2014年10月03日公開|ロータス
昨年の秋デリバリーが開始され、ぼちぼちオーナー様の手に渡り始めた市販車としてはエヴォーラと並びロータス史上最高パワーを誇り、より軽量なエキシージSのご依頼を頂きました!
愛知県よりお越しいただいたご新規のお客様です!
全体的デザインは今までのエキシージの流れは汲んでいますが、350psというパワーを与えられたために車の大きさは一気に大型化してしまい、フェラーリの360以前のV8モデルとほとんど変わらない大きさになってしまいました・・・
結果車重も1.180㎏と大幅に1tを超え、ロータス伝統のライトウエイトスポーツというよりは、スーパーカーカテゴリーに近くなってしまったことは賛否両論?
その重量の大幅増加の原因と言えるのがこのエンジン。
ローバー社の破たんから、
すべてのロータス搭載エンジンはトヨタに変更になりましたが、ローバーエンジンと比較した場合約1.5倍ほど重くなってしまいますし、エンジン重量高も高くなり車の重量バランスは明らかに以前のモデルと比較した場合悪くなっています・・・
乗り比べてみると、明らかに切り返し時に、
車体後部が振り子のように振られます。
特にこのV6エンジンの場合は、実はエスティマ用のエンジンで今までのトヨタエンジンの1ZZや2ZZと比べても重いうえに重心高も高くなってしまっています・・・
更に350PSのパワーを得るためにスーパーチャージャーがヘッド上部に搭載されているため、重心バランスは更に悪くなってしまっています。
出来るのであれば、ドライサンプにしてエンジン搭載位置を下げることで重心を下げてほしいところですが、ロータスというメーカーの顧客層からすると、
さらに高価格となってしまうデメリットの方が優先されたのでしょう。
然し、内装に関しては以前のエキシージとほとんど変更はされていませんが、今の高性能車には不可欠となってきている、
電子デパイスはてんこ盛りになっています。
トラコン・エキゾーストバイパスバルブ等が装着されていますが、
個人的にはこのようなものをやめてより価格を落すか、その分でドライサンプ化してほしい!
但し、エヴォーラの様にGT仕様的な方向には振らず、無駄な虚飾は完全に排除している部分はさすがエキシージ!
オーナー様の使用目的の大きな一つはサーキット走行ですので、逆にこのくらいのほうがサーキットカーらしくていいでしょう。
当然そのような使用目的の為作られた車ですので、標準のシートでも4点式シートベルトが使えるようにショルダーホールがあります。
シートデザインもエキシージのスパルタンなイメージを壊さない程度におしゃれなデザインが取り入れられているのは良いですねー
正直今までのロータスのシートは、
ホールド性は良くてもあまりにいも安っぽく味気なかったですから・・・
流石このクラスともなるとブレーキホースは、
ゴムではなくステンメッシュが採用されているようです!
幾らブレーキ自体が高価で高性能なものを装着していても、油圧を伝達するホースが伸縮できるものですと油圧が正確にピストンを押すことが出来なくなってしまいますから、
このようなステンメッシュホースは性能を引き出しだすためには必需品です。
当然、ブレーキオイルもDOT4以上の高沸点タイプを使用するのは常識!
サスペンションは拝見してちょっと残念・・・
これだけの高性能車でサーキットユースも見越した車でありながら、車高調整式は採用されていません。
アブソーバーはロータス得意のビルシュタインですが、今までと同じような減衰力の設定だとすると、ちょっと物足りないかも?
大半のロータスオーナーはサスペンションは社外品にアップグレードしますので、それを見越してこのレベルに留めたのか?
由れとも流行のコストダウンなのか?
この新型エキシージのデザインで、どうしても納得できないのがこのリアバンパー・・・
一時代前のビックバンパーの様に飛び出しています。
ディフェーサー等の空力上の理由なのか?
衝突時の安全性の理由があったのか?
それは判りませんが、やはりこれは嫌・・・
後方から見た印象が非常に重く感じさせられます。
今までのライトウエイト・ローパワーのロータスとは違い、重い車重にビックパワーですので、ブレーキダストの排出量は多いでしょうから、ホイルの汚れはかなりのものと推測されますので、
“ガラスホイルコーティング”をご依頼いただきました!
但し、ご予算の関係上前面のみの施工に留まります。
クリーニング作業をしていて気がついたのが、すでにホイル塗装面上に細かな線傷がかなりついてしまっています・・・
艶有ソリッドブラックですので結構目立ちます。
納車時にこのことをオーナー様にお聞きしてみると、歯ブラシで何回かクリーニングをしたとか・・・
シルバー系のホイルでしたらほとんど問題はありませんが、
このような艶有黒のホイルではボデイと同じように微細な傷でも目立ちますから、やってはならないことをしてしまった・・・
更にブレーキキャリパーの前後の
“キャリパーガラスコーティング”のご依頼もいただきました!
このお車の場合は、APレーシング性のビックキャリパーが装着されていますが、装飾塗装が施されていますのでダスト汚れは目立ちます・・・
クリーニングをきちんとするためにはホイルを外す必要がありますから、なかなかそこまですることはできません。
スーパーカー系のお車でも以外とキャリパーがきれいな車は少ないですから。
キャリパーコーティングを施すことにより、
基本的クリーニングは高圧スプレー洗車程度でOKとなります!
弊社ロータスオーナー様では定番施行となっている、
サイドロッカーパネルへの“エクスペル・ペイントプロテクションフィルム”の施工もご依頼いただきました!
今回は、サイドシル前部のフロントフェインダー下部も施工いたしました。
御依頼いただいた時には、
「この部分スプラッシュガード(泥除け)があるからいらないのでは?」
と私は感じていたのですが、実際よく見てみるとすでに飛び石痕がありました・・・
フロンとタイヤが太くなっている分今までのロータスよりダメージは受けやすいようです。
ノーマルの状態でリアホイルアーチ前部に純正のプロテクションフィルムがありますのでそのフィルムに対して突きつけでの貼り込みとなりましたが、これがなかなかうまくいきません・・・
既存フィルムのラインに多少の曲りがあるためにその湾曲ラインに合わせるのに手こずりました。
その為多少の糊ズレを起こしてしまいましたが、ご勘弁ください。
カッターを使い処理すれば綺麗に貼り込み可能ですが、さすがに新車ですのでそれは避けたかったので・・・
多少の傷はありますが、ロータスという特殊な車であることを考えると驚異的に程度は良いといえるでしょう!
特殊というのはボデイ素材が全てFRPでできていることですが、それだけでしたらほかの車でもない訳ではありません。
更には生産台数がフェラーリ並みというよりなお少ないですので、
塗装はラインではなく人間による手吹きです。
フェイズⅡまではFRP成型の完成度も低く、歪みも当たり前にありましたから、
当然塗装柚子や物咬みなど当たり前でした・・・
然し、エヴォーラ発売から車両価格もポルシェ並みとなったことから一気にクオリテーが改善されたようですし、販売しているディーラーも外見的品質に注意を払うようになったのでしょう!
とはいえ、いまだに納車前の新車を平気で露天放置しているディーラーはありますから、
ロータス購入はお店選びも重要なポイントと言えるでしょう。
程度の良さはまずは傷が少ない!
塗装柚子も通常のライン塗装よりも軽度!
物咬みもない!
但し、走行距離は1.000㎞に届きませんが、
すでに下地到達レベル寸前のものが数か所確認できますが、このお車の場合こればかりはしょうがないでしょう・・・
今回の磨きコースのご依頼は程度良好という事で、
“01ライト・ソフト磨きコース”でしたので、スタンダードコースのファーストポリッシュの磨きを省いた2段階の磨きとなりますので、
スクラッチを超えるレベルの線傷は処理できません・・・
あくまでスクラッチを取り除き、艶を上げることを目的としたレベルにとどまります。
もっとも、↑の写真で見える傷残りもよほど光の条件と見る角度が一致しない限り発見できることはないでしょうから、ある意味傷残りは無いのと同じと言えるかもしれません。
LOTUS ロータス エキシージS V6 コーティング終了
今回のコーティング選びは、
当初オーナー様のご希望はエクセレントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュでしたが、このコーティングを選ばれた理由は撥水が好みで且つ艶感が気に入られたそうですが、大きな特徴を見落とされていました・・・
というのは、このコーティング洗車機専用という特殊な条件があることを。
当然このお車を洗車機で洗うという事は無い!
というか、まず洗えないでしょう。
ですので、初めから選び直しという事になりました。
サーキット走行が多くなるであろうことを考えると、
撥油性能がある“ハイモースコート”がお勧めでは?
という事になりますが、サーキット走行ではタイヤかすをボデイに附着させてしまいますがこれが除去しようとすると結構取れません・・・
然し、通常のコーティングとは違い強い撥油性能を持つハイモースコートであれば、かなりタイヤかす附着の除去も簡単に行えると思えます。
油性マジックを完全に弾く力がありますから!
問題は意匠性・艶が気に入って頂けるか?
でしたが、お貸出ししていた代車がお引き取り日当日ご自宅付近で故障してしまったために、代車の引き上げを兼ねてご自宅まで納車に伺いましたが、何とか明るいうちに到着することができ、納車点検をしていただくことができました。
ご覧になられての印象は、
「施行前と全然違いますねー」
「すごくきれいになったと思います!」
と、予定変更されて施行されたハイモースコートを気にいって頂けたようでホッとしました。
ただしこのハイモースコートで気を付けて頂きたいことが一点!
とにかく水染みが発生しやすい・・・
洗車時の拭き取り前の乾燥を起こさないように素早い拭き取りが肝心です!
車庫保管車ですので、雨天濡れたままお帰りの際は、
雨水水滴が水染みとなり凝固する前に数日以内には一度洗車をしていただけると、雨水水滴による水染みもかなり防ぐことができるでしょう。
この際、精製水をスプレーしてから拭き上げると効果は高くなります!
ちょっと面倒くさいですけど・・・
この度は遠方よりお越しいただきありがとうございました。
ロータスファンの私としては、最新モデルの触れさせていただくことができ大変楽しむことができました。
代車の故障に関しては、事前整備をしていたにもかかわずご迷惑をおかけすることになってしまい、申し訳ございませんでした。
その上、お土産お心づけまで頂き恐縮至極です。
先般ご案内申し上げさせていただきました、弊社ツーリングクラブの来春京都ツーリング、ぜひご参加ください。
人気のコースの為、予約が早めに埋まってしまう可能性が高いですので、お申し込みはお早めにお願いいたします。
サーキットでの卓越した性能を存分にお楽しみください。
会員クラス:準会員登録
車両クラス:クラスSS
施工コース:
コーティングコース=ハイモースコート
磨きコース=01ライト・ソフト磨きコース(程度極上新車向け・スクラッチ除去簡易鏡面磨き)
オプション施工1=ガラス・ホイルコーティング(使用品・前面のみ5層コート)
オプション施工2=ガラス・ブレーキキャリパーコーティング(使用品・4か所5層コート)
オプション施工3=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム(アルティメット=サイドロッカー+フロントフェインダー下部)
施工価格:252.520円税込(新車割引磨き-10%・輸入車割増磨き+10%・濃色車割増磨きランク3+10%・車体形状割増磨き+20%・車体材質割増FRP磨き+20% 適応)
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