2011年11月12日公開|トヨタ
新車で購入されて10年が経過したお車です。
その間にホイールをBBSに変えたりローダウンをされたりとご自分のセンスでのモデファイがなされてきています。
しかしさすがに1BOXでファミリーカーとしてお使いだったでしょうから、
それなりの傷みは出てきてしまっています。
けれど一般的なレベルでの傷みと比較するとパッと見はそれほどやつれた雰囲気はありません。
おそらくかなり大事には扱われてきたのでしょう!
これからまだ長くお乗りになりたいとのことで、ここで心機一転お金をかけてでもリセットしていやいやではなく“この車が好きで乗っているのだ”とするためにお化粧直しです。
安直にマスコミやメーカーに踊らされることなく、このように今あるものをより長く使えるうちは使うというのが本当のECOでしょう。
このような考え方には大賛成、応援させていただきます!
やはり国産車の低年式車の定番のやつれとして、
このヘッドライトカバーの曇りが挙げられます。
これに関してはメーカーや車種を問わずほぼ同じような痛み方をします。
コーティングやフィルムなど特殊なお手入れをしていない限り避けることはできません。
ただしこのような曇りの大きな原因は、紫外線による劣化が挙げられますので、車庫保管車はかなり寿命を延ばすことが可能ですが、
カーポート程度ではほとんどその効果は期待できません。
クリアーにひび割れが発生しているレベルの曇りですので、ヘビーポリッシュ#1.000のペーパーからの磨きを行います。
国産車の場合クリアーが柔らかいためこのレベルからの施工でも難易度はそれほど高くはありません。
しかしDIYで施工される場合には、ここで着いたペーパー目がとりきれなくなる可能性が高いので、あまりお勧めはできません。
ここで#3.000のペーパーで#1.000で着いたペーパー目を処理して、コンパウンドで磨き上げれるレベルまで表面を整えます。
この工程をきちんと行わないと、仕上げを終了したところで、傷が見えてしまい再度磨きなおしとなってしまうので、根気を必要とします。
多少内部にも曇りが出始めてきていますが、まだそれほど気になるレベルではありません。
外部が曇ることで内部に熱がこもりやすくなっていたので、内部の曇りが発生したと思われますので、これで内部に熱がこもりにくくなりましたから、これで寿命はかなり延びたと思います。
ここで仕上げをコーティングで施工するか?
はたまたフィルムで施工するか?
の選択となりますが、価格的に数倍の違いがありますので選択の難しいところです。
選択の目安はこれからどれくらい長く乗られるかだと思います。
フィルムの場合価格は数倍ですが、耐久性も数倍あります!
コストパフォーマンス的にはほぼ同じとなります。
今回はフィルムでの施工となりました!
ただし国産車の場合には、
凹凸形状の激しいものにつきましてはフィルムでの施工はできない場合がありますのでご注意ください。
遠目にパッと見はパールホワイトということもありそれほど塗装の状態は悪く見えませんが、水銀灯の下に入れてみると見るも無残な状態です。
ありとあらゆる種類のダメージを受けています!
洗車スクラッチ・洗車での咬み込み傷・外的要因による深い線傷・鉄粉の食い込みなどです。
しかし水染みによるイオンデポジットのクレーターはほとんどなかったのは、この卵形のボディ形状により水が流れやすいことと、やはりパールホワイトという水滴の急速乾燥しにくい条件が重なったためと思います。
磨き前膜厚は129μ、水性塗料移行時期のお車ですのでまだ膜厚は結構厚く塗装されています。
洗車スクラッチと洗車咬み込み傷は磨きで処理することができましたが、
外的要因による深い傷に関しては完全にとりきることはできませんでした。
お客様にお聞きしてみると、お子さんが小さかった頃よくいたずらをされたされたそうなので、その時のものだろうとのことでした。
子供は加減がわからないですからねー
今回意外と問題だったのは“鉄粉の食い込み”です。
お客様にお聞きしたところ、
「父親が金属研磨の仕事をしていて、ドアを開けて仕事をしているのでそこから舞ってきていると思う。」
とのことでした。
が問題なのは,鉄粉が付着しているということにはまったく気が付いていなかったことです。
つまり10年間そのような環境におかれ、なおかつ鉄粉の除去を1回もされずにいたことです。
それにより鉄粉はどんどんと塗装の中に食い込み塗料を酸化させながら自身も錆びてぼろぼろになりながら食い込み続けます。
これで何が問題になるのか?
こうなってしまうと鉄粉粘土では塗料から飛び出している部分は切り取れても、内部に食い込んだ部分は錆びてしまっているために引っ張り出せなくなってしまいます。
鉄粉クリナーを使うにしても、塗装内部に食い込み塗料が酸化されてしまっていると、
クリーナーが強酸性のため鉄粉を溶かすと同時に塗料もさらに酸化させてしまう恐れが出てきてしまいます。
こうなるともはや手の打ちようはなく、ある程度の塗料劣化には目をつぶらざろう得なくなります。
洗車の際などに掌で軽くボディを触ってみて、ざらざらする感触があったらそれは鉄粉の食い込みです。
早い段階での処置をお勧めしますが、
鉄粉粘土でのDIYでの施工は間違いなく傷を入れていくことにしかなりませんのでおやめください。
また鉄粉クリーナーでのDIYでの施工も酸性の溶剤を使用するので、使い方を誤るとお車を傷めてしまうことになりますので危険を伴います。
鉄粉の除去は、専門店に依頼されたほうが無難です!
その際コーティング施工車はその旨を施工店にお伝えください。
できればコーティングを施工された店舗での施工が無難だと思います。
下手な施工をするとせっかく施工してあるコーティングが跡形もなく消え去ってしまうこともありますから!
今回の磨き後の膜厚は124μ、総研磨膜厚は5μとなりました。
02コースでの限界研磨膜厚です。
これ以上の傷の処理を行うには02プラスの傷取り磨きが必要となります。
TOYOTA トヨタ エスティマ アエラス コーティング終了
これからも長く乗り続けていただくためのお化粧直し、リセットが完了しました!
お引き取りにみえられたお客様も、完成したお車をご覧になり、
「ここまできれいになるんだー」
「お願いしてよかった!」
と感激していただけました。
普通は、
「10年乗ればこんなもんだろうな・・・」
などと古くなってきたことでの諦めが出てしまうと思います。
また、
「磨いたりコーティングをしてもそれほど劇的変化は望めないだろうな・・・」
などと考えてしまうのでしょうが、
車磨き研究所の磨き&コーティングは新車のお車でも劇的変化が感じられます。
ましてや経年劣化で痛んだりくすんだりしてきているお車ならなおさらその変化を感じていただけると思います。
「好きな車だけれど、古くなってみすぼらしくなってきたから新車に変えようか?」
などとお考えの方がいらしたら、
ぜひ一度お車を拝見させていただけませんか?
ダメなものははっきり“無駄です”とお伝えします!
しかしリセット可能なものであれば、お望みのクオリティー・ご予算に応じてメニューをご案内いたします。
ポルシェの言葉に“新しいものこそ最良だ”という言葉がありますが、
本当にそうでしょうか?
車輛クラス:クラスLL
施工コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)+ヘッドライトカバー磨き(ヘビーポリッシュ)+ルーマー・ヘッドライトプロテクションフィルム(クリアー)
施工料金:128.520円税込(お持込お引き取り割引-10% 適応)
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