2012年10月06日公開|マツダ
RX-7最後の最後のスピリットRです!
しかもタイプA!
販売終了から今年がちょうど10年目となりますが、このスタイルはいまだに新鮮です。
あと何十年してもこの印象は変わらないでしょう。
事実市場が此れを証明しています。
新車販売時約400万円だった価格は今でもほとんど変わっておらず、極上程度の個体では500万円近いものまで存在します。
86やBRZもうじき発売されるNSXなど、ここにきて国産各社がスポーツカーの再生産の動きが顕著な中マツダもRX-7の再生産をしてくれることに期待してしまいます。
しかしロータリーでの復活は排ガス規制や開発コストの面でかなり難しいでしょうから、仮に再生産になってもレシプロエンジンになってしまうかもしれませんね?
今回は長期お預かりでの施工となりましたが、5月にお預かりさせていただいたにもかかわらず完成は10月・・・
5か月もかかってしまいました。
というのも、施工の際に行うマスキングにより
モール類が可塑反応をしてしまうリスクを避けるため、
一気に磨き上げるタイミングを探っていたためです。
ありがたいことですが、通常予約以外にも常連のお客様の飛び込み施工などが相次ぎ連続3日以上の空がなかなか発生しませんでした。
まさかここまで施行日程を引きずるとは思いもしませんでしたが、お客様には大変なご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。
現在あと1台の長期お預かりのご予約をいただいておりますが、
基本的には此のお車で最後の長期お預かり(すでにご予約いただいている場合は除く)とさせていただきます。
但し6か月ほどの余裕をいただける場合のみ施工させていただきます。
現在通常ご予約車輛とは別に、既存顧客様当の緊急施工や、オプション単独施工などが相次ぎ、3か月の余裕を見てご入庫いただきましても全く手が付けられないような状態になりかねず、却ってご依頼いただきましたお客様に対しまして、ご迷惑をおかけすることを避けるためですのでご了承ください。
また、ナンバー末梢されているお車に対しましても、保険会社より人為的及び不可抗力事故・災害・盗難などに関しまして今までの様な車両価格判断による保障適応が難しい(車輛価値が車としてではなく物として判断される裁判事例問題が起こったため)との通達がございましたので、今後のご依頼はお受けできなくなりました。
上記二点につきどうかご理解くださいませ。
スピリットRを表すフロントフェインダーの専用エンブレムです。
しかし今見ると、ローターの形のエンブレムに終焉を迎えてしまったロータリーエンジンの悲哀を感じさせられてしまいます。
ルマンで活躍していたころが懐かしく思い出されます・・・
大径ローターにドリルド、さらにはレッドキャリパーと特別装備になっていますが、残念なのはキャリパーはブレンボではなくノーマルを塗装しただけです。
ここまでやれば、価格は無視してでもブレンボを付けてほしかった・・・
しかしブレーキホースはステンメッシュがおごられています!
これは外車の高額スポーツカーでもなかなかないことです。
此れにはびっくり!
此れも専用装備のタワーバー!
色と言い作りのフィニッシュと言いかっこいいですね。
ブルーにレッドというところが非常にきれいに見えます。
しかし本来ならコンパクトなはずのロータリーエンジンも、排ガス規制装置など、補機類がてんこ盛りになりかなり複雑なエンジンルームとなってしまっています。
昔のロータリーならエンジンルームはほとんどがらんどうだったのに・・・
このシートもタイプAの専用装備品です。
レカロしかもフルバケットシートです!
更にはなんとカーボンですよ、これだけで一体幾らするのでしょう?
助手席にはでっかいフットレストが装備されています。
これがあると無いとでは、ワインディングなどでは疲労度は大違いでしょうけど、これが必要なほど公道で人を乗せて飛ばすのはいかがなものか?
もっとも弊社のツーリングでも助手席乗車で参加される方が数組いらっしゃいますが、私は怖くてとても無理ですね!
実際貴船の川床までパナメーラに便乗させていただきましたが、これだけでビビりまくりでしたから・・・
意外と小心者なのです!
メーターのレイアウトと言い、デザインと言い、今見てもかっこいい!
いかにもスポーツカー、というよりもレーシングカーに近いかも?
しかしシートを除く内装はちょっと質感的には良くありませんね。
アメリカが主要輸出国だったせいか、アメ車的質感です・・・
けれど運転席の囲われ感などは、TVR的で非常に落ち着きます。
この運転するときの安心感は、スポーツカーではとても大事です!
国産スポーツカーでは過去現在含めてこの車位でしょう。
オーナー総てがぼろ糞に言うフロントリップスポイラー・・・
まずはこの素材の耐久性の無さ。
何をやっても数年でこのように色が抜け斑になって行ってしまいます。
更には取り付け位置が高いため、フロント全体が浮いた様な印象を与えます。
これはヒット破損しやすい部分なので交換部品としても割り切りがあるのかもしれませんが、だとしてももうちょっとデザインと品質は考えてもらいたいところです。
但しパーツが2分割になっているのは親切かも?
白く泡になっているところは鉄粉の食い込みを起こしている部分です。
ボディ全体にまんべんなく刺さってしまっています・・・
現在は車庫保管だそうですが、これだけの量の鉄粉が付着してしまっていると、いくら車庫保管といえども塗装の酸化劣化は進行してしまいます。
白など淡色車の場合は、黒や赤く刺さっている鉄粉が視覚的に確認できるのでわかりやすいいですが、濃色車の場合には視覚的には確認しづらいので放置されてしまっていることが多いようです。
掌を塗装の上で擦ってみて、ざらつき感があればそれが鉄粉です。
早めの処置が必要です!
但しDIYなどでトラップ粘土などを使用すると傷だらけになり悲惨なことになりますよ・・・
PROショップに依頼するほうが無難でしょうね!
走行距離約10.000kmなのですが、
その割にはかなり塗装状態は芳しくはありません。
新車購入時当初は露天駐車だったそうなので、その間にかなりのダメージを受けてしまっています。
洗車でつけてしまった傷も相当ありますが、問題は雨染みから進行してしまったイオンデポジット・・・
御客様もそれが気になられてか、磨きのオーダーは、
「03磨きコースで!」
とのことでしたが、残念ながらお断りするより仕方ありません・・・
というのは113μという膜厚。
ダメージが軽度の状態であれば100μ以上膜厚があれば施工可能ですが、
おそらく深いイオンデポジットは10μ以上の食い込みを起こしています。
それを処理するとなると残存膜厚は100μを切ってしまうでしょう。
現在のマツダの塗料ならばそれでも施工可能ですが、
この当時のマツダの塗料は御世辞にも良い塗料とは言えません。
というより、かなり安物の塗料を使用しているので、長期的保管使用を優先した場合100μ以上の残存膜厚確保が最優先事項となります。
そのため、お客様は不満げではありましたが、02プラス磨きコースで研磨膜厚10μ以下で出来るところまでやってみるというレベルに妥協していただきました。
そうは言ってもほとんどの傷と、イオンデポジットは解消されました!
当初のお客様のオーダー通り03磨きコースで施工していれば、
映り込みのラインはもっと鮮明にはっきりしたものになったのですが、
それと引き換えに塗装寿命は短くしてしまうことになります。
これがあと数年すれば“車を入れ替える”とか、“全塗装をするつもり”とかなら別ですが、現段階においてはこれ等は全く念頭にはあられないとのことですので、ここ等辺が落としどころだと思います。
それでも残存膜厚は105μ。
「まだこれだけある!」
と考えるか、
「もうこれしかない・・・」
と、とらえるか非常に微妙な線です。
MAZDA マツダ RX-7 スピリットR タイプA コーティング終了
遠目にはかなりきれいなお車でしたが、磨き上げられたことで至近距離でもめちゃきれい!
しかもハイモースコートでのコーティングですので、光沢感は確かにすごい!
こちらのお車は濃色車系ですが、車庫保管車ですのでハイモースコートの様な強いフッ素撥水でもさほど水染みを作る心配はありません。
しかし、雨天使用後や洗車の際には気を付けなければなりません。
雨天使用後はなるべく日にちをおかず洗車をすることと、洗車の際も日中は避けなおかつ洗車中の水道水がボディ上でかわかないうちの素早い拭き上げを心がける必要があります。
メーカーであるソフト99は、濃色車の意匠性アップを前面に打ち出していますが、確かに見てくれとしてはかなりのレベルアップすることは事実ですが、その分管理リスクが増えるのも事実です。
弊社としては、ハイモースコートは過去施工事例から判断して、
濃色車系の場合には車庫保管車以外は基本的にはお勧めいたしません。
淡色車系だとしても、管理がずさんだったり、基本的には乗りっぱなしをコーティングに期待している方にはお勧めできるコーティングではありません。
耐久性・意匠性ともに優れたコーティングではありますが、その分繊細さもあるコーティングですので、施工対象車輛はかなりピンポイントになると考えます。
つまり高級コーティング=優れたコーティング、
という図式は必ずしもどのくるまにもあてはまるわけではないということです。
今後コーティングの施工を検討されている方は、
雑誌やホームページなどの歯の浮いた宣伝文句に惑わされずに、
ご自身の車輛状態や使用状況・管理状態などを把握したうえで、施工店に相談されたほうが良いでしょいう。
その際、施工店側がすすめるコーティングのリスクにつては触れずに、
高いものを=良いもののように勧めるようでしたら、
その施工店はあまり良心的とは言えないでしょうね・・・
良い施工店であれば、メリット・デメリットをまずはきちんと説明してくれるはずです!
思い込みと現実はかなりの落差があることをご承知ください。
今回は大変長らくお待たせいたしまして申し訳ございませんでした。
これからも名車RX-7を大切に長くお楽しみください。
出来ましたら弊社ツーリングにも是非ご参加ください。
車輛クラス:クラスS
施行コース:ハイモースコート ガラスコーティング+02プラス磨きコース(傷取り磨き)+スプラッシュビュー・フッ素ウインドウコーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ+リア×鱗落し)+デントリペア(2か所)
施工料金:151.364円税込(お持込お引き取り割引-10%・長期お預かり割引-20%・濃色車割増磨き+10% 適応)
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