2013年07月18日公開|トヨタ
3年前の新車ご購入時の施工させていただきましたお車のご入庫です!
今回のご依頼の内容は、
メインは鉄粉の付着のクリーニング、
追加でスプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティングの再施工となります。
施工決定前にお車を拝見させていただきましたが、
新車施工から3年経過にしては非常に状態は芳しくはありません・・・
何故?
御客様にお聞きしてみると、
「ほとんど乗らずに放置していた期間もかなりありますし、洗車もほとんど行っていませんでした・・・」
とのこと。
いくら何らかの施行がなされていても、放置では使用している状態よりも車輛状態は悪化します。
ご事情はあられるのでしょうが、これは自業自得しょうがありません。
フロントガラス、見るも無残な傷だらけ・・・
通常ここまで傷がついてしまったお車は20年選手レベルのお車に匹敵するでしょう!
恐らく放置状態でガラスは汚れまくり、ワイパー上にはゴミや埃がたくさんあるにも拘らず、いきなりワイパー作動・・・
を、繰り返されたのでしょうね。
しかし、ご本人は私がこの傷をご指摘するまで全く気付かれていませんでした・・・
意識がないのですから、傷はひどくなる一方だったのは当然です。
ここまでの傷ですと、視界性はかなり疎外されているはずです。
西日の差し込みや、対向車で照らされた時などチカチカしているはずですが?
この状態ですと本来はヘビーポリッシュで傷を取り再コーティングの必要がありますが、
ご予算の関係上それは無理・・・
とのこと。
しかし、ここまでの状態まで来ると、もはや予算の問題は別話なのですが・・・
ご本人は傷のことより、傷があってもコーティングが定着できるのかを気にされています・・・
問題にする対象がだいぶずれているのでは?
いざ施工を行なっていってみると、フロントガラスはワイパー可動部分以外もまったくコーティング残っていません?
この状態、他車両では見たことの無い現象です。
スプラッシュビュー・コーティングの基本耐久性は、ワイパーの可動回数や管理条件にもよりますが、おおむね2~3年となりますが、それはあくまでワイパー可動部分の話であり、その範囲外はコーティングは機能しているのですが・・・
なにかやってませんか?
なにか?
フロントドア側面ガラスはバリバリコーティング機能残っているし・・・
おかしい?
ライトポリッシュでの施工ですので、目に見える傷は処理できません・・・
対象はほんとに細かな目に見えないようなスクラッチと、付着不純物の除去となりますので、施工前と意匠性上はほとんど変化はありません。
怖ろしい鉄粉の付着量・・・
ここまでの鉄粉付着を見るのは初めてかも?
今までの車輛で確実にワースト3には入るでしょうねー
お引き取りに見えた際に駐車条件をお聞きしてみると、
「屋根付き駐車場ですが、屋根が錆びだらけで、しかも国道沿いです。」
とのこと。
ということは、屋根から錆が降ってくる・・・
国道からは鉄粉が舞い込んでくる・・・
かなりハードな条件です。
しかも洗車はあまりなされない・・・
となると、付着した鉄粉は徐々に塗装に食い込み始める・・・
食い込み始めるということは、鉄粉が酸化してコーティングを溶かし、塗装も溶かし始める。
つまり塗装にピンホールがいたるところにできてしまっている状態ということになります。
初回施行から3年が経過しているボデイコーティングですが、施工されているコーティングはエクセレントフィニッシュ・スノーガード基本耐久が3年というものですから、
そもそもコーティングが限界を迎える時期ではあります。
この基本耐久とは、基本的には車庫保管で洗車回数も月2回以内という想定での事ですので、この条件よりも悪ければさらに寿命は縮まることとなります。
今回鉄粉除去を行う際当然洗車を行いますが、本来撥水機能のコーティングですがその機能は全くありません・・・
かろうじてシリカによるごく弱い親水機能が残っているだけ・・・
もはやコーティングとしての価値は消滅しています。
弊社での鉄粉除去は、鉄粉クリーナー作業をまず行い、それでも取りきれない鉄粉がある場合は、追加でもう1回鉄粉クリーナーを使用するか?
もしくは、残った鉄粉のみをピンポイントでトラップ粘土で除去していくか?
を、お選びいただきます。
何故選択肢を作っているかといいますと、使用する鉄粉クリーナーは弊社コーティングは1回の作業では溶けない様なものを使用してはいますが、一時的に軟化はしてしまいます。
取りきれない鉄粉がある場合、追加で更に2回目の鉄粉除去をクリーナーで行えば、1回目の作業で軟化しているコーティング剤は溶かされ始めコーティング膜厚が薄くなる可能性があります。
2回目の作業をトラップ粘土で行う場合は、絡め取った鉄粉が傷を入れていくリスクが発生します。
そのために、リスク選択をしていただくようになっています。
此方の御客様は2回目の作業はトラップ粘土を選ばれました。
実際作業を行っていくと、1回の鉄粉クリーナー作業では完全除去はできませんでしたので、残った鉄粉をピンポイントでトラップ粘土で除去していくと、薄皮1枚の状態で残っていたシリカ膜おそらく0.1μ以下でしょう粘土によりそぎ落とされていきます。
そもそもコーティングの限界を超えているところに、さらに負荷をかける作業を行ったことで、完全にコーティングとしての寿命を迎えてしまいました・・・
つまり塗装は丸裸!
しかもピンホールだらけの状態です。
鼻からコーティングの耐久限界での作業でしたので、本来は再コーティングをご案内する選択肢もありましたが、お客様が一番気にしていることはご予算・・・
そのため、再コーティングはご提案できませんでした。
しかし、この状態でまた冬を迎えることは何のガード機能も持たずしかも塗装はピンホールだらけですから来春には恐ろしいことになってしまう予想が出来ます。
ご説明は致しましたが、やはり問題はご予算・・・
そこでご提案したのは、ザイモールWAXのDIY施工!
低価格で半年くらいのガード機能は実現できます。
しかし、お客様はDIYは嫌・・・
此れは困りましたねー
車を大事にするには、お金を払ってプロに依頼するか?
その代りにご自身が時間と労力をかけるか?
どちらかしかありません。
どちらも嫌!
となると、お車が傷んでいくことを受け入れるしかありません!
此れも嫌となると方法は無し・・・
お引き取りの際に雑談も含めて2時間以上解決策を御話し合いした結果は、1年間はこのまま放置でご使用され1年後に車両入替!
上記したご提案が総て嫌となるとここしか選択肢は無くなります。
しかし、新車でまた同じことの繰り返しになること想像できます・・・
此れを避けるためには、お金がかかりやすいしかも手間もかかる1BOXはやめて、
コンパクトカーを選択すること!
そうすればDIYもさほど時間も手間もかかりませんし、依頼施工も低価格で可能となります。
独身であり、1BOXの必然性もないのですから、車種変更は問題ないでしょうー
あと1年の間、よーく考えて次のお車の選択をしてみてください。
とはいえ、洗車は洗車機でも構いませんから放置状態だけは避けてくださいね。
車輛クラス:クラスLL
施行コース:
オプション施行1=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ)
オプション施行2=鉄粉クリーナー作業
施工料金:57.750円税込
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