2011年08月25日公開|シトロエン
またまたレアなお車のご入庫です。
シトロエンのC5自体が珍しいお車ですが、更にこのお車は日本では正規導入されていない2.0Lターボディーゼルとなります。
シトロエンに限らずフランス車のディーゼルエンジンは初めてですので其のフィーリングを初体験です。
ベンツではブルーテックというディーゼルが導入されていますがそれと比較するとタペットノイズは多少大きいようですが、イタ車のディーゼルに比べればかなり完成度は高いと思います。
排気ガスの臭いもほとんど気にならないレベルでこの点に関してはベンツとほぼ同等と感じます。
あまり車に詳しくない方がお乗りになれば、この車がエンジンはディーゼルであることには気が付かないかもしれません。
先にも書いたようにこのお車は正規導入がされていないため、お客様は並行輸入でのご購入だったのですが、お車は数ヶ月前には日本に到着していたにも関わらず予備検査が通過できずここまでご納車が伸びてしまったそうです。
これは決してシトロエンのディーゼルエンジンに問題があるのではなく、日本の排ガス規制に問題があります。
欧州の排ガス規制と日本の排ガス規制には大きな隔たりがあり、排気ガスに含まれる成分の何に対して規制しているかの違いとなります。
ベンツなどは尿素などにより日本の規制をクリアーする為の仕様としているので問題はなく導入されましたが、それ以外のメーカーはそこまでして日本での販売をするメリットを感じない為か対策エンジンは開発されていません。
あきらかに日本の場合はディーゼル排除の方向に動いていますが、欧州規制にあわせてなぜ積極的にディーゼルエンジンを導入しようとしないのかまったく根拠がわかりません。
これは憶測ですが、いま国策としてEV・ハイブリットを押し進めているなかディーゼルエンジンは大きな敵となりうるからだと思われます。
シェアーをディーゼルエンジンに奪われる恐れがあるからではないでしょうか?
ECOを国策として標榜しているのですから、そこに繋がるものであるならば積極的に導入すべきです。
国と自動車メーカーの利害関係による矛盾の表れではないでしょうか?
シトロエンのお家芸とも伝家の宝刀ともいえるハイドロサスペンション ハイドラクティブIIIプラスサスペンションが装着されています。
かなりの車高調整量がありますが、オールロード系のものとは違い悪路走破のための装備では有りません。
ここら辺の考え方がいかにもフランス的です。
上の3つ並んだボタンがハイドラクティブIIIプラスサスペンションの操作ボタンです。
車高調整以外にもサスペンションモードの切り替えが可能です。
試しに作動させてみましたが、動きは非常にスムーズで作動速度も速いです。
さすがハイドロサスペンションの老舗です!
ハイドラクティブIIIプラスサスペンションモニターはこのようにメータパネルのなかのスピードメーターの中心に表示されます。
非常に視認性もよく色使いもおしゃれです!
鋭い方は気が付かれたかもしれませんが、メーターが芯がないのにアナログ針式となっています、何を見ておおしゃれです。
このようなセンスは国産車にはまったく見当たりません!
ステアリングのグリップ位置のシルバーの部分素材は何と思われますか?
見た目の質感的にはどう見てもアルミのように見えますが、驚くことに樹脂です!
触ってみなければまったく判りません。
アルミを使用することに比べたらあきらかにコストダウンされているはずですが、ここまでこだわった質感を達成したために逆に高級感をかんじさせます。
しかし最近のフランス車の傾向として操作ボタンがハンドルに集中されてきていますが、これに関してはあまり良い傾向とは思えません。
どうしてもスイッチが小さくなり操作時に誤作動させてしまう確率が高くなるような気がします。
更にセンター部分がこのように肥大化してしまうのもスマートさにかけ歓迎できないことです。
なんとこのクラスでマニュアルミッションです!
ヨーロッパではいまだにM/Tの人気は根強く販売車両でも過半数を占めます。
日本では考えられないことです。
コンソール上部の黒い部分はウッドではありませんが、国産車のようにウッド調にしているわけでなく、鼻からプラスチック素材として扱われていますから、フェイクしてないことが逆に高級感に繋がっています。
このようなところの金属のように見える部分も、ステアリングと同じで樹脂パーツで出来ていますが、触ってみない限り樹脂であることは判りません。
ドア内張りの形状や素材なども非常にモダンなデザインがなされています。
シートのデザインも非常にセンスよく出来ています。
レザーとファブリックのコンビシートですが、ファブリックとレザーの質感の調和の仕方は高級ブランドバックのような仕上がりです。
サイドサポートの形状なども非常に凝ったつくりをしています。
最近車磨き研究所では大人気のスプラッシュビューコーティングのご注文も頂きました。
写真の状態はガラスに付着する不純物の除去と、細かなスクラッチ傷を取り除くポリッシングを行なっているところです。
このあとコンパウンドを洗い流し、脱脂を行なってコーティングとなります。
全てのコーティングは下地処理の工程がもっとも大事なことです。
コーティング自体の性能よりもこの部分が重要といっても過言ではありません。
ドアカップのペイントプロテクションフィルムです。
ボデイ色が黒の場合フィルムのエッジラインが他の色に比べ判りやすいですが、それでもここまで目立たずに張り込みが可能です。
更にフェーエルリッドにもペイントプロテクションフィルムを施行しました。
黒の車体色の場合フィルムの糊の柚子肌は多少目立ちますが、それでもここまで拡大しなければ目立ちませんので、日常のなかではほとんど気になるレベルではありません。
納車からまだ1ヶ月経っていないのですが、残念ながらサイドステップに靴を当てられて傷を入れられてしまったとのことで、追加作業としてサイドステップにもペイントプロテクションフィルムを施行しました。
ボデイ表面と違い光の当たり方が弱い部分ですから、フィルムの存在はほとんど確認することはできません。
このような部分は自身では気をつけることは出来ますが同乗者には、
「ステップに靴を当てないように気をつけて!」
などとは其のたびに注意をするわけにはいきませんので、このようにペイントプロテクションフィルムで防御することは有用です。
ボデイの状態は新車としては最悪です!
このお車のように並行輸入車の場合、一度メーカーから国外ディーラーに納車されそこから日本に輸入されてきますからスムーズに行っても正規物の約倍ほどの時間がかかってしまいます。
更にこのお車の場合は、日本での予備検査が通過できずに更に半年近く放置されてしまった為に、本国での車両完成から相当期間野ざらし状態だったことになります。
その結果傷も中古車並みに入ってしまいましたし、最大の問題は水染みが進行してイオンデポジットとなってしまいクリアーに食い込むレベルのクレーターがトップ部分には無数に出来てしまっていました。
傷は擦り傷ですから02コースの磨きでもほとんど処理は可能ですが、イオンデポジットに関しては目立ちにくくする程度が限界だと思われます。
磨き前膜厚は130μでした。
左の写真は磨き前の深く入ってしまっている傷の状態です。
白く太い傷ですので、下地迄到達した致命的傷のように見えます!
右の写真が傷取り磨きという特殊な方法で傷を磨ききった状態です。
致命的と思われた深い傷は跡形なく消え去っています!
このような傷の多くは、実は塗装下地迄到達していないものがほとんどです。
ではなぜその様に見えるのか?
傷が広い場合、傷の断面の凹凸が光を反射させその様に見えているのです。
爪に強い引っ掛かりがない場合はほとんどこのようなレベルと考えて良いです。
やはり傷は処理できましたが、クリアーに食い込んだクレーターは残ってしまいました。
白くぽつぽつと見える部分がクリーアーが溶けて穴が開いてしまっている部分です。
しかし磨き前の状態と比較すると、クレーターのエッジの部分も丸くなることで光の反射が軟らかくなり、よほど強い光が当たらない限りは目立たないまでにはなりました。
磨き後膜厚は126μ、研磨膜厚は4μと02コースとしては非常に多い研磨量となりました。
少しでもクレーターを処理する為に膜圧を削らなければいけなかったので苦渋の決断です。
しかし残存膜厚は126μありますので、塗装としての耐久性に影響を及ぼすことはありません。
CITROЁN シトロエン C5 エクスクルーシブ 2.0HID コーティング終了
ソリッドカラーに近いメタリックの黒ですが、非常にきれいな漆黒の黒に仕上がり濡れたようなしっとりした艶に仕上がりました!
今回のコーティングはマーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション ガラスコーティング×光触媒ボデイコーティングですので其の効果も艶に大きく貢献しています。
ベースコートとなるマーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション ガラスコーティングは濡れたような艶を作り出しますが、
光触媒の酸化チタンにより光の柔らかなところではより柔らかな艶を作り出し、
強い光では酸化チタン粒子の反射によりメタリックの反射を因り強いものに強調しますので、どのような条件でも非常にきれいな艶や光沢を作り出します。
こちらのお客様は関東の方で、ご納車の際には名古屋に遊びに行かれた帰りにお引取りによっていただきました。
普段は日本の空を守る非常に堅いお仕事をされている方ですが、久しぶりに対面する愛車をご覧になって、
「すごくきれいになった、良いですねー!」
「○○君の車も納車された後見たけれどすごくきれいだったので、期待していたのですが、とても満足です!」
と普段硬い職場ではなかなかでない“満面の笑み”で喜んでいただけました。
去年からご予約を入れていただき待ちに待っていただいた甲斐がありました。
非常にモダンで通好みのお車ですので、これから楽しいカーライフをお送りいただけることを願っております。
このたびはたくさんのご依頼を頂きありがとう御座いました!
車両クラス:クラスLL
施行コース:マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション ガラスコーティング×光触媒ボデイコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)+ホイルガラスコーティング×ホイル光触媒コーティング+スプラッシュビューウインドウコーティング(ライトポリッシュ×フロント基本セット・リア)+ルーマー・ペイントプロテクションフィルム(ドアカップ×4箇所+フェーエルリッド+サイドステップ×フロント2箇所)+熱線遮断ウインドウフィルム(フロントガラス以外全て)
施工料金:270.942円税込み(ご紹介割引-10%・新車割引磨き-10%・輸入車割り増し磨き+10%・濃色車割り増し磨き+10%・納車引取り料金
適応)
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