2015年03月17日公開|メルセデスベンツ
昨年年末に施工させて頂いた会員様のベンツですが、2か月を経てまたご入庫です・・・
というのも、新車時の塗装クレームのヤナセ修理が済まれての、修理個所の再コーティングのために、当然ヤナセ負担にて陸送も含めて入庫となりました。
この様な塗装不良で、↑2枚は左リアドアの有色塗装内に黒い飛沫が入ってしまっているもので、これはベンツの生産ライン内でのことでしょう・・・
↓の部分はAMGフロントリップに傷がありそれにペイントとだけ入れてあった、というお粗末なもので、これは想像の範囲では流石にメーカーライン上のことでは無く、
おそらく日本のPDIでのナンバー取り付けのためのドリルによる穴あけ時に付けた傷では?
と思われますが、どちらもメルセデスベント及びヤナセの販売する車としては、
お粗末すぎてお話になりません・・・
軽自動車でも許されるレベルではないですからねー
という訳で、当然山形ヤナセさんがこれら2か所の補修塗装をクレームとして再塗装されたので、弊社に陸送会社を手配されて再入庫となりました。
ただ、昨年あった名古屋ヤナセさんのクレーム再塗装の際は、
箱車の1台積キャリアでしたが今回は大型による混載ですが、この対応の差は以前はEクラスでCLAに比べ2倍の車両価格だから?
なのか、
名古屋ヤナセはヤナセ直営だからで、山形ヤナセは代理店だから?
なのでしょうか。
マスキングも終え、まずはフロントリップの磨き作業に入ってライティングをしてみると、
再塗装終了してすぐに弊社に陸送されているのも拘わらず、なぜか線傷しっかり入っています・・・
再塗装はヤナセ直営の仙台BP(板金塗装工場)にて行ったそうですが、それでこれはあまりにもレベル低すぎ。
直営と言えども実は作業は内製外注と言って、BP敷地内に何社もの民間板金工場が入っていて、作業はヤナセが直接する訳ではありませんが、少なくともヤナセ社員はたくさんいるのですから、完成検査はしていないのでしょうか?
してこれでOK?
していない?
どちらとしても、新車クレームに対してこれは対応レベル低すぎです・・・
この段階で、オーナー様に補修レベルの低さをお伝えしようかとも考えましたが、聞けば落ち込まれるとも考え、とりあえずは次のパネルの状況次第で考えようと、作業進行。
もう一か所の再塗装パネルの左リアドアに進んでみると、さらに有りえないことが。
写真中央の点は物咬みですが、このレベルのものが100か所近くあります・・・
しかもペーパー目までご丁寧に残して。
つまり、ペーパー目があるという事は、今以上に物咬み痕があり補修はしたのでしょうが、取り切れずこれが限界だったのでしょう?
然し、ペーパー目すらきちんと処理されていないのでは、やっている仕事のクオリティーレベルはカーコンビニと同じレベルですねー
上記した問題が発覚したうえでは、こんなことたいした問題ではなくなっていますが、再塗装パネル全体が横方向の線傷にも覆われています・・・
これがヤナセのクレーム補修の対応レベルなのか?
と思うと、正直情けない・・・
更に、妥協できないというか、弊社の磨きではどうしようもない問題。
色自体があっていない・・・
色差ライトで再確認してみると、まったく色が違います。
これに関しては、
「ドアの再塗装1枚だけで色合わせ大丈夫ですか?」
とは、ヤナセには疑問符投げかけててはおいたのですが、悪い予感が当たってしまいました・・・
↑の写真の写り込んでいる水銀灯の輪郭を見てもわかるように、
塗装肌もあり得ないほどの柚子肌・・・
でたらめ塗装のてんこ盛りです。
ここまで行ってしまうと、さすがにオーナー様には現状報告せざろうありませんので、情況をお伝えすると予想通り豪い落ち込み様・・・
「物咬み程度は最悪我慢できても、色があっていないのと、ひどい柚子肌は我慢できないので、ヤナセに話をするので後の交渉は任せます。」
となり、しばらくすると山形ヤナセよりTELが入り、現状をお伝えしましたが担当者は、
「仙台BPより直接御社に陸送しているので、現車確認はしていません・・・」
とのこと。
これ自体、BPにまかせっきりで、販売店責任としてサービスも営業も未確認という事自体が、新車クレームであることの重大性に対してのスタンスとしては呆れてしまいます・・・
話では判断はつかないとのことで、写真をメールで送りその後の対応を決めるとのことでしたが、なかなか結論は出ず数日が経過したのち、
「御社で対応一任してもらえませんか?」
「ついては再度見積もりを!」
とのことで、弊社提携先の板金塗装工場と協議の結果、ドアパネル1枚では無理ですから連接するフロントドアとクォーターも色暈しをしたうえで、クリアー全面吹きが必要となり再見積もりを提示したところ、
「価格何とかもう一寸安くなりませんか?」
とのことでしたが、本来はヤナセ新車クレームで行った作業がまたクレームになりという、最悪の状況下においてまだ損得でものを考えるあさましさには呆れてしまいます・・・
どうやら、この追加再施工(再塗装3パネルと増えたコーティング再施工2パネル分)に関しては仙台BPの作業を行った内製外注業者に支払いをさせるつもりの様で、外注業者にすれば丸赤字となりますからそりゃー値切りもしますわね。
気持ちは重々判ります!
然し、最終的穴拭きをさせられるのですから、弊社も依頼する板金塗装工場に値切った結果“ミラ取りがミイラになる”ではかないませんので、ここは申し訳ないのですがびた一文譲ることはできません・・・
冷たい言い方かもしれませんが、お金を払うことが嫌なら、自分たちがしでかしたことですから、
最後まで自分たちで処理すればいいことで、
問題を人に投げているのですから値切るのはおかしいでしょう。
結局は、また同じことになるリスクを避けたいのでしょう?
見積書を認めて頂き、弊社にて今後対応することになりました!
また一からやり直し・・・
売り上げにはなるので文句言ってはいけないのですが、
正直面倒くせー
流石に弊社提携板金塗装工場も、ヤナセの様にはなりたくないですから、念には念を入れた見積もり価格に見合う、
ミイラ取りにはならないだけの完璧なクオリティーで仕上げてきて下さりました!
事が事だけに、相当神経病んだらしいですが・・・
いつもお願いしていて、弊社の要求する塗装クオリティーも表面仕上げのクオリティーもよく理解して下っておりますので、次工程である弊社の作業も順調に進めることが出来そうです!
Mercedes-Benz メルセデスベンツ CLA180
AMGライン(117342)補修コーティング終了
12月に購入され、実際のお乗りになった期間は1か月にも満たない・・・
まずは弊社において新車時の施工、そして発覚してしまった塗装トラブルでヤナセ入庫補修から直接弊社にきての補修となり、2か月以上が何らかの作業に費やされてしまいました。
しかしこれで、完璧となりやっと本腰を入れてお乗り頂けるようになりました!
ただし今回の一連の出来事で考えさせられてしまうのは、まずは新車購入時点でお持込み頂いた際に弊社で発見してしまったクレーム箇所2点ですが、これオーナー様は受け取り確認の際には気付かれていないという事は、
ある意味この様な状態でもOKであった、あるいは満足されていたともいえるかも?
然しそれを弊社が指摘してしまい、
「なぜ新車でこのようなことになっているの?」
と、メルセデスやヤナセに対して怒りや切なさを感じられ落ち込まれることに・・・
その心情を察すると、知らなければそれですんでいたのでは?
とも、考えてしまいます。
そして、今回の仙台ヤナセBPでの再塗装に関しても、
完成車両の点検には立ち会わずに弊社に直接陸送されてきていることも、
「さすがに新車クレームで、ましてやヤナセBPで再塗装をしているのであるから、
完璧な仕上がりだろう!」
と、信頼感が残られていたことを表しているのかも?
と考えると、さらにこのような不良施行を指摘してしまえば、
ダメ押しの怒りや落ち込みをなされることは目に見えています・・・
当然、このお車を購入されているのは嫌々ではなく、
大いに期待され楽しみにされていたことは当然でしょうが、
完全にそのお気持ちに対して水を差す形になってしまったのも事実でしょう。
こちらのオーナー様のお友達も弊社常連様ですので、この2連のトラブルについては、
「どうしたものですかねー」
と、ご相談させて頂いておりましたが、
「気がついていないのや、点検立会いしていないのは自身の責任ではあるけれど、そちらにあえて依頼しているのは、自分では気づかないところまでをきちんと見てくれるという気持ちからだろうから、それをスルーして後で問題箇所に気づいた時には、
逆にこんなことを見落としている、と今度はそちらが不信感を抱かれることになるから、物理的に問題がある箇所は報告して、それをどうするかは本人次第でいいんじゃないの。」
とは言われましたが、やはりトラブルをお伝えした際の、ショックを受けられたリアクションを感じてしまうと、それでも本当にお伝えしたことがよかったのか?
とは今でも自問自答してしまいます・・・
この考えも正しいかどうかは?
ですが、ディーラーサイドに弊社から問題箇所をオーナー様にお伝えする以前にお伝えして、その報告に対して、難癖をつけられているという風にとらえずに、
迅速に対応方法を提案してくれるような体制があれば、また違った経緯にて問題対処も可能なのでは?
とも思えるのですが、今までの経験からして、直接ディーラーに報告をした場合、それに対して誠意的対応を考えて頂けたのは数例しかなく、
ほとんどは逆に門前払い的になり却って揉めることになっていることがほとんど、という現実があります・・・
今回のことを踏まえ、弊社としましては、
他社依頼で板金塗装をして持ち込まれた場合や、
新車又は中古車を新規ご購入でお持込み頂いた際には、
「事前申告されていない問題箇所が、
弊社にて発見されてしまった場合報告をするかしないかをお決めください!」
「報告をする場合は、その後の対処に関しましても、とりあえず施工終了させるのか?
作業を停止して購入店(修理店)と協議の結果対応策を決められるのか?
問題箇所は弊社で修理を行って、その後その損害金額に対して購入店(修理店)と協議をすのか?
を、事前にお決めください。」
と、事前に意思決定をしていただくことといたします。
但し、作業停止や弊社補修等になった場合には、2重作業になったり、工程遅延による以降の大幅な工程調整が必要になってしまった場合は、
その分の料金が発生してしまう場合もございます・・・
この様な事を心配しなくて済むように、購入時や修理完了受け取り時には、
オーナー様自身がきちんと点検をなされ受け取られることと、以降問題箇所等が発見されてしまった際の、対応内容等をきちんと聞き取られることも必要でしょう!
この度は、予定よりも大幅にお預かり期間が延びてしまい申し訳ございませんでした。
正直、今でもこれらをご報告したことがよかったのか、どうかを自問自答してしまいます。
I様からは、それでいいい。
とは言われておりますが、なかなかスッキリとはいたしません。
尚、現状においてかなりの鉄粉付着が現認できますので、あまり放置はされないほうが良いでしょう。
1泊でお越しいただければその間に鉄粉メインテナンスはいたしますので、暖かくなりましたらご検討ください。
会員クラス:準会員
車両クラス:クラスM
施工コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング(フロントアンダーリップ+左フロントドア+左リアドア+左クォーター)
磨きコース=01スタンダード磨きコース(上記施工範囲と同じ・再塗装対応磨き)
オプション施工1=レジントップコート・コクーンSTD(全体施工)
オプション施工2=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム(再塗装ドア・ドアカップ2か所)
外注施工=再塗装(左フロントドア+左リアドア+左クォーター)
施工料金:メーカー及びディーラー支払いの為非公開(陸送費メーカー及びディーラー手配支払)
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