2011年11月20日公開|スバル
以前施工していただいた新潟のお客様のお友達で、今回は栃木県のお客様です!
今回は引き取り納車料の兼ね合いで、群馬県での待ち合わせでお引き取りに伺ってきました。
運よく当日は好天だったために、露天での車両の確認作業の際に既存の傷やイオンデポジットの状態がはっきり確認できたために、お客様自身あまり意識されていなかったほど実は塗装が痛んでいることをご確認いただけました。
当初のお見積もりの段階では02コースの予定でしたが、傷とイオンデポジットの量と深さがあまりに予想以上でしたので、クオリティーにこだわられるとすると艶は出たとしても傷やイオンデポジットがある程度残ってしまう可能性があるため、とりあえずは施工コースは保留とし、
工場に帰って試し磨きをしたうえで画像確認をしていただいたうえで磨きのコースを決定することといたしました。
今回ご注文をいただき現車を確認するまで、SUBARU スバル レガシィ B4 STI というお車は見たことがありませんでした。
実際このようなグレードが存在することすら知りませんでした。
これで純正ですよ!
派手です。
車高が下がっていますからそれほど目立ちはしませんが、特別モデルであることを主張しています。
このブレンボキャリパーも純正です!
かなり大型のものが装着されています。
以前雑誌のスポーツカーのサーキットでのブレーキテストでも、レガシィSTIではありませんでしたが、国産車の中ではSTIは群を抜く性能を発揮し、ブレーキ性能では定評のあるポルシェにさえ項目によっては勝っていました。
価格からするトータル性能ではおそらく国産車の中のスポーツカーでは一番ではないでしょうか!
STIチューンの280psのエンジンです。
この4代目からシングルターボに代わり低回転からのトルクが大幅に改善され、今までのようなトルクの谷がなくなったことで、さらに洗練された速さが達成されました。
さらに等長等爆のエキゾーストや、樹脂インテーク ドライブバイワイヤーなど国産車としてはかなり先進的な仕組みを取り入れています。
フレキシブルタワーバーというSTI専用開発チューニングパーツです。
固定式と違い応力に応じて動くということだと思いますが、これがかなりの効果を発揮するようです。
その理由についてまでは勉強不足のため検証できてはいません。
正直なんてことのない内装と素材ですが、しかしここがこのお車で一番感心させられました!
意味わからん?
と思うでしょ!
トヨタや日産のように変にスポーツカーに見せようとして、
安い素材で高く見せようとするようなくだらない手法はとられていません。
確かに細かいところまでは高級素材は使用されていませんが、
ペダルやシフトノブ・ステアリングなど走りの操作に直接関係のある部分には、派手ではありませんがきっちりした作りがされています。
それとは相まってプラスチック素材が使用されるパネルなどは、あえて高級感を出そうとはもがかず、素材なりのきれいな処理で仕上げられています。
新車価格で400万円以下、それでいてエンジンや足回りボディなどにはふんだんに特別の高価な仕様が施されていますので、内装までは早々お金が回るはずはありません。
そこをきっちり割り切って作っていることがさすがスバルです。
隼・疾風・月光など歴史に名を残す名戦闘機を作り出したメーカーのプライドを感じます!
残念なのは“国賊トヨタ”の傘下となってしまったことです。
国賊トヨタに関してはマイスターブログにてその理由をご説明します。
高級車を手掛けていないメーカーですので、トヨタ・日産などと比べると、
合成革の質感はお世辞にも高いとは言えません。
しかしこれもこれでいいのだと思います。
高級GTカーではありませんから、あえてギミックを駆使してまで高級感を作り出す必要はないでしょう!
そこにお金をかけてしまえば、価格が跳ね上がるか、400万円以下に抑えようとすれば肝心な走りの部分をカットしなければいけなくなるので、これはこれでいいのだと思います。
“二兎を追うもの何時一兎を得ず”
ですから。
今回は車内丸洗いクリーニングもご依頼いただきました。
とはいっても非常にきれいな車内でしたので何かもったいない気もしましたが、
「中古車でご購入されているのできれいにしたい!」
とのご要望でしたのでお受けいたしました。
左の写真のタオルは、イオン洗剤を噴き上げたタオルですが、一見まったく汚れていないかのようです。
しかし拡大してみると、
この通り結構黒ずんだ汚れがついています。
きれいに見えるお車でもこれだけ汚れが付着しているのですから、鼻から汚れが見えるようであれば実際にはかなり汚いということになります。
ウイルス・バクテリア・カビなどがのさばっているのは確実でしょう・・・
多少は鉄粉の食い込みはあるようです!
新車から5年、今まで鉄粉落しをしていないとするとかなり付着量は少ないと思いますが、1~2年でこの状態だとすると結構多いほうになってしまいます。
今年ご購入されて、今年から北関東の積雪のあるエリアでご使用になることを考えると、ここできっちり鉄粉は除去しておかないと一冬のエンカルのダメージだけでも春には塗装が相当の痛み方をしていたかもしれません。
ここでコーティングをしてリセットをかけたのは正解です!
一見ブルーソリッドかとも見える塗装ですが、STI専用のブルーマイカです。
非常にきれいな塗装ですが、非常に枚かが細かい粒子で緻密な為か、太陽光では傷は非常に目立ちにくかったのですが、
水銀灯を当ててみるとこの通りスクラッチ傷に埋め尽くされているかのごとき状態です。
特に側面部に至っては、手洗い洗車でほこりやゴミ等を引きずりながら洗ったと思われる深い線傷もかなりの量がついています。
これだけ傷があれば、今見えている塗装の状態はかなり曇っているはずですから、
磨きあげることによりかなりの艶と色の違いが出てくると思います。
当初は02コースでの磨きの予定でしたが、ボンネットの試し磨き後02プラスコース(傷取り磨き)に変更いただいたのは正解でした。
磨き前膜厚は118μです。
真ん中から左がウールバフがかかっている状態ですが、それでもまだ深い線傷は残っています。
右側はさらにスポンジバフを1回磨いた状態ですが、左と右とでは色が違っているのが分かりますか?
傷によってここまで色が艶をなくしていたのです!
磨き上がり後が楽しみです。
ウールバフ施工後の膜厚は116μ、ウールバフでの研磨膜厚は2μでした。
これはスポンジバフですが、すでにウールバフの段階から、バフにブルーの塗料が付着してきます!
これどういうことか判りますか?
塗装が1コートということになります!
本来ブルーマイカは最低でも2コート、トヨタのマイカ塗装であれば3コートです。
当然表面はクリアー層になりますから、色がバフに付着するはずがありません!
ということは・・・
補修がされていてしかもクリアー層無しの1コートということになります。
この塗装がされている範囲は、左右前後のドアパネルと、ロッカーパネル左右の6パネルとなります。
この範囲ということになると、事故での補修ということは考えにくく、自身のフロントタイヤからの飛び石の巻き上げによる飛び石痕の補修の可能性が大です。
だとすると保険も効かず、自腹ということになりますから、少しでも安くということになるでしょうから、このような塗装方法を選択したのかもしれません?
クリアー層が有るのと無いのとでの違いは塗料の紫外線に対しての耐久性に違いが出てきます。
1コートの場合おそらく5年程度で白華現象を起こしだし、徐々に塗装の艶が低下していくはずですが、今回ご注文いただいているようなガラスコーティングを施工することで、クリアーの役目をガラスコーティングが果たすため、
塗料破壊は10年程度起こらずに艶を保つことができるでしょう。
ちょっととしたハプニングはありましたが、無事に磨きが終了しました。
1コートでの補修塗装を発見したとき、
「もしかして磨き上げると、未補修部分と補修部分で色が変わるのでは?」
という心配もありましたが、そのようなことは起こりませんでした!
これは幸いにも補修をされた塗装屋さんがかなり腕も良く、きちんと仕事をされていたからにほかなりません。
傷もほとんどとりきることができ、よっぽど真剣に傷を探さないと発見できないくらいまで傷はなくなりました。
当初から比べれば傷の量は数十万分の一位にはなっているはずです!
磨き後膜厚は113μ、総研磨膜厚は5μでしたが、傷のひどかった側面部に関しては後2~3μ程度は研磨されていると思います。
先月より標準施工としたマフラーエンドの磨きも終了し、スポーツカーの顔の一つであるマフラーエンドにも輝きが戻りました!
ステンレスに深く食い込んでしまっている錆があり100%完璧とまではなりませんでしたが、
印象はかなり良くなったはずです。
SUBARU スバル レガシィ B4 STI コーティング終了
どうですかこの艶!
我ながら会心の出来です!
この濡れたようなしっとりとした艶感がたまりません。
ご納車当日は本来群馬での落合 引き渡しのはずでしたが、お天気が不安だったためお客様がわざわざ栃木からお引き取りにみえられました。
理由は雨に打たれて汚れた状態でなく、きれいな状態で確認をしたいとのことでお越しになられましたが、
感想は・・・
“ご満足のようでした”
わざわざお越しいただいて一安心です!
ご紹介いただいたF様、今回施工いただいたO様遠いところご依頼いただきましてありがとうございました。
納品が間に合わなかったパーツは後日確実にお届けに参ります。
ご不便をおかけいたしますが今しばらくお待ちください。
車輛クラス:クラスM
施工コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02プラス磨きコース(傷取り磨き)+車内丸洗いクリーニング+ヘッドライトカバー ガラスコーティング(ライトポリッシュ)
施工料金:158.550円税込(濃色車割増磨き+10%・納車引き取り料 適応)
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