2012年11月11日公開|スズキ
常連のお客様の今回はお嬢様のお車です!
こちらのご家族は、女性陣も皆さんお車へのこだわりが非常に強く、お選びになられた車種の中でも最高グレードか、特別限定モデルをお買いになります。
ただでさえ車離れが叫ばれる中、
女性でありながらこのように車に愛着を持っていただけることはうれしい限りです。
最近の国産車メーカーの発売される新型車種を見ていて感じることは、
大手メーカートヨタ・日産・ホンダの車はどんどんつまらない車や価格価値との開きを感じさせる作りになっていく一方、小型車メーカーであるスズキやダイハツの車はかなりのレベルアップしているように感じます。
たとえばこのスイフトの塗装スーパーブラックパールですが、
ベースカラーの中に大量のガラス粉末が混入されています。
そのため独特の意匠性を作り出しています。
ちょっと前まではスズキの塗装は、薄い・ぼろい・安っぽいなどと必ずと言っていいほど塗装屋さんは罵声を浴びせていましたが、最近のスズキの塗装は膜厚も他車レベルの膜厚が確保されていますし、意匠性的にも高級感のある塗装に見えるようになりました。
実際磨いてみても、怖いというような脆弱性も感じさせず、バフの滑りも非常によくコンパウンドの絡みや焼き付きもほとんど起こらなくなっています。
これは塗料だけの問題ではなく、下地である鉄板の素材品質や表面滑面レベルが上がったことが予想されます。
コストダウンによる粗利の確保に執着するメーカーとはだいぶ姿勢が違うと個人的には感じています。
ちょっと話は横道にそれますが、弊社のケミカルメーカーの社長と先日話をしている中でこんな話がありました。
ニッサンのスクラッチシールドに関してのメーカーのBP(板金補修センター)での話です。
塗装自体が非常に難しスクラッチシールドですので、ディーラーからメーカーのBPへの補修依頼が非常に多いそうです。
しかし補修塗装では必ず必要となる作業としてぶつ取りと肌調整という磨きの作業が出てきます。
この際ウールバフを使う必要がありますが、この作業は必然的に塗装面に傷を入れていってしまいます。
本来であればこの後スポンジバフを使い入れてしまった傷を磨きとり仕上げなくてはいけませんが、それが“できない”そうです!
メーカーBPがですよ・・・
まさかそのまま仕上がりという訳にはいきませんので、この後ダブルアクションポリッシャーを使用してセルロース繊維やポリエステル樹脂などが配合されたいわゆる“傷隠しコンパウンド”で傷を隠してごまかしているそうです。
この状況改善の指導のためにメーカーから技術指導に呼ばれたのだそうです。
本当ならこれ逆じゃないの!
自分たちが開発して、生産している車に使用している塗料に対して、
メーカー自体が対処できない、当然ディーラーレベルではそれ以上に対処不能ということになります。
此れむちゃくちゃ無責任な話では?
一般的にはスクラッチシールドという塗装は傷が入りにくい特殊塗装と言われていますが、今まで私が見てきた印象では全くそのような効果は感じることが出来ません。
確かに服が擦れる程度のレベルでは傷は付き難いかも知れませんが、この程度で着く傷はさほど気になるレベルの傷ではありません。
此れよりも多少強い摩擦となるとほとんど通常塗装と変わら無い傷のつき方をします。
しかしこの程度の耐擦り傷性能を付加しているだけにもかかわらず、価格は通常塗装に比べとても高価なものとなります。
当然このコストは車両価格に反映するか、ほかの部分でのコストダウンにより対処する必要が出てくるでしょう。
本当に価値のあるものでこのようになることは別に悪いことは思いませんが、
価値があるとは思えないものどころか扱いに困るようなものによってこれでは本末転倒ではないでしょうか?
変に技術をひけらかそうとか、扱いに困る様なレベルの物を使用して高級感を売りにするより、スズキのように単純な手法でレベルアップをしたほうが、実際には市場やそれを扱うディーラーにも喜ばれると思うのですが・・・
はやっていますね、ステッチ!
確かに特別感は出ます。
又シート中央部分の素材を換えてコンビシートも。
此のお車の場合外装色が黒ですので、よけいにマッチングしスポーティー感が増しています。
最近特に軽自動車メーカーであるスズキやダイハツの内装のクオリティーの向上を感じますねー
しかし、スイッチパネルなどは無駄な虚飾は排除して、限りなくシンプルに作られています。
考えようによっては非常にアンバランスな作りと感じるかもしれませんが、私は此の割り切り感に好感を感じます。
全体をレベルアップすることは価格的に無理なこと、それを無理やり行えば全体が安っぽくなってしまいます。
其れよりもかけるところは賭ける、削るところは削るこの割り切りが必要でしょう。
人の生活と同じで、メリハリは大事!
個人的好みで、このメーター非常に好きです!
アナログ的でスポーティー、シルバーリングの幅も絶妙です。
ちょっとマセラティぽいかな?
デザイン優先で視認性が悪いメーターが多い中、機能性も非常良いメーターデザインです。
あーあ・・・
の凹みです。
デント修理のご依頼を受けましたが、凹みの頂点が鋭角すぎるうえ深すぎて仮にデント修理を行っても完全に伸びてしまった鉄板を散らし切れません。
ボデイ色が黒ではなく、白の様な色でしたら多少の歪みは目立ちませんが、場所がボンネットしかも黒とあってはこれは板金塗装修理です・・・
ここの所このような凹みが多い?
此のお車がそうかはわかりませんが、カラスが鬼クルミを咥えてきて落とすことから被害にあわれている方が多いそうです。
硬い殻のクルミを割るためのようです。
これは注意のしようがありませんね!
なぜかフロント部分左側にはオーロラ傷が目立ちます・・・
オーロラ傷とはポリッシャーにより磨きを行わない限りは付かない傷ですので、此のお車ことによると納車前にメーカーもしくはディーラーで加修を受けているのかも?
スズキの納車システムは全く知らないので、もしかしたら納車磨きで付いたのかも?
しかし車体価格からして、
後者は余計な経費ですからそこまで手をかけることはちょっと考えづらいですね。
どちらにしても真実は闇の中・・・
新車納車されてから約3か月、トップ部分の傷は少なかったですが、側面はかなりの線傷が横方向についています。
浅い傷ですが、量は相当のものです・・・
特にパネル下に行くほど多いので、これは明らかにこの3か月間の洗車による傷!
洗車の初めの状態で、ボデイに付着した埃や汚れをスチームなどでの洗い落としが甘く、そのままスポンジなどで洗ったためゴミを咬み込んで傷を入れていってしまったのでしょう。
やはり洗車はお手入れではなく、傷入れの最大のリスクである証拠です・・・
ボンネット板金塗装修理も終了して、磨きも終了しました。
塗装上がりでは肌調整した際につくかなりの磨き傷がありましたが、それもきれいに磨きあげられました。
最近特に、出入りの商社やお客様からも、塗装補修後の磨き傷の話を聞きますが、
板金塗装屋さんはこのような濃色車の磨き仕上げに苦しんでいるそうです。
どうしても仕上がらない、結果傷隠し剤でごまかす・・・
これは弊社取引先の板金塗装工場の一番腕の立つところでも、程度の差こそあれ同じことが起こっているそうです。
なぜ?
これは磨き屋と板金塗装工場の磨きとではすべてが全く違うためです。
まずは磨き目的自体が違う!
板金塗装工場では、ハードな磨き塗装ブツを取ったり柚子肌を調整するのが磨きの目的です。
磨き屋は、弊社の場合で言うと02磨きコースや02プラス磨きコースは、
そのような状態から鏡面状態を作り出すのが目的となります。
そのため使用するポリッシャー・バフ・コンパウンドなど基材が違い、当然磨き方も違ってきます。
ですので、板金塗装工場が磨き傷のない完全な状態まで仕上げられないのは当然と言えば当然なのです。
だからと言ってそれでいいのではないのですが・・・
SUZUKI スズキ スイフト RS コーティング終了
やはり黒のお車は磨き上げ、コーティングも終了すると、施工前との意匠性変化は子供でも分かるでしょうね!
ガラス粉体入りの特殊マイカがさらにきらめきを増しています。
キラキラと!
此の色が気に入られて購入されたお車だそうですが、
問題はその気にいられた色をそのままの状態で維持することの困難さがあります、特にこのような濃色車の場合は・・・
磨き前の側面の傷の状態から判断すると、いくら塗装の倍以上の硬度を持つガラスコーティングを施工したとしても、洗車の方法・慎重さを改善しなければ施工前ほどではないにしろ、徐々に傷だらけになって行ってしまうでしょう。
コーティングは絶対傷が入らなくなるものではありません!
あくまで入りづらくなるもの、シールドバリヤーの様な魔法ではないのです。
しかしコーティング施工を行うことで、より塗装面は滑面になり汚れの付着がしづらくなるため、
未施工車輛に比べ汚れにくく洗い落とすことも簡単となります。
そのため未施工状態の時よりも洗車頻度を減らすことが出来るため、傷をいれる最大の原因・リスクである洗車回数を減らすことが出来るのです!
これからの季節、雪が降りエンカルもまかれそれが付着するためにより汚れやすい環境となりますので、今まで以上に洗車を行うことによる傷入れリスクは高まります・・・
ましてや寒いので洗車も雑になるかもしれませんね!
此れではせっかくきれい意なったお車も、一冬越したら“アーア”という状況になりかねません。
これからの季節、洗車は天気のいい日を選び、時間をかけて洗えるときに丁寧に行い、それ以外の時はスチームだけしっかりかけて、拭き上げはせずすぐに走って水だけはボデイから切る、などの方法を取られればかなりリスクは軽減できるでしょう。
頑張ってきれいな状態を維持してください。
いつも施工いただきありがとうございます。
車輛クラス:クラスM
施行コース:マーベラスフィニッシュ・スノーガード+02磨きスタンダードコース(軽度な磨き)+ボンネット板金塗装修理
施工料金:128.184円税込(リピーター割引-20%・濃色車割増磨きランク1+15%・新車割引非適応 適応)
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