2013年05月10日公開|アルファロメオ
弊社では初施行となる、アルファスパイダーです。
まだまだ雪が降る季節2月の夕方になんと“オープン”での飛び込みのご来店でした!
というか、すでにこの時も小雪が舞っていたような・・・
お聞きしてみると、
「オープンカーに乗っているのですから、開けれるときはできるだけオープンにしています。」
「寒さは気持ちよさの代償ですね!」
と、いかにもオープン乗りらしいいさぎの良いお言葉でした。
私も過去2台のオープンカー乗っていましたが、このような覚悟は皆無で、エリーゼの時は記憶では5年間所有していてオープンで走ったのは数回の様な・・・
同時期に所有していたジャガーXJ-Sもやはり数回でしたねー
気持ちいいのは判るのですが、恥ずかしいほうが先に立っていたような・・・
どうも私にはオープンカーは向いていないようです。
今一番欲しい車は、ケータハムスーパーセブンですが、やはりその恥ずかしさが一番引っ掛かり購入の決断はできずにいますからねー
この型の前のベローチェは施工したことがありますが、かなり車輛のイメージはチェンジして現代的雰囲気になりました。
古いアルファからの現代的アルファへの過渡期的作りとでもいうのでしょうか?
シンプルさと現代的感覚が混在しています。
中途半端と言えばそのようにも見えますが、古き良き時代の雰囲気を残した感じが私は好きですねー
時代は1990年代のお車ですから、当然カーボンがシフトグリップに使われているはずはないので、アフターパーツでしょうが、意外と違和感は無くマッチしています。
このようにワンポイントでカーボンパーツを使うのは良いですが、時代考察無しでコテコテにカーボン入れている車もたまに見受けますが、あれはセンスないですねー
もっとも個人の趣味ですから悪いわけではありませんが!
そのような車とは一緒には走りたくはないですねー
結構見た目も派手なマフラーに交換されていますが、これだけでもかなりスポーツカーらしい印象に変わっています。
正直アルファスパイダーはベローチェの印象が私は非常によくなかったので、この型のスパイダーもただのカッコだけのオープンカーと思っていましたが、このマフラーから吐き出されるサウンドを聞くと、
「結構なスポーツカーじゃん!」
と感じます。
マフラーのイメージと合わせ、車高もかなり低くされていますが、これは正解!
車のスタイリングが非常に生きてきます。
やはりタイヤとフェインダーの隙間のバランスは、車のスタイリングには重要なポイントですね。
ただし、タイヤにフェインダーがかぶる様な極端なローダウンは悪趣味です・・・
私はそのようなスタイリング嫌いですので、この手のお車のご入庫はお断り!
このお車、この部分に幌が乗ってくるためオープン状態にして磨きを行なわなければなりません。
そのため、結構マスキングが面倒くさい・・・
しかも幌が塗装に擦れを起こしているので、傷だらけ・・・
オーナー様この部分再塗装されたばかりですが、それでもすでにかなり悲惨な状態です。
ということで、この部分にエクスペル・ペイントプロテクションフィルムの施工をご希望です。
このような部分はフィルムはデーターが無いため、ワンオフで型取りしての貼り込みとなります。
その場合、データー使用のプレカットと違い価格が非常に高額になってしまいます・・・
その解決策として、今回使用したフィルムは、アルティメット・モータースポーツという特別なフィルム。
このフィルムは主にサーキット走行車両やレーシングカーなどに使用するための意匠性を多少スポイルしたフィルムです。
ただし、フィルム自体の性能は通常のアルティメットと変わりません。
が・・・
このようにフィルムの傷(折れ線)などが多少入っています。
このフィルムは、あくまで傷を防ぐための犠牲フィルムという割り切りが必要です!
ドアカップにもプロテクションフィルムの施工をさせていただきました。
非常に判りずらいドア開閉方法ですので、同乗者は容赦なく傷を入れてしまうようです・・・
カップ自体よりもキーシリンダー後部のほうが傷が多かったので、この部分はオーナー様からのご依頼は無かったですが、気になったのでサービスで施行しておきました!
気のいいお客様なので。
このようなサービス施工は、よほどオーナー様と気が合わないとしませんよー
逆に、あまりに気が合わない(クレーマー印象)場合も、保険的意味合いで施工することがありますが・・・
ご予約にお越しいただいた時点での磨きの施工コースは、02プラススタンダードでの予定でしたが、お待ちいただいている間に相当個所再塗装されていたのでこれは必要ないと判断し、02スタンダード磨きコースと変更をいたしました。
が・・・
トップ部分、ボンネットとトランクはかなり劣悪な状態・・・
周りのパネルが再塗装されてしまったために、さらにそれが目立つようになってしまいました。
この部分クリアーがかなり劣化して曇りがあるため、色が違って見えるほどです。
そこで、トップ部分のみ03スタンダード磨きを行い、再塗装部分との艶のギャップが少しでも解消されるようにすることといたしました。
此のお車、多くの部分がFRPのため結構磨くの怖い・・・
膜厚確認できるのはトランク程度。
114μとこの時代の塗装としてはやけに少なめの膜厚ですので、再塗装されていない部分はかなり慎重に磨く必要があります。
#3.000のペーパー施工後の状態ですが、これ見るとみなさん、
「こんなことして元に戻るの?」
と怪訝そうなお顔で聞かれますが、これが意匠性回復には最適の方法です!
通常この段階での切粉は白い切粉が出てくるのですが、今回はかなり濁った色の切粉が出てきます。
かなり紫外線によりクリアーが劣化していた証拠です!
この劣化したクリアーを磨きとってあげることで、再塗装部分に近い意匠性を作り出します。
#3.000施工後の膜厚は111μ。
この工程では4μの研磨です。
最終的には100μ以上で施工終了はしたいので、本来はもうちょっと研磨したいところですが、この程度にここでは抑えておきます。
#3.000のペーパー目を、特殊なショートウールバフにより磨き上げていきます。
このバフは、素材自体も特殊な毛足3mm以下の非常に珍しいものですが、これによりウールバフでの傷入れを防ぎ後の行程での無駄な研磨の発生を防ぎます。
此処が弊社の03・04磨きコースの他社のペーパー使用研磨とは違う秘密です!
と言いつつ、大分ばらしてしまってはいますが・・・
この工程での研磨膜厚はたったの2μ。
側面再塗装されてさほど時間経過はありませんが、かなりの洗車傷・・・
とはいっても、さほど深い傷は無いようですので、02スタンダード磨きコースでの施工でもほぼ完全に仕上がるでしょう。
ほーら、やっぱりきちんときれいになりました!
さあ、ここからは“オーナー様の洗車の仕方次第”。
傷は隠されたのではなく、磨きとられ完全になくなっていますから、ここに保護コーティングが施工されたうえで傷を入れてしまうのか?
今まで以上に気を付けて管理できるのか?
後は、オーナー様次第!
いくら03コース#3.000のペーパーを施工しても、
このような深いダメージは多少は残ります。
意地になってさらに磨きこめば、完全処理はできるかもしれませんが、
それは膜厚を無くしていく行為・・・
極端に薄くしてしまったクリアーは、短期的にはきれいかも知れませんが、
塗装寿命の短縮という弊害も出てきます。
膜厚自体ももう左程ありませんから、今回はここら辺が落としどころでしょうね!
磨き前の状態は、ここまで傷で覆われ、傷の密集で色目まで変わって見え、かつクリアーも紫外線劣化ですでに曇った状態でした。
ここまでの状態は、オーナー様には申し訳ないですが、かなり劣悪な状態と言っても過言ではないでしょう・・・
が、ここまで回復すれば別物!
と言えません?
上記した細かなトラブル痕跡はありますが、このように低年式車で且つオリジナル塗装部分ですので、これ以上攻めることは得策ではありません。
03磨きコースでの限界研磨膜厚まで3μを残して、7μで磨き終了させました。
1つでもダメージ残りをしないようにするために、あと3μ研磨するのか?
膜厚を残しつつ、全体の印象で仕上げるのか?
これは施工者の考え方や、意匠性の判断の仕方でしょうね。
私は、どちらかというと全体のイメージ優先ですね!
毎日虫眼鏡で、車の点検するわけではないですから、優先すべきは全体の統一感でしょう。
中には針孔を探すかの如く神経質な方もいらっしゃいますが、
そのような神経質さは車に乗ることの楽しさを失いますから、走る車はやめにして、そのような方はミニカーにしたらどう?
Alfa Romeo アルファロメオ アルファスパイダー 2.0 コーティング終了
いやー、やつれ感が無くなりましたねー
アルファには珍しいブルー、アトールブルーメタリックのお色が忠実に蘇りました!
施工前は、再塗装部分とオリジナル塗装部分の意匠性の違いがかなり目立ちましたが、今回の施工によりほとんど気にならなくなりました。
パッと見は、ほとんどオリジナル車!
しかし今回、施工中に大問題というか大事故発生していたのです・・・
ボンネット開閉作業中に、なんと“ボンネットヒンジのピンが折れ”てしまったのです。
ボンネットアブソーバーにこの大きなボンネットが引きずられ、急いで動きを止めようとしても思うようにはなりません。
結果、ボンネット後方のエッジ部分が他のパーツと干渉し、米粒大の塗装剥離を2か所してしまいました。
すみませんでした。
恐る恐る大急ぎでオーナー様にこのことをご報告させていただきましたが、
「えー、そうなんですか、古い車ですからねー」
「ここで車検ですから、その時直します!」
「それより指とか挟んで怪我大丈夫ですか?」
と、ご自身のお車の心配より、私のけがを心配してくださります。
良い方ですねー
弊社の御客様は、本当に良い方に恵まれています!
ありがたい限りです。
弊社では、半年に1人くらいクレームや揉め事に発展してしまう御客様がいらっしゃいますが、このような場合大抵施工前に虫の知らせ的兆候があります。
表情や、受け答えでのやり取りの際のお言葉とかのちょっとしたことなのですが・・・
これ、たぶん御客様も同じ感覚をお持ちなのでしょうね?
正直、この時点で本来気持ちを持って施工に当たらしていただく気持ちが失われています。
今までは、それでもせっかくいらしていただいたのだから、とか、ここまでお引き取りに来てしまったのだから、とうの思いが優先して施工をしてきましたが、結果これが御客様も弊社も嫌な思いをすることになりますので、藪蛇になってしまいます。
御客様には当然店をお選びになられる権利があります。
しかし、施工者側にも同じように御客様を選ぶ権利もあります。
せっかく依頼、施工をさせていただくのですし、其の後のお付き合いや責任も発生してくる中で、信頼関係は欠かせないでしょう。
その関係、気持ちを維持していくためには、“馬が合わないなー”と感じた場合は施工はお断りさせていただきます!
商売として営業しているくせに横柄・・・
と言われることは覚悟です。
しかし、施工させていただく1台1台に真剣に取り組み、気持ちを持って施工させていただくには、このような判断は必要と考えます。
このたびのことは予測不能の事故でしたが、あまりにもご理解のある御客様のご対応に対しまして、私もできる限りの対処をと考え、剥離した部分のタッチペンの調合依頼と、1割のお値引をさせていただきました。
このような事しかできなくてすみません。
今後も何かございましたら、できるだけの対処をさせていただきます。
長らくお待ちいただき、ありがとうございました。
末長くアルファライフをお楽しみください。
PS:ご感想メールありがとうございました。
楽しみにされていたブログ掲載遅くなってすみませんでした。
フロントワイパーガーニッシュのコーティング日程が決まりましたらご連絡ください。
秋ツー10月5~6日箱根で決定いたしましたので、ぜひ御参加を!
車輛クラス:クラスS
施行コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング
磨きコース=03スタンダード磨きコース(トップ部分・鏡面磨き)+02スタンダード磨きコース(その他の部分・標準的軽度の磨き)
オプション施行=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム・アルティメットモータースポーツ(ドアカップ×2ヵ所・トノカバー)
施工料金:165.549円税込(ご迷惑お詫び値引き-10%・濃色車割増磨き+10%・輸入車割増磨き+10% 適応)
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