2012年01月16日公開|三菱
最近初めて磨かさせていただくお車が多くなってきましたが、デリカもやはりその一台です。
デリカに関しては、初代から数えると20数年は経っているでしょうが、これが初めてのご入庫です。
昔のデリカはいかにもオフローダー的な車高やデザインでしたが、このD5は外見的にはほとんど普通の1BOXのように見えます。
というのも2WDのラインナップが半数を占めるようになった車種構成になっていますからそうなっちゃうのでしょうね。
私も20年以上前ですがデリカ初期型に乗っていたことはありますが、当時のデリカを懐かしく思い出します。
しかし当時のデリカ、というか三菱のディーゼルはとにかく排気が黒煙モクモクで、加速するのが恥ずかしいくらいでしたが、今はエンジンはすべてガソリンエンジンとなっているので以前の様な思いはしなくても済みそうです。
ただ個人的には以前の様な硬派なデリカは、ワールドで見てもデリカしかないほど突出した特徴を持っていましたからそれが損なわれ、一般的1BOXに近づいていくことは淋しくも感じます。
当然トランスファーレバーなど存在せず、電子制御の4駆システムになっています。
当然操作は簡単ですが、以前の様な儀式的操作がないのもつまらないというか、盛り上がり感に欠けます。
こんなこと言っても今の若い方には何言っているかわからないでしょうね!
このような車種ですらパドルシフトが装着されています?
ましてやミッションはCVTですから必要とは思えないのですが!
国産車の常ですが、何か流行りだすとそのものの必要とされる本質からはかけ離れた理由、
「あっちにもついているから、こっちにも。」
的な無駄な装備をしますが、コストダウンに命を懸けるような車作りをしていながら、変なことにはお金をかけるバランスの無さ、この発想何とかしてほしいものです!
最近この手のサブミラーが主流となってきましたが、確かに以前のフェインダーから比べるとかなりすっきりしたデザインになっています。
しかしこれ本当に必要なものでしょうか?
内装はかなりすっきりしたデザインですし、普通の1BOXに比べると角ばった強さを強調したデザインでデリカであることを主張している感じです。
センターパネルの質感は悪くはないですが、模様がちょっと奇をてらいすぎているような?
しかし国産1BOXの中では良いつくりだと思います!
メーターも奥行き感があり、色やデザインも基本に忠実な作りですので安心感を感じさせます。
ドライバーは運転中常に見る部分ですので、ここのつくりは手を抜かないでほしい場所ですが、
このようにシンプルかつスポーティーに作られていれば飽きも来ないでしょう。
このフッドライトはいいですね!
目立ちにくいデザインですが、きっちり必要な明るさと場所を照らし出します。
このような気配りは国産車は優れています。
ドア内張りのデザインも直線が基調になり、ボディとのバランスが取れています。
いかにもデリカ的でいいですね!
他社1BOXとは違う路線を歩んでこそデリカでしょう!
最近の1BOXの定番リアモニターです。
これに関しては今までもいろいろ書いてきましたが、賛否両論です。
先日もあるお客様から地デジチューナーのご依頼をいただきましたが、この方もやはりリアモニターには否定的です。
しかし自身の車には装備されています?
ではなぜ否定するのか?
となりますが、ないほうがいいという理論と、家族の現実とのはざまということらしいです。
つまり、子どもの教育上はないほうがいい!
しかしなければ子供は落ち着かなかったり、退屈してしまう!
結果つけてしまった・・・
ということらしいです。
このお客様建築関係の仕事をされているのですが、家に全くテレビがない家が増えているそうです。
決してお金がないわけではなく、ポリシーを持ってテレビを持たれないそうです。
で、そのような家に限って、お子さんは○○高校・○○大学いわゆるエリート校に進学されているそうです。
たしかに雑念にとらわれないですから効果的かもしれませんが、人格形成上には疑問を持ちますね!
子供同士のコミュニケーションが偏りそうです。
子供の教育環境と、親のエゴのバランス難しいですね・・・
新車購入から約2か月の状態ですが、そうとはとても思えない傷の量です!
納車時にこの状態だったのか?
2か月の間にここまで傷がついたのか?
納車時点で確認できていないのでどちらとも判断はつきませんが、おそらく両方でしょうね・・・
ある磨き関係及び塗装関係のホームページを閲覧していると、
「最近の国産車の塗料は水性化が進み、塗料が格段に進歩したことで品質が上がっているので、傷もつきにくくなっており、コーティング施工時にも磨きは必要ない。」
などと複数の業者さんが書かれていました。
私の見解は全く逆ですね!
油性塗料最後のころに比べ明らかに現在の水性塗料は意匠性では劣りますし、
傷も入りやすくなっていると感じます。
それはスクラッチシールド・耐スリ塗装ともに同じだと思います。
にも拘らずこのような見解が多く見受けられる理由はいくつかあります。
などがあると思います。
このお車を見て傷がつきにくくなった塗装だとか、コーティングに磨きは必要ないとか思えます?
このような状態でただコーティングをしたとしてもお金をドブに捨てるようなものです!
お客様の中には、
「ガラスコーティングを施工することで傷が多少は見えなくなる?」
とお考えの方がいらっしゃいますが、それは当たってもいますがはずれでもあります。
本来シリカ膜は光の透過性が高いため下地に状態をより鮮明にする特性があります。
これは純度が上がれば上がるほどその性質は高まります。
つまりコーティング自体で傷が見えなくなるということは、コーティング剤の品質が低かったり、
わざと傷を隠すために不純物を入れて光が表面反射するようにしている物となります。
または磨きの段階で、傷を埋めてしまう成分の樹脂を含むコンパウンドを使用して磨くことにより傷を隠してコーティングで蓋をしてしまうようなことをすれば、
“ガラスコーテイング=傷が消える”
ということが起こります。
このような材料や方法では、
一定期間の密着はできてもガラスコーティング本来の耐久性能は維持できません。
保障条件として、定期メインテナンスを有償化して強制している物の多くはこのような理由がある場合が多いです。
特にディーラーコーティングなどはまさにこの理由となります。
もっともお客様にご案内している営業マン自体はこのような知識があって勧めているわけではないですが・・・
つまり何も知らないだけです!
これ以外にも傷を隠すコーティング剤の弊害はあります。
傷がある=塗装面に凹凸がある
ということになりますが、コーティング剤でその凹凸が滑面に代わることはありません!
たしかに多少の平滑感は出ますが、ポリマーやWAXの様なレベルにはガラスコーティングではなりえません。
というのも、ガラスコーティングは分子結合により製膜していくものですから、
部分部分により自在に成膜厚を変化させれるわけではありません。
つまり現状の凹凸にしたがい、製膜していってしまいます。
ガラスコーティングの大きな機能として“防汚性”がありますが、これはコーティング表面が滑面化することで汚れの密着を防いでいるのですから、製膜状態が平滑でなければその機能も半減してしまいます。
そのようなことも知らずにコーティングを施工したり、依頼したりした結果、
“コーティング=インチキ”
の様な印象をもたれてしまう原因となってしまっています。
きちんとした機能と性能をコーティング剤に発揮させるには、
当然高純度の無機性コーティング剤が必要ですが、それと同じくらい磨きが重要となります!
水性塗料とか、スクラッチシールドとか、耐スリ塗装とか、輸入車だからとかは関係ありません!
薄い!
薄すぎる・・・
この車格で91.5μはちょっと考え有られない膜厚です。
ましてやオフロード志向のある車ですから使用過程での傷の入り方もハードなはず。
これがベンツのようにセラミッククリアーのガチガチに硬い塗装ならばいいですが、国産車の塗装でそれはあり得ません。
その証拠に現時点でこれだけ傷が入っているのですから・・・
下手すると簡単に有色部分位なら傷は到達してしまうかも?
オフロード・藪っ掻き厳禁ですね!
傷だらけだった側面のここまで傷がなくなりました。
これでこそ新車!
磨き終了後膜厚は89μ。
なんとか2.5μ程度の研磨膜厚で仕上がりました。
これほど膜厚が薄いうえに、ここまで傷が多かったので、かなりの研磨が必要かと心配しましたが、意外と傷が浅かったために助かりました。
しかしこのクラスでこの膜厚はひどすぎる・・・
通常の新車の2倍近い時間がかかり磨き上がりました。
当初お客様は“磨きは新車だから無しでコーティング”と考えられていたようですが、あの状態でコーティングをしていたとしたら、完成時にはさぞかしがっかりされたことでしょう。
弊社の意見をお聞きくださり,ご予算はオーバーしてしまいましたが、
02コースでの磨きを承認していただいた甲斐がある仕上がりとなりました。
以前は新車の場合、ご登録から3か月以内は無条件に新車割引を磨き料金の10%お値引をしておりましたが、昨年春震災前後位から極端に新車のクオリティーが下がり始めました。
時が経過するにしたがいその確率はどんどん増すばかりとなり、さすがに今までのような割引を持続させることが難しくなり、本年度の1月より新車であっても程度によっては割引を適応除外させていただく場合があります。
MITSUBISHI 三菱 デリカD-5 ローデスト コーティング終了
まさに新車のクオリティーが実現しました!
黒のボディ色のいいところは、このようにきれいになっていれば最高にカッコよく高級感もありますが、問題はこの状態を維持していくことです。
汚れが目立ちやすいのでついつい洗車の頻度も高くなりがちで、結果傷を入れる可能性も高めてしまいます。
昨日おいでになられたお客様も、この黒の苦労を経験され、
「二度と黒の車はやめよう!」
と思われたそうです。
このお客様曰く、
「黒の車は負のスパイラルに入り込むと其れで疲れ果てていきますから・・・」
だそうです。
黒の車を購入されるにはそれなりの覚悟が必要です!
それと管理環境の整備と、管理方法の改善も必要です!
コーティングは完全に傷を防げるものでもありませんし、まったく洗車をしなくてもいいようになるわけでもありません。
あくまでそれらを軽減することができるものですので、
コーティングを施工したからと言って乱雑な扱いや放置をすればいずれコーティング未施工車と同じ状態になってしまいます。
せっかく高いお金を出されてコーティングを施工されたのですから、このきれいな状態が少しでも長続きできるような管理を心がけてください。
車輛クラス:クラスX
施行コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)
施工料金:101.398円税込(お持込お引き取り割引-10%・濃色車割増磨き+10% 適応)
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