの施工をされなくなってしまいます。
この様な話は良く聞く話で、悲しい限りです!
Mercedes-Benz メルセデスベンツ C180 補修コーティング終了
隣接パネルは仕上げ磨きをしてあげて補修パネルとのグラデーションを作り、補修パネルと隣接パネルを含め3パネルをコーティングして作業終了です。
2回も山形県からお越しいただき合計3往復もしていただき本当にそこまでしていただきありがたい限りです。
正直今回の一連のディーラーや補修をされた施工店のかたがたは、本当にお客様にご迷惑をおかけしていることに反省をしているのかが疑問です。
お客様自身がご納得されていることなので、私どもがこれ以上とやかく言うことでは在りませんが、この様な対応を当たり前とすることでさらに車離れが加速することを危惧してしまいます。
しかし世間のディーラーや施工店が全てこの様なレベルでないことはお判りいただきたいと思います。
確かに人間のすることなので、完璧を期して作業や対応を心がけていても失敗はあります。
しかしその失敗をいかにして無くせる様にと日々研究努力を続けているかたがたもたくさんいらっしゃいます。
車磨き研究所に関係する、ディーラー・磨き屋さん・塗装屋さん・修理工場さん・電装屋さんなどは皆さん本当に誤魔化しのないきちんとした対応・作業を心がけています。
難しいかもしれませんが、お客様も不良業者と優良業者とをきちんと見極める目を持ってご依頼をしてください。
車両クラス:クラスM
施工コース:マーベラスフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング(3パネル)+02磨きコース(3パネル軽度の磨き)
施工料金:49.188円税込み(補修基本料含む)
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