2013年04月14日公開|トヨタ
とにかくでかい・・・
ヴェルファイアが山のようなら、このタンドラは山脈並です!
幸か不幸か?
タンドラの中でも一番でかいクルーマックス、全長6.200mm越えです。
弊社工場で施工できる限界のお車サイズです。
しかも塗装色は悪魔の202・・・
今回の施工いじめですかー
当然このお車日本製のお車ではありません。
北米トヨタ生産の逆輸入車です!
しかし、いまだにアメリカではこの様な馬鹿でかさが受けているようで、フルサイズピックアップの中では、ご本家ビック3を押さえて堂々の1位の売り上げだそうです。
その理由は、攻撃的外観デザインと、あまりあるハイパワー!
此方のお車は、一番大型エンジンV8の5.7Lを搭載しています。
386ps・55.5kg-mのパワーは恐ろしいものがあります・・・
私も結婚したての20年ほど前CJ5(知らないでしょうね)にフォードの5Lクラスのエンジンを搭載したチューンドジープ380psに乗っていたことがありますが、スペック上はほぼ同じ馬力ですが、エンジンをかけただけでその違いは明白です。
フォードエンジンはSOHC、トヨタエンジンはDOHCしかも最新エンジン!
この違いは大きい・・・
しかしこのパワーとでかさ日本でどうやって使うのだ?
こりゃー、コンビ二行っても駐車スペースはトラックスペースですね・・・
立体駐車場は鼻から入れない、だって曲がれないでしょうー
仮に曲がれたとしても、駐車スペースにいれれば鼻が2m近く飛び出して他の車通れなくなってしまう・・・
ただし安全性能はすごい!
何せ4t車並みの車幅と車重2t越えですから、トラックとほぼ互角の勝負。
相手が乗用車なら弾き飛ばすか、踏み越えていってしまいますね。
間違いなく自車だけは安全です!
この馬鹿でかいタイヤですから踏みつぶされても不思議無し!
アメ車のオフロードホイルですとアルコアが有名ですし最高と言われますが、このホイルも悪くありません。
今時のチャラけた雰囲気もなく落ち着いたデザインです。
やはりドレスアップはオーナー様自身のセンスが出ますねー
流石にこのでかさですから、車内は広々!
あんなことも、こんなこともできちゃいますねー
リアシートは前後調整可能シートで、リクライニングまでできます。
フッドスペースは大型セダン並みのスペースが確保されています。
フロントシートはセパレート形状ですが、3人掛けのベンチシートにもセパレートの2脚にもなります。
これなら、オープン待ちのゲレンデの仮眠も楽々ですね!
内装関係はいかにもトヨタといったところですが、さらにアメ車的要素も加わりお世辞にもカッコイイとは言えません・・・
が、国産車のようにスイッチ ジャラジャラ フェイクてんこ盛りでないだけ飽きのこないオーソドックスな内装です。
メーターも必用なものが見やすく配置されており、
此の位実用性優先で作ったほうが良いですね!
明かに北米トヨタのほうがセンス良い!
今回のご依頼は、会社の駐車場に駐車中に付近の工場での塗装作業での塗料飛散で、ボデイ全体に塗料ミストを被ってしまったための補修です。
相手方の会社は保険未加入・・・
つまり実費弁償です、ご愁傷様です。
しかしお客様はある意味今回の事故はラッキー!
新車購入時購入店の勧めでコーティングを施工されたそうですが、磨き傷で悲惨な状態だったそうです。
それもそのはず、この車格しかも202でありながら施工は1日・・・
まともなこと出来るわけありません。
あまりのひどさにクレームで補修をしていただいたそうですが、まったく変化なし・・・
そのためあきらめていたとか?
確かにこれはひどい・・・
全てのパネルにこのようなシングルポリッシャーによる回転傷が入っています。
しかもかなり深い・・・
これだけ深いい傷を入れてしまえば、確かに補修レベルでは幾らクレームでも直せないでしょうね。
問題は今回のご入庫は目的は塗装ミスト除去!
つまりそれ以前の傷の処理は含まれない・・・
よって今回の磨きの施工コースは、02パーフェクト磨きコース。
基本限界研磨厚は5μですが、明らかにこれらポリッシャー傷は深いですからどこまで取りきれるのか?
更には1年間でつけてしまった洗車傷・・・
このでかさですから、ご自身で洗車はせず全てGS任せだそうですが、さすがにこのでかさ丁寧に洗うのは無理!
洗えば洗っただけの傷がついています。
この様な傷も、かなりガッツリ入っている物が多いですからどこまで取りきれるのか?
↑←の写真荷台の社外のFRPのカバーですが、やはり塗装がメーカーオリジナルではありませんので、ボデイに比べるとかなり塗装の痛みは早いようです。
傷はここが一番少なかったのですが、水染みは細かなイオンデポジットクレーターになっており、艶を復活させることはできても、根本的改善は無理そうです・・・
側面部分の洗車傷は深い物からスクラッチレベルまでパネル全体を覆い尽くしている状態。
そのため、上記したポリッシャー傷もその上に新たについた傷が多過ぎ、この段階では確認不能です。
このでかさで202の塗装では、このように傷だらけになるのは避けられません・・・
アメ車ではありますが、さすがトヨタ最新の塗装ラインは導入されているのでしょうから膜厚は国産車並みの128μです。
←の写真が磨き前、→の写真が磨き終了後、このレベルで見る限り傷は確認できませんが、よーく見るとまだ残っています。
残念ながら02パーフェクト磨きコースの研磨膜厚ではこれが限界です・・・
作業途中でオーナー様が見えられおおよその仕上がりレベルはご確認いただいておりますがその際、
「深い傷に関してはそれなりには残りますが、パッと見気になるほどではないでしょう。」
とお伝えしてあるので、
「新車みたいになると言ったじゃないですかー」
と、怒られることもないでしょう。
新車みたいの定義、人により様々ですが、いくら磨きあげたとしても新車にはなりません。
塗装自体の吹き斑や曇りなど、
特に補修塗装での根本的トラブルは磨きで治るはずはありません。
ある程度知識や常識的判断に基づけば、
新車みたいとはあくまで部分的な問題ではなく全体の印象や艶の問題であることはご理解頂けるでしょう。
そもそも新車自体に100%完璧という塗装が施された車自体見たことがないですから・・・
塗装ミストは完全に除去され、磨きで付いていたポリッシャー傷もかなり処理はできましたが、深いものはあと5μ以上の深さがありそうです。
しかし洗車や雪擦りなどで付いた深い傷は、相当深くこの段階でも爪に引っ掛かりがありますのであと10μ近い深さがあると思われます。
02プラス磨きコースで完全に傷を取りきるところまで磨き上げるというのも確かにない選択ではありませんが、お車の使用環境たとえば露天駐車であるとか、アウトドアで使用されることなどを考えると、今後の使用過程でまた同じようなダメージを被ることは想像できます。
いくら優れたコーティング剤で防御しようとも、
管理環境や使用状態がハードであればまた徐々に痛んでいくことは避けられません。
ただしオーロラ傷は、DIYや施工店などが下手な磨きを行わない限り付かない傷ですので、これだけは完璧に仕上げる必要があります。
202の場合これが至難の業です・・・
しかし今回は、02パーフェクト磨きコースですので、その心配は一切ありません!
0.1μの超々微細なコンパウンドを使用して、このパーフェクト磨きのために特注したポリッシャーと専用バフを併用使用し、
低回転で根気よく磨き上げることにより一切オーロラ傷が残らずに磨き上げることが可能となります。
今回の磨きは結果6μ、02磨きコースでの限界研磨厚の5μよりも1μオーバーした研磨厚とはなりましたが、オーロラ傷は一切ないきれいな仕上がりが出来上がりました!
←はボンネットに残ったイオンデポジット痕・・・
→は荷台FRPカバーのピンホール痕・・・
これはFRP素材に多く見られる塗料の吸い込み現象と思われます。
これ等の問題も03or04磨きコースを行なえばほぼ解消することは可能ですが、費用対効果としてどうなのか?
車種的にそこまでのこだわりを持つべきなのか?
使用状況としてそれが継続できるのか?
管理環境を改善できるのか?
等を判断して、施工程度を決めるべきでしょう。
仮に御客様からオーダーされたとしても、
私の判断基準によりお引き受けしないこともあります。
ご理解ください!
TOYOTA トヨタ タンドラ クルーマックス コーティング終了
ご入庫いただいた時と比べると雲泥の差の見栄えです!
お引き取りにみえられたお客様も、
「明かに新車の時よりきれいです!」
「新車の時のあの傷だらけだったのはなんだったの?」
「販売店の勧めで磨き&コーティングなんかしなければよかった・・・」
とご満足のご様子でした。
施行中にみえられた時も、お引き取りの際にも、車談義に花が咲き4時間近く話が尽きることなく談笑してしまいました。
趣味や車の好みは違っても、車に足しての考え方や楽しみ方、
センスなどが共通するとあっという間に意気投合できてしまいます!
反対に5分として話をする気になれないことも有りますが・・・
たまたまいらしたときはロータスが2台あり、それを肴に盛り上がってしまいました。
お乗りのお車とは全く違う車種ではありますが、その楽しさを想像できるとのことで、
「こんな車も楽しそうですねー」
「金銭的余裕があれば欲しいと思える車です。」
とのことでしたので、一生懸命働いて購入してください!
変なおっさんワールドが待っていますから?
しかし、今回初めて購入された黒のお車、本当に懲りられたそうです・・・
はた目で見ていたカッコ良さとは裏腹に、日々何をしても傷んでいく202!
その様子は見ているだけでもストレス・・・
「2度と黒の車は買いません!」
正解です!
街で見かける黒のお車、パッと見はカッコ良く見えたり、きれいに見えたりするものですが、いざまじかでよくよく見ると残念ながらほとんどの車は傷だらけ・・・
他人の車を羨望のまなざしで見ているのと、実際自身で購入管理するのとは大違いの現実があるのですよ。
黒のお車を購入される際は此の事をお忘れなく!
この度は弊社をお選びいただきありがとうございました。
納車時ご説明いたしましたように、コーティング完成後1か月の管理状態が勝負です。
大変ですが、頑張っていい状態を確保してください。
PS:ロータスご購入の際はご協力いたしますので、お声掛けください。
ライトウエイトスポーツカー教オタクの伝道師より!
車輛クラス:クラスX-4
施工コース:
コーティングコース=エクセレントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ ガラスコーティング
磨きコース=02パーフェクト磨きコース(軽度の究極磨き)
施工料金:328.755円税込(ソリッド塗装割増磨き10%・濃色車割増磨きランク1+15%・トヨタ耐スリ塗装割増磨き+30% 適応)
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