2015年01月17日公開|フォード
弊社常連様中、最多ご利用ベスト5には確実に入られるお客様です!
1年間の中で1回もご利用がなかったことは過去無い様な?
しかも、弊社車業者仲間の店舗も同様に御贔屓頂いており、神様のようなお客様です。
今回のお車は、ディーラーの営業マンの個人所有車を無理やり奪い取ってきた?
とまでは行かないでしょうが、口説き落として購入されたそうですが、車種名をお聞きしても私にはまったくピンときません・・・
もともとアメ車特にSUVには私はほとんど興味がないところに、フォードとなるとさらに興味がありません。
然し過去、クライスラーのジープCJ5に乗っていた際には、アメリカで購入した直4エンジンモデルにカリフォルニアのチューニングショップでフォード302エンジンに載せ替えチューニングを施し350PSのチョロQに乗っていたこともありましたが、ショートホイルベースで10インチのハイリフトに35サイズのミッキートンプソンのタイヤとアルコアホイルの大径の為、おもちゃのチョロQさながら本当に急発進するとウイリーするようなおもちゃでした!
というように、フォードに全く縁が無い訳ではありませんが、このお車は全く存在すら知りませんでした・・・
それもそのはず、このお車台湾製・・・
しかもエンジンは、マツダなのだそうです。
マツダのトリビュートという車と姉妹車なのだそうですが、その車自体が初耳というほど知識がないので知る由もありません・・・
ではなぜ、今回こちらのオーナー様はこのお車をあえて購入されたのか?
以前所有されていたレンジローバーを私に譲ってしまったために、
昨年の大雪の際には動きが取れなくなってしまったことを教訓に、
「一家に一台はオフロード4駆に近いものは非常用に必要!」
とのことで、
「あくまで、非常用だからこだわる必要もないから、安価に手近な車でいいや!」
という事で、このお車を所望されたそうです。
然しここで、ランクルなりの国産車を購入されないのは、オーナー様のこだわり・・・
昨年施工させて頂いたエスティマが、おそらく人生初の国産車だったのでは?
というくらい、国産車嫌い?
というか、トヨタ嫌いなのかな?
私と、車の趣味感覚は非常に近い方です!
新車時価格285万円と比較的安価にも拘わらず、本革シートが採用されていますが、
この革を使用するならファブリックのほうが良い様な?
というくらい、革質は最悪・・・
元来アメ車全般的に、他国の革に比べると質感は低いですが、このお車の酷さは別格です。
一昔前のビニールレザーと変わりがありません・・・
という事で、オーナー様弊社作業が終わり次第、
フロントシートは2脚ともレカロシートに交換されるそうです!
表面の素材の悪さだけでなく、シート自体のクッション性座り心地が耐えられないそうです。
やはりアメ車は全般的に出来が悪い・・・
イタ車やフランス車の出来の悪さとは、本質的に悪さ加減が違います。
但し驚いたのは、フロントシートの可動範囲の広さです。
目いっぱい前にフロントシートを出すと、
リアシートのフットクリアランスはリムジン並みの広さができます!
然し、フロントシート可動範囲が広すぎて、一番前まで出した状態ではフロントに人が乗れるスペースは存在しません・・・
なぜここまでの可動範囲が必要なのかは?
です。
カタログ上は、ウッドパネルとなっていますが、これ本当にウッドなのですか?
どう見てもプリントによる樹脂パーツにしか見えないのですが・・・
このあたりの質感の低さは、
アメ車も国産車も同じようなものです。
日本の車メーカーは、フォード生産システムを手本としていますから、このような部分も似てくるのでしょうか?
この車、3年経過車としては恐ろしい鉄粉付着量です・・・
パッキンなどからのシリコンオイル染み出しによる水垢などはありませんでしたので、
洗車はかなりこまめにされていたのでしょうが、鉄粉に関しては何もされたことがなかったのでしょう?
このままの状態で乗り続けられていれば、数年後にはクリアーの艶すら失っていたかもしれません。
ソリッドホワイトの塗装ですので、
ドアカップの傷も黒く汚れが入り込みかなり目立ちます・・・
洗車など、パッと目に汚さが目立たないような簡単なお手入れはこまめにされていても、このようなちょっと手間のかかる部分のケアは全くされていなかったようです。
前オーナーは車屋さんですから、工場にコンパウンドくらいあるでしょうから、たまにはこのような部分も手入れするべきでしたね・・・
こちらのオーナー様、今まで施工させて頂いたお車全てに、
“スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング”を施工いただいておりますが、このお車でもご依頼いただきました!
が・・・
今回は、フロントガラスは横方向の傷がすごい入ってしまっています・・・
恐らく、霜や積雪を除去する際に入れてしまったのでしょう。
たまに見かけるのが、雪かきスコップで擦っている人いますから、傷の量や深さからして同じようなことがされてしまっていたのでしょう・・・
これでは、いつものライトポリッシュでは何も変化がありませんから、
今回は“ミディアムポリッシュ”を行います!
ミディアムポリッシュとは、
ロングウールバフ×ハードコンパウンド→ショートウールバフ×ソフトコンパウンド
という2段階の磨きを行うのですが、
爪に引っかかりを感じるレベルは除去はできません・・・
大半の傷が、このようなレベルですので、
いくらミディアムポリッシュを行っても改善率は50%が限界でしょう・・・
と思い、施工して行ってみると、
線傷とは別に5円玉の内縁位の半円形の傷がそこらじゅうに存在しています・・・
これはダブルアクションポリッシャーで研磨をした際にしか付かない傷?
つまり、前オーナーが余りの線傷にどかでガラスを磨いてもらったのでしょうが、それでつけられてしまったのでしょう・・・
施工前に気がつかなかったのは、線傷とこの半円形の傷がランダムに重なり合うことで、傷が散らされてしまっていたからでしょう。
だから、ウインドが曇った感じに見えていたようです・・・
然し、問題はこの半円形の傷。
この手の磨き傷は、ボデイの傷と違い素材のガラス自体が固いため、
そう簡単には除去はできません・・・
ミディアムポリッシュでは無理です。
しょうがありませんから、このような半円形の傷が集中してしまっている部分は、
サービス施工でヘビーポリッシュ行いました!
やり始めたのは良いですが、結局ある程度にするために4時間もかかってしまいました・・・
乗用車ならさほど体勢的に無理な姿勢にはならないのですが、このように大型でしかもSUVのように車高が高い車の場合は、大変です。
なぜかサイドガラスにまで、斜めに線傷が入っています・・・
この傷、彫刻刀で削ったの?
というくらい、深くしかも広い傷・・・
このレベルの傷になってしまうと、もう磨きではどうにもなりません。
然し、前オーナーは車屋さんというか、ディーラーマンなのですから、いくら自身の車と言っても、もう一寸車の扱いには神経を使うべきでしょう・・・
この方に、自分の車をゆだねるのは嫌ですねー
パッと見の程度は然程悪くは見えませんが、
肌感は良くありません・・・
しかもかなりの洗車傷による線傷が入っています。
但し、
水染みやイオンデポジットクレーターはほとんど存在していませんでしたから、
洗車はかなりこまめに行われていたのでしょう!
但し、その小まめな洗車のために、線傷だらけとなってしまっておりましたが、
線傷は磨きである程度処理は可能ですが、
イオンデポジットクレーターはペーパーでもかけない限りは改善はできませんので、そのような観点からすれば、このような管理の仕方もありかも?
ダイヤモンドホワイトというソリッド塗装ですので、
今回は傷取りをメインに考え艶は2次的なレベルでOKという事で、
“02ライト磨きコース”といたしました!
これでも、研磨膜厚はほとんどスタンダード磨きコースと同等ですので、
傷の処理だけを考えればライトで十分です。
これが、濃色車となると艶感の不足や、場合によっては軽度のオーロラ残りの可能性もありますので、基本的には施行受付はいたしませんが、淡色車ですしソリッド塗装ですので、足車だからという割り切りがあれば02ライト磨きコースでも十分と言えるでしょう!
トップも傷は多かったですが、側面はさらにすごい・・・
洗車機使用による傷入れもあるでしょうが、おそらく洗車時に大きなゴミや跳ね上げなどを、
下洗いせずにいきなり洗車をしているのでしょう?
そのような洗い方をすれば、
確実に側面の傷量は増えてしまいます・・・
ディーラーマンの車としては管理の仕方は失格ですね・・・
とはいえ、車業界人のほとんどの個人使用車は、一般人の方の車に比べて程度が悪いことの方が多いです。
然程忙しい仕事という訳でもありませんが、車の対象が仕事となってしまうと、毎日お客様の車に接することでお腹いっぱいになってしまい、自身の車を大事にするようなパワーは失せていくようです?
私も人のことは言えません・・・
半年に1度洗車するくらいでしょうか?
もっとも、そのおかげで傷はほとんどありませんけどねー
02ライト磨きコースでも、ほとんどの傷は処理可能でした!
輸入車と言っても、
アメ車の場合は塗装が非常に柔らかい。
そのため傷も入りやすいですが、磨きも簡単です!
柔らかいと言っても、
ホンダやスズキほど不安定な塗装ではありませんので、不必要なコンパウンドの絡みや無駄なポリッシャー傷が入らない分、
磨き屋にとっては良い塗装と言えるかも?
等と思っているさなか、左フロントオーバーフェインダーにバフが接触しながらボデイ本体を磨いていると、オーバーフェインダーのエッジの塗装が剥げていきます・・・
久々にやってしまいました。
プレスもさほどかかっておらず、回転もそれなりの速度、通常のごく当たり前の接触ですが、サフェーサーごと約10cmにわたって塗装剥離・・・
オーバーフェインダーの素材はPPですので、ボデイに比べ塗装未着性は低いですが、まさかこの程度で塗装剥離するとは?
とはいえ、これを覚悟で磨いていることですから、言い訳は通用しませんので、板金塗装屋さんに再塗装の手配をいたし修理です・・・
新年早々、これではいけません。
オーナー様、大変申し訳ございませんでした。
ご納車まで日程が無いため、大急ぎで再塗装をしていただき取り付けをしていただいたのですが、ここで更なる間違いが・・・
納車予定日に間に合わすためにクリップは使いまわしをしたのですが、
どうやらクリップ自体が傷んでいたものがあったようで、取り付けしてみると多少の浮きが出てしまいます。
今更再度取り外してクリップを発注していてはさらに納車は間に合いませんので、オーナー様には事情をお話して、後日再入庫をお願いいたすことといたしました。
重ね重ね、ご迷惑お手間をおかけすることとなりまして、大変申し訳ございません。
ある意味、このようなPP素材の部分はこのようなことの起こりえる可能性は低いとは言えないのも事実です。
ですが、プロとして料金を頂いている中、危険をきちんと回避して作業を完了させることが当然の使命ですが、慣れなのでしょうか?
このくらいは大丈夫!
という、変な安心感を抱いて作業してしまっている部分が、今回のような失敗に繋がってしまっているのでしょう。
今までこうやっても大丈夫だった!
からではなく、
もしかしたら、こうなるかも?
という、常に警戒感を意識した作業が必要だと、新年早々再認識することとなりました。
トップ部分の傷もほぼ100%処理できたと思います!
前記した失敗がなければ、本体施工本年完成1号車として、
かなり好いクオリティーを作り出せましたので、幸先良いスタートとして胸を張れるところでしたが、
非常に残念です・・・
ですが、全体の出来としては非常に満足のいく出来になったことは救いです。
02ライト磨きコースは、基本的には研磨膜厚はスタンダードに準じますので、研磨膜厚は6μでした。
スタンダード磨きコースに比べ、最終仕上げ研磨回数を1段階端折っていますので、当然その分艶の形成が甘くなるのですが、かといってもろにその1段階分の艶不足では十分な仕上がり感が得られない為、最終仕上げ段階での磨き方はちょっと工夫はしています。
研磨機械も、多少の研磨力は持ちつつも微細傷を散らす能力を持ち、使用するコンパウンドは多段粒子タイプの特殊なものを使用します。
これにより、オーラの発生を防ぐ微妙な研磨力と、
艶も作り出すという本来は2段階で行う作業を1段階に集約した磨き方を行うことで、02ライト磨きコースなりの満足できる仕上がり感を作り出します!
Ford フォード エスケープ 2.3リミテッド (LFALP)コーティング終了
私の不注意・未熟さ故の失敗もありましたが、ボデイのみ見た印象では、
確実に新車を超えているでしょう!
ボデイのみ?
とは、未塗装樹脂部分の劣化や、ウインドウの傷や、ホイルのクリアーの傷み等、
明らかに経年性を感じさせられる部分が意外と目立つため、このような表現になってしまいます・・・
メイン車輛なら、これらにもしっかり手を入れてきれいにするという事もありでしょうが、
あくまでお仕事の際の足車もしくは降雪時期のためにご購入されたお車ですので、
そこまでお金をかけることももったいないでしょう。
今回のコーティングは、
オーナー様が弊社において一番最初に施工されたカングーに施工いたしました、
“マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション×光触媒ボデイコーティング”の、
印象がよろしかったとのことで、この度もこのコーティングをご指定いただきました!
メイン車種等は車庫保管となりますが、このお車は基本的には屋外保管となりますので、光触媒のコーティング効果は紫外線が必要という条件も考慮した場合と、お色がソリッドホワイトであることなどから、選択としては良い御選択でしょう。
但し、このお車はおそらく洗車はほぼ100%洗車機でしょうから、トップコートである光触媒は摩擦消耗がシリカコーティングとは違いあまり強くはありませんので、
トップコートの光触媒自体は1~2年くらいがこのような管理条件では耐久限界となるでしょう・・・
但し、ベースコートのシリカコーティング部分は基本耐久的には3年間は持つでしょう!
恐らく、このお車も使用されて3年くらいでしょうから、
そのような観点からもこのコーティングで十分と思われます。
お預かり時には施工内容に含まれておりませんでしたが、
施工途中において“レジントップコート・コクーン”のご依頼もいただきました!
お色も白でなおかつ超親水性の光触媒もありますので、
露天駐車車両でも極端な水染み付着は低リスクではありますが、お住まいのエリアは長野県内でも水質がかなり悪い地区ですし、施工タイミング的にエンカルによるリスクも高いですので、ご予算的に余裕があられるのであれば施工はするに越したことはありません。
コーティングは、施工直後で完全な硬化状態に達するコーティングは、
シリカ系コーティングの場合ほとんど皆無と言えます・・・
ほとんどの場合、約1か月が完全硬化安定被膜になるには必要です。
その間の管理に自信が無かったり、管理方法や状態が芳しくないと思われる場合には確実に、レジントップコートを施工した場合と施工しなかった場合の、
コーティング状態には差が出てしまします。
これは意匠性的にも、大きな違いが見れれますし、
それと比例してコーティング自体の今後の耐久性にも大きな影響を及ぼします。
そのようなことを考慮した場合、弊社ではご予算内ではレジントップコートが施工不可の場合は、コーティングランクを落とされてでも施工をされることをお勧めいたします!
但し、管理に自信がおありであったり、完全車庫保管車や、
趣味車などでコーティング不安定期間を使用せずに保管しておけるなどの条件がおありでしたら、施工の必要はないでしょう。
本年も、新年早々の施工を頂きましてありがとうございました。
今年はご家族も増えられ、にぎやかなお正月をお過ごしだったことでしょう。
これから更に、生活には変化が出てこられることでしょうが、楽しんで子育てを満喫してください。
今年も相変わらず、御贔屓のほどよろしくお願いいたします。
PS:補修いたしましたオーバーフェインダー不具合につきましては、ご遠慮なくお申し付けください。
会員クラス:プレミアム会員
車両クラス:クラスLL
施工コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・チタンコンビネーション×光触媒ボデイコーティング
磨きコース=02ライト磨きコース(程度良好使用過程車向け・傷取り磨き)
オプション施工1=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット×ミディアムポリッシュ+フロントガラスの一部ヘビーポリッシュサービス施工)
オプション施工2=レジントップコート・コクーンSTD
施工料金:181.386円税込(プレミアム会員新規施工割引-25%・輸入車割増磨き+10%・ソリッド塗装割増磨き+10% 適応)
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