2015年04月05日公開|スズキ
今話題の新型アルトの、ご入庫です!
問題はその話題なのですが・・・
正直賛否両論!
とはいえ、肯定派は少数で、しかもその評価は価格についてだけ、あくまで弊社関係者での話ですが。
確かに今のこのばかばかしいほどの高価格となってしまっている軽自動車に関しては、
このアルト程度が適正価格と言えるでしょう!
どんなにグレードアップを図ったとしても、もともとが軽規格ですから、
安全性や動力性能が普通車のコンパクトクラスにはかなうはずはないのですから・・・
幾ら低燃費で諸費用等の維持費が安いと言っても、200万円から支払って購入されて、それらのメリットがあるとは思えないのですがねー
否定派の方の意見としては、まずはスタイリングに関してのセンスについて否定的な感想が多い・・・
この様な方々が必ず口にされるのが2点。
一つはヘッドライトカバーの形状で、骸骨の目の様・・・
それと、ミディアムグレー2トーンバックドアという、確かに斬新なアイデアであ有るけど、
理由不明な2トーンカラーです。
「なぜサフェーサー吹きっぱなしのような色にあえてしているのか?」
という疑問は、私も強く感じます・・・
意外なのは、
エネチャージのブレーキエネルギー回生システムに関しての厳しい意見が、業界者から強いこと?
理由は、回生エネルギーに切り替わったときの、
ショックやフィーリングに違和感を強く感じるそうです、これも軽自動車コストでのシステムですから、あまり厳しい評価もかわいそうな気もしますが・・・
幾らコストカットの必要があると言っても、このリアハッチの内側には、
閉める際のフックや引き紐すら何もない・・・
どうやって閉めるの?
というと、パネルに傷を入れないように気遣って閉めるには、ロックキャッチをつかんで閉めるしかありません・・・
それが出来なければ、当然パネル表面に直接手を乗せて閉めるしかありませんが、これはいくら注意をしていても確実にパネルに傷を入れてしまいます。
この様な細かな節約?
削除?
によって、この価格が成り立っているのかもしれませんが、
必要不可欠なものまで削っての低価格は、私としてはあまりいい選択とは思えません・・・
やはりメーターもコストカットの為、タコメーターはありません・・・
但し、エネチャージの為のバッテリーチャージ表示はさすがにあります。
但し、このメーターコストカットはされていますが、センスは良いですねー
なんとなくフランス車ぽさを感じさせます。
此処も究極のシンプルさ!
私は、このような虚飾を廃したシンプルさは好きですねー
安っぽい素材で飾るよりもこの方がよっぽど潔し!
この様な節約で低価格実現は良い事でしょう。
実際、コテコテした安っぽい飾に違和感を感じられるオーナー様たちも多いようですので?
国産車メーカーの中では、一番筋の通った車造りのコンセプトがあるのかもしれませんねー
ドア内貼り内装もシンプルですねー
そして、操作パネルはメーターシェルと同じオフホワイトとしている所で、アクセントにもなっています。
そもそも軽自動車の本来あるべき立ち位置からすれば、
これで十分以上ではないでしょうか?
日本人もいい加減コテコテスタイル好きから、脱出したほうが良いでしょう。
納車のその足でお持込み頂いたにも拘らず、なぜか虫糞程度の大きさではありますが、
それらしき付着固形物が3~4か所ほど確認できます・・・
固形化の仕方からして、今日昨日ではありません。
納車前洗車で気が付かないのか?
気が付いていたけど、どうせお客は気が付かないとスルーしたのか?
は判りませんが、どちらにしても新車販売引き渡しのクオリティーとしては最低でしょう・・・
しかも、すでにクリアーは完全に表面酸化してしまっています・・・
弊社でのオーナー様立会い時点で発見していますので、
「これ完全に新車クレームの内容になりますが、どうしますか?」
「この状態は、確実に磨きを行なったとしても酸化痕跡は完全除去はできませんので、痕は確実に残ります・・・」
「完全を期するのであれば再塗装しか方法はありませんが・・・」
とお聞きしてみましたが、オーナー様は、
「今回はあえてクレームとはしません、今後の予定も狂ってしまいますので、できる範囲で磨いてみて、残るものはしょうがないでしょう。」
と、あえてディーラーに対しての苦言も言われないそうです。
これで良いのか?
という疑問は私には残りますが、オーナー様が決められることですので、あえてこれ以上の提言はいたしません・・・
リアハッチのリアワイパー付け根付近にも、
はっきり誰でもわかるような傷が2か所入っています・・・
これも、納車準備時にディーラーの者が気が付かないのでしょうか?
幾ら軽自動車専門ディーラーと言えども、あまりのレベルの低さに私でもショックです・・・
1.000万円の車でも100万円の車でも、新車は新車、ベンツだろうがスズキだろうが新車は新車、視覚的に不具合があることは車種には関係ないはずです・・・
言い方悪いですけど、お客舐め切っていますねー
お持込み頂いた時点では、照明を当てての点検ではさほどの傷は確認できませんでしたので、
この段階では新車割引該当車両となるのですが、全体の塗装面にゆらゆらと油分が見て取れ、
曇りも起こしています。
予測では、
相当傷隠し性の強いポリマーかWAXを塗り込んでいると思われます・・・
つまりここまで、意匠性を左右するところまで何かを塗り込んでいるという事は、
相当傷があり其れを隠している・・・
確実でしょうねー
と予測した通り、洗車で油分を落してみると、
↑の写真のようにスクラッチに覆われていますし、深い傷も点在しています・・・
左の写真で水銀灯中央より左右に光の筋が伸びていますが、このようになるのは傷がそれだけ縦についているから、傷に反射を起こしてこのように光の線ができるのです。
但し、膜厚は99.8μもあり、決して薄い塗装皮膜厚ではありません!
洗車前にはこの1/10もないように見えていた傷ですが、やはり洗車終了して傷隠し剤が洗い流されると、この通り相当の傷です・・・
やはりスクラッチもすごいですが、
トップ部分より深い線傷の量がすごいことになっています。
弊社入庫お断りしています、カローラ南信級の程度の悪さです・・・
今後様子を見て、アリーナ店もこのような納車状況が続くようでしたら、
アリーナ店も入庫お断りの検討が必要になるかも?
今回オーダーいただいております磨きコースは、
“01スタンダード磨きコース”となりますが、何とか研磨厚ギリギリでこれらの傷は99%は処理できました!
残りの1%は打撃傷のようなピンポイントの深い傷ですが、ブルーイッシュブラックパールの反射に隠されてしまうほどの小さな傷ですので、オーナー様が気が付かれることは無いでしょう。
この様な傷処理は、スポット磨き等で可能ですが、
そこまではあまり現実的必要性は無いと思います。
この傷はあまりに酷過ぎです・・・
場所からして、
フロントウインドウなどに対して作業をしていて体を擦り付けたときに付く傷ですが、ここまでの傷のつき方からして、
チャックなどの金属もしくは硬質プラスチックでないと付かないでしょう。
普通車屋であれば、最低限このようなことにならないように服装チェック位はするはずなんですがねー
丁寧なところであれば、このような部分には保護フィルムを貼ってから作業するのですが、このようになっているという事は、何も気にしていないのでしょうねー
かなり頑張って磨く必要がある傷でしたが、
この1本だけはどうしても無理・・・
スポット磨きを行ったとしても、除去できる確率は五分五分でしょう。
この様な傷は、
基本的にはメーカー出荷時や陸送中にはつかないでしょうから、
ディーラーでの傷入れでしょうが、このような処のこのような傷は今までほとんど見たことがありません。
これもアリーナ店の、クオリティーレベル及び意識の低さを証明していますねー
リアハッチのミディアムグレーの塗装分まで、このように縦にくまなくついた線傷に覆われています・・・
軽度の傷であれば、このような塗装色はほとんど傷は目立ちませんが、この様にハッキリ見える傷となると、相当ラフなことをしなければ入らないでしょう。
納車準備中に入れてしまった傷でしょうが、
明らかに手洗い洗車において入れている傷・・・
洗車機であれば逆にここまでの傷は入りませんから、きちんとした手洗い洗車ができるディーラーでないのであれば、割り切って洗車機洗車に切り換えたほうが良いのでは?
この部分も、何とかご依頼の磨きコース範囲で傷処理は可能でしたが、滑り込みセーフという感じです・・・
軽自動車の新車販売でよく目にする、登録済み新古車ではこのお車はありません!
つまり新型車ですので、メーカーラインオフほやほやと言える状態での納車ですから、上記の車のように在庫期間がある訳でもなく、このような状態であることは、
問題外・・・
現段階において既にあと2台のアルトのご予約を頂いておりますが、
正直不安な気持ち一杯になってしまいます。
ここまでの状態となると、もし私が購入した車であれば、納車時に受け取りはしないでしょう。
私の観点からすると、もはやこのレベルは新車とは捉えることはできません・・・
つまり、磨いて直るとか直らないとかの問題を超えている。
最終的に研磨膜厚は4.6μとなり、本来の01スタンダード磨きコースの最高設定研磨厚を超える磨きとなってしまいました・・・
ここまでやって、やっとの仕上がりです。
今回の磨きには、別の意味で非常に苦労してしまいました。
というのは、本来ホンダ・スズキ用として新開発されたはずのコンパウンドが、
全く使い物にならない・・・
バフを回転させると、見事に斑状に絡みついてしまい、
コンパウンドが研磨剤と潤滑剤とが見事に瞬間分離していきます。
次から次へと、あらゆるコンパウンドを試してみますが、
納得いくレベルでスムーズに研磨できるものはなく、その中でも一番ましと思えるもので磨くしかありませんでした。
その為、この車格としては大幅に時間オーバーの磨きを行わなければならない羽目に・・・
明らかに、今までのスズキの塗料とは塗料が全く違う・・・
残念ながら、このようなコンパウンドの伸びが悪くバフの回転が阻害される塗装は、
良い塗装とは言えません。
良質の塗装の場合は、傷が取れやすいかは別として、
どのようなコンパウンドであっても絡みは発生しませんから!
つまり塗装もここまでの低価格実現のための、コストダウンの対象になっていると考えるのが、磨き屋の感想としては実地から判断されるものとなります。
SUZUKI スズキ アルトX(ABXQ)コーティング終了
施行前の状態からすれば、劇的回復をしたと言えるでしょう!
但し、右ドアの1本目立つ傷とルーフの小さな酸化痕を別としてですが・・・
去年と同じで、この時期の購入は、去年は消費税今年は軽自動車税という節税のための駆け込み購入で、メーカーもディーラーもてんやわんや状態ですから、
このような時の購入こそ本当は避けるべきタイミングと思います。
結局はほっておいても購入者は鈴なりになりますから、
値引き交渉もディーラー側は強気でしょう・・・
今なら安く買える!
ではなく、結局はこのような時のほうが買い物は最終的に高くつく・・・
と、私は思っています。
前にも書きましたが、弊社建築事業部での昨年の消費税8%前駆け込み特需の際の、
メーカ住宅サイドの品質管理のでたらめさは、目に余るものがありました・・・
工期を間に合わせるためには、正直何でも有。
通常時期であれば、絶対にダメという事が、逆にメーカー側からそれでやれでしたからねー
所謂、何でもありの突貫工事・・・
オーナー様は、この文章をご覧になられて気分を害されるかもしれませんが、事実は事実ですので、ご勘弁ください。
「実際傷だらけでしたよー」
と、口で言ってみても、オーナー様はその状態はご覧になられていないので、ここで掲載している写真をご覧になられれば、現実がご理解いただけることでしょう。
然し、施工を行なっても問題点は残りましたが、99%のリセット率にはなっていますので、
本来の新車を遥かに超える仕上がりには到達していることで、ご納得ください。
今回はお選びいただきましたコーティング剤は、
“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ”です!
ここのところ急激にお選び頂くお客様が増えておりますが、艶感の特異性を気に無さらねければ非常に優れたコーティングと言えるでしょう。
特にこのような濃色車や、露天駐車車などで、
常に傷と水染みの脅威にさらされる場合は特に有用です!
魔法のコーティングではないので、
「一切これらのトラブルから守れます!」
という事はありませんが、
これらのトラブル発生においてのリセットメインテナンスが容易であることは非常に大きなメリットとなりえます!
つまり、再施工などの高額な施工をせずとも、
低額のメインテナンスでリセットが可能となることは、
意匠性維持とお財布に対してのやさしさという両立が可能となります!
更には、今回保険として“レジントップコート・コクーンSTD”の施工もいただきましたので、ある程度きちんとした管理を1か月間心がけて頂けば、それ以降はそれほどシビアに管理なされずとも、コーティングの耐久性と意匠性維持は可能となるでしょう!
決して安い保険とは言い難いかもしれませんが、
製膜初期を完璧な管理で切り抜けることは、
車庫保管車等の条件を満たした一部のお車しか無いことを考えますと、
この初期段階でコーティングのその後が大きく変化してしまうことを考慮すれば、
逆に安い施行とも言えるでしょう。
この様な趣旨を、ご理解いただけるお客様が増えてくださっていることは、施行者としてはありがたい限りですし、安心してお車を送り出すことができます!
今回は、残念ながらという事も何か所かありましたが、施工依頼いただいたことで改善されたことの方が多いですので、気持ちを入れ替えて、これから楽しんでお車にお乗りください。
まだまだ先のことでしょうが、次の購入車両は引き取り時には隅々まできちんと点検をして、受け取るようにいたしてください。
更には、ポリマーやWAXなどを一切使わずに納車するように伝えることも重要です。
この度は、施工いただきましてありがとうございました。
車両クラス:クラスSS
施工コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ ガラスコーティング
磨きコース=01スタンダード磨きコース(程度良好新車向け・軽度の傷取り鏡面磨き)
オプション施工=レジントップコート・コクーンSTD
施工料金:127.920円税込(濃色車割増磨きランク1+20% 適応)
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