2011年11月02日公開|フォルクスワーゲン
半年ばかり前に新車でご購入された際コーティングを施行させていただいたお車ですが、残念なことに段差の乗り越えの際にフロントバンパーを破損されてしまい、其の修理後の再コーティングの為ご入庫いただきました。
今回の保険保障修理のように、ご自身の加入されている保険(車両保険)を使用しての修理の場合、事故のように相手方の保険での保障修理とは違いかなり其の現状復帰に対しての考え方は厳しい査定内容となります。
一般的にはご自身が保険会社の客だから余計にきちんと保障してもらえると考えがちですが、実際には逆の考え方に保険会社はなります。
通常オーバークオリティーでの修理はまず認められません。
購入時に施行いただいていたコーティングはマーベラスフィニッシュ・プレミアム ハイブリットというプレミアムに対して、水染みなどを付きにくくする為の改良をされた親水性コーティング剤でトップエンドのコーティング剤ですので、其の効果はきちんと現れていました。
水染みが確認しやす、くなおかつ付きやすい黒のボディ色であるにもかかわらず、
ほとんど水染みの付着はありませんでした。
今年は花粉や黄砂など水染みが発生しやすい環境でしたが、コーティング剤の効果は十分に発揮されておりました。
傷に関しては当然洗車等をされる中、多少の傷は当然入ってはおりましたが、
“さすがガラスコーティングです”
洗車により付いてしまった線傷もきちんとコーティングの範囲で受け止められています。
きちんと犠牲皮膜の役割を果たしています!
隣接パネルと塗装補修されたバンパーを磨いていくと大きな問題が発生してきてしまいました。
バンパーの塗装の色が違います!
更にメタリックの粒子径と量もまったく違います!
フォルクスワーゲンの場合指定塗料はPPGですが、
メタリックの粒子径が違うとなるとこれは指定塗料が使われていないと思われます?
今回お客様は購入されたディーラーでの塗装補修ですので安心されて施行依頼されたと思いますが、結果はこのざまです・・・
ほとんどの方は修理やこのように補修をする場合、
“ディーラーが一番安心”
という印象をもたれているようですがこれが実情はかなり違います!
更に補修されたバンパーに問題点が!
一部分ですが、幾ら磨いても曇りが取れません?
LEDの調色ライトを使い見てみると、
有色塗装部分に肌調整の再のペーパー目が残っています。
更に其の部分のメタリックが引きずられメタリック立ちが川の流れの様になってしまっています。
これはおそらく静電気の仕業だと思われます。
塗装やさんはおそらくこれに気づきて直そうとされたのでしょうが、最終的確認が甘かった為にこのような状態での作業完了となってしまったのだと思われます。
これは一概に塗装屋さんを責めることはできない部分もあります。
上でも触れたディーラー以来が一番か?
という所に根本の原因が存在しています。
ディーラー依頼の場合修理に関してはほとんど自社で対応されますが、
残念ながらいまのディーラーの整備レベルはお粗末なものです。
但し情報やテスター関係などは当然充実はしています。
が、問題は考え方と技術の問題です。
いまディーラーでは分解修理はほとんどしません!
基本アッセンブリー交換です。
メカニックが若く経験が不足している為に分解修理するほどの知識と技術がないためです。
又会社の考え方としても、分解修理はパーツ売り上げがあまりありませんので時間ばかり費やすだけで、利益が出ません。
板金塗装の場合は内製と外注の2通りがあります。
1.内製の場合。
メカニックと同じように、設備は当然整ってはいますが、
若い板金塗装工ばかりですので技術が町の板金工場と比較した場合明らかに劣ります。
極端な言い方をすれば、速成教育のやっつけ仕事しか出来ないレベルです。
2.外注の場合。
ほとんどの場合外注への仕切りは4割カットが当たり前で、
ひどいディーラーになれば半値です!
自社で直接お客様から受注すれば10万円いただける仕事が、ディーラーからの依頼の場合には6万円で施工しなければなりません。
これで同じ作業内容では赤字になるかよくても利益はまったくない仕事となってしまいます。
材料代を節約するか、手間を省くか、ひどい場合は両方ということもあるかもしれません。
これでもあなたはディーラー神話をまだ信じ続けますか?
隣接パネルの補修は状態がよかったのでそれほど手間をかける必要はありませんでしたが、そうはいっても洗車などにより細かなスクラッチは多少入ってはおりましたが、
きれいさっぱりなくなりました。
しかし残念なのはバンパーです。
ディーラーが行った塗装が完璧であればすべてが丸く収まったのに・・・
Volkswaden フォルクスワーゲン ゴルフ R 磨き終了
弊社でのコーティング補修作業は完璧な仕上がりとなりました!
しかしディーラーが行った塗装作業はクレームとなりやり直しとなりました・・・
しかしこのやり直し塗装がまたもや不良施工で、お客様は泣きの涙です。
ちなみにこの補修を行ったディーラーは某国産高級車ディーラーも展開している会社のほうですので誤解のないように!
これはお客様からお聞きしたディーラー側の対応の一部です。
2回施工したうえでお客様に対しての受け答えです。
「外注工場に依頼しましたが、外注先を信頼しています。」
「使用した塗料は国産塗料です。」
「これ以上の仕上がりにはすることはできません。」
まあこれが600万以上のお車を買っていただいたお客様に対する態度ですから、当然お客様も切れてきます。
結果3回目はさすがにディーラーには依頼することが心配になられ、弊社で塗装から請け負うことで調整を開始いたしましたが、ここでまた問題が!
保険会社・ディーラー・お客様・弊社での話し合いですが、問題が2点あります。
現段階においてはこの2点は結論が出ていません。
どころか大変な揉め様です!
ディーラー側はバンパー代と塗装費用の請求撤回は認めていませんし、再コーティング費用の負担に関しては拒否しています。
このままではお客様が一番迷惑をこうむります。
こうなってはディーラー側が全面的に責任を全うすることを期待するのは無理のようなので、バンパー代と塗装費用の請求権放棄だけさせて、
弊社で塗装屋さんを手配して再コーティング代は出るところはなさそうなので弊社が負担します。
さあこれでディーラーがどう出るかが見ものです!
車両クラス:クラスM
施工コース:マーベラスフィニッシュ。プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング(4パネル)+02磨きコース(軽度の磨き×4パネル)
施工料金:保険会社支払いのため未公開
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