2011年05月23日公開|日産
ニッサンのコンパクトカーの主力車種のティーダです。
最近のニッサンのコンパクトカーはバンパーなどの樹脂パーツ部分にプロテクションフィルムを標準で貼ってあります。
鳴り物入りで導入したスクラッチシールドもコストが高い割にはあまり大きな効果もなく、コンパクトクラスまでの導入はできないことからプロテクションフィルム化をしているようです。
このこと自体はコストアップにつながりますが、
これには裏がありプロテクションフィルムを貼ってある部分は補修ができないためパーツでの交換となります。
と言うことは?
擦っただけでもパーツ交換ですから、
メーカーもディーラーもパーツ販売で利益が上がる仕組みです。
うわさに因ると、ニッサンは今後ボディ全体をフルラップ化すら考えているそうなのでそうなると修理はどのようにするのかが非常に疑問になってきます。
最近どこのメーカーでも見かけるタイプの円をかぶらせたメーターレイアウトです。
最近の流行のようです!
コンパクトカーでもこの様なメーターレイアウトにするだけでスポーティーに見えてきます。
200万円を切る価格の割には内装に使用されている素材はコストダウンを感じさせません。
トヨタの同クラスのモデルと比較した場合は明らかに質感は上だと思います。
ダッシュボードセンターパネル部分も非常にすっきりまとめられていてとてもスタイリッシュです。
このクラスの車でBBSのホイルは珍しい組み合わせですが、ホイルをBBSに変えただけでも一気に車の雰囲気は変わってきます。
もったいないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、下手なドレスアップでコテコテするよりも、一点豪華主義のやり方でもかなり車のイメージは変わります。
よく見ないとわかりませんが、ガラスが溶けています!
これは当然自然になったことではありません。
実はオーナー様が鱗が気になりご自身で鱗落しをしようと、
通販で酸の鱗落し剤を購入され施工したところこの様になってしまったそうです。
取扱説明書はついていたそうですが読まずに施工されたため、
本来の使い方ではない使用方法をしてしまったためにこの様になってしまったそうです。
しかしこのガラスの溶け方は尋常ではありません!
説明書には弱酸とありますが、弱酸では此処までガラスが溶けることは考えられません。
成分の所にキレート剤とありますのでおそらく酢酸だとは思いますが、ここまでの解け方をするところを見ると間違いなく強酸だと思われます。
本来であればこの様なキレート剤は微生物分解ができない溶剤なので、
一般の方に対しての販売はするべきものではありません。
今回は車がダメージを受けただけで済みましたが、人体にも影響が出ても不思議がないほど危険なものです。
実際施工の際にスプレーを使用してガラスにかけたそうですが、ボデイの塗装にも飛散していてクリアーもボールペンでつついたくらいの大きさの穴が全体にできてしまっていました。
この様な市販品をネットで購入してのDIY施工はお気をつけください!
いざ磨いていって見ると溶けている深さは思いのほか深く、ヘビーポリッシュであればワイパーの砂などの咬み込みでつた傷程度ならばまず落とせるのですが、それをはるかに超えた深さになってしまっていました。
残念ながら完全には溶けた部分を修復することはできませんでしたが、それでもかなり視界性は向上しました。
これ以上はガラス交換以外方法がありません!
しかしダメージを受けているのがガラス全部ですので、交換となると恐ろしい金額となってしまいます。
溶剤を使用したDIY施工の危険性を象徴するような一例です。
新車から3年が経過していますが、かなり鉄粉が食い込んでいます。
都内のお客様ですが、意外と鉄粉の食い込みは多いようです。
雪国ですとチェーンなどから出る鉄粉でダメージを受けている車は多いのですが、都会のお車にしては鉄粉量は多いほうですし、食い込んでいる鉄粉が大きめです。
今までの経験からすると、線路の近くにお住まいや駐車されている場合などは比較的鉄粉の餌食になりやすいようです。
今回は03コースの#3000ペーパー施工でのご注文を頂きました。
ホワイトパールの塗装なのでパット見はあまり傷は目立ちませんが、側面からすかしてみてみるとかなりの洗車傷が確認できました。
03コースでの磨きにこだわられた理由はお聞きしていませんが、この様な傷の処理と鱗落とし剤でできてしまったピンホールを処理することが目的なのだと思います。
もともと白の色ですからペーパーをかけて白くなってもその違いはいろとしてはわかりませんが、蛍光灯がほとんど写りこめなくなっていることでペーパーがかかっていることが確認できます。
今までかなりの台数のお車を03・04コースの磨きで施工して来ましたが、ペーパー目を消すことに非常に苦労することは硬い塗装の場合はいつものことですが、今回は逆の苦労がありました。
通常はウールバフでペーパー目を処理していきますが、
この塗装の場合は塗装が軟らかすぎてウールバフをかけることができません。
おそらく塗装硬度は2H程度と思われます。
初めての経験ですが、スポンジバフで簡単にペーパー目が消えていきます!
しかしこれは楽とか簡単と言うことには結びついてはいきません。
塗装が軟らかいと言うことは簡単に膜厚が下がっていってしまいますし、ちょっと熱が入るだけでも軟らかい塗装がさらに軟化してしまいます。
いつも施工している欧州車とはまったく逆の理論で磨いていかなければなりません。
正直ベンツよりも神経を使います!
磨き前膜厚は108μです。
このクラスとしては一般的膜厚ですが、03コースの磨きと言えどもこの膜厚ではあまり深くペーパーをかける事はできません。
そろりそろりと磨いていくことにします。
磨き終了後膜厚は102μでした。
研磨膜厚は6μとなります。
このくらいの研磨膜厚は02コースでも磨けてしまう膜厚なので、各パートでの磨きでは磨き過ぎないような普段とは違う磨き方が必要でした。
今回ドアカップ5箇所にペイントプロテクションフィルムの施工のご注文も頂きました。
白のお車の場合、ドアカップに付いた傷が黒ずんで見えたりして目立ちやすいので、きれいにお乗りいただくためにはこの部分のプロテクションフィルムの施工は欠かせません。
最近プロテクションフィルムもだいぶ認知度も上がり、施工の注文が増えてきています。
NISSIN ニッサン ティーダ 15M FOUR コーティング終了
コーティングも終了し一段とパールの輝きが引立つようになりました!
よく白のお車ですと、
「磨いたりコーティングをしてもあまり変わらないんじゃない?」
と言うようなことをお客様でおっしゃる方がいらっしゃいますが、今まで施工終了したお車をご覧になられてその変り様にびっくりされなかった方はいらっしゃいません!
ましては今回は03コースの鏡面磨きです!
その代わり様は“一目瞭然”です。
ただ残念なのは、鱗落し剤でできてしまったピンホールまでは消すことはできませんでした。
これは磨きではそこまで研磨ができないのではなく、膜厚自体が108μしかないために完全にピンホールを消すレベルまで研磨してしまうと、クリアーの残存膜厚が10μ程度になってしまうためにあえて研磨しないようにしたためです。
磨きと言うのは何が何でも傷を無くすことを追求するのではなく、いかに長く塗装を良い状態で維持できるようにするかということのほうが重要なことです。
コーティングに関しても同じことが当てはまります。
艶だけを求めるのであればポリマーの艶のほうが上かもしれませんが、
ガラスコーティングの本当の目的は塗装を守ることであるはずです。
最近この部分が混同されて着ているように感じます。
磨きで本来の塗装の持つ最良の状態を作り出し、ガラスコーティングによりその塗装を守る。
これが本来の姿です!
車両クラス:クラスM
施工コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+03磨きコース(鏡面磨き)+スプラッシュビュー・ウインドウコーティング(フロント基本セット×ヘビーポリッシュ)+ルーマー・ペイントプロテクションフィルム(ドアカップ×5箇所)
施工料金:163.800円税込み(雑誌購読割引10%・100~200km引き取り納車料 適応)
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