2012年09月15日公開|ミニ
弊社ではめったに施工依頼がないミニのご入庫です。
こちらのお車で3台目です。
輸入車の場合メーカーによるオーナー様の雰囲気は共通性がありますが、このお車の場合BMWオーナーの雰囲気とミニオーナーの雰囲気両方が混在しているようです。
更にはこちらのオーナー様はディーラーの雰囲気ともピッタリ、ここまで一致することも珍しいですね!
ローバー時代のミニはいかにもマニアチックで、エンスー度も高くいかにもイギリス車を愛する人々という雰囲気がありましたが、
BMWに変わったことで大分そのような独特のナショナリティーは希薄になったようです。
外観・内装などは確かにローバーミニを模倣してはいますが、魂の継承はされていない感じがします。
良い車と売れる車の違いが最も端的にあらわされた良い例ですね・・・
運転席前に鎮座するタコメーター、これも旧ミニからの継承ですがデジタルスピード表示など現代的テイストが加わっています。
シンプルさはそのままに、使い勝手や安全性配慮などは必要なことです。
ただ質感は中途半端?
ステアリングもシンプルですねー
しかしやはり質感が?
ローバー時代のステアリングは今でいう軽トラの様な角度で付いていましたが、そこが独特でミニらしい一面でしたが、さすがに現代的なステアリング配置となっています。
たぶんミニの内装の好き嫌いの分岐点となるのがこの中央に位置する大型のスピードメーターでしょう。
此れもクラシカルな雰囲気を醸し出すのに一役買っているデザインですが、両側につくエアーベントが耳のように見え、ドラえもんやマウス的なアニメチックな雰囲気があります。
たぶん女性などはこのような部分が“かわいいー”となるのでしょうね。
デザインとしては統一感もあり凝ったつくりをしています。
が、・・・
逆にごちゃつき感が強くなりすぎているような・・・
正直使い勝手もあまりよくなさそうですし、BMWポリシーはだいぶミニに関しては路線を踏み外しているような気がします。
もっとも、ローバーミニは約45年前の初期モデルからの基本デザインですから、此れを忠実に再現しては逆に時代錯誤的になっていたかもしれませんが、それがかえって今となってはエンスー度をあおることにつながったような気もします。
しかし現代のミニが、数十年後に同じように名車としてエンスーの至宝のようになるかというと其れは残念ながら無理でしょうね・・・
ジェット機のスロットルレバーの様なサイドブレーキです!
欧州車ではこれ以外にこのような形状のサイドブレーキの車もありますが、なぜ?
決して使いやすいとは思えないのですが・・・
デザインなのでしょうねー
やはりここもBMWらしからぬデザインですね。
というか、ドイツ的では全くない!
ナショナリティーが不在です。
そこがもしかしたら売れている理由の一つかも?
シートデザインは良いですね!
シンプルですし、全体のデザインとの調和が非常によく取れています。
素材感も変に高級路線に振らずに、質実剛健路線なことはミニ本来の方向性と一致しています。
ボデイ本体のシルバーの塗装色部分は非常に状態が良い!
膜厚も128μありますから十分な膜厚です。
しかしルーフのブラックソリッド部分はかなり悲惨な状態です・・・
ルーフ部分は水染みと、花粉もしくは鳥糞の酸による塗装劣化が起きています。
納車から数か月でこれではトヨタの202よりもこの塗装に関しては材質が悪いかも知れません。
A・B・Cピラーいずれも線傷がかなりのレベルで付いてしまっています・・・
Bピラーに関しては練プラですからしょうがないですが、おそらくこのレベルですと納車段階でも結構傷はあったのでは?
ベンツでもこの部分は新車段階でもかなりの傷はありますからしょうがないといえばしょうがない。
しかし材質を変更するなりして、
このような意匠性にならないように対策しないメーカーにも疑問は感じます。
シルバー部分のボデイ本体は、非常に傷もなく線傷が10本程度しか無くスムーズに磨きは進行し、すべての傷が処理出来たと思います。
状態が良かったので、たった2μの研磨で仕上がってしまいました。
この部分に関しては、オーナー様の管理は良かったですね!
またソリ黒のA・Cピラーともに目立っていた線傷も一部深いものを除き9割がたは無くなりました。
但しBピラーの練プラ部分だけは、素材が柔らかいためにかなり深い傷が入ってしまっていたために3割くらいは残ってしまいました・・・
問題はソリ黒部分のルーフです。
水染みのクレーター(イオンデポジット)はなくなりましたが、その部分にこのように点状に穴が開いてしまっています・・・
恐らくこれは、水染みの中に花粉など強酸物質が多く付着していたために塗装を点状に溶かしてしまったと思われます。
磨き前に大きく白い劣化をした部分は、
すでにクリアーが酸化され破壊されてしまっていたためほとんど変化はみられませんでした・・・
ここまで酸化されてしまうと、磨きのコースを04コースとしても、
20~30μ位の研磨をしない限りきれいなクリアー面は出てこないでしょう。
ただしここまでの研磨は現実的ではありません!
いったんきれいになったとしても、
極端にクリアー厚を薄くすることは塗装耐久性上好ましくないからです。
これはあきらめるしかありません・・・
このようにならないためには、酸を滲み出すような付着物がつかないようなところに駐車するなり、付着してしまったらなるべく早めに除去するしかありません。
せめて1週間くらいの間には!
BMW ビーエムダブリュー ミニ クーパー クロスロード コーティング終了
お引き取りみえられたオーナー様はなぜか不機嫌・・・
しかし完成した愛車を目にされると笑みがこぼれます!
「きれい!」
ルーフの部分の現状をお伝えするとまた顔色は曇っていきます・・・
言わないほうが良かったのかなー
などと不機嫌が理由を考えてしまいます。
事務所でコーティングのご説明と料金精算をしていると、
「紹介割引つかないのですか?」
あちゃー、忘れていました・・・
忙しさで、予約表に記載するの忘れていました。
大変失礼いたしました。
どうも不機嫌の理由はここにあったようです。
不信感を持たれたのですね・・・
お金のことですので、これからはこのようなことの管理には十分に気を付けます。
申し訳ございませんでした。
車輛クラス:クラスM
施行コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)
施工料金:63.194円税込(お持込お引き取り割引-10%・ご紹介割引-10%・ソリ黒部分磨き割増+20% 適応)
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