2013年06月02日公開|BMW
昨年年末にボデイの磨き・コーティングで施行させていただきました御客様の再度のご入庫を頂きました。
今回のご入庫によるご依頼は、
車内丸洗いクリーニングです。
前回のご入庫時は、使用過程車としてご購入されました直後でしたが、内装の汚れ、特に革シートの汚れが目立っておりオーナー様もかなり気になされておりました。
そのため今回のご依頼となりました。
これとは別に気になったのは、フロントガラスの飛び石によるヒビ・・・
表面だけでなく、下までヒビは到達しています。
このレベルとなると、冬季間であれば温度変化だけでも割れる可能性はかなり高いでしょう。
また、高速道路など風圧が強くかかればそれで割れる可能性も否定できません。
ここまでの状態でのリペアもやめたほうが無難です。
お金をかけて結果割れてしまった・・・
となる確率は50%以上でしょうね。
割れてからでは大事となりますから、お早目に交換してください!
イオン洗剤によるトルネードガンの洗浄後に拭き上げに使用したタオル、車内の見た目以上に汚れが付いてきています。
車の中は意外と汚い・・・
家の掃除でこれだけの汚れが付くレベルは相当のものですが、車は意外ときれいと思っていても大体のお車は此の位汚れています。
此のお車はまだタバコを吸われていないのでこれくらいで済んでいますが、
喫煙車両ではこの倍くらいは汚れていると持ってください。
オフホワイトの革の部分はかなり汚れています。
きれいであれば、かっこいいですし清潔感も感じることが出来ますが、いったん汚れてしまうと逆の印象になってしまいます・・・
此のお車の革はセミアニリンレザーと言い、鞣した革の表面にウレタンのコーティングがなされているタイプです。
この手のセミアニリンレザーのクリーニングで最も重要なのは、
この保護被膜のコーティング剤を痛めないことです。
そのためには、汎用クリーナーなどはもっての外・・・
セミアニリンレザー専用のクリーナーを使用する必要があります。
一部高級車では、アニリンレザーという場合がありますが、この場合はさらに注意が必要となります!
非常に傷つきやすくかつ耐薬品性はほとんどないと言ってもいい位です。
今回使用しているクリーナーはアニリンレザー兼用ですが、
クリーナーを使用する際はアニリンレザー適応かどうかは必ず確認してください。
革部分のクリーニングは、泡立てたクリーナーをスポンジで円を描くように動かしながら汚れを取り除いていきます。
汚れが強い部分は、革専用のソフトブラシを使用します。
ただし、一番↑の写真の様な革がすでに傷んでしまっている様な部分はいくらソフトブラシといえども、革にダメージを入れてしまうので使用いたしません。
このように革表面が傷んでしまう原因は傷です・・・
傷は革のフレキシビリティーが失われることによりより入りやすくなります。
この部分は特に手油などで革が汚れ、それにより革の保湿成分が抜き取られることにより、
フレキシビリティーがなくなって痛みやすくなっていきます。
恐らく新車より一度もきちんとしたクリーニングは行なわれていなかったでしょう。
一部革やステッチはかなり傷んでおりました・・・
部分的には、泡立てたクリーナーの白い泡の色が変わる様な汚れも出てきましたから。
クリーナー作業が終了してから、プロテクションクリームを塗りこみます。
これは通常3つの役目があります。
なのですが、今回使用しましたプロテクションクリームは3が全く違います!
艶は全くでない代わりに、滑り止め効果のある表面マッド仕上げです。
車のシートは、ホールド性確保のため座面・背もたれとも多少なりともバケット形状となっています。
しかし、
これに艶のでる滑り易くなるプロテクションクリームを塗ったのではこのような形状も無意味となってしまいます。
このような理由において、滑り止め効果のあるマッド仕上げは、車のシートの表面処理としては優れているのです。
今回、弊社が使用する革専用クリーナーの中では一番強力なクリーナーを使用いたしましたが、この様に滲みが残ってしまっています。
恐らくこれはインディゴ(ジーンズの染料)と思われます。
このインディゴの滲みは染料滲みとしては一番厄介な滲みで、通常は落とすことは不可能と言われています。
が・・・
弊社では、ステイブライトというインディゴの滲み抜き専用のクリーナーもご用意してあります。
ただし、これは通常の車内丸洗いクリーニングには含まれず、オプション施行となります!
此処にも滲み残り・・・
この染みはおそらく油脂系の滲みと思われますが、
このような滲みでももちろんご対応可能です!
更には、ボールペンや口紅などでもご対応可能です。
ただしこれらもオプション施行とはなってしまいますが・・・
此方のお客様もお帰りの際、
ユニタス・カーインテリオキットをお求めになられました。
革シートは決してメインテナンスフリーではありません。
定期的なメインテナンスが必要です。
高級レザーは特にいいメインテナンス剤を使用する必要があります。
しかし、そのたび専門店に施工を依頼していたのでは財布はたまったものではありません。
この革のメインテナンスキット安いとは言えませんが、簡単にDIY施工可能ですし、多少の手間をかけることで、
いつもきれいでいい肌触りの革を維持できるのであれば安い買い物では?
此れからは、オフホワイトレザーがちょっと汚れたかな?
と、お感じになられたら暇を見つけてサッとクリーニング&メインテナンスしてあげてください。
毎度ご贔屓いただきありがとうございます。
PS:ガラスの交換は早目に対処してください。
車輛クラス:クラスL
施行コース:
オプション施行=車内丸洗いクリーニング
物品ご購入:ユニタス・カーインテリオキット
施工料金:42.210円税込(物販含む)
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