2014年02月23日公開|トヨタ
御新規のお客様です!
長野市よりお越しいただきましたが、なんとその当日は大雪の日・・・
朝6時ごろに家をお出かけだったそうですが、弊社に到着できたのは夕方。
しかも朝からコーヒー位しか口に入れられていないそうです。
ここまでしてお越しいただいたことには、頭が下がる思いです。
更に代車にお乗換えになり、自宅までお帰りにならなければなりませんが、道中はいたるところでトラックのスリップによる大渋滞が発生しており、当然高速道路は通行止め・・・
恐らく自宅に戻られたのは朝方でしょう?
ご苦労様でした。
私もこの日は、朝から4回もの雪かきを行いましたので、へとへとです・・・
弊社所在地近辺はいかにせよ田舎。
住人はほとんど老人ですので、地域の道路の雪かきも私が行わなければならず、大雪の際にはほとんど日中は雪かきに終始してしまいます。
豪雪地域にお住まいの方の苦労が身にしみてわかります。
↑←の写真はリアハッチにあるかなり深い傷・・・
一見したところ下地が出てしまっているように見えますが、改善できるでしょうか?
部分傷取り磨きの“スポット磨き”で挑戦します!
結果はほぼ95%くらいの改善が可能でした!
ほとんどは下地までは到達しておらず、セーフ。
然し5%は下地到達してしまっておりましたが、エッジ断面を丸くしてあげることで、よく見れば傷の痕跡は判りますが、ほとんど気にするレベルではないところまで改善はされています。
お引き取り時のオーナー様のご確認にて、
「こんなにきれいになるとは!」
「すごい!」
大変ご満足を頂けたようです。
リアバンパーに付いた接触による圧縮切断傷・・・
縦5cm横50cm位の範囲についてしまっています。
親戚の方がバックでぶつけてしまったそうです。
再塗装も検討されましたが、5万円以上は確実に費用が掛かるため、此処も“スポット磨き”で対応してみます!
ただしここは↑↑の写真の部分とは違い、確実に下地到達している傷が多く存在しておりますので、かなりの傷残りはしてしまいました・・・
それでも施工前と比べると明らかに傷の量は減少しています。
見ようによっては汚れ程度にしか感じないでしょう。
再塗装に比べ1/10の費用ですから、この程度でも十分と妥協すべきレベルです!
一寸傷が付いてしまったからと言って、すべてを完璧なところまで修理することは理想ではありますが、当然相当の出費を伴います・・・
車は使用する中で当然傷み傷ついていくものですから、どこかに妥協点を置くことが必要です。
←これはウインドウの鱗の付着状態です。
相当量の鱗が堆積してしまっています・・・
特にこのようにスモークフィルムを貼ってある場合は、鱗の付着は強力になります。
クリアーな場合より、明らかに水の乾燥速度が速いことが理由です。
今回の下地処理の方法は、
“鱗落し+スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング”とのご依頼ですが、ここまで強固に大量付着してしまっていると完全除去は無理です・・・
完璧を期すのであれば、“ミディアムポリッシュ”が必要となりますが、
費用的に鱗落しの3倍もの費用が必要となってしまうため、
ここはご予算優先でできる範囲での改善と妥協して頂きました。
鱗落しジェルの塗り込み→ジェルの洗い流し→拭き上げ、という作業が鱗落しの工程ですが、これを最大3回まで連続作業で行います。
なぜ3回まで?
というと、使用する鱗落し剤は酢酸系の植物酸ですが、非常に強力なPHの酸であるために、ウインドウのガラスを軟化させ溶かしてしまう危険性があり、ウインドウガラスが溶け始めてしまうと歪みが生じる危険性があるため、
そのリスクを回避するため作業回数は1施工に付き3回の繰り返しを限度としています。
ただし、鱗落し終了後に施工するスプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティングは、非常に滑面レベルの高い撥水被膜を形成いたしますので、
以降の鱗の付着は今までのように急速に進行することはありません!
お手入れ次第ではありますが、施工後ほとんど鱗付着しないようにすることも可能です。
この度は、使用過程車でありますが、
“エクスペル・ペイントプロテクションフィルム”でのドアカップ施工を承りました!
ただし、今回はご予算の関係上フロントドアのみの2か所の施行です。
使用過程車の場合、当然すでにドアカップにはそれなりの傷が入ってしまっておりますが、フィルム貼り込み前に手磨きにて傷が目立ちにくいレベルまでは磨き上げます。
然し、手磨きではポリッシャーを使用した段階的磨きのように、
磨き傷までを完全に除去することはできませんし、深さのある傷もやはり残ってしまいます・・・
ただし、このように磨きでは不完全であったものも、
フィルムのクリアー効果により残っていたはずの傷も見えなくなってしまいます!
今回の施工は、張り込み範囲を広くとり防御エリアを広げるのではなく、ドアカップのプレスラインにより忠実に貼り込むようにいたしました。
防御範囲を広げるということは、フィルムのエッジの距離が長くなります。
エッジが長くなればなるほど、洗車等でのフィルムの禿げを起こすリスクも増大することにつながります。
防御範囲をできるだけ広くするか?
なるべくフィルムが剥げにくい範囲にとどめるか?
これはオーナー様のリクエストで選択が可能です。
とにかく施工前の状態での印象は、
「すごい水染みだなー」
これに尽きます・・・
あまりに水染みが激しすぎ、
多量についている傷すらも隠されてしまっています!
このステッカーが貼られているということは、トヨタディーラーでのグラスシーラントタイプTが施工済み車両ということです。
オーナー様にお聞きしてみると、新車時施工されているそうです。
然し、納車後2~3か月ですでにかなりの水染みを起こしていたそうで、それについてディーラーにクレームを入れたそうですが、
「セルフメインテナンスが悪かったのでしょうねー」
との返答で、補修等はしていただけなかったそうです。
然し、これは一概にトヨタの無責任とは言えず、事実は事実でしょう・・・
ただし、トヨタの説明不足がこのようなことを招いたのも事実です!
というのも、実際すべてのガラスコーティングに共通して言えることとして、
施行直後の一定期間は非常にコーティングは不安定な状態にありますので、
この間の車両管理は神経を使う必要があります。
極端な言い方をすれば、施工後1か月以内の管理方法により、
その後のコーティングの機能性能や耐久性、ひいては意匠性も決まってきてしまいます。
ですので、施工後のお引渡しの際にきちんとした管理方法のご説明が重要となりますが、残念ながらディーラーコーティングでは、内製であろうが外注であろうが専門知識のあるものはいないでしょうから、当然きちんとした説明はできません・・・
そもそも、タイプTとは滑水・潤滑性を機能とし、水染みが付きにくいことを謳い文句としていますが、このような状態になってしまうのは真逆効果・・・
これはコーティング剤へのオーバートークによることもありますが、
私が考えるに施工時の下処理の問題が大きいような気がします。
というのは、
この3点のうち1点でも当てはまることがあれば、
コーティング剤の性能如何に拘わらずまともなコーティングとしての製膜はできないでしょう・・・
1と3に関しては、コーティング膜内部に不純物が含まれますので、
それがアルキル金属基を呼び込むこととなります。
2に関しては、コーティング製膜が下地である塗装面の凹凸に従い波打ったような製膜をしてしまいますので、それが不純物(水)のダムのような役目をしてしまい水染みが付きやすくなってしまいます。
このお車の場合、コーティングを新車時施工してしまったことが、
現状の状態を作ってしまったといえるでしょう・・・
洗車管理の日常での方法まではお聞きしておりませんが、水染みに隠されている傷の量深さ共に相当ダメージは大きいですので、“02スタンダード磨きコース”は最低限必要となります。
とはいえ、この程度の磨きではある程度の傷残りはいたします・・・
より完璧を求めるのであれば、03スタンダード磨きコースが必要です!
膜厚はトヨタらしく126μもありますから、これに関しては安心して磨けます!
水染み付着量は凄まじいですが、既存のコーティングトヨタグラスシーラントタイプTは、
膜密着や膜硬度が低いのでしょう、02スタンダード磨きコースの最初の磨き、
傷取りポリッシング1回で大方の水染みは簡単に除去できていきます!
ただしこの1回の磨きでは水染みを除去するのが目いっぱいで、その下にある傷までは除去できませんので、結局は1段目の磨き傷取りポリッシングは、設定研磨最大回数の3回を行う必要がありました・・・
この車格、しかも202であまり研磨回数を増やしたくはないのですが、傷取りポリッシングでの処理を手抜きすると、この後さらに3段階の磨きを行っていく際に更なる苦労が訪れてしまうため、ここはぐっと我慢で根気よく磨き上げていく必要があります。
側面部分もトップ部分に引けを取らないくらい水染みが付着してしまっています・・・
過去此処までの水染み付着をしていた車両は1台あっただけです。
そのお車に比べれば、付着量自体は同じような量ですが、塗装面まで食い込みを起こしているイオンデポジットに進行していないだけまだ救われます。
ただし、ここまでの水染み付着は地域の水質も問題も相当影響はしているでしょうが、さらなる理由としては管理方法=洗車の際の方法に間違いがあると思われます。
これを改善しなければ、どのようなコーティングを施工したとしても多少の違いはあったとしても、コーティングトラブルの発生は否めません・・・
お持込み頂いた時の状態からすれば予想を上回る改善ができました!
私自身でも、“すごい”と思えるほどの変化を感じます。
ただし、今までは水染みやスクラッチ線傷により隠されていたため、
あまりダメージとしては重度とは見えていなかったものが逆にはっきり出てきてしまいます・・・
→の写真の赤線に囲われた部分、他車両からのドアパンチでしょうが、これを隠していてくれたものが無くなったので、目立つように露出してきてしまいました。
これは下地到達している部分が傷の中に点在してしまっているために、仮にスポット磨きなどを行ったとしても大きな改善は望めません・・・
もう一寸目立たなくするには+インジェクション磨きによるタッチペンの差し込みという方法もありますが、今回はご予算的にそこまでは手が回らないため、ここで作業は終了となります。
この様にどこかで妥協することは重要でしょう!
完璧を求めすぎても、結局は出費がかさむだけですし、ある意味浪費ともいえるでしょうから。
一見すれば、新車?
と、思われるほどの改善が磨きにより行うことができました!
202でここまで受けたダメージが、これだけ改善されればすごくないですか?
←↓の写真では、水銀灯より光の矢が数本見えますが、これは非常に微細なオーロラ傷です・・・
とはいえ、視覚的に使用状況においてゆらゆら見えたり、紫がかって見えてしまうオーロラとは別物です。
これは、最終の仕上げ磨きで使用するコンパウンドとポリッシャーの仕上がりレベルの限界ですので、これ以上の微細オーロラを取り除くには、“パーフェクト磨きコース”を選択いただければこのような光の矢の完全除去まで可能です!
202のようなソリッドの黒の場合は、
かなり高度な仕上がりをお求めになられる場合はパーフェクト磨きコースをお勧めいたします。
が・・・
それも、はたしてそこまでこだわる必要があるのか?
ということにつきましては、やはり御予算との兼ね合いですので、
生活の中で無理のない出費に抑える中で検討されるべきでしょう。
磨き前膜厚は126μで、磨き終了後膜厚は119μですので、
今回の磨きの研磨厚は7μとなりますが、既存コーティングの厚さが1μ程度、水染みの厚さも1μ程度と予想すると、実際の塗装研磨厚は5μ程度だったのではないかと予想されます。
TOYOTA トヨタ ランドクルーザー プラド TX コーティング終了
本当、別物の意匠性をまといました!
久々に202磨きましたが、やはり202は磨きごたえがあります。
難易度が高いのは事実ですが、それだけに磨いていて楽しいのも否めません!
ただし、このようなX車格に関しては使用過程車での施工はできるだけしたくない・・・
アルファード・ランクル200・エルグランド クラスのソリッドブラックの施工に関しましては、
新車・使用過程車・ご新規・既存弊社お客様でありましても、
基本的には施工はお引き受けいたしておりません。
施行日程の予測が困難のため、他の施工車両の予定超過などが起きてきてしまう可能性がありますので、ご理解ください。
面倒くさいからやりたくない、というのも否めませんが・・・
お引き取りにみえられたお客様のご感想は、想像していた仕上がりを遥かに超えたものだったそうで、大満足を頂けました!
今回の施工金額はそうとの高額になっていたため、
その金額に見合う仕上がりを当然お求めになられるでしょうから、
当然それ以上の仕上がりをめざし奮闘した甲斐がありました。
「すごい、すごい!」
の連発と、
「ここまで変わるとは想像もしていませんでした!」
というお言葉は、苦労して仕上げさせていただいた疲れを吹き飛ばしてくれます。
今回施工させて頂きましたコーティング剤は、“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム”疎水・滑水系のコーティングですが、
既存で施工されていたトヨタグラスシーラントタイプTと機能的には同種類のコーティング剤となります。
然し、施工前の悲惨な状態には今回は至らないと思います!
理由は、まずはコーティング剤自体の成分的違い。
水染み付着を阻害する無機混和物が付加されていることの効果は大きいでしょう!
後は前記してはありますが、下処理施工での磨きの緻密さの違いや、脱脂の完璧さの違いにより、コーティング自体の製膜レベルに大きな違いが存在してきています。
更には、コーティング作業終了後のブランクの時間の長さとその保管時の管理状況の違いは、コーティングの初期製膜における安定製膜できるのか?
不安定製膜になってしまうのか?
という、今後のコーティングとしての性能を左右する大きな要因となります。
つまり、コーティング作業終了後外気遮断された室温・湿度管理された保管時間をどれだけ長くとれるのか?
ということが、コーティング剤自体の選択よりも大きな問題となります。
コーティング施工すら半野外、保管も露店や半野外のようなGSなどでの施工では、
高純度シリカコーティングで完璧の施工は不可能です・・・
このような環境で、ある程度きちんとした製膜をさせてあげるためには、低純度で有機物の助けを借りなければならないようなポリマーとシリカのハーフのような、
シリカぽいコーティングとなってしまいます。
このような施工環境・コーティング剤であっても、
価格なりであれば否定するべきものではありませんが、ある程度の価格が必要であるならば“金をドブに捨てる”となりかねませんので、注意が必要でしょう!
この度は、大変な道路事情にも拘わらずお越しいただきありがとうございました。
そのご苦労に対し、御満足いただける仕上がりになりましたことが何よりでした。
以降は洗車の際の、水渇きによる水染みの付着にはお気を付け下さい。
PS:ソースかつ丼はいかがだったでしょうか?
会員クラス:準会員登録
車輛クラス:クラスX
施工コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング
磨きコース=02スタンダード磨きコース(程度良好使用過程車向け傷取り鏡面磨き)
オプション施工1=部分傷取り磨き・スポット磨き(リアハッチ×1か所・リアバンパー×1か所)
オプション施工2=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(リア基本セット・リアドアサイド2枚×鱗落し)
オプション施工3=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム(ドアカップ×2か所)
施工料金:282.424円税込(ソリッド塗装割増磨き+10%・濃色車割増磨きランク1+20%・耐擦り塗装割増磨き+20% 適応・高速料金キャッシュバック別途)
メーカー別
月別バックナンバー