2013年01月27日公開|BMW
今回は、弊社ツーリングメンバーからのご紹介で施行のご依頼をいただきました。
ありがたいことです。
すでに新車から9年も経っている上に、ソリッドの白ですからボデイはかなり艶を失い、パーツのリブ部分などにはかなりの水垢が付着し黄色くなってしまっています。
しかし今回のご依頼の内容は、
ボデイ本体の施工ではなくヘッドライトカバーとピラー・モール関係のリフレッシュです。
ヘッドライトカバーの純正クリアーかなりいっちゃっています・・・
上面部分は劣化を通り越しすでに剥離してきています。
国産車のヘッドライトカバーに比べるとかなり厚く硬いポリカですので、カバー本体迄もはまだ完全に劣化してきてはいませんが、この状態をまだ放置すれば補修では済まず交換となってしまいます。
中古車で購入された販売店さんで何度も補修を試みていただいたそうですが、まったく変化しなかったそうです。
施行方法をお聞きしてみると、ポリッシャーでバフとコンパウンドを使用して磨こうとしたそうですが、ドイツ車のヘッドライトカバー用クリアーは恐ろしく硬い・・・
おそらく国産車の2~3倍くらいの硬度があるでしょう。
しかもこの硬いクリアーが非常に厚い・・・
厚みは国産車の5倍くらいはあるのでは?
弊社ではドイツ車のここまで劣化してしまったヘッドライトカバーの磨きはヘビーポリッシュという施工方法、#800のペーパーからの磨きだしとなります。
更に#1.300→#3.000と3段階のペーパーを駆使して完全に純正クリアーをそぎ落としていきます。
この段階では当然ヘッドライトカバーはペーパー目で傷が入り真っ白の状態です。
此処からポリッシャーを使用して更に3段階の磨きで仕上げていきます。
するとこのように、曇りは一切なくなります!
しかしこの状態はヘッドライトカバーのポリカを守るものが一切ない状態ですので、このまま使用をするとあっという間にライトカバー自体が劣化してしまいます。
そのためヘッドライトカバーを保護してあげる必要性があります!
方法は一般的には3種類。
1.ヘッドライトカバー用ハードコートというクリアーを塗装する方法。
しかしこれは樹脂をクリアーが溶かしながら密着を作り硬い皮膜となりますが、ライトカバーとクリアーの伸縮性が大幅に違うことから数年でひび割れを起こしてしまいます。
施工価格は2万円程度するでしょう。
しかもクリアーがポリカを溶かしているので、其の後の補修はほとんど不可能・・・
2.ヘッドライトカバー用ガラスコーティングを施工する方法。
今一番多いヘッドライトカバーのガード方法ですが、
よほどいいコーティング剤でも1年が密着限界です。
つまり定期的にコーティングを施工し直す必要があります・・・
ただし1回の施工価格は安く、数千円で施工可能ですし、DIYでの施工も簡単です。
これはポリカーボネイトという素材の物理的宿命ですので、コーティング剤の性能は関係ありません。
ガラスコーティング(シリカ)は密着を起こすためには、
その素材自体に官能基というものが存在しないと密着を起こすことはできませんが、
樹脂にはほとんど官能基は存在していません・・・
またこのような樹脂素材は密度が高いため素材内部へのスパイクもできないのです。
しかし、
フレームボンドという特殊な器械で官能基を持ったシリカ膜をアンダーコートとして施工した場合は、100%の密着をすることが出来ます。
この“フレームボンドは近々に弊社導入予定”です!
3.ヘッドライトカバー用プロテクションフィルムを施工する方法。
弊社の場合は正規エクセペル社製のボデイ用ペイントプロテクションフィルムかヘッドライトカバー専用プロテクションフィルムを使用しています、
3Mや国産フィルムとはレベルが違います!
ただし、並行輸入品のYES!PPFにはご注意を!
とはいえ、フィルムは当然石油系材料から作られている物ですので、
いずれ劣化を起し黄ばみやくすみは起こしますが、
弊社実績からすると最低5年以上の耐久性能はあります。
痛んだ場合も簡単に張り替えが可能というメリットもあります。
またヘッドライトカバー専用プロテクションフィルムの場合は、クリアータイプを含め5種類の色から選ぶことが可能ですので、ドレスアップも兼ねることが可能です。
ただし、車両運送法上はヘッドライトカバーへのフィルムは認められておりませんので、車検が通る保証はございません・・・
耐久性のはこれ等施工方法3種類の中では一番高いのですが、価格も一番高くなってしまいます。
今回は3番の施工方法エクセペル・ペイントプロテクションフィルムのクリアーでの施工となりました。
BMWのヘッドライト形状は比較的局面率が低いのできれいに施工ができ、ほとんどフィルムの存在は判りません。
上の写真位近づけば、フィルムの縁は確認可能ですが、この距離ですと全くフィルムの存在は確認不可能です。
クリアータイプであれば、ライト照度もほとんど変化はありません!
ウインドウ周りのピラーとモールにエクセペル・ブラックカーボンフィルムを施工しました。
フロント・リアドアの上部モールはサンバイザーを取り付けるため、この部分は施工しません。
今回のフィルム施行のこだわりは、左右とも全てのパーツのフィルムの目が同方向になるように施行されていることです。
ただしこの場合フィルム端材が多く出てしまうため材料代はお高くなってしまいますが、今回は弊社ツーリングメンバーのご紹介ですので、出血大サービスとしておきました!
涙・・・・・
しかし、お引き取りにみえられた御客様はご覧になって“大満足”!
思っていらした出来栄え・質感を上回っていたようです。
此れでだいぶ古臭く見えていた部分も、カスタムカパーツを入れたかのごとき引き締まり感が生み出されました。
腐った魚の目のごとくなっていたヘッドライトカバーもすっかりきれいになって、
新品のごとき透明感にも驚かれ、これも“大満足”のご様子でした。
中古車屋・タイヤ屋・GSなどのヘッドライトカバーリペアーとは次元が違いますから!
御客様をご紹介いただいたツーリングメンバーは実は自動車業界人・・・
彼をしても、
「ここまでヘッドライトカバーがよみがえることが出来るんだー」
とびっくりの様でした。
「一応プロですからー」
本当はやつれきったボデイもリメイクしてほしいところですが、どうもそこまでの予算と車へのこだわりは残念ながら無いようです・・・
せっかく若返ったお車ですから、せめてDIYで水垢くらいは落としてあげてくださいね!
車輛クラス:クラスX-1
施工コース:
オプション施行1=ヘッドライトカバー(ヘビーポリッシュ)
オプション施行2=エクセペル・ペイントプロテクションフィルム(ヘッドライトカバー)
オプション施行3=エクセペル・ブラックカーボンフィルム(ウインドウ周り16パーツ)
施工料金:110.250円税込
メーカー別
月別バックナンバー