2013年04月01日公開|マセラティ
常連中の常連の、プレミアム会員第一号の御客様です!
と言っても、まだ皆様に会員登録のご案内できていないのですが・・・
4月にはご案内をお出ししようと思っていたのですが、3月施行車輛がまだ終えていない状態で押し出してきているため、なんとか5月中にはご案内できるようにとは考えています。
もう少々お待ちください!
此方のお客様ほぼ毎年と言っていいほど冬季になると長期お預かりでご入庫いただいております。
お住まいが新潟県のため、12月~4月までは雪のため乗られることが無い為です。
流石にこの車にスタッドレスタイヤ履いてまでは乗れませんし、
此のお車にスタッドレスタイヤ履いてまで乗るのはビンボー臭いでしょう・・・
それでなくても超車高短・エンジン ミッション共にかなりの改造が施されているために、とてもスタッドレスタイヤ履いた位では恐ろしくて雪道など走り様がありません。
更にはこのお客様のポリシー、
「高額車輛に乗るなら、車両保険など掛ける様ではそのような車に乗る資格はない!」
「事故ったら自費で修理するか、廃車でも次買えばいいや、位の覚悟で乗るものだ!」
だそうです。
しかしリスクが増える冬季は乗らないところを見ると、事故リスクはやはり怖いようですねー
今回のご入庫は本当は予定にはなかったことです。
12月上旬に急遽TELがあり決定しました。
「ドアパンチくらってフロントフェインダー塗装が剥げ、多分凹んでいる・・・」
ということで、雪が積もってしまう前にということで2日後にはお引き取りに伺いました。
いくらキャリアカー スタッドレスタイヤ履いてるとはいえ、新車時2.000万円を軽く超える車輛を雪道の中運びたくないですからねー
こうゆう時だけは行動素早くなります!
同じように、2月にフェラーリ360チャレンジ・ストラダーレ愛知県からの陸送予定ありましたが、連日の降雪にビビり、お客様に御願いして4月に予定変更していただきました。
どちらのお車もすでに生産はされていませんし、市場にもほとんど珠はありません。
事故があった時、お金で弁償するするにも買い換えていただく車が存在しないのですから、何があっても壊すことはできませんからねー
危ない橋は渡れないわけですよー
話は元に戻り、板金修理のつでにボデイは全て再施工!
その他オプション施行してある部分も、不具合が出始めているもしくは近々出でる可能性のある部分は一緒に再施工することとなりました。
もっともなんだかんだでほぼ半年に1度はご入庫いただいていますから、ボデイ以外はさほど傷んでいるところは無いとは思いますが、とにかく御客様は完璧主義!
ちょっとのことが気になってしょうがが無いのです。
ご自身でも、
「車は走るもの、走れば汚れる、汚れれば洗う、結果傷つくのは当たり前、飛石くらうのもしょうがない!」
「それが嫌なら車乗るな、と言う事よ!」
と口癖のようにおっしゃいますが、やはり性格ですね、
言っては見るものの気になってしょうが無いみたいです・・・
がっつり塗装剥げてます・・・
しかも多少凹んでる・・・
たったこれだけと思われるかもしれませんが、これだけでかかる費用は陸送費・レンタカー代(1か月分)・修理費用含め739.453円!
しかも相手は任意保険未加入・・・
つまり自腹・・・
流石にこれはかわいそうと、レンタカー代は御客様がご負担されました!
優しー
というか、金持ってるー
最近任意保険未加入車輛は保険会社予想では、稼動している車輛の1/3位と言われています。
もしこれが、フェラーリ・ランボルギー・アストンマーティン・ベントレー・ロールスロイス等のさらなるプレミアカーだったら、修理費用200万円とかの世界に入ってきてしまいます。
この手のお車乗られている方の半分以上は堅気ではない可能性大・・・
やってしまって払えませんは、通用する方々ではありません。
人生棒に振りますか?
任意保険加入しますか?
答えは簡単な事でしょう!
板金塗装修理から上がってきて、いよいよ施工開始です。
今年の冬は記録的大雪、そのため板金塗装工場は大忙しのため、緊急性のないこのお車は後回しにされまくったため、結局預けて2か月後の完成です。
しかしこのクラスのお車、いくら施工は後回しとはいえ、露天駐車はできないため工場内保管をしていたために、さらに作業効率は悪くなってしまったそうです。
毎度毎度ご迷惑おかけしてすみません!
施工開始しようと改めてまじまじ見てみると、かなり塗装は傷んできています・・・
パッと見はきれいなんですがねー
しかも昨年の夏にはボデイの約半分はオーナー様が、
「傷が気になる!」
といい、再施工しているにも拘らず・・・
とにかく神経質な方ですので、ちょっと埃をかぶればすぐにモップで拭き拭き。
走って少しでも汚れれば即洗車。
3か月ごとにはザイモールWAX掛け。
この神経質さがかえって痛める原因になっています!
ご本人も重々このことは承知しているのですが止められない・・・
水染みはこれとは別原因で、やはり他のブログでもあるように、
あまりに水道水の水質が良くない・・・
更には新潟県でも沿岸部のため潮風・・・
潮風は塩分含んでいますので、アルキル基の宝庫です。
この居住環境が原因です。
この状態TELでお伝えし、施工計画を検討しましたが、
「この車気に入っているからまだまだ乗りたいので、あと10年毎年再施工をしても大丈夫なようにあまり磨きはハードにはしたくない!」
とのことでしたので、残存膜厚176μ1回の施工で5μ研磨×10回とすると、最終残存膜厚126μとなります。
ただし総膜厚で考えた場合まだ126μ残っていることになりますが、クリアーに関して言えばおそらくこの段階まで研磨すれば最終的には30μ程度しか残っていないでしょう。
これ等を考えあわせた結果磨きのコースは、02パーフェクト磨きコースとなりました。
ただし板金塗装修理ヵ所は、それ以外の側面部分は03磨きコースで施行していりますので、肌感をそろえるために03パーフェクト磨きコースで施行します。
水銀灯を当てると白ボケして見えていた洗車傷もきれいになりました!
しかし洗車の際に、ごみや砂などを咬み込んでつけてしまったと思われる深い傷は無理に追わず、傷のエッジを丸め見えにくくするレベルにとどめました。
これにはお客様は、
「なんでー、傷とってくれなきゃダメでしょうー」
とおっしゃいましたが、
「だってあと10年乗るのでしょー」
「すべて傷を深さに関係なく処理していたら、初めの話のように塗装残りませんよ!」
とお伝えすると、
「そーだよね、新車じゃないのだから完璧を求めることは塗装寿命縮めることになるからしょうがないね!」
と納得です。
もう一度磨き直せと言われるかと結構ドキドキでした・・・
ホッ!
やはりフロントトップ部分も同じように多少の傷残りはあります。
しかし、この状態は傷を探し出すための水銀灯に照らされている状態ですから判りますが、太陽光下ではよほど光の角度と傷の方向と一致しない限りは見えることはありません。
水染みが結構できていたボンネット後端部付近、
幸いなことに水染みはイオンデポジットにまで進行していなかったため難を逃れました!
新たにできていた水染みはきれいになくなりました。
→の写真は磨き終了後ではありますが、ボコボコしたものが見えますが、これは以前のイオンデポジットクレーターの痕跡・・・
以前04磨きコースで処理を試みましたが、あまりにダメージは深くこのように坂本九状態でおおきな窪みは残っています。
これを処理することはできなくはないでしょうが、ほとんど膜厚は残らないでしょう・・・
意匠性回復は、見た目の完璧さが総てではありません、その場しのぎで一時的に完璧な状態を作り出しても、車は使用すれば痛むもの・・・
1回こっきりのきれいさの追求は以降のメインテナンを不可能にしてしまいます。
極端な言い方をすれば、”使い捨て”になってしまいます。
きれいに越したことはありませんが、総合的な判断のもとでの妥協も重要です!
ちょっと前から出現し始めたルーフ部分の塗装ボカシ痕・・・
前よりかなりひどくなってきてしまっています。
これ直すとするとルーフ再塗装しかありません。
しかしこのボカシ痕、オーナー様は心当たりなし・・・
新車時にコーンズが補修したものか?
だとしてもせめてボカシ無しで直すべきでしょう。
やはりディーラーは信用ならん・・・
すでにワランティーは切れていますからクレームにすらできない・・・
計算された手抜き補修の可能性大!
アルミホイルのセンターキャップ周りにアルミの腐食が出てきています。
このホイル特殊なポリッシュ仕上げの未塗装のタイプですので、ホイルに傷が入るとそこから腐食してきてしまいます。
これもディーラーもしくはタイヤショップの仕業!
オーナー自身がタイヤ脱着はしませんし、仮に行ったとしてもセンターキャップを外す必要はありませんから。
確かこのホイルうら覚えですが1本35万位したような?
これだけ高価なホイルなのですから、せめてマスキングして作業していれば・・・
「この腐食何とかしてよ!」
とのことで、柔かいフェルトとリューターを使用してチャレンジしましたが、
残念ながら歯が立たず・・・
カチカチのフェルトを使えば取れるかもしれませんが、
ポリッシュ自体の肌感も変わってしまう可能性がありますので、
「危ない橋は渡らないように!」
との御客様からの指示でここであきらめ、
前面部分のみホイル・ガラスコーティングを再施工してこの部分は施工終了。
此のお車全面ウインドウはスプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング施工済みですが、水が滞留しやすいサンルーフだけは、
ほんのわずかではありますが水染みができ始めています。
恐らく普通の方なら全く気になるレベルではありませんが、オーナー様はこれでも許せない!
サンルーフのみ再施工です・・・
弊社が使用してるような、
ハードタイプのコーティングの場合鱗落し剤ではコーティングが剥離できないため、
ライトポリッシュによる磨き落しが必要となります。
ハードタイプのコーティングでなくてもDIYや他店施行のコーティング剤は、鱗落し剤と溶剤反応を起したり、水染みと反応を繰り返すことでシリカ変化を起こしている場合がありますので、このような場合も最低でもライトポリッシュが必要となります。
最悪シリカ変化が、ウインドガラスと一体化を起こしてしまっている場合もあります!
こうなってしまうと、ウインドウガラス自体を研磨する必要があるため、ヘビーポリッシュとなってしまいます・・・
弊社の使用する、
スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティングではこのような事にはなりませんが、価格の安いフッ素コーティングは低純度のため化学薬品の混入率が高いためこのような危険性は高くなります。
GSや簡易施工店の低価格ウインドコーティングや、DIY用高級コーティング剤は注意が必要です・・・
逆にDIY用の油脂系撥水剤はこのような危険性はありません!
先日のブログのポルシェ・カイエンターボと同じように、エンジンには無用なプラスチックカバーはありません。
エンジンらしいエンジンが見えています!
もっとも、フェラーリのF430からのデチューンエンジンですので、かっこいいから見せれる!
見せたい?
というところでしょうけど。
どうせなら、フェラーリ並のエアーチャンバーにしてしまえばもっと迫力あるのにー
しかし、あえてそうしないところがマセラティらしさなのですけどね!
これが伝統あるトライデントの気品といったところでしょう。
激低車高です!
これでもあまりに低すぎてちょっと上げたのですよ・・・
イタリア社の中では一番の大型セダンを作るメーカーで在りながら公用車指定を受けたことが無いのがマセラティ・・・
何故?
トライデントのエンブレムは貴族的なのですが、
なぜかメーカーイメージはイタリアンマフィア!
外見も悪そうですが、内装がエロ過ぎるから?
だからこのような車高短にすると、悪さに一気に拍車がかかります。
オーナー様もかなりの強面・・・
本当は気さくな良い方なのですが、知らない人なら絶対近づけませんねー
たまにワインディングなどでちょっかい出してくる若者いるらしいですが、
「軽くぶっちぎりですよ!」
と言っていますが、確かに性能的にも腕前的にもそうかもしれませんが、
「なんか変な車、エンジン音もうるさいし、ちょっと遊んでやろうか!」
みたいなノリで近づいたはいいが、
「アレ、非常にやばそうな車、しかもドライバーもやばそう・・・」
と、ビビッて関わることを避けられている方が多いような!
フェラーリやポルシェなら私でも徹底的にいじりますが、さすがにマセラティはごめんですね・・・
やば過ぎ!
MASERATI マセラティ クワトロポルテ エグゼクティブGT
コーティング終了
とろとろですわー
弊社常連さんの中でのうるさ方のH君!
ザイモール施行中にちょうど遊びに来て、此のお車を見て、
「なにこれ、すごい艶!」
「バカ高い車なのは知っているけど、
こうなるとそばに寄るのも怖いくらいの威圧感の艶だねー」
「この車にまさにふさわしい意匠性だわ!」
とのことでした。
それもそのはず、施工したコーティング剤は、“グラスコート・アルティメット”弊社の誇るプレミアムガラスコーティングですから!
しかもトップコートとして、“ザイモールWAX”まで追加施工してありますからねー
ただでさえ他のコーティングとは比較にならない深みと艶のアルティメットに、
濡れた様な艶感を醸し出すザイモールを塗り込めば、それは異次元の意匠性となるのは当たり前!
施工前はオーナー様は、
「いくらすごいコーティングと言っても、本当に今までのコーティング剤よりすごくなるの?」
「どーも信じられんなー」
「ま、そこまですごいというならやってみるか・・・」
正直疑心暗鬼・・・
いよいよご納車に新潟県に行くことに。
幸か不幸か、当日は快晴!
朝の、斜めに激しく照りつける朝日を浴びながらキャリアからお車を下し始めると、のっそりオーナー様でてきました・・・
「ご苦労様、できはどう?」
と、キャリアで斜めになった一番艶やオーロラを確認しやすい角度で、なめるように確認していきます・・・
なんといわれるか、ドキドキです!
「いいねー」
ホッ!
「こうやって納車の時はすごくきれいで、傷もないのだけれど、洗うとねー」
とすでに神経質モードに突入し始めています・・・
しかし今回のアルティメットは6μ近い膜厚と9Hという高硬度、そう簡単には傷は入りません!
今まで施工いただいていたコーティング剤と比較して3Hも硬い。
しかも膜厚は約4倍もあります。
車庫に収めて洗車道具のあれやこれやの選択話。
良いと思われたものがそこら中から出てきます。
確かに悪そうなものは無く、良いものをお選びです!
道具に問題なし。
しかし問題は駐車場の大きさ。
前後左右共にかなりギリギリ・・・
洗車は車庫の前で行い、拭き上げは車庫の中。
車庫は幹線道路に面しており、これでは洗車している段階で結構埃の付着があるでしょう。
そして拭き上げする際は、
狭い車庫の中ですから体の自由は効かず無理な体勢での作業を強いられます。
これではある程度の傷入れはしょうがないかも?
なんだかんだと2時間ほどの会話の結論。
「新車じゃないんだし、徐々に傷んでいくことはしょうがないかー」
「傷が気になればまた施工して直す、この際も完璧を目指すのでは無くほどほどに。」
「いよいよとなったら、アストンに乗り換えだね!」
ここまで割り切りが付き始めれば、今までよりストレス軽減されるでしょう。
このたびも施工させていただきありがとうございました。
これでお休みしていたブログもまた書けますね。
楽しみにしております。
大事にお乗りいただきたい一方、早くアストンマーティンDB9も磨きたい!
車輛クラス:クラスX-2
施工コース:
コーティングコース=グラスコート・アルティメット ガラスコーティング
磨きコース=03パーフェクト磨きコース(板金補修左フロントフェインダー×鏡面究極磨き)+02パーフェクト磨きコース(それ以外×軽度の究極磨き)
オプション施行1=ザイモールWAX(裏メニュー)
オプション施行2=ホイル・ガラスコーティング(前面のみ)
オプション施行3=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(サンルーフ)
オプション施行4=フロントバンパー・エクセペル ペイントプロテクションフィルム剥がし
施工料金:316.109円税込(リピーター割引-20%・長期お預かり割引-20%・濃色車割増磨きランク1+15%・ソリッド塗装割増磨き+10%・輸入車割増磨き+10%・お引き取りご納車費用 板金塗装費用含まず 適応)
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