2013年10月13日公開|BMW
今年の夏に施工させていただいたばかりのお車ですが、そのお引き取りの際にオプション施工のご予約を頂いておりました!
そんなにたくさんお金使われて、奥様怒りませんか?
と、心配になってしまいます。
今回のご以来の一つ、全ウインドウの“スプラッシュビューコーティング”です!
ウインドウの状態を拝見してみると、フロント部分はほとんど鱗付着はありませんが、
リア部分とルーフはかなり激しい付着を起こしてしまっております・・・
恐らくフロント部分は視界性の問題もありますから、こまめに拭き上げ等のメインテナンスは行っていたのでしょうが、リアは手を抜かれていたのでしょうねー
リア部分はかなり濃い色のウインドウフィルムが貼られているため、
かえって目立ってしまいます。
ウインドウのコーティングも当然下処理を行ってからのコーティング作業となります。
フロントガラスとフロント両サイドはライトポリッシュにて下処理。
リアガラスとリアサイドガラス及びルーフは鱗落し剤にて下処理を行います。
施工価格は鱗落し剤にて行ったほうが安価なのですが、フロント部分はワイパー可動やウインドウの開け閉めなどにより傷が入っているため、鱗落し剤を使用して施工をすると、傷が浮き出てしまい意匠性・視界性が奪われるため、最低でもライトポリッシュからの施工となります。
今回はリア部分及びルーフは鱗落しで施工いたしますが、これには一つ条件があります。
フッ素による撥水コーティングがされていないことが条件となります!
というのは、弊社が使用する鱗落し剤は付着した水染み鱗、主に成分はシリコーンと金属イオンにだけ反応を起し、コーティングや塗装にダメージを与えない安全なものを使用しています。
そのため、フッ素ウインドウコーティングは完全に溶かしきることができないため、このような施工車両に鱗落し剤を使用するとむらが出てしまう可能性が高くなってしまいます・・・
過去にウインドウフッ素コーティングを施工してある車輛の場合は、
鱗落し剤ではなくポリッシングでの施工となります。
こちらのお車は、過去にフッ素コーティングの施工はされていないとのことでしたので、セオリー通りの施工内容です。
いざ施工を行ってみると、フロント部分はライトポリッシュでの施工ですから問題は発生しませんでしたが、リア部分とルーフは鱗落し剤が弾かれ、
汚れが溶ける部分と溶けない部分ができて斑になってしまいます。
フッ素コーティングがされています・・・
このお車は中古車としてご購入されていますので、前オーナーが施工してあったのでしょう。
とはいえ、このままコーティングというわけにはいきませんので、下処理のやり直しです・・・
結局、リア部分及びルーフはすべてライトポリッシュでの施工となりましたが、
本来であれば作業差額頂くことになりますが、短期間に2度のご入庫をいただいておりますので、ここはサービスでライトポリッシュで施工いたしましょう!
然し、リア部分は付着していた鱗を落としてみるとビックリ!
米粒位の大きさで、無数にガラスが溶けてしまっているクレーターができてしまっています・・・
恐らく、ウインドウのフィルムがあるため、付着物の焼き付きが起こりやすかったためリアガラス部分だけここまで傷みが進行したのでしょう。
濃色ウインドウフィルムは、プライバシー保護や意匠性などでは必要なことはあるでしょうが、このような弊害もあります・・・
理由は違いますが、私はツーリングワゴン以外は濃色フィルムではなく、ハーフミラーフィルムを貼っています。
好みの問題もありますが、ハーフミラーフィルムでもプライバシー保護や意匠性の確保は可能ですし、焼き付きの弊害は避けることができます。
特に輸入車の場合には、このようなフィルムのほうが品も出ますのでお勧めです!
ただし、今回のように全ウインドウをスプラッシュビューコーティングしてしまえば、水染み付着や、ましてやクレーターの形成などは避けられるようになります!
これもスプラッシュビューが高価にも拘らず、絶大な人気をはくしている理由の一つです
レザー部分はかなりの汚れが付着してしまっております・・・
特に運転席側のパイピング部分(赤丸部分)はかなりやばい状態です。
どうしてもこのようなオフホワイト系の淡色レザーは汚れやすいのですが、特にBMWの革シートはシボの形状が汚れを呼び込みやすく且つ目立ちやすい作りです。
このような淡色系レザーの比率の高い、ジャガーやレクサスではここまでの頑固な汚れとなってしまっているお車はあまり見かけませんが、やはり大きな要因はなめし方法が違うため、
シボや表面のなめらかさの違いは大きいでしょう。
あと大きな要因は、乗られている方の年齢層の違いやライフスタイルの違いが大きいと思われます。
ジャガーやレクサスなどはお乗りになられる際の服装は比較的ラフスタイルは少なく、素材もウールやシルク系のものが多いでしょうが、BMWはカジュアルスタイルの方多いので、
ジーンズや綿素材の着衣が多いのも大きな要因でしょうね。
うちの家内なども、
「ジャガーに乗るときはジーンズは絶対ダメ!」
と強制しますが、
「車のために乗る服選ぶような面倒くさいことは嫌・・・」
と言われますが、なんといわれてもここは譲りません!
当然子供にも徹底させています。
でも、よく考えてみてください。
ウールやシルクの服装で、汚れるようなことはしないでしょうし、お手入れにも神経使われているでしょう?
つまり革も同じことで、ウールやシルクのように高級素材ですから、
当然それなりの使い方やお手入れなどを行う必要があるのです!
雑に扱いメインテナンスもしないなら、ファブリック素材の車に乗るべきですし、それが嫌なら汚れや傷みは許容することですね・・・
ただし、傷んでいたり汚れている革シートほど、見る人が見ると貧乏臭く感じるものもありませんが・・・
汚れに関してはかなり改善され、新品のようとまではここまで汚れが放置されしまっている場合は無理ですが、レザー本来の色に復活しました!
ただし、問題と思われたパイピングの部分は、汚れではなく、
なめしの表皮が削り取られてしまっていました・・・
こうなってしまうと、メインテナンスではもう手の施しようはなく、このままこれ以上傷みが進行しないように気を付けて妥協して乗り続けるか?
染料を使用してもう一度着色しなおすか?
革の張り直しを行うか?
という、選択が必要になってしまいます・・・
このお車に使用されている革は、セミアニリンレザーといい、鞣し→染料着色→ウレタンコーティングという工程で作られています。
特にBMWの革は、硬いという印象が強いと思いますが、
これは鞣しの問題というよりはウレタンコーティングが非常に厚くコーティングされているためです。
本来ウレタンコーティングが厚く作られているということは、それだけ丈夫に作られているということになります。
それでもこのような状態になってしまったのは、
おそらく前オーナーが相当扱いが雑でメインテナンスも行っていなかったのでしょう?
現オーナー様は、かなり神経質な方ではありますが、かなり体格が大柄な方ですので、
乗降の際サイド部分にかなり擦れが生じていたこともあると思われます。
それと気になったのが服装!
ジーンズに近い非常に粗い繊維の綿パンです。
傷みが進行し始めている所に、
このような粗い繊維を擦りつければ傷みは嫌が応でも進行してしまいます・・・・
今回、レザークリーナーを施工後、
保湿クリーム兼プロテクトクリームとしてマッドクリームを施工いたしましたが、これだけでメインテナンスは終わりというわけにはいきません。
この状態をキープして頂く為には、多少のDIYでの尽力も必要となります。
一番簡単な方法は、ユニタスの“ハイテクレザーケアワイプス”というウエットティッシュのようなクリーナーで定期的に汚れを拭き取って頂くことです。
今回は、レザーの傷みも進行していますので、
一番レザーに対してやさしい“ソフトクリーナー ハイテククロス”をお買い求めいただきました!
このクロスを使用してDIYケアを行っていただく時間は、30分~1時間もあれば終了できます。
今回さらに最終仕上げとして、“車内光触媒プレミアム・コーティング”も施工いたしました!
これは、以前かなり強い芳香剤を複数使用してしまっていたため、
車内に強いにおいが浸み込んでしまったものを改善する目的です。
車内の匂いは、人により好みは様々です!
自分はいい匂いだと思っていても、別の方からするとただの悪臭ということもあります・・・
そのため、極端に強いにおいが車内に浸み込んでしまっている場合、高級車であればあるほど下取りの際に影響が出く可能性が出てきます。
香水もそうですが、匂いはほのかに香る程度が品が良いでしょう!
一番やってはいけないことが、匂いを改善するために、
別の更に強い臭いで匂いでふたをすることです。
その場はいいかもしれませんが、臭い同士が混じり合い悪臭へと変化していってしまいます・・・
この度はたくさんの追加施工をいただきありがとうございました。
お買い求めいただきましたメインテナンス剤等を使用して、きれいを持続してください。
会員クラス:準会員様
車輛クラス:クラスM
施工コース:
オプション施工1=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ・リア基本セット×鱗落し・ルーフ×鱗落し)
オプション施工2=レザーメインテナンス(ラピッドクリナー+マッドクリーム)
オプション施工3=車内光触媒コーティング(プレミアムコーティング)
オプション施工4=マフラー・耐熱ガラスコーティング
物販:ソフトクリーナー ハイテククロス+ウインドウガラス専用クロス
施工料金:89.491円税込(オプション施工準会員割引-5%・物販準会員割引-10% 新システム適応)
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