2015年03月21日公開|BMW
2年半ほど前に新車時の施工をさせて頂いております、
プレミアム会員様再施工のためにご入庫いただきましたが、
コーティング耐久期間はまだ同じ位残されてるはずなのですが・・・
お話しいただいた時点で、もったいないのでは?
とも思いましたが、実際現車拝見してみると、まー納得という感じです!
パッと見の状態は決して悪くはありませんが、
よーく目を凝らしてみるとかなり傷みは目立ちます・・・
但し、コーティング自体は寿命消化してしまっている訳ではありませんので、
艶感だけは未だに健在です!
まずは磨き準備洗車中に、使用過程車には付着鉄粉のクリーニングを行いますが、2年半にしては恐ろしい量の鉄粉が付着しています・・・
真ん中の写真のサイドマーカーレンズからは溶け出した鉄粉が川のようになって流れてきます。
附着の仕方から見て、走行中の付着もありますが、
トップ部分には相当ありますので駐車中の付着もかなりでしょう・・・
やはり露天駐車で仕事場はトラックの走行が相当多い幹線道路に面していますので、環境影響も相当あるでしょう。
但し、洗車において高圧スプレーを頻繁にかけられていれば、
ここまでの付着は防げたと思われますが、一度ここまでの強固な付着をしてしまうと、このようにクリーナーで溶かして除去するしか方法はありません。
DIYや、場合によってはプロ店でもトラップ粘土を使用して鉄粉除去している場合も多くあるようですが、
これは弊社の考え方からすると鉄粉は除去できても次なる問題を引き起こしますので、あくまで最終手段としてとらえています。
というのは、どんなに良い粘土を使おうが、取り込んだ鉄粉により傷を入れるのは避けられませんし、そもそも粘土の摩擦でけでもスクラッチ傷は入ります・・・
今回のように、この後磨きの工程がある場合においても、
作業工程内であえて傷を増やす内容の作業を行うことは、
結果として無駄に研磨量を増やすことに繋がりますし、
場合によってはトラップ粘土で入れてしまった傷を磨き取れない・・・
等のリスクすら孕むことになります。
但し、このお車ほどの付着をしてしまっていますと、
準備洗車中の鉄粉クリナー作業は1回のみ行うだけですので、
この1回だけでは完全除去は無理ですから残る鉄粉もある程度は覚悟しなければなりません。
その残ってしまった鉄粉は、クリーナーにより軟化していますので、磨き工程のファーストカットのポリッシングで掻き出されても、使用しているバフ自体の目も粗いですから、バフ表面に附着して傷は入れることなく、遠心力でコンパウンドかすと共に吐き出されていきますので、トラップ粘土のように傷を入れることはありません!
但し、このお車並みの強固な付着が見られる場合は、
ここまでの作業ですら取り切れない塗装面に完全に食い込んでしまった鉄粉残りも起こりえます・・・
ここまでは、通常作業範囲内ですがここから先の鉄粉除去作業が必要な場合は、
追加施工となり、追加料金が発生してしまいます。
ここで初めてトラップ粘土が弊社の場合は登場してきますが、塗装面全体をやみくもに粘土で擦る訳ではなく、
刺さって残っている鉄粉を一つ一つピンポイントで絡め取っていきますので、
余計な傷を入れてしまうことはありません!
かなり気の遠くなる作業ですし、当然相当の時間消費もいたしますが、車をきれいにする作業の工程において、
逆に一時的にしろ車にダメージを与えかねない作業は避けなくてはなりません。
当然このお車もこの追加作業が必要となりましたが、ここで4台もの連続施工を頂いておりますし、しかも皆高額施工ですので今回のこの追加作業はサービスで行いました!
とはいえ、一つ一つの刺さってしまった鉄粉を探しながらピンポイントで行っていきますので、3~4時間くらいの時間消費はしてしまいます・・・
この作業やり始めは、面倒だなー
と思いつつ始まるのですが、いざやり始めると結構はまって集中しながら行っている自分を観察してみると、比喩の仕方が適切かどうかはありますが、
自分の性格結構虫的だなー
等と、感じつつ作業を行っています。
この時期になると、施行以来ではなくDIYでのクリーナー使用での鉄粉除去に関しての御問合せを頂きますが、基本的にはコーティング施工車両に対しての、
鉄粉クリナー作業はコーティングを痛めてしまう事に繋がりますので、
行うとするとコーティング寿命を短縮する覚悟が必要となります・・・
これは、市販品のクリーナーを購入されての場合、酸もしくはアルカリPHの強さすらほとんど表示されていませんし、内容成分に至ってはほとんど詳細明記はなされていませんから、施工されているコーティング剤に対しての溶解性を判断することができません。
更には、施工されているコーティング剤自体の構成内容物も、使用しようとしているクリーナとの相性判断も付きませんので、博打施行のようなことになってしまいます・・・
弊社施工のコーティングでしたら、コーティングの内容物や適性は把握できていますし、
コーティング剤によつては専用のクリーナーをメーカー側が用意してくださっておりますので、
最低限のダメージにて作業を安全に行うことが可能です。
弊社既存のお客様であれば、
このような危険性の低いクリーナーを必要量で小分け販売することも可能です!
但し、作業環境的には洗車場等では無理ですので、作業環境的に整っている場合に限りますし、作業マニュアルも結構シビアですので、
ルーズな施工はいくら安全性が高いと言えどもコーティングを傷める可能性がありますので、きちんとした施工の必要性は有ります。
DIY施工でのトラブル等が発生いたしましても、作業管理を弊社でできているわけではありませんので、
施工トラブル等がおきましても弊社では責任をお持ちすることができないことは、ご了承ください。
100%手洗い洗車での管理をされているそうで、御自身orGSorキーパーラボ(都内)で行われているそうですが、傷量的には弊社施工車両の中に於いては平均的レベルですが、問題は傷が深いものが非常に多い・・・
これは、手洗い洗車のみで対応されてる場合の特徴で、ある程度御自身での手洗い洗車環境が整っていて、且つ適切な洗車方法を取られていてもこのようになってしまっている場合は、これは依頼なさって行っている手洗い洗車のダメージが大きいことが予想されます。
キーパーラボはGSなどで展開しているキーパープロの直営店版ですが、コーティングも当然行っていますが、手洗い洗車専門的要因のほうが都市部にあるため強いようですが、このように手洗い洗車専門店であってもその施工水準はまちまちなようです。
弊社の都市部のお客様にお聞きしたところ、キーパーラボなどをはじめとする、
一般的な手洗い洗車店はあまり評判(施工レベル)は高くないそうで、
比較的デパートなどに併設されている洗車店のほうが、
高級車比率が高いため施工レベルは高いそうです。
但し、立地条件もあるでしょうが、洗車料金も高いそうです・・・
常識的に考えても、2.000~3.000円程度の料金で20~30分程度の作業時間の中で、どれほど丁寧に傷を入れないような配慮を行いながら洗車をすることが可能なのか?
と考えてしまえば、かなり無理があることは容易に想像がつきます・・・
ましてや、1日中次から次へとラインのように行われていく消化作業ですから、無理もありません。
破損に結びつくようなレベルには相当注意は払われているでしょうが、オーナー様のように自然光で見えるか見えないか程度の傷入れまでは注意を払って行うことは、
現実的に無理です・・・
極論から行ってしまえば、所詮人の車でしかありませんから。
但し、このお車で驚くべきことは、
露天駐車車両であるにもかかわらず水染みはほとんど皆無です!
これはことによると、キーパーラボで純水洗車をなされていることで、
コーティング表面のPHが中性化されていることから水染み付着がしにくくなっている可能性が高いかもしれません?
そういう観点から見れば、キーパーラボでの手洗い洗車も価値が見いだせます。
トップ部分は弊社ご入庫いただく使用過程車の平均的レベルと感じていましたが、
側面はかなり酷い傷の入り方をしています・・・
これは、洗車時の光の当たり方にもよりますが、白のソリッド塗装ですので、
傷入れをしてしまっていること自体に気がついておられず洗車してしまっているかも?
洗い方としては相当粗い粗い方と言えるでしょう。
間違いなく言えるのは、洗車機であればこのようなダメージにはなりえない・・・
今回の御依頼いただいた磨きコースは、“02スタンダード磨きコース”ですが、
大方の傷は処理できましたが相当厳しい磨きとなりました・・・
御予算の関係もありますが、完璧を期すのであれば03スタンダード磨きコースであれば、傷だけでなくこのかなり強い柚子肌もある程度改善されますので、
新車時の施工よりもより新車感を感じることができたでしょう!
但し、柚子肌改善は個人の柚子肌感の好みもありますので、ど
なたでも一概によくなったと感じるとは限りません。
中には、柚子肌が弱くなったことを、
「塗り壁のようになってしまった・・・」
と言われるかともありますので・・・
私の個人的好みとしては、柚子肌は嫌いですので、より柚子感の弱い塗装のほうが好きです!
↑↓の写真はリアハッチのナンバー脇の部分ですが、
このようにこの部分に傷を入れられているお車は非常に多い。
というのは、走行時の風の巻き込み等でこのような部分は鉄粉も付着しやすく、
且つ埃やごみなども隙間に入り込みやすい・・・
其処に洗車時水をかけることで、さらに入り込んだ埃やごみなどが流れ出し、付着した鉄粉も巻き込みつつあらわれることでこのように傷だらけとしてしまいます。
多くの車は、リアナンバー両サイドはパネル面より凹んでいますが、バフ自体がまともに入るスペースがありませんし、ナンバーやその他パーツがありますので、
平面を磨くようにはまともな磨きがかけることができません。
つまり、傷がとれない・・・
と、なってしまいますので、このような部分は十分に事前に流水できれば、
高圧スプレーで付着鉄粉と入り込んだゴミや埃を洗い流してから洗車を行うようにすることで、このようになってしまうことを相当防げるはずです!
この様な部分もどうしても傷を取りたい!
となると、スポット磨きやパーツの取り外しを行って磨く必要が出てきてしまいますので、これも追加料金が必要となってしまいます・・・
これ以外にも、リアハッチ部分に傷が多く且つ深いものが多く見受けられるお車がこのお車の↑↑の写真のようにありますが、
これは基本的にリアハッチやトランクの開け閉めの際の取り扱いの仕方に問題があります。
というのは、弊社のお客様を見ていても、開閉時に塗装面を触られている方が圧倒的に多い・・・
これでは、爪や指輪や時計などで深い傷を入れてしまうのはかなりのリスクとなりますし、開閉においてリヤハッチやトランクは3次曲線を描いて動くことで、
手のひらの摩擦だけでも相当の摩擦力が発生しますので、それだけでも傷は入ります。
其処にゴミや鉄粉が付いていれば、さらにダメージの深い傷を入れることになります・・・
基本的取扱いの仕方を見直した方が良いでしょう。
というのも、このドアカップを見ても判ります。
相当に深い傷をたくさん入れてしまっています・・・
当然、開け閉めの際の爪で付けてしまっていますが、ここまで深い爪傷を入れてしまいますと、このようなところは手磨き以外できませんので、
手磨きではここまでの傷は磨き取ることはできません。
これも基本的取扱いの注意に難があります・・・
同じように、ドアを閉める際にもドアハンドルを持って閉めたり、ドア(ピラー部も含め)を手のひらで押したりしていればやはり傷は入れてしまいます・・・
ので、私は基本的には、ピラー部の淵を手のひらで押して閉めますので、
傷を入れることはありませんし、手脂が付いてしまうこともかなり防げます!
お車を良い状態で維持するためには、
日常使用での取り扱いの基本的な方法を改善することが、洗車管理の方法よりもまずは先に改善するべきことです!
面倒のように感じるかもしれませんが、慣れてしまえばこれが当たり前になりますから。
02スタンダード磨きコースではかなり負担が大きい?
というか、多少役不足感はありますが、ほとんどの傷は除去できました!
但し、↓←のようにガッツリ入れてしまわれた傷は、仮に03スタンダード磨きコースにて施工したとしても、除去は無理だったでしょう・・・
というのは、この時点で爪に引っかかりがありますから、
さらに傷の深さは10μ以上は有ると思われますので、
取り切るとなるとやはりスポット磨きが必要となってしまいます・・・
但し、お車のお色がアルピンホワイトⅢというソリッドですので、パールに比べて多少は傷は見えやすいですがそうはいっても他色と比較すれば傷が見えにくいので、
あえてそこまで拘る必要もないでしょう。
今回6μの研磨を行っておりますが、残存コーティングの研磨分も含まれますので、
実際の塗装研磨分はおそらく4μ程度と思われます。
今後仮に長くお乗りになられ、このような施工を繰り返すとしても、
現時点での残存膜厚は148μもありますので、
安全マージンを多めに考えてもあと5回は確実に施工可能です!
但し、そこまで長期にお乗りにはならないでしょうがねー
BMW ビーエムダブリュー 535iツーリング Xドライブ
Mラインパッケージ4WD(MU35)コーティング終了
本来以前施工されているコーティングは旧エクセレントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ現ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュですが、ダメージレベルが今回のように深くなく程度良好状態でしたら、再施工までは必要なく、
メインテナンス磨きとコーティング機能補填によるメインテナンスで済ますことも1~2回は可能ですが、
今回ご入庫の状態ほどダメージを受けてのご入庫ですとそうもいきません・・・
何年かごとの再施工か?
ダメージが軽度のうちに、コーティングを残した中でのメインテナンスで済ますように短期的に施行するか?
は、各々オーナー様の考え方によりどちらが適切なのかは違ってくるでしょう。
但し、このお車のように膜厚不安がないお車ではなく、
マツダや三菱または軽自動車のように繰り返しの再施工に膜厚不安があるようなお車の場合は、ランニングコストなどとは別に、短期メインテナンスで対処されたほうが良いと思われます!
今回ご依頼いただいたコーティング剤は、以前施工しているコーティングと同じ
“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ”ですが、御使用いただいていた期間中のご感想が良好だったのでしょうから、今回も同じ御選択を頂いたのだと思います!
更に今回も“レジントップコート・コクーンSTD”の御依頼もいただきましたが、今回ご入庫の際にも水染みによるダメージはほとんどなかったことの要因にはなっているはずです!
今回は、“スプラッシュビュウー・ウインドウフッ素コーティング”の全面施工もご依頼いただきました!
然し、本来であればフロント基本セットは程度に関係なく下処理方法はライトポリッシュとなりますが、それ以外の部分に関しては、
施工価格のお安い鱗落しによる下処理でも可能なのですが、
このお車はDIYによる撥水剤が塗り込まれてしまっていたために、
残念ながら全ウインドウ ライトポリッシュによる下処理となってしまいました・・・
これは、撥水剤が残存していますと鱗落し剤での撥水剤の除去が不可能なため、
ライトポリッシュによる下処理が必要となってしまうためです。
但し、弊社既施工のスプラッシュビュウーでの再施工の場合は、
現実にはライトポリッシュを行いますが、価格は鱗落しでの施工価格でご対応いたします!
が、あくまでフロント基本セット以外の部分に関してです。
このお車、ボディに関しましては良い程度とは言えませんでしたが、
ウインドウの水染み状態は非常に良好で、
固形化した水染みはスモーク部分のウインドウでもほとんどありませんでした!
これは、DIYで施行されていた撥水剤の効果もありますし、純水洗車による効果もあるでしょう。
但し一番大きな要因は、洗車の際の拭き上げをウインドに対して素早く行われていたことだと思います。
意外と洗車時の拭き上げで、ウインドウを最後にしてしまってる方が多い・・・
これ確実に水染み付着を促進させてしまう行為ですから、ご注意を!
この度も、ご入庫いただきありがとうございます。
出来上がりに関しましては、ご満足いただけたでしょうか。
事前にタッチペンに関しましては自信がないとはお伝えはいたしておきましたが、へたくそですみませんでした。
今回発覚した鉄粉付着のハードダメージのの件に関しましては、やはり毎年春先には拝見させて頂いた方がよいでしょう。
また今回ケルヒャーの高圧洗浄機ご購入されたとのことですので、こまめに行うことで大分鉄粉付着状態は改善されると思いますので、こまめに行ってみてください。
会員クラス:プレミアム会員
車両クラス:クラスLL
施工コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ ガラスコーティング
磨きコース=02スタンダード磨きコース(程度良好使用過程車向け・傷取り鏡面磨き)
オプション施工1=付着鉄粉トラップ粘土による除去(サービス施工)
オプション施工2=レジントップコート・コクーンSTD
オプション施工3=スプラッシュビュウー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット+リア基本セット+リアドア+パノラミックルーフ×ライトポリッシュ)
物品購入1=ユニタス・レザーマッドクリーム(100ml)
物品購入2=ユニタス・ワイプス ストロングクリーナー
施工料金:246.677円税込(プレミアム会員再施工割引-30%・ソリッド塗装割増磨き+10%・輸入車割増磨き+10% 適応・物販含む)
メーカー別
月別バックナンバー