2012年10月28日公開|ダイハツ
常連のお客様ですが、今回は奥様のお車!
優しいですねー
結構年配の方なのですが、まだまだ車にはこだわりを持ち続けていらっしゃいます。
この年代の方で、ご夫婦で施工いただくのはおそらく2組目ではないでしょうか。
当然お歳からいって年金暮らしでしょうが、お若いころに頑張ってお仕事されたのでしょうねー
さもないと、孫にあげるおこずかいはあっても、
なかなかコーティングなど絶体必要ではないことにはなかなかお金は使えないでしょう。
このように余裕を持った老後が過ごせるのは羨ましい限りです!
テレビのCMでもおなじみのピラーレスの開口部ですが、家の玄関以上の開口スペースはすごい!
しかしなぜ小池栄子なのかは疑問?
かわいい訳でもないし、美人でもない、そして家庭的雰囲気でもない・・・
ダイハツの社長の趣味?
ま、そんなことはどうでもいいことですね。
本題は、この開口部。
ここまでの広い開口は強度的には問題は無いのか?
これ普通に疑問ですよね。
その疑問やっぱりという感じです・・・
洗車の際にドア枠などに強くスチームを当てると車内に水がジャジャ漏れ・・・
其れもこちらの開口方向ではなく、左側のピラーのあるほうがかなりの水漏れを起こしています。
初めはウェザーストリップの劣化かと思い確認してみると何の問題もありません。
とすると、広い開口部が下がって、反対側が上がった?
おそらくかなりルーフ部分に歪みが生じているはずです・・・
これだけの開口確保をすれば当然でしょうね!
となると、側面衝突の事故はどうなのでしょうか?
ただでさえ強度的には弱い軽自動車です、バッキリと真二つ!
あり得そうです。
全損事故を何回か経験している私には、この車恐ろしくてとても乗れません・・・
其れと、タントの中古車の購入は低年式車だったらやめたほうが良いでしょうね。
いくら通常の鋼板の5倍の強度を持つスーパーハイテン鋼を使っているといっても、ねじれようとする力が常に加わり続ければ、当然金属疲労はするでしょうから・・・
ということは、当然傷みやすい!
新車で買って5年でポイでしょう!
内装は全体として悪くありません。
というより、かなりいいですね!
トヨタのコンパクトクラス、いやいや普通車よりも質感あるかも?
しかも車内スペースは軽の次元は超越しています!
強度的不安感を別にすればいい車ですね。
同じトヨタ系列でもダイハツの車はどうしてちゃんと作られているの?
掌の触感ではそれほどざらつきは感じませんでしたが、鉄粉クリナーを使用してみると、地面には溶けだした鉄粉が紫色になって多量に滴り落ちてきます。
これだけの鉄粉が塗装に刺さっていたとは・・・
何気なく毎日吸っている空気ですが、このように大気中には鉄粉が浮遊しているのです。
こりゃー癌も増え続けるわけだー
大気は汚染されまくっていますね・・・
一度施工前には拝見しましたが、洗車をしてライティングしてみると恐ろしい傷の量です・・・
といよりも、傷の無い塗装面は無いといほど傷又傷、傷の上に又傷のような状態です。
どうすればこれだけ傷だらけになるのか?
基本的には傷は洗車がほとんどの原因ですが、これはそれにしても理解のレベルを超えています。
弊社は建築事業部もあるためトラックも数台あります、当然手洗い洗車ではなくブラシで洗っているようですが、それでもここまでの傷は付いていません。
軽自動車の使用過程車の施工数はあまりありませんが、間違いなくダントツのワースト1ですね・・・
しかし膜厚は89.4μ残っていますから、今回だけはリセット可能かな?
しかし次回この状態までまた痛めてしまえば間違いなく無理!
ここまでつけてしまった傷をとれるのか?
バフは通常のファーストカット用スポンジバフを使用、しかし研磨剤は無駄な磨き傷を入れないように、粒度調整がきちんととされたものを使用すれば、このように傷だけとれて磨き傷は最小限にとどめることが可能です。
つまり最小限の研磨膜厚で施工が可能となる!
しかしこのコンパウンド非常に高価・・・
一般的に使用されているコンパウンドの3倍はするでしょうね!
この段階で、材料代による赤字決定・・・
此れには当然腕も必要とされますが、それよりも大事なことは経験値の高さ!
塗装の種類・状態・必要研磨厚などを総合的に判断して、
必要なバフとコンパウンドの組み合わせを見つける。
今回は02スタンダードでの磨きですが、それでもバフの選択肢は10種類以上、コンパウンドに至っては30種類、つまり単純にいって300通りの組み合わせがあることになります。
側面はさらにひどい・・・
此れではバフがファーストカット用では時間がかかりすぎるため、02プラスライト磨きコース用の一段粗いバフに変更です。
しかしバフによる磨き傷はほとんど入りません!
とはいっても、当然強いオーロラ程度は付きますけれど、
これは次の段階の磨きで弱いオーロラまで磨き上げます。
そして最終段階の磨きでそのオーラを除去。
しかし今回最終磨きで使用するコンパウンドは1L20.000円・・・
一台磨くのに100cc使用ですから、最終磨きのコンパウンド代だけでも2.000円。
とホホホ・・・
このような磨きの組み立てが可能なのは、道具・材料のおかげです!
道具・材料=7分
経験・知識=2分
腕前 =1分
と言ったところではないでしょうか!
材料開発・仕入れにご協力いただいている、ケミカルメーカー・商社様たちのおかげです!
いつもわがままですみません。
なんとか仕上がりました。
しかしダイハツは軽自動車とはいえ、非常にいい塗料使用しています!
国産車の中では一番硬いんではないでしょうか?
爪に引っかかるレベルの傷は、02スタンダード磨きコースですから当然取れませんので、
エッジを丸めて見え辛くして終了。
写真の中にはこのようなエッジを丸めた傷が何本かありますがほとんど見えないでしょう?
初期膜厚が90μ切っていますから、残存膜厚も考慮して3.3μの研磨膜厚です。
完璧を期すなら02プラス磨きコースで後5μの研磨は最低必要でしょうが、価格と今後の塗装耐久性を考慮すれば、軽自動車で足車ですからここが適切な妥協点でしょうね!
DAIHATSU ダイハツ タントカスタム コーティング終了
ご入庫いただいた時とは全く違う色のように見えます!
茶色に見えていましたが、実は紫だったのですね!
あまりの傷の量の多さで、反射が変わり本らの色までもが違って見えていたのですね・・・
たぶんオーナー様も、
「買ったときこんな色でなかったような?」
と感じられていたでしょうね。
しかしせっかくここまで新車時の意匠性を取り戻せても、今までの様な洗車のし方をしていれば一回洗車をしただけで元の黙阿弥・・・
いくらきれいにしてもそれでは意味がありません!
傷を入れないように洗車をしたりするのは面倒くさい・・・
だけど傷だらけの車に乗るのも嫌!
という場合は、選択肢は2つ。
これ以外方法はありませんね!
赤字覚悟でリセットさせていただいたお車です。
今度は傷を入れないように、大事にお乗りください!
お願いいたします。
車輛クラス:クラスS
施行コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング+02磨きコース(軽度の磨き)
施工料金:52.500円税込(リピーター割引-20%・お持込お引き取り割引-10%・濃色車割増磨き+10% 適応)
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