2015年04月20日公開|スバル
ご新規のお客様のご入庫です!
最近独立開業をなされた会社の社長様ですが、この地方経済低迷状態において、
工業関係でのベンチャーとして新たな分野にチャレンジされ、
すでに相当の成功をおさめられているそうです!
完全休日が無理なほどお忙しいそうです。
弊社長野県という、製造業に支えられた地方ですので、お客様の多くは製造関係の経営者様や大手メーカーの管理職の方が多いですが、こちらの会社様のようにこの時代において、
それいけドンドン的な会社様はごくごく一部です・・・
そう考えると、タイミングがよかったことは当然なのでしょうが、
時流を読み迷わず投資する思いっきりも大事なのでしょうねー
私などは、時流の読みや方法すら間違っていた中で、数回のチャレンジを行ってきましたが、投資する思いっきりだけが先行していたので、
毎度毎度失敗の連続で経営者としての才能の無さを痛感するだけでした・・・
思い返えせば、私の人生の賭けもしくは選択に成功という事はあったのか?
と言えば、99%は失敗だった様に感じています・・・
かといって、後悔しているのか?
と言えば、強がりではなくさほどの後悔はありません!
強いて言うのであれば、父親の言う通り子供のころを我慢して勉学にいそしみ、
公務員になっていたほうが良かったのかな?
と、言うくらいでしょうか。
基本的に、記憶力が悪く、且つ過去にこだわらないというかケセラセラ的性格ですので、ある意味失敗を振り返らないからだけだから後悔感情が芽生えないのかも?
だから常に家内からは、
「よくそれだけ懲りづに、失敗を繰り返すよねー」
「少しは過去を振り返ったら!」
等と、言われ続けてはおりますが・・・
いったい誰に似たことやら?
ただ、娘を知る知人たちからは、
「やっぱりお前の娘ってもんだよねー」
と必ず言われますが、似てますかねー
私からすると、単なる異種のミュータントと感じるのですが?
納車からすでに数回の御自身での手洗い洗車を行われているそうですが、拝見するとかなりの洗車傷が見て取れます・・・
洗車道具や方法を多少お聞きいたしましたが、一般的オーナー様レベルではありますが、
それでは傷は入ってしまいます。
大事にする=手洗い=傷が入りづらい
という、一般の方のこのような思い込みは、
ほとんどの場合外れと言って良いでしょう・・・
この図式が当てはまるためには、
洗車環境や使用される道具そしてそれによる洗車方法のすべてが完全であって初めて成り立つことで、
この一つでも欠けてしまえば手洗い洗車は決して車にとって良い事とは言えなくなってしまいます・・・
これ、DIYだけでなくGSでも洗車屋でも同じことが言えます。
今回の施工の御依頼は、当然予算ありきでのコース決定がなされていますので、今回はどちらかというとコーティング優先の御選択で、コース決定に事前に見えられた際にこのような傷入れはすでに確認済みでしたが、
「傷の完全除去はとりあえずおいておいて。」
という事で、“01スタンダード・ソフト磨きコース”での施工と相成りました!
お色もベネチアンレッドパールという赤でもどちらかというとエンジに近い濃色となりますので、傷は比較的目立ちやすい塗装色です・・・
しかも、塗装種類は耐擦り塗装ですから、
このレベルの磨きではある程度の傷残りはしてしまうかもしれません?
スバルは、ちょっと前まではスバル独自の耐擦り塗装で、
欧州車に多くみられる硬さにより耐擦り性を持たせたものでしたが、トヨタ傘下の影響からか、トヨタ的耐擦り塗装に切り替わってしまったようですので、これは車・オーナーにとっては良い事とは言えません・・・
当然、磨き屋にとっても全く歓迎はできません・・・
メリットは、メーカーのコストダウンによる利益拡大だけでしょう。
この流れ、当分続くどころか、ますます加速していくのでしょうねー
施行前洗車が終わってみて、マスキング中に発見されたかなりにハードな傷・・・
左フロントフェインダーとルーフにあります。
お持込時お車は天候不順の為汚れていましたので、その時には発見できていませんでした。
又、傷残りの可能性がある場合の処理のご指定もありませんでしたので、通常はこのような傷があっても基本の磨きで取り切れない場合はそのままスルーとなりますが、
今回はあまりにも目立つ傷ですのでオーナー様に対処方法をお伺いいたしました。
その結果、オーナー様からは、
「フロントフェインダーはスポット磨きで対応し、ルーフは見えるところではないのでそのままでよいです。」
との、御指示を頂きました。
まずはご指定いただいている01スタンダード・ソフト磨きコースの、ファーストポリッシュで傷残りの状態を確かめようと磨き始めてみると、
意外やみるみる傷は薄くなっていきます!
1工程での同一場所での最大磨き回数は3回ですので、ファーストポリッシュを3回行ってみると、
傷は完全に無くなってしまいました?
つまりスポット磨きなど必要なかった、これは2か所とも。
前記したように、塗料がトヨタ系耐擦り塗装となっているために塗装が柔らかいため、この程度の磨きでも簡単に傷処理できたのでしょう!
但しこれは、傷自体の形や断面の状態など、
かなり傷自体の条件も磨き取れやすいものであったと思われます。
又、見た目は深い傷に見えながら、意外と深さもなかったのだと思われます。
本当は、このようなことも施行前に的確な判断が付くだけの熟練性が必要なのですが、まだまだ私ごときレベルではそこまで確実な判断ができませんので、修行不足と言えるでしょう・・・
但し、追加料金が発生しなかったことは、オーナー様にとっては幸でした!
AピラーからCピラーまでのルーフ側面のシェルの部分も、
かなりの洗車傷が入っています・・・
この様な部分に傷が多い場合は、
手洗い洗車の方法が相当雑もしくは間違っている可能性が高いでしょう。
洗車に使用されている道具が、ゴミをため込みやすかったり、
洗う際のプレス圧を結構強くかけてしまっているか?
です。
洗車の上手な方のお車には、この部分にはほとんど傷はありません!
ので、ご自身のお車を見てみて、このような部分に傷が入っているようでしたら、
洗車の仕方を見直されたほうが良いでしょう。
然程深い傷ではありませんでしたので、
ほとんど完全に傷処理はできました!
然し、毎回疑問に思うのは、このお車のようにトヨタ系耐擦り塗装の耐擦り性は本当に効果があるの?
ですが、
私の感覚では通常塗装より確実に傷が入りやすい・・・
としか、感じられません。
クッション性があることで、圧縮傷であればスポンジのように傷を戻すはずなのに、
ただ軟らかいだけで、
そこまでのフレキシビリティーがあるとは到底感じることはできないのですがねー
側面もかなりの傷だらけ状態です・・・
これもやはり洗車傷。
今となっては、納車時の傷がどれだけあったのかは判断はできませんが、ここまで時間経過してしまっては、そのようなことは考えてみても後の祭りでしかありませんから、現状でできうることを最大限頑張ってみるしかありません。
果たしてどこまで改善できるのか?
やはり、意外と簡単に傷は無くなりました、ほぼ100%の回復です!
既存の傷の処理は簡単だったのですが、あまりに塗装が柔らかいため、
傷を処理するためのシングルポリッシャーで傷を入れないように磨くことの方が神経使いました。
コンパウンドもかなり弱いものからスタートしても、
磨き傷が簡単に入ってしまいましたから、この塗装は相当軟らかい・・・
ここまで軟らかい塗装ですと、確かに洗車で簡単に傷だらけにはなってしまいます。
耐擦り塗装のはずですが、ウエルカムスクラッチ塗装と名前を変えたほうが良いのでは?
トップ部分もほぼ100%の傷の処理ができたと思われます!
但し、写真では判りませんが、米粒程度のイオンデポジットがすでに少量ですができてしまっています・・・
お車は車庫保管ですので、基本的には駐車中にできたものではないでしょう。
考えられるのは、すでに納車時もあったことは、
ライン完成から納車までの期間にほとんど露天ですから可能性は否定できませんし、その間に行われた洗車で作ってしまったかも?
当然、オーナー様の洗車でも水分蒸発をされて作られてしまったのかも?
数も少なく、且つ非常に小さなものですので、
オーナー様が気が付かれるレベルでは在りませんが、今後長い使用過程においては、
これが原因となり拡散拡大していくリスクは0ではありません・・・
雨水では可能性は低いですが、
水道水や地下水ではそのリスクは劇的に高くなりますので、洗車時の乾きには注意が必要です!
このお車程度の場合で、
「せっかく施工するのだから完璧に!」
と、お望みになられる場合は、02磨きコースが最低でも必要となります。
但し、施工は予算ありきで行うものですので、そこは個々のお財布事情との兼ね合いですね。
それと、いくら予算が許し完璧な施工が出来たとしても、
その後のオーナー様管理がずさんであれば結局はイオンデポジットはできてしまうこととなりますので、所謂“捨て銭”ともなりかねませんので、
そこらへんも熟考されたほうが良いでしょう。
SUBARU スバル レガシィアウトバック(BS9)コーティング終了
お持込み頂いた時の状態からすると、
「今回はかなり苦労もするだろうし、不本意な仕上がり状態で妥協する必要もあるのかも?」
と、覚悟をしての施工開始でしたが、良い方に予想は裏切られ、
満足いく仕上がりに到達できました!
オーナー様のお人柄が非常に良い方でしたので、
尚のこと施工が上手くいったことはラッキーでした。
今回お選びいただきましたコーティングは、
“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド”でしたが、多くの客様がこのコーティングをお選びになられる理由とは今回は全く選択理由が違います。
その理由とは、艶感!
弊社において一部のお客様は、
「とろりとした艶が良い!」
と、拘られる方はいらっしゃいますが、ほとんどのお客様は、
「パリッとした艶が良い!」
「自然な感じの光沢感が良い!」
と、仰りこのお客様のように、
トロリとした蝋のような艶をお望みになられる方はごくごく少数です。
私も少数派の一人で、このような艶が好きですので、
私の趣味車は皆この方向の艶感の物を選んで施工してあります。
但し、このような艶感は、お車により合う合わないがはっきりしてきます・・・
最近のベンツやBMWのようにパネル平面感が強かったり、プレスラインが強調されていたりして、鋭角的デザインの車には違和感を強く感じてしまうでしょう。
この様な、柔らかな粘りのある艶は、例えばポルシェ・フェラーリ・旧ジャガー・ミニ・フィアット500等、基本デザインが曲面で構成されているお車には最高の意匠性が作り出されます!
というのは、反射が柔らかなことで、
デザイン基本である曲面がより滑らかな曲面に見えるため、
車のデザインがより強調され美しく感じさせてくれるようになるからです!
施工後1か月間は、コーティング硬度が完全ではありませんから、手洗い洗車もしくはスプレーでのご対応となりますが、この間がご心配なようです。
その後の管理は、手洗いによるリスクを避けて、基本洗車機でご対応の予定です!
お持込時の傷の状態を考えると、確かにその方が無難な選択と言えるでしょう。
確かに洗車機による細かなスクラッチのリスクはありますが、今回施工いただいておりますブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッドは6μもの高膜厚ですので、多少の洗車機で入ってしまった程度のスクラッチであれば、殆どの傷はコーティング範囲内に止まりますので、コーティングを残した状態での、
メインテナンス磨きで相当レベルまで意匠性回復は可能なため、一定期間でのメインテナンスご入庫をして頂けるのであれば、これは有効な選択と言えます!
最近の弊社常連様に多い、新たな考え方です!
確かにランニングコストも、対応可能なコーティングも上級クラスのものとなるため、
ある程度のハイコストは覚悟しなければなりませんが、
手洗い洗車による深いダメージリスクや、手洗いにかかる手間時間を考えれば、
私もこの選択が一番良い選択であるように感じます。
あくまで、経済的にハイコストでも大丈夫なことが条件とはなりますが・・・
お仕事お忙しい中、お越しいただきありがとうございました。
引き取り日はあいにくの天候となってしまいましたが、コーティングの疎水・滑水性能はいかがでしたでしょうか。
1か月は手洗いでのご対応となりますが、以降は洗車機で構いませんので、良い洗車機で且つ融通の利いた対応のGSは見つかりましたでしょうか。
水染みは放置せず、早めのご対応を心がけてください。
状態判断はいつでも致しますので、お気軽にお越しください。
車両クラス:クラスLL
施工コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング
磨きコース=01スタンダード・ソフト磨きコース(程度良好新車向け・軽度の傷取り鏡面磨き)
物販=超大判拭き取り専用クロス
施行料金:207.810円税込(濃色車割増磨きランク2+15%・耐擦り塗装割増磨き+20% 適応 ・物販含む)
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