2015年01月03日公開|ホンダ
昨年の秋ごろからオーナー様からご相談があり、
ホンダディーラーにていたずらの修理の為板金塗装を左右ドアパネル4枚を行われたそうですが、どうしても仕上がりに納得がいかず、再度再塗装を行ってもらったり、
磨き処理をやり直して頂いたりとしてきたそうですが、
どうしても納得のいくレベルに仕上がらずホンダ側からは、
「ホンダとしてできるレベルはこれ以上は無理ですので、ご自身で納得のいかれるところにお出しくだされば、費用はホンダでお支払いします。」
とのことで、弊社の前に他店に一度ご依頼されたそうですが、
そこの仕上がりにも納得できずに、そこで弊社にお鉢が回ってきました・・・
ホンダ側からも店長様がお越しになられ、事情説明を頂きましたが、どうもオーナー様と話が食い違うというか、問題の仕上がりの悪さという部分がピンときません。
磨き傷が問題になっているような両者のお話ですが、それが線傷なのか?
ポリッシャー傷なのか?
オーロラなのか?
が、全然理解できていない・・・
後日実車を拝見させて頂きましたが、その際に事前にオーナー様には、
「車両の状態が確認可能なような状態でお持ちください。」
とは、お伝えしておいたのですが、いらしてみると半汚れ状態・・・
よく解りません。
この汚れた状態で判るのは、確かに再塗装されているパネルは傷だらけ・・・
然し、傷は現段階で見えるのはすべて線傷。
これ、ホンダさんや弊社の前に施工したお店で付く傷ではなく、
私から見ると御自身で洗車で付けたものとしか見えません・・・
ですが、再塗装パネルの隣接パネルであるフロントフェインダーには、
確かにポリッシャー傷は存在していますが、オーナー様にお聞きしてみたところ、その傷は弊社の前にご自身が依頼されたお店でつけられたとか。
其れって、ご自身が選んだ店でなったことですので、
それをさらにホンダに負担させて直させることなのか?
一寸筋が違いません・・・
オーナー様がお帰りになられた後、先日見えられたホンダ店長様と現車確認させて頂いた中での私に感想として、
「再塗装パネルの傷はほとんどオーナーが付けたものですし、隣接パネルのポリッシャー傷も、ご自身が手配されたお店でつけられたものですから、これをさらにホンダさんが負担してまで直す必要があるのですか?」
と、お聞きしてみると、
「既に前回の施工から、会社としての支払いは無理との結論が出ていますので、前回の施工も御社での施工も私が個人負担で身銭を切ります・・・」
とのこと、
「だったら余計に今回の弊社での施工は必要ないでしょう!」
と答えると、
「実際、ここまですることは必要ない事とは当然思っていますが、
親まで出てきてクレームを言い続けられますので、2度と弊社にかかわりを持ってほしくないので、縁を切らして頂く為には今回負担することが必要なのです!」
とのことでした。
数回にわたるクレーム施行のやり直しも、引き取り時に指摘しているのではなく、
かなり時間経過をしてしまってから、
「傷があったから納得ができない・・・」
というクレームのつけ方だそうですので、
私が思うには鼻からクレームとして受けるべきことでは無いと思います・・・
これでは、因縁つけて何でも有になってしまうのでは?
弊社の基本方針は、
他店施工車両のクレーム処理はご新規のお客様の場合はお受けしないというのが基本です!
しかも、オーナー様とお話してみた印象も、ホンダ店長さんからお聞きしていることの経過を冷静に判断してみても、私の印象としてもただのクレーマー・・・
弊社がお受けするべき車両ではない、という結論になります。
これ、オーナー様のみの直接依頼でしたら絶対に受けません!
然し、ホンダ店長さんの身銭を切ってまでという悲壮なお気持ちを察して、
今回は特別にお受けする決断をいたしました。
いよいよお持込時当日。
お持込み頂いたお車は、事前に一度いらした時と比べてもさらにドロドロ・・・
何週間洗って無いの?
というよな状態ですので、傷の確認どころか、多少の凹みがあってもわからないくらいの酷い状態・・・
「これでは、現車の程度確認は此処でできませんから、深い傷があったり、凹み等があったとしても、ここで確認することは不可能ですので、
施工終了後にそのようなものがあっても弊社では責任は持てませんので、ご了承ください。」
とお伝えしたところ、オーナー様は納得されましたが、同伴者として付いてきていた彼氏様が、
「そんなこと今言うことが変で、事前に言っているのか?」
と、咬み付いてきます・・・
「今回あえて洗車をしてお持込くださいとはお伝えしていませんが、以前いらして頂く際にも状態確認可能なボデイの状態でお越し下さいとお伝えはしていますので、
常識的に言えば入庫される時も同じでしょう。」
と答えると、一度納得したはずのオーナー様までも反論し始めます・・・
このパターン、ホンダ店長様からもお聞きしていた、
「どうも他人が横車を出してクレームを入れさせているようです・・・」
と、つながりました。
問題を大きくしている張本人はこの彼氏です、おそらく・・・
幾ら説明しても、彼氏は食ってかかってきます・・・
そこで、
「たとえば床屋に行く時に、1週間頭を洗ってない状態で行かれますか?」
と、常識につてい問いかけてみると、
「自分はそんなこと平気ですね、1週間洗ってなくてもいきます!」
とのこと、ここまでは何とか平常心を保ちご説明を続けてきましたが、
もうだめ切れました・・・
「第3者のあなたにそこまで言われる所以はありませんし、そちらも私の言っていることが納得できないのでしょうから、施工は引き受けませんから持って帰ってくれ・・・」
それでもまだ、彼氏はぶつぶつ文句を言ってきますが、オーナー様はさすがに怒らせたことに気づかれ、
「汚れた状態なのは事実ですから、条件は納得します。」
とのことでしたが、彼氏はまだ文句を言い続けます・・・
もうことを丸く収める気はなくなりましたので、
「家族でもないただの第三者のあなたが、そこまで声を荒げて文句を言ってくると、
それ脅迫になりますよ!」
「警察呼んでもいいですけど?」
と此処まで言って、やっとその場から離れました。
オーナー様には、
「これだけ揉めた中で、この施行自体支払者はホンダ店長でありますから、
オーナー様自身が弊社にとっては直接のお客様ではありませんから、この状態を飲み込んでまで施工はできませんのでお引き取り下さい!」
と、お断りすると、事ん重大さに気づかれたのかすごく落ち込み始められました。
後の祭りですがね・・・
然し、あまりにかわいそうにもなり、女性ですしここは冷静になり、
今までのようなクレームは通用しないことを納得して頂き、とりあえず施工はお引き受けすることなりましたが、そうなるとまた彼氏がまたブツブツ文句を言い始めます・・・
ホントこいつだけは、どうにもならん奴です。
20年前なら確実にその場でボコッテいたでしょう・・・
年を取ると、人間丸くなります!
この部分再塗装されたパネル隣接のリアフェインダーの状態ですが、ご自身が依頼された施工店で、
「ポリッシャーにより傷だらけにされた・・・」
と、言われていたところですが、
以前事前に現車確認の為来店された時より明らかに線傷が増えています・・・
確かに、多少のポリッシャー傷もありますが、ほんとに多少です。
洗車傷99対ポリッシャー傷1
という感じ・・・
確かに、施工ミスがありますが、数か月でここまで傷だらけにしてしまうのに、施工ミスのポリッシャー傷が許せない・・・
という事が理解不能?
やはり私の印象としても、モンスター級のクレーマー・・・
問題の発端となった再塗装パネルも、洗車による線傷で埋め尽くされています・・・
つまり傷のほとんどはホンダによるものではなく、自身の洗車によるもの!
再塗装パネルにもほんの微妙にポリッシャー傷はありますが、隣接パネルほどシングルポリッシャー傷は無くダブルアクションポリッシャーの傷のほうが多いですので、
普通の方からすればこの程度の傷残りならばクレーム対象外でしょう。
もっとも、弊社常連様のような目の肥えた方々であれば、確かにこれも許されませんが、逆にこのレベルでの仕上がり自体は、ディーラーレベルや専門店以外での、
世間通常価格での依頼であれば正直許容範囲内でしょう!
これで責められて見ても確かにホンダのディーラーとしては、
クレームとしての対応は会社は認めないでしょう・・・
かといって、店長さんが身銭を切ってまで対応する必要も当然ありませんが、断ったところで収まりがつかずいつまでも引きずること方が面倒という事で決断されたそうですが、それにしてもやさしい店長さんです!
クレーム処理としてどこまで完璧に直すのか?
ここが問題ですが、基本的考え方としては、弊社の立場的には、
保険修理での再塗装がされた場合の磨き&コーティング補修と同じ対応内容が妥当と考えます。
板金塗装されたパネルは左右前後ドアですので合計4パネルですから、弊社規定の隣接パネル施工範囲は、さらに左右フロントフェインダーと左右リアクオーターパネルが加算され、
最終的には8パネル施行となります。
考え方が保険賠償に順ずるとなると、磨きの内容は01スタンダード磨きコースとなりますが、今回わかって言われているのかは別問題としてオーロラにこだわられていますので、
“ミイラ取りがミイラにならない”為の保険として、
“01パーフェクト磨きコース”にて特別に施工することとなりました!
確かにこれ以上のコースで行えばより傷の処理もできますが、賠償において加害された以外の物、このお車でいえばご自身が付けた洗車傷や使用過程において付いた線傷などは、
賠償対象外・・・
そこまで要求すると過剰修理となってしまいます。
ので、01パーフェクト磨きコースでは当然磨ききれない深い線傷は、
ホンダさんや弊社の前に施工された店舗の入れてしまったポリッシャー傷とは無関係ですので、取り切れない傷は当然残ります!
これに関しても、事前にオーナー様にはお伝えしていますので、引き取りの際に仮にご指摘いただいても、当然弊社ではこれ以上のご対応はいたしません。
但し、無いはずですが仮にポリッシャー傷残りがあった場合は、
当然ご対応させて頂きます!
但し、ホンダさんのたび重なるクレームの時のように、
何日も時間経過してからのご指摘の場合には、その間のお車の過程証拠能力が無くなりますので、このような場合は対応外となります・・・
このお車は、ホンダディーラーにおいて新車時にコーティング施工されておりますので、
コーティングも施工対象ですが、問題はホンダさんのコーティングは弊社で取り扱ってはおりません・・・
つまり同等品を使用するとなりますが、何をもって同等と判断するか?
ですが、一番妥当な考え方としては、ホンダさんのコーティングの施工補償期間を基準とすることでしょう。
そうなると、弊社でいうところの基準耐久期間5年の撥水もしくは疎水・滑水タイプとなります。
実際には現時点で4年経過車ですが、
実際にはすでにコーティングは跡形なくなくなってはいますが・・・
このホンダウルトラグラスコートなるもの、調べてみると1年ごとの無償点検うけていれば5年間はコーティング能力が極端に落ちている場合は、無償再施工してもらえるとのことですが、なぜすべてのパネルにコーティング機能がすでにないのでしょう?
再塗装を行っているパネルは保険修理ですから、その時に当然コーティングも再施工しているはずですが?
しかし実際弊社のお客様でも、新車時に同じウルトラグラスコート施工していらっしゃるお車を何台か拝見したことがありますが、
1年すら効果が持続しているお車は見たことがありません・・・
HPによるとスペースシャトルに使われているものと同じような記述がありますが、これでは発射準備期間中にすでに効果は失われているのでは?
本当なのですかねー
とはいえ、一応5年保証とのことですので、弊社の同等耐久性と同タイプ機能という条件で考えると、“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム”となりますので、このコーティングで行きます!
実際施工が仕上がってみると、
弊社補修対象部分と未施工部分の意匠性の差は歴然!
余りにそのギャップが大きすぎるために、ちんどん屋みたいですねー
今回のホンダさんに対してのクレームが、本当に意匠性にこだわったことから始まっているのなら、これだけ施工部分と未施工部分との差があることにもこだわられて、
補修対象外パネルは自費で行うことで、全体意匠性の統一を求めると思うのですが?
そうはならないことから、私からするとこのクレームもただの意地、というか嫌がらせでは?
と、感じてしまいます。
このクロスは、内窓拭き上げ後の状態ですが、写真では分り難いかもしれませんが、
クロスが濃い色になっている部分が汚れです。
過去、女性のお車で内窓にこれだけ汚れがあるお車はこのお車の他には1台しか記憶にありません・・・
車内の埃の量もかなりです・・・
弊社の女性お客様の中では、
お子さんがいらっしゃる方でもここまで埃の多いお車はめったにありませんから、この車内の汚れ方を見ても、やはりオーナー様が本当に車がお好きで大事になされていることから、今回のホンダさんとの意匠性クレームに発展したわけではないと感じます。
弊社はあくまで第三者としての立場ですし、揉めてきてしまった経過は両者からお聞きするレベルにととまりますので、事の真偽のほどは判りませんが、車両の状態や話のつじつま性などを相対的に第三者として判断すると、感情論から発展した感情クレームではないでしょうか?
ホンダ側は=2度と来店してほしくない。
オーナー様側は=二度とホンダにはいきたくない。
ある意味、両者の意見は一致しましたから、これで一件落着ですかね!
新年一発目のブログから、かなりきつい内容となりお目汚しお許しください。
この記事をお読みいただきました方の中にも、クレームでお悩みの方がいらっしゃると思いますが、くれぐれもそれが常識的範疇のことかどうかの冷静なご判断をなされてください。
自動車業界は意外と狭い世界ですので、一度クレーマーと認識されてしまいますと、その後のカーライフに影響が出る可能性もあります。
但し、正論として要求するべきことであれば当然それは別です。
PS:このような他店クレーム対応につきましては、業者様(ディーラー含む)及び弊社会員外のオーナー様からのご依頼共に基本的にはご対応対象外ですので、ご了承ください。
車両クラス:クラスM
施工コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング(下記施工範囲と同じ)
磨きコース=01パーフェクト磨きコース(再塗装後及び隣接パネル暈し磨き用・軽度の傷取り肌調整磨き×左右フロントフェインダー・左右フロントドア・左右リアドア・左右リアクオーター)
施行料金:131.313円税込(濃色車割増磨きランク1+20% 適応 車両本未加入賠償施工の為代車料含む)
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