2011年09月10日公開|アウディ
だいぶ前に施行させていただいたブルーのTTのお客様のお知り合いということで、今回ご入庫いただきました。
こちらのTTは2代目となりますが初代の頃は180Km/h以上において浮き上がりにより横転事故が多発したりなど問題を起した時期もありましたが、このモデルとなりそれらの欠陥もすべて見直されアウディらしい高性能のスポーツカーとなったようです。
このTTはゴルフと同じプラットフォームを使用していますが、車体の7割近くをアルミ素材を使用することでゴルフに比べ100Kg以上の軽量化がされています。
アウディというと車格からすると価格がちょっと高いイメージがありますが、このようにハイテク技術を駆使して先進的な車作りをしているので、ある程度価格が高いのはしょうがないとも言えるでしょう。
昔はデザイン的におとなしめというか地味でしたが、大きな口を開いたようなグリルデザインに変った頃から目つきも鋭くなりだいぶ戦闘的な顔つきに変ってきました。
目つきといえば、特徴的なのが波のように配置されたヘッドライト内のLEDですが、これは一つの社会現象のようになりBMWのオーナーでさえアウディのこのライトをまねた改造を施したお車も増えてきました。
これといって特に特別の作りはされていませんが、スポーツカーとしての王道的デザインです。
落ち着きもあり、スポーティーな印象を受けます!
ステアリングはアウディ得意の異形ステアリングですが、これは賛否両論のようです。
セミオートマのDSGですのでパドルシフトが付いていますが、このパドルシフトはオーナー様後付のカーボンシフトです。
サイズ的にはノーマルより非常に大きくなり非常に使いやすくなっています。
視覚的にもレーシーな雰囲気になりこれは○です。
内装とあわせたデザインが施されたキーシリンダーとキーは非常におしゃれです。
ドイツ車というよりイタ車的です!
内装色は黒とレッドのツインカラーとなっていますが、レッドレザーを使用しているにも拘らず、落ち着いた雰囲気に仕上がっています。
縫い合わせの形状やステッチの使い方などは、ランボルギーニのセンスを取り入れたものと思われますが、ドイツ的合理性とイタリア的センスがうまく組み合わされています。
ただリアシートを使用する際、フロントシートを倒し前にスライドさせるのが電動となっていないのはちょっと使いずらいかも?
もっとも実質的にはほとんどリアシートに人を乗せることも無いでしょうから其処までする必要も無いかもしれません。
わずか2Lでありながら272psのパワーを搾り出します!
当然インタークーラーつきターボで過給されています。
DSGのSトロニックとクワトロシステムとの組み合わせで非常に高い次元での走行性能を作り出します。
但しあまりにもお利口過ぎる出来上がりのため、走りのストイックさにはかける部分でもあります。
ここら辺は好みでしょう!
輸入車の常として、大量のブレーキダストの餌食となりホイルはかなり汚れてしまっています。
しかしオーナー様がこまめにお手入れされていたらしく、鉄粉の食い込みはほとんど起していませんでした。
あまり極端に放置されていたものですと、クリーニングできれいにすることは出来ても、ホイルの塗装にピンホールが出来てしまっていますから、ガラスコーティングを施行しても其のピンホールにダスト付着するようになってしまいますので、ホイルコーティングは早い段階で施行されることがお勧めです。
付着していたブレーキダストをクリーニングし、ガラスコーティング施行終了です。
ホイルガラスコーティングを施行してもブレーキダストが付着しなくなる訳ではありません!
但し圧倒的に付着し辛くはなります!
なおかつクリーニングもスチームを当ててあげるだけで“簡単に洗い流せる”ようになります。
今回はホイルのディスク内側までの全面コーティングで施行いたしました。
最近ご注文の多い、ドアカップのペイントプロテクションフィルムの施工です。
強い曲面に対してフィルムを無理やり貼り付けますので、多少の意匠性の変化はありますが、傷を入れてしまうよりはましかもしれません。
ほとんどのお車はドアカップ部分はポリッシャーが入らない形ですので、傷を入れてしまいそれを落とすとなると、ドアハンドルを取り外してになりますので、一箇所に付き1万円ほど費用が掛かるようになってしまいます。
どちらがお徳でしょうか?
今回よりマフラーのテールエンドのクリーニングも施工するようになりました!
ステンレス・メッキ専用のコンパウンドを使用して磨きます。
頑固に付着してしまったカーボンや錆などはリューターを使用して磨き上げます。
この部分はスポーツカーでは非常に目立つ部分ですので、
施工後はテール部分が非常に引き締まります。
但しこの部分はコーティングは標準では施行はいたしません。
かなりの高温になる部分ですので、
ボデイ用のガラスコーティングでは1ヶ月の耐久性すらありません。
オプション施行としてコーティングをご注文いただいた場合は、ホイルガスコーティングと同じ耐熱1.300度のガラスコーティングを施行いたします。
価格は一台5.250円税込みとなります。
但しこの料金は、ボデイの磨きコーティングを同時にご注文いただいた場合ですので、
単体での施工の場合はクリーニング代は別途となります。
クリーニング代は5.250円~となり現車確認によりお見積もりとなります。
新車購入から丁度2年が経過されたお車ですが、
傷は驚異的に少ないです。
黒のお車でここまでスクラッチ傷が入っていないお車は初めてかもしれません。
日々のオーナー様の洗車管理のうまさに感心してしまいました。
しかし気が付いたことがあります。
左上の写真に細かな点がくまなく付いていますが、はじめは水染みの進行したものかとも思いましたが、
実はこれはポリッシャー傷です!
新車時のPDIでの納車磨きかディーラーでの納車磨きかはわかりませんが、その様な作業の中で付いたポリッシャー傷と思われます。
これはギヤアクションサンダーやダブルアクションサンダーなどで付くたたき傷です。
残念ながら輸入車の多くはこの傷が尽いている確率が非常に高いのが現実です。
これはこのような納車磨きの作業は熟練工が施行することは少なく、技術的に未熟で経験の浅い若手が体力に物を言わせて数勝負で磨き上げる為このようなことが起こってしまいます。
このような傷は#1.000番の磨きを行なってもほとんど磨き取ることは不可能です。
但し輸入車の多くは濃色車の場合メタリックかマイカの為、反射でほとんど素人目には判りません。
淡色車の場合は傷自体が目立たない為、其処まで磨きこむ必要が無い為たたき傷が付いている事はめったにありません。
磨き前膜厚は124μでした。
左の写真は鳥糞が付着している状態ですが、この状態を長期間放置しておくと、右の写真のように白く塗料が劣化してしまいます。
これは鳥糞や虫の死骸などは強酸を染み出させる為、酸により塗料の樹脂が溶かされ劣化することにより白く染みとなり、最終的には細かなひび割れを起すようになってしまいます。
其処まで進行してしまうとこれも#1000番のペーパー磨きでも完全に磨き取ることはできません。
このようになることを防ぐ為には、こまめに付着した鳥糞や虫の死骸を洗い流すか、耐酸性能力の高いガラスコーティングを施行することが一番です。
しかし一般的ガラスコーティングは弱酸程度しか対応できない為多少の効果は期待できても根本的解決策とはなりません。
ガラスコーティングでこれに対応する為には、エンカルに対しての非融解性のある耐酸性能力が必要となります。
しかしこのようなガラスコーティングはまだまだ数が少なくほとんどの施工店では扱っておりません。
理由としては価格の高さと、施行の難しさのようです。
いたずらと思しき深い線傷が左右クオーターパネルについてしまっています。
ほとんどは磨き取れるとは思いますが、部分的にかなり深いところがありそうなので一部残ってしまうかもしれません。
この深い線傷を磨き取る為に、ピンポイントで磨きをかけます。
磨き前膜厚が124μでしたから、28.7μ研磨したことになります。
この膜厚ですとクリアーの膜厚は40~50μ程度と思われますので、この段階で残存クリアーは少なく見れば10μ程度となりますのでこれが磨きの限界です。
これで傷が残ってしまうのは我慢していただくしかありません。
やはりこれだけ研磨しても一部は傷は残ってしまいました。
但し光の当たり方や見る角度によってはまったく傷は確認できません!
あくまでここに傷があると判っていない限りは発見することは出来ないでしょう。
これは傷のエッジの角を丸く処理して、なおかつ傷の幅を広くしてあげることで光に反射が柔らかくなる為見えにくくなっているものです。
全体的にはほとんど傷は無かったお車ですので、
きれいになって当たり前です。
ポリッシャーによる叩き傷も02コースの磨きではありますが、だいぶ目立たなくはなりました。
このあとコーティングを施行することで艶が上がりますから更に目立たなくなると思います。
傷は本当に少なかったのですが、
イオンデポジットはトップ部分には結構出来てしまっていました。
其の処理の為トップ部分はちょっと多目の4μの研磨となりました。
しかしある程度クリアーに食い込んでしまったイオンデポジットのクレーターは、02コースの磨きでは処理しきれない為目立たなくはなりましたが、
痕跡は残っています。
お引取りの際この状態をご説明しますとお客様は、
「新車のときディーラーでガラスコーティングを施行したのですが、それでもこうなるのですね!」
とおっしゃっていましたが、先にも書きましたが多くのガラスコーティングは酸に対しての防御性は低い為、近年ますます強まる酸性雨に対してもこのように塗装にダメージが入ってしまうことが多く見受けられます。
シリカのような無機性皮膜は水道水や雨水に含まれる無機物質と相性がよく吸着させてしまう特性があります。
それを防ぐ為にシリカ分とは違う無機性物質を配合したハイブリットタイプのコーティング剤も登場し始めてきました。
AUDI アウディ TTS クーペ コーティング終了
お引取りにみえっれたお客様からの一言は、
「本当濡れたような艶ですね!」
「いかにも一枚膜がのっているようですね!」
とのご感想でした。
今回のご依頼のコーティングはマーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション×光触媒ボデイコーティングのWコーティングです。
濡れたような艶は、ベースコートとなっているガラスコーティングが作り出し、一枚膜がのっているように感じさせるのは、光触媒の酸化チタンの反射です。
このコーティングの効果は視覚的効果よりも機能にあります!
マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーションは耐酸性機能が非常に高い為、今回のような進行したイオンデポジットの成長を防ぎ鳥糞や虫の死骸から染み出す強酸からも塗装を守る能力が非常に期待できます。
更にトップコートの光触媒は、疎水性が更に高い物質なので親水性を高めることでイオンデポジットの発生を更に防ぐ効果があります。
又酸化チタンは有機物の酸化還元能力が高い為鳥糞や虫の死骸などを分解する能力も高いので、これらから染み出す強酸の発生を抑制する効果があります。
最近このWコーティングが非常に人気が高くお選びいただくお客様が増えています。
しかしデメリットもあり、トップコートの光触媒コートは摩擦に対してはガラスコーティングのような耐久性能は無い為に、
洗車等の摩擦により徐々に磨り減っていく為に際コーティングの必要が出てきてしまいます。
施行サイクルについては、管理状態が大きく影響をする為にどれほど持つかについては個々のお客様の管理体制をお聞きしないとお答えは出来ません。
非常にお車を大事になさるオーナー様ですので、この施工で又長くきれいな状態でお乗りいただければと思います。
たくさんのご注文を頂きましてありがとう御座いました!
車両クラス:クラスM
施行コース:マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション×光触媒ボデイコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)+スプラッシュビュー・ウィンドウコーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ)+ガラスホイールコーティング(フルコート)+ルーマー・ペイントプロテクションフィルム(ドアカップ×2箇所)
施工料金:169.551円税込み(お持込お引取り割引-10%・濃色車割り増し磨き+10%・輸入車割り増し磨き+10% 適応」)
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