2013年11月09日公開|ロータス
関東からのお客様連続施工の2台目の入れ替えご入庫いただきました!
3週間連続でのAM6:00起きでの来店をいただきありがたいことです。
そのうち2回は奥様も1台運転をされてまでご来店いただいておりますが、
奥様も結構な車好きなのでしょうねー
このスパルタンな車にも同乗されるそうですので、間違いないでしょう!
オーナー様は初めてのロータスご購入だそうで、
その前はポルシェ911を3台お乗継された猛者です!
最後はターボモデルにお乗りだったそうですが、いくらフェイズⅡエキシージでは最高パワーを誇るこのお車でも絶対的加速感ではポルシェターボには敵わないでしょう・・・
ただし、スポーツカーとしてのファンさを体験するワインディングステージでは、
ゴーイングレーサーに近いエキシージのほうが楽しい(怖い)のは間違いないでしょう。
昔のエキシージと比べパワーは約90psもパワーアップされていますが、
その分ABSやトラクションコントロールなど安全装置も充実していますので、コントロールのしやすさはさすが新しいだけのことはあります。
現在はエキシージも第三世代になり、トヨタ製のV6 3.500ccエンジンにスーパーチャージャーを組み合わせ350psというパワーを手にしましたが、
車重は1.100kgを超えすでにライトウエイトスポーツとは呼べない車となってきてしまいましたし、乗り出し価格も約1.000万円と購入層も今までのロータスオーナーとは違ってきています。
こうなると、購入層はポルシェとのガチンコ勝負となってきてしまいますが、過去のロータスのソリッド感を失ってパワーと快適性・安全性が一つのセールスポイントとなってくると、正直方向性が違うような・・・
過去のエスプリの失敗が蘇る?
正直、私だったら買いません!
1.000万出して買う価値はロータスには感じませんので、新型エキシージを買う資力があれば、間違いなくポルシェ996GT3か360モデナを買いますね・・・
トヨタ製2ZZエンジン搭載車最後のクラブレーサーですが、過去のローバー製Kエンジンに比べ大幅なパワーアップはされていますが、エンジン重量は1.5倍もある上に重心が高く、さらにそこに大型のスーパーチャージャーがエンジン上部に付くために、
後部重心は非常に高くなってしまっているため、コーナリング特性はフェイズⅠをは別物となってしまっています。
簡単に言うと、ロータス伝統のひらひら感は失われ、つづら折れのワインディングでは車が車重でふらふらし、ゴーカートのようと言われたコーナリング感はなく、乗用車的になってしまっています・・・
ただし、VVTL-i +スーパーチャージャーがたたき出す260psのパワーを使った立ち上がり加速は凄まじく、乗り方を変えれば大変楽しい車であることは確かです!
ホイルは260CUP用の特別ホイルに、アドバンのSタイヤが組み合わされています。
ブレーキはAPレーシング性の4ポッドキャリパーも装着され、絶大なブレーキ性能を発揮します!
高性能キャリパーというと皆さんブレンボ!
と言いますが、
英車でもライトウエイトスポーツの定番はAPレーシングです。
特性がライトウエイトにはブレンボより良いようです。
エキシージⅡ最終モデルの証しクラブレーサーのデカールです。
このクラブレーサーは本来であればオプションとなるような装備も標準化されており、ほとんどサービス装着のようなものですので、100万円は楽に安くなっているでしょう!
今後恐らくプレミアモデルとして、中古車市場においてもかなりの高値を維持し続けると予想されます。
ロータスの良いところは、フェラーリやランボルギーニ並みに価格落ちがしないこと!
20~30年位すれば、程度が良く走行距離が少ない車であれば、新車販売時の価格を超えてくる可能性も高いことを考えれば、一番資産価値の高い車ともいえるでしょう。
もっとも人種的には其処を考えて購入されている方はあまりいないでしょうが・・・
“スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング”もご依頼いただきました。
←の写真はウインドウ磨き施工前のウインドウの濡れ症ですが、かなり強い撥水を起こしています。
この撥水は簡易コーティング剤によるものか?
大気中のシリコン付着によるものか?
はわかりませんが、どちらにしても視界不良の原因となります。
これ以外は水染みも軽微ですし、傷も入っておりませんので、コーティング前の下地処理はライトポリッシュで処理を行います。
処理後が→の写真ですが、ガラス本来の完全な親水状態に復帰しています。
この後脱脂・定着剤塗り込みを行い、乾燥するのを待ってコーティング剤塗布を行い、ブランクを置いて拭き上げして完成です。
ただし、この後も最低8時間のブランクをとる必要があります。
GSなどのウインドウフッ素コーティングは、施工直後からお車を引き渡ししてしまいますが、これは純度の低いフッ素であるために可能で、結果撥水力も弱く耐久性も低いものとなってしまいます。
更に、“エクスペル・ペイントプロテクションフィルム”のご依頼もいただきました!
ロータスでは定番のサイドロッカーパネルです。
弊社ロータス磨き&コーティング施工車では約半数の方が施工されています。
前走車からのフロント部分の飛び石でしたら、車間距離等に注意をすることでかなり防ぐことは可能ですが、ロータスのようにフロントタイヤがサイドロッカーより飛び出している車の場合は、自身の車のフロントタイヤからの飛び石でサイドロッカーが傷だらけとなってしまいます・・・
それを防ぐにはペイントプロテクションフィルムが一番確実です!
ただし、価格が高いのが玉に傷ですが・・・
ロータスの場合プレカットデーターもありますが、プレカットデーターですと→の写真のサイドステップの部分はガードされないため、今回は型取りでの施工を行いました。
プレカット使用よりもさらに1.5倍くらい割高にはなってしまいますが、
防御範囲は確実に広がります。
このお車の場合、走行距離は少ないですが、2年を経過しています。
それにより細かな隙間などに微細なゴミや汚れなどが入り込み、貼り込みを行う際に使用するアルコールやゲルにより隙間より流れ出てきてしまいます。
フィルムの糊は非常に強力なため、一度汚れやごみがついてしまうとそれを取り去ることは困難です。
使用過程車の場合は、フィルムへの多少のごみの混入や汚れの付着はご了承ください。
パッと見は非常に程度が良いですが、ライティングしてみるとやはり細かなスクラッチはかなり入っています・・・
もっともこのくらいの傷は、コーティング未施工車であればよほど気を付けた管理をしていてもついてしまいますので、仕方がありません。
それよりも大きな問題は、このライトの映り込みのボケです・・・
通常の塗料の柚子肌とは異質のボケ方ですが、
これはFRP独特の表面の斑が最大の原因ですが、それ以外にもこのお車独特の理由がありました。
ロータスではFRP成型完成後に手作業によりサンダーによる表面処理を行いますが、その際にサンダーにより付いてしまう傷の処理が行われず塗装工程に進んでしまいます。
塗装方法は、一般的メーカーのようにラインによるロボット塗装ではなく、1台に数人がかりでのスプレー塗装のためかなり塗装の斑が出てしまいます。
そのため、塗装終了後に問題のある部分をポリッシャーにより補修をするのですが、あくまで生産ラインに乗っての作業ですので時間的制約がある中でのことですから、
完全な処理→丁寧な仕上げという手間はかけれないため、このように粗い補修でラインアウトしてしまいます・・・
もっとも、意匠性を競い合うような車の性質でないことと、販売メイン市場がアメリカであることもこのような仕上がりでOKとなってしまう理由でしょう。
然し、車体価格からするとポルシェのケイマンと同等ですから、それを比較多少として考えてしまうと、なんと程度がお粗末なんだ・・・
となってしまいますが、これは1台当たりの生産効率の違い、
つまり生産台数の100倍近い差が製品クオリティーの差となってしまっているのでしょう。
少量生産のロータスはほとんど手作業による生産、片やポルシェはほとんどロボット化された生産。
手作業ならばよりクオリティーが高いだろう?
というのは、ブガッティーやパンガーニのような超高額車ならあてはまるでしょうが、ロータスでポルシェ並みのクオリティーを創り出すには、
少なくともあと5割は高い価格に設定できなければ無理でしょう・・・
ロータスはメーカーと言えどもバックヤードビルダーが巨大化したレベルのメーカーですので、車両の性質も相まってそれなりの妥協が必要です。
とはいえ、オーナー様は当然少しでも意匠性の改善は望まれますので、できる限りの改善を試みます。
今回の磨きのコースのご指定は“新02スタンダード磨きコース”です。
基本的には程度の良い使用過程車向けの磨きコースです。
おおどこの部分はこの磨きで完全な状態にはなりますが、
生産途中で補修を受け意匠性ダウンを起こしているところはかなり厳しいでしょう・・・
ほとんどの部分は新02スタンダード磨きコースにより傷も取れ、ボケも解消され施工前と比較した場合かなりのはっきりした映り込みをするようになりました!
それにより、鏡面状態になり艶感も数段アップしています。
ロータスの磨きの困難さは車体形状と素材にあります。
FRPは膜厚が測定できないため研磨量は感、つまり経験値で判断するしかありません。
更に金属と違い放熱性が極端に低いために、
無理な磨きを行い熱をこもらせてしまうと塗装にくすみを起こさせてしまうリスクもあります。
その上、入り組んだ形状のため、バフの当たり角度やプレス圧を均一に保ちながら磨くことは非常に困難です・・・
弊社では私自身もロータスオーナーであり、自身の車を数台使い磨き方を開発してきました。
常連様にも多くのロータスがいらっしゃるので、その開発した磨きを数多く積み上げてきています。
安心してFRPボディを任せられる数少ない磨き屋だと思いますよー
然し、このような部分はご依頼いただいた02スタンダード磨きコースではどうにもなりません・・・
メーカーでの塗装ライン上で補修を施した痕跡だと思われますが、
クリアーの下からこのような状態ですので、磨きでは根本的解決はできません。
完全処理には再塗装の必要があります。
部分傷取り磨きのスポット磨きを行えば20~30パーセントの回復、
05磨きコースでも50%回復が限界でしょう。
このような出荷時からの塗装トラブル部分を持つロータスは“ほぼ全車にある”というのが現実です・・・
ロータスの潰えた夢、というかバハールの野望だったスーパーカーメーカーへの変身は、まずこのような製品クオリティーの改善を実行できての話だったと思いますので、大風呂敷を広げただけで終わりになったのは、当然の結末でしょうねー
LOTUS ロータス エキシージS クラブレーサー コーティング終了
綺麗に仕上がりました!
ロータス独特のメリハリのあるエッジラインと、
組み合わされる曲面が更に強調され高級感のある艶が放たれています。
お引き取りにみえられたオーナー様も思わず、“にやり”とされていましたよー
イエローソリッドは欧州ではクレイジーイエローともいわれる、過激さを象徴するカラーらしいですが、ルーフのイエローバード以来私もあこがれのカラーです。
弊社お客様の中でも少ないお色ですが、996GT3のお客様がいらっしゃいます。
どちらのお車も、このクレイジーイエローが非常によく似合う!
このスタイルと、このカラー、えも言えない艶感が織りなす只者ではない感は、走り去る姿に羨望のまなざしが集中することでしょう。
目立ち過ぎてちょっと恥ずかしいかも?
新車ご納車以来故障トラブル続きでほとんど乗られていませんでしたが、これで整備のほうも終了し、お化粧直しも完了しましたから、やっとロータスのピュアさをお楽しみいただける状態となりました。
これが長野県のオーナー様でしたら、すでに冬眠に入らなくてはいけませんが、幸いなことに関東のオーナー様ですので走れる場所は限定されますが、
まだまだ楽しみようはあられます。
私も東京時代は夜な夜な首都高に繰り出したものです!
ただし、装着タイヤがSタイヤですからタイヤ温度が上がるまでは無理なさらないでくださいねー
昨日テレビでロータスのチューニングをする番組をやっていましたが、やはりこのようなピュアスポーツはタイヤとアライメントの重要性を強調していました。
車はバランスですからねー
弊社常連様のおひとりに、これを無視した哲学で車づくりを行っている方がいらっしゃいますが、はたの大方の予想道理いじればいじるほど遅くなり危険な車になっていってしまっています・・・
余談ですけど。
完成度の非常に高いお車ですし、また車歴もポルシェを乗り継がれてきていますし、無茶なモデファイやチューニングはなさらないでしょうが、
RRのポルシェとミッドシップのロータスとでは全く特性が違いますので、特性に慣れられるまでは限界試さないでくださいねー
連続で2台もの施工をいただきまして、本当にありがとうございました。
しかも関東よりわざわざ4回ものお越しをいただきご苦労様でした。
お帰りの際お話に出たほたる祭りですが、お越しの際は弊社に駐車されて頂けば開催場所までお送りいたしますので、お気兼ねなくいらっしゃってください。
PS:箱根等関東方面での弊社ツーリングの際にはご案内いたしますので、ご都合がよろしいようでしたら是非ご参加ください。
もちろん奥様ご同伴でもOKです。
会員クラス:準会員→正会員登録
車輛クラス:クラスSS
施工コース:
コーティングコース=エクセレントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング
磨きコース=新02スタンダード磨きコース(程度の良い使用過程車用鏡面磨き)
オプション施工1=スプラッシュビュー・ウインドウ フッ素コーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ)
オプション施工2=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム(サイドロッカー・型取りフルラップ×アルティメット使用)
施工料金:211.110円税込(準会員割引-15%・代車使用なし割引-10%・濃色車割増磨きランク3+10%・ソリッド塗装割増磨き+10%・車体形状割増磨き+20%・車体FRP素材割増磨き+20% 適応・高速料金バック別途)
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