2012年03月24日公開|アウディ
1月月末からのお預かりで、ようやく完成いたしました。
県外のお客様で、長期お預かりの施工です。
本来であれば3か月以内での日にち指定なしがお預かり条件ですので、
4月末までの施工完了が条件となりますが、お仕事の都合上遠方への転勤となったため、
「施工の前倒しを!」
とご連絡いただきました。
しかしすでにその時のご予約状況は4月もほぼご予約でいっぱい・・・
どう考えても施工完了は当初の4月末は確実・・・
その旨お伝えすると、
「今できているまでの状況でキャンセルできる?」
とのことでしたが、運悪く数日前には03コース磨きの3000番ペーパーを施工し終わったところ。
この状態ではお車を引き渡したくてもできません・・・
“さあ困った”
何とか通常予約のお車の施行の合間合間を見繕いながら、1日数時間だけでも手を付けていくより仕方ありません・・・
お客様は、
「この際大体でいいから!」
とおっしゃいますが、料金をいただく以上そんなわけにはいきません!
できるだけ頑張ってご希望の日にちまでに・・・
しかしマジきつい!
内装色はレッド!
さすがにかなり派手です。
この手の色はドイツ車では比較的昔からあるいろの感じです。
イタ車とはまた同じ赤でもだいぶ色目が違うので雰囲気も違ってきます。
アメ車ほど毒々しくないのでそれほど違和感は感じません。
しかしこのような派手な内装色は好みが分かれますから、
売却の際のリスクを考えられる方は選択しないほうが無難です。
なぜかアウディはA/Tがお好き・・・
クワトロにはせめてM/Tの設定が欲しいのですが。
しかしSトロニックがあまりにも優秀なためM/Tなど時代遅れ的な発想なのでしょうね!
アウディらしい合理性のみの考えかた?
クワトロにしてもSトロニックにしても確かに機械としては優れています、誰でも安全に早く走れます!
しかし官能性には乏しくなります、R8のように・・・
メーターはシンプルかつ機能的!
アウディに限らずドイツ車は“これはないでしょう”的なものはありませんが、官能的なものも作りません。
国民性なのでしょうねー
日本人ってドイツ人に似ているようなことを言いますが、変なメーター作りますよねー
特にトヨタ・・・
この3連のエアーダクトクラシカルな雰囲気のデザインは良いですね!
昔の多連メーターの雰囲気も彷彿させられ、スポーティーさに拍車がかかります。
メッキリングもその一つ!
ご入庫いただき手始めはスプラッシュビューのライトポリッシュフロント基本セットの施工です。
こんな感じでウインドウ用コンパウンドでお車を汚さないように養生マスキングをいたいます。
洗えばいいってものじゃないですからね!
ライトポリッシュ施工前は、左の写真のようにバリバリ撥水しています。
この状態は自然のシリコンオイルによる撥水なのか、オーナー様が施工した撥水剤なのかは知りませんが、この状態で幾ら高性能のフッ素撥水をコーティングしても、まったく定着することはできません!
持って1か月くらいですかね?
左の写真がライトポリッシュ施工後の親水状態です。
親水状態こそガラス本来の無垢の状態です!
この状態で初めてフッ素コーティングはきちんと定着することが可能となります。
此処の部分の施工はコーティング剤の性能よりも重要ですよ!
先日先代のTTで同じようにフェーエルリッドにカーボンフィルムを施工いたしましたが、こちらのお車もご依頼いただきました。
今回はパーツの脱着は無しで、この状態で施工です。
前回と違い細かなねじ穴がないのでその分楽かと思いきや、TTの文字のくぼみにフィルムを押し付けるのにはかなり苦労しました。
パパイヤオレンジにブラックカーボンほど目立ちませんが、かなりいい感じです!
さらにリアウイングにもエクセペル・ブラックカーボンフィルムの施工です。
これは当然パーツを外しての施工です。
ウイングが出ている場合はそこそこ目立ちますが、収納状態ですといまいち押しが弱いかも?
冒険にはなりますが、シルバーカーボンのほうが良かったかも?
ただ、ホイルがレッドですからバランス悪くなるかなー
このお車のように最初にホイルの様な目立つ部分に、派手な色のものを選択してしまうと、それ以降のドレスアップパーツの選択はかなり限定されてきてしまいます。
センスのいいカラーコンビネーションは、内外装とも3色までが基本です!
今の状態でブラック・つや消しブラック・レッドとすでに3色ですから、
これ以上のカラーの取り込みはちんどん屋になってしまいます。
小さなステッカー位ならいいですが、大きかったりビビッドなものだとステッカーでもバランスは悪くなります。
大人の車いじりはシックが基本ですね!
ボデイの状態はかなり悪い状態です・・・
洗車スクラッチはそれほどでもありませんが、
とにかくひっかき引きずりの線傷が多くしかもかなり深いものが多いです。
これはかなりやつれた印象になってしまっています・・・
使用過程車の傷のランクは弊社では6ランクに選別します。
となります。
一番ご注文の多い02コースの磨きで完全処理できるのは2ランクまでとなります。
3ランクの場合には02プラス磨きコースが必要となります。
4ランクとなると02プラスではほぼ処理は可能ですが、傷の痕跡は場合によっては見える場合もありますので完璧を期すならば03・04磨きコースが必要となります。
5ランクとなってしまうとたとえ04コースでも無理かもしれません。
部分的に部分傷取り磨きの併用が必要になってきますが、
100%の処理できる可能性は50%位となるでしょう。
6ランクこれは致命傷です・・・
下地到達した傷でもかなり目立たなくは部分傷取りで可能ですが、
ポリッシャーによる針孔の様な傷は磨きによる改善は不可能です。
ひどいものになるとクリアーを上塗りしても痕跡が残る場合があります。
このお車の場合ほとんどの傷が3~5のダメージランクです!
今回のご依頼は03コースでの磨きですので、
ここまで程度が悪い状態でも新車を超える意匠性にまで回復できるでしょう。
膜厚も132μとほぼ新車時の膜厚が残っていますので、安心して施工できます。
03コース磨きコースの#3000番のペーパー施工後の膜厚は129μ、研磨膜厚は3μです。
弊社が使用している#3000番ペーパーでは塗装全体がペーパー目で真っ白になるように掛けると、塗装の種類や硬度にかかわらずほぼこの研磨膜厚に自然となります。
研磨しすぎる心配はありません!
ウールバフにより、既存傷の中で深い傷とウールバフによりはいる磨き傷の深さを揃えます。
これが非常に難しい・・・
視覚では傷の中に傷があるので、その判別すら困難ですが、それを見極めなければなりません。
これは経験による勘が頼りです!
職人技?
この段階で膜厚は126μ、ウールバフによる研磨厚は3μ、総研磨膜厚は6μです。
既存傷のダメージが深いためにちょっと多めかも?
連日の、
「早く、早く!」
との催促のお電話に、必死です。
本来は磨きの行程中での施工者の変更はしないのが弊社のルールですが、今回ばかりはそんなことを言っていられません・・・
本意ではありませんが、
少しでも施工完成を早くするために手の空いたものが途中から引き継ぎました。
磨きを複数施行しない理由は、施工前の状況把握が困難なことと、同じマニュアルに従って施工していたとしても個人によりかなりの癖の違いがあります。
これが、無駄な研磨や磨き残しにつながります・・・
そうならないために施行者同士できちんと状況報告をしあい、現状確認を行いながら作業を進めました。
磨き屋ではまずないと思いますが、
多台数をこなす大規模なコーティング施工店などは一台を複数の人間が同時に磨き上げることが行われていますが、
確かに早い施工ができますがこれは場所により仕上がりに違いが出てしまいます。
これは最低の施工方法でしょう!
仕上がりのクオリティーを追及しているのではなく、利益性だけを追求する結果です・・・
深い傷が多かったために磨きの研磨量は比較的多め、最終膜厚は124μ、総研磨膜厚は8μとなりました。
やはり普段の管理で、きちんと傷を入れないような取り扱いを気を付けることが大事です!
たしかに磨けば傷はなくなりますが、少しでも膜厚は多いことに越したことはありません。
乱雑に扱い、お金を出してそれを直す、これは車を愛しているとは言えないでしょう。
まずは大事に取り扱ってあげることが肝要です!
Audi アウディ TT 2.0クワトロ コーティング終了
何とか転勤までには仕上げることができました!
仕上がりの状態も上々です!
艶消しとまではいきませんが、
ほとんど艶らしきものはなくレベル3~5のダメージに覆われていたお車も、ばっちり鏡面が作り出され“とろとろの艶”が生み出されました。
単純に傷だけ取り除くのであれば02プラスの磨きでも可能ですが、これは研磨のすべての工程に熱を入れながら研磨していくためにどうしても仕上がり感・肌感にいまいちのものがあります。
しかし03や04のように、初期研磨で熱を入れずに痛んだ部分の塗装を処理し、なおかつ滑面を作り出しておくことで、その後の磨きでは熱を入れるリスクを極力低減することが可能となります。
これが同じ傷を処理するにあたって仕上がりに大きな差が出る一つの理由です!
今回お預かり条件の途中変更は、正規予約のお客様に影響が出ずに施工終了ができましたが、一つ間違えると現在のご予約状況では何人ものお客様に影響が出かねない事でした。
今回のお預かり条件は長期お預かりですので、本来は1~3か月の施工期間をいただき、その間の仕上がり日程のご指定はできないのが条件となっています。
現在も長期お預かりで複数のお車にご入庫いただいておりますし、ご入庫予定のご予約もいただいておりますが、お客様自身のご都合もおありでしょうが、
その間に車輛が必要となるかどうかのご判断は事前にしっかりとご確認の上施工予約をお願いいたします。
車輛クラス:クラスM
施行コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+03磨きコース(鏡面磨き)+スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ)+エクセペル・ペイントプロテクションフィルム(右ドア×ドアエッジ)+エクセペル・ブラックカーボンフィルム(フェーエルリッド・リアウイング)
施工料金:182.540円税込(長期お預かり割引-20%・濃色車割増磨き+10%・輸入車割増磨き+10%・施工費10万円以上200km以内お引き取りご納車費用 適用)
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