2012年08月05日公開|アウディ
愛知県からわざわざお越しいただきました!
かなり前からお電話で何回もお問い合わせをいただいておりましたが、かなり神経質なこだわられた内容のご質問が多かったのと、毎回名乗られないことから、もしかして“クレーマー”と警戒してしまっておりましたが、実際お会いしてみると非常に気さくないい若者でした。
ご同伴された奥様も非常に話しやすく好印象です!
中には話しかけても“無視”というような奥様もいらっしゃいますが、これ非常に凹みます・・・
一気にやる気が失せてきます。
人間同士ですからコミュニケーションは大事です!
オーナー様でも“俺は金持ちだ”モードで上から目線であったり、“俺の車は別格だ”モードの方がたまにいらっしゃいますが、このようなオーラも逆にやる気を失います。
正直このタイプの方の車はやりたくないですねー
こちらのお客様は年齢は定かではありませんが、相当お若い!
一所懸命働いて頑張って購入された、だからこそ大事に乗りたい。
その思いがひしひし伝わってきます。
当然だいの車好き!
御帰りの際に言われた一言が、
「世界一きれいなアウディにしてください!」
ここまで言われたら頑張るしかありませんね!
出来るんでしょうか?
「やれるだけのことはやってみます!」
シート動かしていてびっくり!
座面部分の微調整までできます、しかも矢印のスイッチを動かすとモニターに作動詳細が表示されます。
さすがハイテクを売りにするアウディですね!
このど太いセンターコンソールもアウディの特徴ですが、このおかげでスイッチ関係がすっきりごちゃつき感がなく収まっています。
当然すべてのパーツの質感もGOOD!
ただしこのホップアップ式のナビモニターはいただけません・・・
といっても輸入車の多くはパネル内にモニターを収めるスペースが無いのでしょうがないのですが、これ飛び出していなければさらにすっきりした印象になるのですが、こればかりはしょうがないですね。
特筆するべきデザインはありませんが、そこがこのお車のいいところですね!
変に変わった素材やデザインをせずに基本に忠実に作られているところが、逆に高級感を醸し出しています。
昔から、医者・弁護士の様な方々が愛用してきているところはここ等辺にあるかもしれません。
当然本物のアルミトリムが使用されています。
形はアウディにしては凝った形にしていますが、ボディデザインとのトータルデザインでしょう。
国産車ですと、そこそこの価格帯の車であってもこのような部分は平気でフェイクを使いますが、それって客をなめてませんか?
このクラスのアウディのシートの革はいいですねー
ステッチも当然入っていますが、
国産車のように品質の悪い革にこれ見よがしに入っているステッチとは大違いです、シート全体のバランスが取れています。
これぞ高級車!
矢印の部分、アルカンターラとなっていますが、
これシートベルトホルダーでこすれて革シートが傷まないようにという心使いですね。
さすがアウディ高級車の作り方がわかっています!
この手のデザイン優先のスタイルですと、車格の割にはリアのフッドクリアランスが少ない車が多いですが、十分なスペースが確保されています。
ポルシェのカイエンなどよりはるかに広いです。
驚くべきはトランクスペース!
セダンタイプの容量ではなくバリアント並みの容量が確保されています。
最近の欧州高級車の一つの流れとしてシューティングブレイクがありますが、この流れの一つのようです。
オーナ様はメルセデスのCLSと御購入時迷われたそうですが、A7で正解でしょう!
恐ろしいキャリパーが装着されています。
大径ローターに6ポッド!
オーバーテストのように感じられる方もいるかもしれませんが、1.9tの車重に310psのパワーをクワトロシステムで伝達する優れた動力性能には、当然それ以上の制動能力があってこそですので、当然の装備です。
どこを見ても国産高級車とは大違い!
更にはオプションの20インチホイルも装着されていますが、これだけしっかりしたブレーキが装着されているためにしっくりとマッチしています。
ここ等辺も豆粒の様なキャリパーしか装着されていない国産高級車とは、
根本的にドレスアップ効果が違います。
アウディが流行らせた波型LED付ライトです。
個人的にはこれは嫌いです・・・
ちょっと派手すぎ、ついている機能的必然性に乏しいような?
確かに目立つので、安全視認性は良いのかもしれませんが。
しかもこれ相当高いでしょう?
おそらくセットで50万とか・・・
この手の高額ライトベンツで懲りたものですから!
ボンネットのこの部分に拡大してみると発生し始めのイオンデポジットクレーターなのか、付着物からしみだした酸によるクリアー劣化なのかは微妙な状態ですが、どちらにしても初期症状です。
この部分はお客様からの指摘により、部分傷取り磨きで完全除去を目指します。
この小さいものを発見されたのはすごい!
部分傷取り磨き前の膜厚は120μです。
初期段階であったため、意外と簡単に除去できました!
部分傷取り磨きでは2μの研磨で劣化部分は除去できましたが、この後通常の02コース磨きをかけますので、総研磨膜厚は5μとなります。
此の研磨膜厚なら02磨きコースでもとれるだろう?
と思われるかもしれませんが、確かにとれます!
しかし5μの研磨範囲はある程度の広さとなってしまうため、
必要ないところの膜厚も下がってしまいます。
其れを最小限にとどめるための部分傷取り磨きです!
やはりここもお客様ご指摘のどうしても完全に直したい部分!
おそらく虫の付着等で起きてしまった酸によるクリアーの劣化です・・・
しかし場所が悪い・・・
エッジ部分にかかってしまっているために無理をすると塗装を剥いでしまいます。
此れ難易度レベル4!
磨き前膜厚は129μです。
少しずつ少しずつ慎重に部分傷取り磨きを行いました。
結果5μの研磨で除去できました。
其の後の02コースの研磨と合わせて8μで仕上がりました。
同じところに同じ作業はあと3回が限度となります。
やはりここもお客様ご指摘の気になる部分、リアバンパートップ。
多くの車がこの部分はイオンデポジットクレータを発生させてしまいます。
メーカーもこんなこと判っているはずですから、形状的に何らかの対策をすればいいのに・・・
このような樹脂部分は膜厚系は使えませんので勘で磨くしかありません!
なだけに慎重に部分傷取り磨きを行います。
なんとか除去はできました!
ご購入後今年の4月に磨き&コーティングをディーラーで施工されたそうですが、その際つけてしまったポリッシャーによる深い磨き傷です・・・
かなり広範囲に及ぶ傷ですが、これはお客様は気が付いておられませんでした。
此れだけ観察眼の鋭い方がなぜ?
これが光のマジックです!
光の波長や角度により傷は見える場合と見えない場合があります。
この傷の場合水銀灯では見えますが、太陽光では見えないようです。
逆にこのような深い傷ではなく、目に見えない傷いわゆるオーロラは太陽光では見えて、水銀灯では見えません。
したがって、この傷をつけてしまったディーラーは自然光の下で施工をしているのでこのようになっていることは判っていなかったと思われます。
施行環境に完璧は難しいことですので、このようなことはある意味しょうがない部分です。
上記してきた部分が、お客様自身が洗車時などに発見されていた気になる部分ですが、全体の程度としては非常にいい状態です。
とはいってもこのような細かなスクラッチが集中していた部分もありますが、
おそらくこれは新車時にもあったものと思われます。
納車磨や4月のディーラーでのコーティング施工時の見落としでしょうね・・・
ただしこれも、施工者は手を抜いているわけではないでしょうが、施行環境やその時のもろもろの条件で、施工時には気が付かない(見えない)ことはあり得ます。
しかし4月から4か月が経過する中で、10回近くは洗車をされていると思われますが、それから考えると非常に洗車傷は少ない!
おそらく弊社既存のお客様の中では、202クラウンにお乗りの御客様と同じくらいの洗車上手でしょう。
ベスト1ですね!
しかし水染みの付着はトップパネル、ボンネットとルーフはかなりひどい状態です。
駐車条件がカーポートのため雨の吹込み等によるものと思われます。
やはり都会ですから大気状態は長野と違い不純物含有量が多いのが原因でしょうね・・・
此ればかりは防ぎようがありません、車庫を立てる以外・・・
磨き前膜厚は128μ、このクラスとしては順当な膜厚です。
傷自体は数えられるくらいしかなかったので、傷取りの磨きは傷を探すのが大変なくらいでしたが、水染み除去は結構苦労しました。
現在の状態で、水染みからイオンデポジットクレーターに進行しかけているぎりぎりの段階でしたので、水染みの一番危険な季節夏を越していたら02磨きコースでの完全除去は難しかったと思われます。
ぎりぎりセーフ!
新車時からすでに2回の磨きがかけられていますので、肌自体はかなりきちんと滑面が作られてはいますが、弊社の02磨きを行うことで更に肌に滑面が作られ、塗装の色はさらに濃い色へと変わります。
光の正反射量の増加がその理由となります。
水染み(イオンデポジットクレーター)除去が主な目的となった磨きですが、平均研磨量は3μとなります。
Audi アウディ A7 Sportsback 3.0 TFSI
quattro コーティング終了
今まで何回となく磨き&コーティングを施工されてきたそうですが、
一度として満足される仕上がりはなかったそうです。
どころか、
今までよりも艶がなくなったり、傷が増えて戻ってくることすら珍しいことではなかったそうです。
このような話は弊社既存のお客様からもたまにお聞きする話ではあります・・・
同じ業界人として耳が痛いことです。
先日もあるケミカルメーカーの営業マンが来た際こんなことを言っていました、
「ほとんど何も作業をせずに、ただコーティングを塗って10万以上のお金を取っている業者が半数以上・・・」
「磨きを行っていても脱脂自体の重要性を理解していなくて、脱脂すらしない業者も半数・・・」
「脱脂をしていてもシリコンオフの様なアルコールで拭くだけの業者がほとんど・・・」
「つまりきちんと磨きも行い、
水性脱脂剤を使用して洗車脱脂まで行っている業者はおそらく1割いないでしょうね!」
とのことでした。
こちらのメーカー非常に良いコーティング剤を新発売されているのですが、高性能のため施工も非常に難しく、かつ施工基準価格も非常に高い。
つまりまともな施工を行わないと逆にとんでもないことが起きる、なりの果てはメーカーへのクレームとなってしまう恐れが・・・
業界のこのような現状実態の中、会社からは“売れ”と言われても、
安心して売れる店がほとんど無い・・・
我々の業界こんなことでいいのでしょうか?
こんな中、懲りずにまた施工をご依頼いただきましたこちらのお客様ありがたい限りです!
お引き取りの際の現車確認のご感想は、
「こんな映り込みをするのが理想だった!」
「艶もしっとりして濡れた様な良い艶です!」
「どれだけ変わったかわかる?」
など何回も奥様にお聞きになっていられました。
残存傷もくまなく確認をされましたが、
今までの施工経験からある程度傷残りはあるという覚悟で来られたようですが、
「ここまで傷が本当にないとは思いませんでした!」
と驚かれていました。
ご依頼時にあれだけ車への思い熱く語られていましたので、
できるかどうかは別として“世界一きれいなアウディ”にするつもりで施工いたしました。
渾身の一台です!
実は今回お出した代車のベンツにエアコンのトラブルが名古屋で発生してしまい、お客様に御願いして名古屋のヤナセでエアコンの点検をお願いしたところ、実はガスが少なかったので、ガスの補充で事なきを得ましたが、驚くべきことに“タダ”。
私もヤナセの取引業者ですので、ヤナセ体質は重々判っていますけれど、
こんなことめったにありません。
かなり細かい性格のお客様ですから、ディーラーにとってはかなりめんどくさいお客のはずですが、それを超えて“VIP"ととらえているのでしょうね!
細かい=いやらしい=クレーマー
という構図は多いですが、言い方や態度でこのとらえ方は大きく違ってきます。
見栄で高級車に乗っているのではなく、好きで乗っていることが伝わっているのですね!
そのいい例でしょうね!
これからも素敵なアウディを大事にきれいにお乗りください!
カーポートサイドパネルを付けるだけで、かなり吹き込み状態は改善できますよ。
遠路ありがとうございました。
車輛クラス:クラスL
施行コース:マーベラスフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)+部分傷取り磨き(3か所)
施工料金:165.564円税込(お持込お引き取り割引-10%・輸入車割増磨き+10%・濃色車割増磨き+10% 適応)
メーカー別
月別バックナンバー