2013年10月24日公開|レクサス
会員様からのご紹介いただきました、お車がご入庫になられました!
この様に、ご紹介していただけるということは、以前の施工にご満足いただけていたことのあかしでしょうから、ありがたい限りです。
また、ご依頼いただいたお客様も、
施工車両をご覧になりご納得いただいた上でのご依頼でしょうから、私も気合が入ります。
今回は、施工前に板金修理も一緒にご依頼いただきました!
以前は、多くのオーナー様のようにレクサス店で板金修理をなされていたそうですが、あまりの仕上がりのひどさに辟易なされて、今回は弊社にご依頼いただきました。
板金塗装自体の出来はさほど悪くはなかったそうですが、
「いかにせよ仕上げの磨きがひどすぎる・・・」
「オーロラなどの傷だらけで、何度やり直しをしても完全にはならなかった。」
そうです。
確かにレクサス店に限らず、
多くの板金塗装工場ではこの212をまともに仕上げるのは至難の業です。
以前弊社が外注として依頼をしていた板金塗装屋も、
202&212に関してはまともな仕上がりで出来上がってきたことは皆無です・・・
これは塗装が下手とかの問題ではなく、まともな磨きができないのです。
この様に、板金塗装直後の塗装が完全硬化していない柔らかい段階で磨き傷を入れられてしまうと、深い傷が入っておりこれを処理するのは非常に困難を極めます。
そのため弊社では現在板金塗装修理に関しましては、施工費は安くはないですが、
塗装仕上げ後の磨きが完全にできる外注先1社に限定しております。
この様に、板金塗装修理を必要とする施工の場合は、
できるだけ板金塗装からのご依頼をお客様にお願いいたしております。
板金塗装修理を他店で直接依頼されてお持込み頂きました場合、
仕上がり状況によりましては追加費用が発生することもあり得ます。
保険使用の場合は、この追加金の責任所在で必ずと言っていいほど揉めますので、協定成立に時間がかかり、結果工期も延びてしまうこととなってしまいます。
このようなトラブルを回避するためにも、板金塗装修理からの一括依頼をしていただければ助かります!
いかにもレクサス的、トヨタ的な内装です。
高級感もあり、素材も良いものが使われており、
当然仕上がりも良く当たりはずれもないでしょう!
ただそこが、いかにも工場生産品というイメージも受けてしまい、プレミアムクラスの輸入車と比較すると感動ができない要因でもあります・・・
レザーも非常に高品質で、鞣し斑も全くありませんし、肌触りも最高です。
ただし、国産車のレザーに共通する仕上げとして、ほとんどシボが無い仕上がりとなっておりますが、これは好みの分かれるところでしょう。
このような仕上げは、どちらかというと高級ソファー的仕上がりですので、
車というよりリビング的感覚が感じられるのは、このような要因が理由ではないでしょうか?
走っていることを楽しむというより、移動の際の快適空間としてを極めた車と言えるでしょう!
流石このクラスとなると、トランクも電動で開閉されます!
手動と違い、開閉時間がかかりますが、そこが高級車ゆえの余裕を味わえる部分とも言えます。
実用的利点としては、開閉作業でトランクパネルに触る必要がありませんから、
爪などによる傷入れをする心配が無くなります。
ソリッド塗装である212ですが、こうやって写真を眺めるとメタリックであるかのごとき傷に覆われ、かなり悲惨な状況と言えるでしょう・・・
水染みも進行して、
すでにイオンデポジットと化してしまっています。
更には細かなピンホール状の凹もトップ部分にはくまなくできてしまっていますが、これはおそらく花粉か黄砂の放置でできたのでは?
と、想像されます。
ここまでボデイ状態が劣悪ですと、磨きのコースもそれなりの対処が必要となります!
理想的には旧04磨きコースですが、法人車両ですので2~3年で入れ替えでしょうからそこまでこだわる必要もありません。
必要なことは、パッと見の意匠性改善ですので、傷があらかた取れ艶が戻ればいいですので、“旧02プラス・スタンダード磨きコース(新03スタンダード磨きコース同等)”で対応レベルで良いでしょう!
然し、さすがレクサスLS膜厚はけっちていません!
188μもあります。
これだけの膜厚があれば、傷をとるための磨きウールバフも安心してガッツリ行くことができます!
このフロントバンパー、メーカーで塗装済みの新品ですが、
これだけ傷が入っています・・・
確かに梱包されて送られてくる過程で傷はつくのはしょうがないのかもしれませんが、だからと言ってこの状態で“新品交換できました”とはいかないでしょう。
磨き代はレクサスに請求していいのかな?
こんなことならホワイトバンパーで、再塗装処理のほうが出来栄えは良いのでは?
と、思ってしまいます。
やっぱり、トヨタ(レクサス)は嫌いだー
→の部分は、特殊ウールバフによる傷取り磨き終了後の状態ですが、一般的ウールバフと違い、細かな磨き傷になっているため、3μ程度の研磨がなされていますが、ウールバフによる傷の深さはさほど深くはありません。
このようなソリッドブラック、特に耐擦り塗料車で深いウールバフによる傷を入れてしまうような磨き方をしてしまうと、最悪磨きが仕上がらない・・・
と、いうことになったり。
磨き上げることはできても、無駄な研磨厚をだし、いたずらに時間と膜厚を消費してしまう・・・
ことになりかねません。
←はウールバフ磨き後のスポンジバフでのファーストカット施工後ですが、明らかに磨き傷は少なくはなっていますが、まだまだ磨き傷は残っています。
然し、この磨き傷はウールバフでの磨き傷の磨き残しではなく、スポンジバフのファーストカットによるコンパウンドによる磨き傷です。
この意味の違い解ります?
ウールバフでは、バフの研磨力よりも低い粒度のコンパウンドを使用します。
つまり磨きにより入る傷はバフ傷です。
スポンジバフ・ファーストカットでは使用するコンパウンドをウールバフの時と同じものを使用することで、今度は研磨主力はコンパウンドになりますから、研磨傷はコンパウンドによる磨き傷に置き換えられたこととなります。
難しいのはここ!
同じような回転傷ですが、
ウール傷からコンパウンド傷に置き換えられたことの判断が必要となります。
この判断を間違うと、次のステップのセカンドカットで磨ききれず、またファーストカットに逆戻り・・・
と、言うことになってしまいます。
これは、単純に時間消費してしまうという問題ではありません。
ウールバフと違い、スポンジバフは非常に高い摩擦熱を発生しますので、磨きでハマリ始め無駄な研磨を繰り返すことは塗装にダメージを与える可能性が高まります。
このようなことにならないためには、
傷の種類の置き換えがきちんとできる技術力と判断力が必要となります!
これ理屈でいうと意外と単純なことのようですが、この置き換えが終了しているかの判断は、単に視覚的判断ではなく、
ポリッシャーから伝わる振動などのほうが大きな判断材料となります。
つまり、技術力は当然としても、使用するポリッシャーの性能は大きな問題となります!
ポリッシャーにギヤのフリクションロスやバッククラッシュがあっては、この微妙な傷の振動はギヤのがたつきにより消されてしまいます・・・
弊社の使用するシングルポリッシャーはこのようなギヤによるがたつきを無くす為、
ギヤすべてに特殊な鋼材を使用し、かつ特殊なコーティングが施されています。
いわゆる、特注ポリッシャー!
磨きのレベルの追及を行う上で、一番重要な機材はコンパウンドやバフではなく、
ポリッシャーです!
市販の一般的ポリッシャーでは、私はまともに磨き上げる自信はありません・・・
そのような機材で磨きを行っていることは“すごい”とも言えますし、
もしかしたら“何もわかっていない”ともいえるかも?
仕上げ磨きが終了し、
あれだけついていたポリッシャー傷は完全に除去されています!
濃色車、特に黒の場合、微細であってもオーロラ傷が残っている場合、このように水銀灯に照らされると、
水銀灯から矢のような光が発生してしまいます。
然し、この写真には一切確認できません!
このような微細なオーロラ傷が残っているかは、生目で見るより、
写真を撮ってみたほうが確認は容易です!
GSなどで施工依頼ををされた場合、仕上がり確認は昼間の自然光下となってしまうと、このような微細なオーロラ傷は確認は難しいですが、
デジカメで一度写真を撮り確認をすれば一目瞭然です。
その際、ピントは光源ではなく光源脇の部分に合わせてください。
ただし、磨き傷ではなく、コーティングの膜がオーロラ傷のように見えてしまうこともありますので、この判断は実際難しいのですが・・・
結局8μの研磨の末、かなりの意匠性改善ができました。
磨き前に比べ磨き後の傷残りは1/1000位でしょうか?
とにかく深い傷の多いお車です・・・
残りの傷を完璧にするためには、一つ一つの傷をスポット磨きでつぶしていくしか方法はありません。
仮に磨きコースを新04・05にしたとしてもまだ傷は残るでしょう・・・
なぜ、此処まで深い傷が多いのか?
当然使用・管理が雑であることは否定できませんが、
仮にこのお車がベンツであればここまでの状況には至っていないと思われます。
その理由は、塗料の違いです!
つまり柔らかい、レクサス耐擦り塗装であることが、
深い傷が簡単に入ってしまっている最大の原因です・・・
国産耐擦り塗料は、欧州耐擦り塗装と違いゴムのような樹脂をクリアーに配合することで、圧縮傷にはフレキシビリティにより復元力を持たせることができる?
と、謳われていますが(これ自体も怪しい)、強い切断傷に関しては、
その柔らかさが災いして簡単に深い傷が入ります・・・
欧州耐擦り塗装は、このような強い切断傷に対してクリアー硬度を高くすることで対応しているので、簡単に深い傷は入りにくくなっています!
写真を見るとお解りかもしれませんが、水銀灯の周りに靄のような反射が見えますが、これは磨きによって出ている現象ではなく、コーティングによるものです。
今回のご依頼いただきましたコーティングは、“マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション×、光触媒ボデイコーティング”ですが、
この光触媒の主成分酸化チタンの結晶が反射しています。
酸化チタンはμ単位の白い結晶体で反射物質のため、この様にソリッドブラックのお車の場合は、光彩減少によりこのようにメタリックのような反射を起こします。
つまり、このようなソリッドブラックのお車に施工すると、本来のソリッドとは違う意匠性になります。
良い悪いではなく、好みの問題でしょうねー
メタリックやマイカのお車に施工した場合は、メタリックやマイカの反射が強くなったように見えます。
LEXUS レクサス LS600h version C コーティング終了
今回は、施工中多くのお客様が来店され、このお車の施工途中を見られる機会がございましたが、皆さん口をそろえておっしゃっていたのは、
「新車ですよねー」
「え、違う?」
「まだこれで磨きの途中ですか?」
「この段階ですでに傷は全く見えませんし、すごい艶だと思いますが!」
「この出来で、もともと傷だらけの車だったとは想像できません。」
と感心していただけ、気の早いお話ではありますが、来年の3月のご予約まで頂くことができました!
ありがとうございます。
さて問題は、オーナー様のご感想?
お引き取りにみえられた際、たまたまFCにつての問い合わせのTEL中であったため、かなりのお時間お待たせしてしまい、その間じっくりオーナー様は観察されましたが、
「さすがだねー」
とお言葉短く、ご納得のご感想をいただくことができ、“ホット”することができました!
202や212などは、ご納車の際は常に緊張してしまいます。
まだまだ未熟ということですねー
運送関係の社長様ですので、ちょっと強面ですが、施工後の注意事項やメインテナンス方法なども熱心に聞いて頂き、おみやげのフェラーリF1のミニカーにも、
「こうゆうの集めるの好きなんだよねー」
とお喜びいただけ、私もテンションアップ!
たまたまこのお車を施工中、
所用で出かけた道中のキーパーコーティングの店舗で202のプラドの施工を見かけましたが、ビックリしてしまいました!
なんと洗車のシャンプー剤が、台所洗剤です・・・
確かに原価は一番安いですし、汚れ落ちも非常に優れているでしょうが、
どれだけ塗装にダメージを与えるものかを知らないのでしょうか?
こんな基本中の基本知識もなくコーティングとはビックリです!
しかもスポンジの動かし方も円を描いて洗っています・・・
今日日素人でもこのような動作はダメなことくらい知っています。
あるキーパー店から聞いた話によれば、講習は非常に厳格で、
施工資格ランクまであり常に技術指導がなされているとのことでしたが、
大分話と現実は乖離しているようです・・・
翌日もこの店舗付近に用事がありこのお車の施工風景を見る機会がありましたが、
2日目にしてすでにコーティングが施工されています!
施工内容までは詳細はわかりませんが、
磨き無しのクリスタルキーパーだとしたら2日もかけて施工しても赤字でしょう・・・
磨きありだとすれば、202をたった1日で磨き上げれるとは達人です!
私には1ポリッシュの磨きだとしても、マスキングや脱脂の作業もありますから、施工前洗車を含め2日間で施工することは不可能なのですが・・・
もし、施工のコーティング剤がダイヤモンドキーパーだとしたら、さらに驚きです!
この店舗、車がすっぽり収まるスペースはありません。
つまり屋根はありますがほぼ露天です・・・
この環境でガラスコーティングが施工できるとは、
私に限らず専門店の技術者であれば皆さん否定されるでしょう。
露天では、コーティング剤の塗りこみや拭き上げで必ずほこりを噛み込、傷を入れまくることになります。
また気温や湿度も管理できませんが、これでは純度が高いシリカ系ガラスコーティングではとてもまともな製膜をすることは不可能です・・・
確かに施工価格は安いかもしれませんが、内容からすれば非常に高いとしか言いようがありません。
このようなコーティング店があることで、
「コーティングの施工をしたら余計状態がひどくなった・・・」
「1年もしないうちにコーティングなど跡形もなくなっている・・・」
などとなり、
「結局コーティングなんてインチキで詐欺見たいなもの!」
という悪評が定着してしまいそうで、不安になってしまいます。
安い、適当な施工を店舗依頼するくらいなら、
DIYでポリマーやWAXをするほうがましですよ!
この度は、施工させていただきありがとうございました。
リセット完了いたしましましたので、また楽しんで洗車にいそしんでください。
ただし、傷入れだけは要注意!
奥様のお車のご依頼もお持ちいたしております。
会員クラス:準会員登録
車輛クラス:クラスX-1
施工コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション ガラスコーティング×光触媒ボデイコーティング
磨きコース=旧02プラススタンダード磨きコース(傷取り磨きの鏡面仕上げ・新03スタンダード相当)
オプション施工1=フロントバンパー交換・左フロントドア再塗装・左ロッカーパネル再塗装・左フロントフェインダー再塗装(保険対応・外注)
施工料金:199.448円税込(代車ないし割引-10%・ご紹介割引-10%・レクサス耐擦り塗装割増磨き+20%・ソリッド塗装割増磨き+10%・濃色車割増磨きランク1+15% 保険対応分含まず・旧システム適応)
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