2012年06月23日公開|日産
またまたR32のスカイラインです!
しかも続けてとは奇遇です・・・
と思うでしょうが、実はこのスカイライン先にご紹介したGT-Rのオーナー様です!
つまり2台のR32をお持ちで、2台一緒に施工のご依頼をいただいたわけです。
すでにこの段階で“VIP”です!
GT-Rはコレクションモデルですのでナンバーも落としてしまっていますが、こちらのGTSは普段の足車です。
以前は関東方面に御住みで、峠の走り屋いわゆるドリフターズだったそうですが、最近はさすがに昔のように走り回ることも少なくなったそうです。
私もそうですが寄る年波には勝てません・・・
一見ノーマルのように見えますが、きちんと手を入れるべきところはツボを押さえてあります。
ストラットタワーバーは当然入っていますが、ちゃんとトランクルームにもリアストラットタワーバーが装備されていました。
エンジンいじってパワーを上げるより、剛性を上げることのほうが大事ですからね!
これを入れている方は少ないでしょう。
エンジンダンパーです!
エンジンの揺れを抑えることで、シフトのつながりやアクセルレスポンスなどを改善させるためのパーツです。
強化エンジンマウントブッシュなどと同じ効果がありますが、併用することで更に大幅な効果を発揮します。
地味なチューニングですが、その効果は絶大です!
レーシングカーでは定番パーツです。
この当時のスカイラインには詳しくないので、おかしいなと思っていたのは、なぜかドア内張りの素材とシート素材が全く違うこと?
GTSにGT-Rと同じシートが前後入っています?
お聞きしてみるとシートはGT-Rのスペアシートとしてお持ちだったものを改造して取り付けされたそうです。
“納得”
なんでもご自身でやってしまわれるところはすごいです!
こちらのお車も車内丸洗いクリーニングをご依頼いただきました。
フロアマットにはコーヒーをこぼしたようなシミが・・・
果たしてこれが取れるでしょうか?
取れました!
イオン洗剤と蒸気スチームと高圧スチームの連携作業で、きれいさっぱりシミはなくなりました。
このような素材はかなり強力な作業もできますが、シートなど薄かったり弱い素材ではここまで頑固な方法は取れません。
特にシートヒータ付の場合は可能な作業は限られますので、シミを付けないような注意が必要です。
車内での飲食は極力されるべきでしょう!
やはり洗剤をタオルで拭きあげてみるとこの通りタオルは真っ黒になってしまいました。
この汚れほとんどはシートと天井です。
きれいに見えていても意外と車内は汚れています・・・
窓を開けて走ったり、外気導入でのヒーターやエアコン使用だけでも細かな埃や排気ガスが徐々に車内を汚しているのです。
最近のお車はエアーフィルターが何重にも装備されてはいますが、それでもこのようなミクロ単位の汚れの蓄積は完全には防ぐことはできないでしょう。
たまには水拭き程度はみなさんも行ったほうが良いですよ!
このお車も昨年全塗装をされていますが、すでに鉄粉が・・・
付いてしまっています!
お客様は長野県北部の方ですが、やはり中部や南部に比べると積雪量が多いため鉄粉の付着は多いようです。
みなさん意外と鉄粉の付着には無頓着な方が多いですが、放置しますと塗装の酸化を進めてしまいますのでボデイを触ってみてざらつき感を感じたら鉄粉の除去をされたほうが良いですよ!
ただしトラップ粘土による鉄粉除去はお勧めしません。
新品の粘土を使用したとしても、傷は必ず入ってしまいます・・・
更に鉄粉の引きずりを起こせば、磨いても回復不能の傷さえ入りかねません。
弊社では鉄粉クリーナーの使用を推奨いたしますが、DIYでの施工はやめたほうが良いでしょう。
というのも、クリーナーは強酸ですので、使用するクリナーや使用方法によっては、ゴムモールや樹脂・塗装などを痛めてしまう可能性がありますので、専門店での施工をお勧めします。
ただしコーティング施工車輛に関しましては、使用されているコーティングの種類によってはコーティングが溶かされてしまうので、施工されたお店で確認されたほうが良いでしょう。
ポリマー・フッ素撥水系のコーティング剤は確実に機能をなくしてしまいます。
全塗装済みのお車ですので磨きは楽ができるかな?
と思っていたら、これが大間違い!
傷だらけです・・・
しかしこの傷よく見ていくとお客様が使用中につけてしまった傷ではなく、塗装工程でつけてしまった傷です。
有色塗料部分の中研ぎの際のペーパー傷がしっかり残ってしまっています・・・
これではいくらクリアーを磨いても傷はなくなりません。
更には静電気のいたずらでしょうか?
メタリックの立ちが引っ張られて斑になっている部分も数か所見うけられます・・・
クリアー自体の表面も塗装仕上げでみがかれてはいますがかなり粗い仕上げですので、かなり反射が乱れており色自体がくすんだ感じの濃い色合いとなってしまっています。
全塗装後ですので当然膜厚は263μもありますが、おそらく新たに吹かれているクリアー厚は70~80μ程度でしょう。
補修塗装としては膜厚自体は順当です。
やはり傷のほとんどは有色部分に付いた塗装段階での磨き残しのペーパー傷です・・・
02磨きコースで最大研磨量目安の5μの研磨をしても全く意匠性回復できないところがあります。
なぜこのようなことが起きるのかというと、塗装屋さんの腕の意良し悪しというよりも設備と施工方法にあります。
塗装屋さんの多くは水銀灯やメタルハロルドライトを持っていません。
ただし調色ライトは持っているところは多いのですが、磨き工程で使用するところはまれのようです。
ほとんどは自然光か天井からの蛍光灯の光に頼っているところが多いようです。
これではシルバーや白など淡色系の塗装色のペーパー目は見えません・・・
このお車の場合は特にひどいですが、補修塗装済みのお車のうち30%程度はペーパー目の量の多少はありますが磨き残しが残っています。
ペーパー目が有色塗装部分に残ったところはほとんど改善は当然されていません。
が、それ以外のところはクリアーが滑面になることで明らかに意匠性は上がりました。
映り込みの輪郭がはっきりしているでしょう!
しかしメタリックの立ちがおかしかった部分に関しては、
滑面ができることで反射が良くなりますから逆に目立つようになってしまいました。
このように補修塗装の出来いかんによっては、取り返しのつかないことになってしまいます・・・
このお車の場合そう安い施工費で全塗装はされていないそうですが、
多くの場合は“価格=仕上がり程度”という図式は成り立つと思います。
塗装工場に直接依頼される場合には、きちんと工場の設備などを確認されたほうが良いでしょう。
多くのお客様はカーコンビニクラブなどを簡易塗装店と思われているようですが、
これも大きな勘違いです。
カーコンビニクラブのほうが逆に最新のシステムや設備をそろえている場合が多いのです。
NISSAN ニッサン スカイライン R32 GTS コーティング終了
イヤーきれいになりました!
施工前から遠目にはかなりきれいではありましたが、
先にも書いた全塗装での不具合でだいぶ意匠性はスポイルされていたのが再確認できました。
ただ逆にまじかでマジマジマジ見ると、今までごまかされていた部分がはっきりしてしまったというデメリットも出てしまいましたが、こればかりはしょうがありません・・・
実はこのお車8万円で買われたお車だそうですが、信じられないでしょう!
とはいってもそれからいくら使ってここまでに仕上げられたかは?
金額はさておいたとしても、オーナー様の手間の掛けようと其の腕前はかなりのものです。
先に施工したGT-RとこのGTSほとんど洗車傷はありませんでした。
2台ともそう硬い塗装ではありませんので、いくら傷が目立ちにくいシルバーといえどもここまで傷がついていないお車はまれです。
世間では洗車に自身があると豪語される方もたまにいらっしゃいますが、
拝見してみると“意外と傷だらけ”ということが多いような気がします。
「まだ買って間もないですから傷はほとんどないと思います!」
というお客様にかぎって傷だらけということが意外と多いですねー
取りあえずこれでメインの2台のお化粧直しは済みましたので、これからはまた日々車いじりの毎日が続かれるのでしょうが、さらなる維持管理をお続けください。
このたびは連続2台の施工をいただきありがとうございました。
車輛クラス:クラスM
施行コース:エクセレント・ライトフィニッシュ ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)+車内丸洗いクリーニング
施工料金:73.500円税込(リピーター割引-20%お持込お引き取り割引-10% 適応)
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