2012年10月08日公開|メルセデスベンツ
先代のW211型ですが、
不評だったW210からかなりの改良がなされ今のハイテクベンツの元となった車です。
此のお車のようにAMGスポーツパッケージ装着車ですと約1.000万円もしたお車ですが、現在中古車市場では非常に人気が薄く150万円程度で販売されているようです。
しかしこれがE350となるとまだまだ人気は高く倍近い値段がついています。
これは現在の税制事情やエコブームで、
E500の様な税金が高く燃費の悪い車は避けられているようです・・・
しかし実際乗ってみるとE350などと比較して段違いにすべてが良い車です!
306ps・46.9kgmのパワーは、
高速道路では下手なスポーツカーでは到底太刀打ちはできない実力も持っています。
ライバル車種は国産車では当然レクサスLSとなりますが、
好みの問題は別として車としての本質的優劣は圧倒的に勝っているでしょう!
などと考えていくと、非常に買い得な車なのですがね・・・
W211で大幅な改良がなされたと前記していますが、実はコストダウンも大きくされてきているのも現実です。
このようにライトカバーのクリアーの劣化はW210と比較して顕著です・・・
W210はクリアーが曇ることはあってもこのお車のように剥離してしまうことはあまりありませんでした。
クリアー材質が悪くなったというより、下地であるライトカバー自体の材質低下によるものと思われます。
オーナー様はすでに数回GSなどでライトカバー磨きを施工してもらったそうですが、きれいになったと感じられるのはせいぜい1週間・・・
それを過ぎると施工前に比べさらに明らかに曇りの状態が悪化してしまったそうです。
これは低価格の簡易施工店でよくある話で、
おそらく溶剤を使用して曇りの表面を溶かし一時的に曇りをごまかしている物と思われます。
問題なのはこの溶かすという行為!
実はこれにより劣化していないクリアーまで劣化させ、
劣化の激しいお車の場合にはライトカバーのプラスチック迄もを痛めてしまう危険性があります。
実際このお車も、ライトの上半分はすでにクリアーは剥離していたため、ライトカバー本体が劣化させられてしまっていました・・・
そのためこのようにペーパーをかけクリアーの全剥離が必要となってしまいました。
弊社で言うところのヘビーポリッシュです!
国産車などでは全剥離でも#3.000でいける車も多く、最悪でも#1.500で施工可能なのですが、ドイツ車の場合クリアーが非常に硬くなおかつ厚い為に#800番からの施工が必用となります。
ダブルアクションポリッシャーを使用してまずは#800のぺーパーを当てますが、それでも片側を磨くだけで6枚ものペーパーを消費してしまいます。
この後#3.000のペーパーを使用して粗いペーパー目を処理してから、シングルポリッシャーに器械を換えスポンジバフを3段階駆使して磨き上げていきます。
都合5行程の磨きで、両目を磨き上げるのに半日を必要とします。
消耗品と時間を考慮すると、この価格では合わないのですが、これ以上はいただけません・・・
劣化したクリアーの全剥離と、
曇ってしまったライトカバー本体の磨きが終了してきれいな表面が露出しましたが、まだなぜか曇りがある・・・
実はライトカバー内部に曇りが出てきてしまっています。
これはライトカバー内部にも外部とは違うクリアーが吹いてあるのですが、
これがライトの熱と水分により劣化を起してしまうようです。
此ればかりは直すことはできませんので、
これで納得できなければライト自体をアッセンブリー交換しかありませんが、このお車の場合HIDといこともあり“40万円”もしてしまいます。
ということで、ここで妥協です!
この後更なる劣化を食い止めるためにライトカバーにシリカコーティングを施し施工終了となります。
但しライトカバーには官能基が存在しないために、シリカコーティングの長期密着はできないために、半年ごとのコーティングの再施工が必用となってしまいます。
しかしこのようなメインテナンスはPROショップに依頼しなくても、量販店で売っているライトカバー用コーティング剤でDIY施工も可能です。
但し前記したような下地を溶かす溶剤のものはだめですよ!
完璧を期すのであれば、ライトカバー専用エクセペル・プロテクションフィルムという選択肢もありますが、ライト形状・大きさにもよりますが、20.000~35.000円という高価格となってしまいますので、
国産車の場合ですとライトのアッセンブリー交換のほうが良いかも知れません。
輸入車の場合は、新車購入で長く乗られる予定でしたら新車時にフィルムを施工したほうが良いでしょうね!
交換となればどんなに安くても10万円は必要でしょうから・・・
但し劣化の主な原因は紫外線ですから、車庫保管車なら必要ないでしょう!
ということは?
カーポートや露天駐車の車でも駐車の方向を、
日光が直接当たる方角ではないほうに向けることで紫外線劣化から守ることも可能です。
早速今日から実践してみては!
車輛クラス:クラスL
施行コース:ヘッドライトカバー磨き(ヘビーポリッシュ)+ライトカバー・シリカコーティング
施工料金:21.000円税込
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