2011年08月31日公開|ルノー
とても難しい名前の付いたお車です。
フランス語は良くわかりません?
というか日本語以外はほとんど解かりませんけれど・・・
子供の頃ちゃんと勉強しておくべきでしたという後悔をしていますが、DNAは恐ろしいもので娘も語学は大の苦手です!
妻は大学の専攻は英文科だったのですがねー?
本題に戻ります。
このステッカーがこのお車の証明です!
限定22台日本国内のみの販売ですが、驚くことが2点あります。
一つ目は価格です。
このあと限定モデルとしての変更点に触れていきますが、その内容はてんこ盛りです、それにも拘らず価格はわずか2.222.000円(新車当時)です。
是は驚きの価格です。
二つ目は、ルノージャパンの正規物でありながらこのモデファイはルノーチューナーのショップSifoさんでの製作車両ということです。
通常輸入車でこのようなことはほとんど聞いたことがありません。
そもそもこの難しい名前の由来は1954年の出来事に遡ります。
アルペンラリーのクープ・デ・ザルブでゼッケン22のジャン・レデレーが優勝したことに由来するそうです。
がなぜ今になってこの名前で限定車を出す必要性があったかは不明です。
ただの形だけの限定車ではありません。
このボデイ補強を見てください!
“まさに本格的です”
写真に写っている補強部分は一部で内容は多岐に渡ります。
是だけのことをメーカーがメーカーが認めるレベルで作れてしまうSifoさんというショップはたいしたものです。
しかしこのパノラミックルーフだけはいただけません!
せっかくボデイ補強までしているのにルーフのほぼ全面がパノラミックルーフとなっているのではモノコックの全体剛性は余り期待できません。
非常に残念です・・・
しかし是にはわけがあり、ベース車両となるGTでは標準仕様となってしまっています。
かといって素のトゥインゴでは25psも馬力が低くなってしまう為苦渋の決断だったのだと思います。
専用サイドシルデカールです!
チェッカーフラッグをもじったデザインもフランス車ですとドン決まります。
国産で是をやると安っぽくなってしまうんですよねー
Bピラーにはエクセペルのカーボンフィルムが貼られています。
最近フランス車やアウディ・ミニなどの間でははやっているそうです。
ハセプロや3Mのものとは違いあえて光沢を押さえた演出が渋さを出しています。
光沢のあるものは確かにきれいではありますががきっぽいイメージになってしまうのが難点です。
ランチア・デルタインテグラーレにも似た軽量ホイルです。
ラリー用ですと似たデザインになるのですかね?
驚くことにノーマルホイルに対して14.4kg軽量になり、車体側軽量効果としては57.6kgにも相当するそうです。
ボデイ補給で増した十両分は軽くペーできています。
このエンジンへのエアーインテークは限定車のものではなく更にモデファイを加えたもののようです。
ステンの網が手作り感があってラリー車ぽさを強調します。
このようなシルバーパーツ部分はGTの専用パーツのようですが、是だけでもかなりスポーティーな印象に変ります。
アウディでもSシリーズなどはこの手法をとっています。
なんといさぎのよいダッシュボードと操作パネルなんでしょうか!
此処までシンプルに徹した車はそうは無いと思います。
無理に高級感を出そうとしていないところも好印象です。
しかしそこはフランス車、ただのシンプルで終わるわけがありません!
ステアリング正面にぽつんと立つタコメーター、スピードメーターはありません。
この感性は普通のメーカーでは“馬鹿かお前は”で間違いなく却下でしょう。
追いやられたスピードメーターはダッシュボード中央にモニターとともに存在していました。
しかもどうでもいいかのごとくデジタル表示です!
しかしきちんと視認性を確保する為にメーターシェルが作られていますが、
スタイル的にも○です。
こんな形のドアハンドル見たことあります?
色々変ったドアハンドルも見てきましたが是はかなり変っています。
ドアハンドルではなくレバーですね!
しかも上下に動かします。
おそらくこの作り方によりかなり構造が簡略化され、コストダウンできているのだと思いますが、
どこかの国のコストダウンと違ってデザインとして生きています。
この作りもめったにお目にかかることはありません。
リアシートに前後のスライド機構が付いています!
荷物量をとるかフル乗車での移住性を取るかの二者選択にはなってしまいますが、是は便利な装備です。
“是は◎です”
ワイパーの左右の長さが極端に違い、運転性側のワイパーは非常に大きなものが付いています。
この作り方はフランス車ではよく見られる構造です。
そのため単純な半円運動では作動範囲がかじられてしまう為、2本の長さの違うアームで楕円運動をするように作られています。
是も雨天での視認性を挙げる為の心憎い工夫です。
低価格車であってもスポーツタイプの肝はきっちり押さえています。
やはりマニュアルミッション車はこのシフト周りの作りは手を抜いてはいけないところです。
きちんと作りこまれています。
フランス車全般に共通するようですが、刺繍やメーターなどの色はこのようにオレンジ色っぽいものが使われていますがこの色使い結構好きです。
しかしなぜこの色がフランス車では使われるのかは不明です?
1.4Lのターボエンジンです。
幾らターボ付きと言っても1.4Lですから馬力は100psにとどまります。
しかしSOHCですからレベル的には立派です!
車重もフロントフェインダーなどを樹脂とするなどして軽量化してあり1tほどにとどめてはいますが、あと20psは欲しいところです。
今回中古車でお求めになられたとのことですが、
ボデイの状態はかなりダメージを受けています。
傷は相当量付いていますが、問題はイオンデポジットの重症部分です。
白い点になって見える部分はすでにクリアーが酸化劣化してしまっていて、多少のひび割れも起し始めています。
このような部分は水染みからイオンデポジット化したものではなく、おそらく鳥糞などの強酸成分を含んだものによると思います。
通常のイオンデポジットも当然ありクレーター状になってきている部分がトップ部分では目立ちますが、是はかなり処理は出来目立たなくはできると思います。
磨き前膜厚は128μです。
側面部分の傷もこの通りかなりのレベルです!
是だけの傷はなかなかお目にかかれるレベルではありませんが、どうして此処まで傷だらけになったかが逆に疑問です。
傷の種類は当然洗車による線傷もありますが、ポリッシャーにより付けられた回転傷もかなりの量です。
想像ではありますが、中古車として販売する際にあまりに傷が多いので磨きをかけたまでは良いですが、傷を取る磨きではなく傷を隠す磨きを行いその際に回転傷も入れていってしまったと考えられます。
しかし傷を隠す磨きではコンパウンドに含んでいるセルロイド樹脂などで傷を隠しているだけですので、洗車の摩擦や紫外線劣化によりしばらくすればこのように傷があらわになってしまいます。
是でしたら逆に磨かないほうがいいくらいですが、傷だらけの塗装に艶の無い車では誰も買ってもらえない為中古車販売店では常套手段となってしまっています。
是はお客様のレベルではまず見抜くことは難しいと思います。
我々プロでも専用のライトなどで観察しなければわからないことが多いですから。
白く酸化劣化していた部分もほとんど目立たなくはなりましたが、
すべてが磨き取れているわけではありません。
同じようにイオンデポジットのクレーターも重症の部分は残りましたが、よほど目をさらのようにしてみない限り解からないところまでは改善できました。
傷に関しては量は相当のものでしたが、幸いにも深さはそれほどひどい傷ではなかったためにほとんど取りきることができました。
酸化劣化やクレーターをほぼ完全に取りきるには04コースの磨きが必要となりますが、車両価格との兼ね合いから考えるとそこまでこだわることももったいないかもしれません。
但しこのお車を5年以上乗り続けるとすれば其処までコストをかけてリセットすることは価値のあることとも思います。
結局はどこまでこだわられるかという事になりますが・・・
磨き後膜厚は125μ、研磨膜厚は3μでした。
02磨きコースの限界研磨膜厚まではまだ2μ程度ありますが、この研磨厚で傷は処理できましたしあと2μ研磨したとしてもクレーターや酸化劣化部分には変化が期待できない為、残存膜厚優先で此処までの研磨としました。
RANAULT ルノー トゥインゴ GT クープ・デ・ザルブ コーティング終了
今回の施工後の変化は大変わかりやすく、
まさに中古車と新車の差のごとき意匠性の差がはっきりしました。
施行前は全体が白ボケしたようなくすんだ黒でしたが、
磨き上げられた後はまさに漆黒の黒のような深みの有る艶が出てきました。
コーティング剤もマーベラスフィニッシュ・スノーガードですので濡れたようなしっとりした艶を作り出しますが、
其の艶感がこのお車の丸みの有るスタイルとマッチしとてもきれいな艶を放っています!
この艶々のRANAULT ルノー トゥインゴ GT クープ・デ・ザルブで、
秋の早朝のビーナスラインを疾走すれば目立つこと請け合いです。
レーシングカーも空気抵抗を軽減する為に磨きやWAXなどを施行するそうですから、是で少しは速くなったかも?
て、それはありえませんね!
しかし早い車は必ずきれいにされているとプロレーサーも言い切りますから、
スポーツカーはきれいにして乗るようにいたしましょう!
車両クラス:クラスS
施行コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)
施工料金:66.339円税込み(お持込お引取り割引-10%・輸入車割り増し磨き+10%・濃色車割り増し磨き+10% 適応)
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