2014年09月07日公開|トヨタ
今年の一月に施工いただいたお客様で会員の方ですが、
中央道バスストップ用有料駐車場にて傷つけられてしまわれました・・・
民間会社が管理しているとのことですが、維持管理のための草刈り作業でビーバーにより後部ハッチを傷つけられてしまわれました。
通常このような場合は、責任賠償保険により修理がなされますが、今回は管理会社の意向により保険は使用せず管理会社が自費にて賠償なさることとなりました。
保険会社と違いこのような場合は専門の査定員がいるわけではありませんので、弊社にとっては値切られる心配もありませんので、
入金さえ確実であれば保険会社相手より交渉は楽です!
お客様にとってもこのような場合はメリットがあります。
保険会社の場合、起きた損害修理を実際に行わない限り損害金の支払いは難しいですが、今回の様に相手方が直接賠償の場合は、修理内容においての金額合意さえしてしまえば、
その使い道はオーナー様の自由になる場合もあります!
という事で、今回はオーナー様の意向により損害部分の修理は最小限にとどめ、その代わりに新車施工時に未施工だった部分を施工することとなりました。
但し、このようなご対応はどなたにもご対応するわけではなく、以降のトラブルを起こさないであろうという信頼関係を確信できるお客様に限りご対応いたします!
クレーマー的危険を感じる場合は、このような融通はいたしません。
損害を受けたのはリアハッチにビーバーの歯が擦った損害ですので、
本来はリアハッチを再塗装して、
リアハッチと隣接パネルとなるリアバンパーの再磨き&コーティングとなりますが、
リアハッチは再塗装せず磨きによる修理に留め、リアバンパーは何もしません。
幸運だったのは、使用していたビーバーの歯がスチールではなくナイロンカッターであったことです!
その為、傷と言っても塗装が剥げたり鉄板が凹んだりがありませんので、
100%までは行かないかもしれませんが、磨きのオプションである“スポット磨き”を行うことで、ある程度の回復は可能でしょう!
ほぼ完璧と言えるレベルに修復できました!
よほど時間をかけて透かし見しない限り、傷の痕跡は判りません。
“スポット磨き”の威力です!
さて、その浮いた賠償金で何をやるか?
本当は新車時に施工したかった、
“スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング”です!
現在トヨタ新車はフロントサイドガラスは撥水処理がなされていますので、
そこを抜いたすべてのガラス面を施工いたします。
フロントガラスの施工は、体(衣服)がボデイに擦れてしまいますので、傷が入らないように接触面には保護フィルムを貼って傷入れがない様にガードしてから作業いたします!
今回フロントガラス以外は、かなり濃いスモークガラスになっていますので、乾いた状態ですらかなりはっきりと水染みの付着が確認できます・・・
まだ8か月程度の経過ですので量はそれなりですが、
まだまだ強い固着にはなっておりませんので、リセットは容易です。
フロントガラスもワイパー可動範囲外は、このようにスプレーで水をかけると水染みが出来てしまっている部分は水分が弾かれ、水染みができてしまっていることが確認できます・・・
ウインドウガラスの材質は石英ガラスですので、水染みの成分であるアルキル金属基との相性がいいため、コーティング未施工ですとかなりきちんとした手入れを行っていても、
水染みの付着は避けられません。
そこで有効なのがやはりウインドウのコーティングです!
大別すると3種類でしょう。
となりますが、
撥水力の強さ(水玉が小さいほど強い)=水飛び車速が低い
となり、耐久性能もおおむね=と考えられます。
これは使用されているフッ素の純度(フッ素レベルの高さ)により、作り出されたフッ素による撥水面の滑面性に差が出るからです!
滑面性が良ければ、小さな水玉ができ、且つ引っかかりが低いために低速でも体積が小さいこともあり良く水を飛ばします。
滑面性が低ければ、大きな水玉となり、且つ引っかかりもありますし体積が大きいため低速では水飛びしません。
滑面性が低ければ、ワイパー可動ごとに飛び出しているフッ素の剣山を折ってしまいますが、滑面性が高ければ、フッ素の剣山の上をスムーズに滑りますので、フッ素の消耗は少なくて済みます。
但し、ゴムワイパーですとフッ素との摩擦相性が良くないため、
逆に滑面性の高いフッ素ほどビビりを起こすこととなります。
その為、ウインドウコーティング車輛は最低でもシリコンワイパー、
推奨はグラファイトワイパーへの交換が必須となります!
ウインドウコーティング施工車で、お気をつけ頂きたいのは使用されているウオッシャー液!
アルコール濃度の高いものはお避け下さい。
頻繁にこのようなウオッシャー液を使用し続けると、フッ素は溶け始めます・・・
メーカー純正ウオッシャー液では、ボルボ・アウディは危険レベルですし、
冬季使用する解氷剤入りのものも-40℃対応レベルは危険です。
弊社のスプラッシュビューシステムは市場価格からするとかなり高価です・・・
然し、下処理の改善レベルや耐久性からすれば妥当と言えるでしょう!
弊社既存のお客様によると、DIY用や簡易施工コーティングを頻繁に再施工を繰り返すことと比較した場合、
3年くらいでのスパンで比較すると弊社のコーティングシステムのほうが安いそうです!
いつもと同じように、フロント基本セットはライトポリッシュで、リア基本セットは鱗落しでの下処理を経て、脱脂+定着剤を塗り込み乾燥させてから、フッ素コーティングを塗り込みます。
工場内の気温・湿度を考慮して一定のブランク時間を経て仕上げ拭きを行い、作業完了となります。
ボデイコーティングほどコーティング作業はシビアさは要求されませんが、コーティング剤の開栓から塗り込み終了までの時間制約だけは守らねばなりません。
弊社使用のフッ素は、高純度・高性能フッ素の為、一度開栓してしまうとその瞬間から大気中の水分と反応してコーティング剤は加水分解しだしてしまいます。
一定時間内の短時間に塗り込みが終了できないと、
コーティング剤はガラスに定着することができません・・・
但し、弊社工場内は空調管理により一定の湿度・気温を確保できますので、
安定した塗り込み時間の確保が可能なだけ救われます!
これが、GSや修理工場のような半露天や解放された場所での施工となると、
かなり博打的な作業となってしまいます・・・
TOYOTA トヨタ ランドクルーザー プラド(J15#) 指定作業施工終了
作業も無事終了しましたが、今回お車を拝見して非常に気になることがありました。
このお車は新車で購入されて、弊社での施工は今年の1月に行いましたので約8か月が経過して冬を1シーズン越してきていますが、鉄粉の付着が非常に目立ちます・・・
確かに今年の冬は大雪でしたので鉄粉の浮遊量は多かったのは事実ですが、
付着を避けれているお車も多くあります。
なぜこのような差が付くのか?
管理環境が同じような状況だとすると、洗車の頻度と方法の違いでしょう。
つまり鉄粉付着のリスクが高い時期に洗車頻度が低いと、
鉄粉は酸化しながらコーティングを溶かし塗装に食い込んでいって錆びていってしまいます・・・
これを避けるためには、このような時にはできるだけ洗車頻度を上げることが必要です!
そしてその際の洗車の方法ですが、
手洗い機械洗車どちらの場合でもまずは高圧スプレーで下洗いを行うことが大事となります!
これにより、付着した鉄粉を引きずって傷を入れてしまうリスクを避けられますし、この方が洗うよりは効率的に鉄粉は除去できます。
これらをきちんと行わず、鉄粉の附着→酸化→食い込み→錆と進行させてしまうと、それを除去するためにはトラップ粘土または鉄粉クリーナーによる除去となりますが、どちらもリスクを覚悟での作業となってしまいます。
トラップ粘土による除去は、確実に傷だらけになってしまます・・・
鉄粉クリナーの使用は少なからずコーティングを溶かすリスクを帯びます・・・
これらのリスクを覚悟して作業を行っても、結果“一難去ってまた一難”という泥沼にはまってしまいます。
ですので、鉄粉付着の高リスク時期、
冬季と花粉の季節の洗車はほかの時期より頻繁に行うようにして、
且つ下洗いのスプレー洗車を行ってください!
この度は、長らくお時間を頂きありがとうございました。
代車のレンジローバーいかがだったでしょうか。
ランドクルーザーとは一味違う雰囲気楽しみ頂けましたか。
またの御利用お待ちいたしております。
会員クラス:準会員
車両クラス:クラスX
施工コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング(リアハッチ)
磨きコース=01スタンダード磨きコース(賠償修理時の通常適応磨き・リアハッチ)
オプション施工1=部分傷取り磨き(スポット磨き×4区画)
オプション施工2=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ・リア基本セット×鱗落し)
施工料金:賠償修理の為非公開(修理作業変更の為オーナー様返金有・オーナー様指定オプション施工 会員オプション割引-10% 適応)
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