2015年06月01日公開|アウディ
ご新規のお客様ですが、関西方面から早期リタイヤで長野県に移住されてこられたそうです!
地元で生まれ育った私からすると、自然環境が過酷な長野県になぜあえて住むのだろう?
と、思ってしまいます。
観光シーズンに遊びに来るには良いところ!
とは思えますが、冬の厳しさを考えると嫌ですし、はっきり言って所詮田舎ですので便利さもない・・・
又、人間的にも割と閉鎖的で性格的にも明るい県民性とは言えないと思います。
然し、こちらのお客様にとっては、これらデメリットを相殺できるだけの魅力があられるのでしょうねー
私がもし、他府県で生まれて長野県に移住しようと考えるか?
もしくは、他府県に移住しようと考えるか?
というと、NOですね・・・
実際東京で15年以上暮らしながら、長野県に帰ってきましたが、長野県が好きで帰ってきたわけではなく、単に実家を継ぐ義務があったことと、
周りに知人や親戚が多いことで住むことが楽というだけの理由です。
ただこれも、考え方や感じ方によっては、土地に縛られしがらみに縛られなどのデメリットもいざ生活してみれば結構な負担ですが・・・
但し、老後を考えたとき、今の生活拠点は確保した中で、京都に別宅を持ち、
ひがなお寺の庭の手入れなどをさせて頂きながら、飽きたら長野に帰るみたいな生活ならしてみたいですが、これには先立つものが必要ですから、
現在の借金に埋もれた状態では無理でしょうねー
しかもその状態において、野望達成のために、ここでまた1台、
「頭おかしんじゃないの?」
と、思われるような車買っちゃいますし・・・
このお車は、現行A6オールロードの一世代前のモデルとなりますが、わずか一世代の違いでも現在のコストダウンの悲哀を感じてしまいます・・・
好みの問題もあるでしょうが、私から見ると明らかにこのころのモデルのほうが高級!
このウッドトリム自体のウッドの質感も明らかに現行よりも上ですし、
淵にアルミを加飾している所なども昔のダイムラーぽくて良いですねー
このレザーシートの質感も、やはり現行よりも明らかに良いですねー
このころの詳しいレザーの情報は判らないですが、見た目や感触からすると、プロテクトレザーではなく、
アニリンかナッパーのように思います。
由って、高級ソファーのような意匠性と感触を併せ持ち、傷みも感じさせません!
但し、アウディ全般に言える事ですが、
シートデザインがのっぺりしていてスポーティー感には欠けますが、そこがアウディらしいと言えば其れはそれでメーカーコンセプトですからいいのでしょう。
使用過程車ですので、施工前準備洗車時に鉄粉クリーナー作業を行いますが、ボディ色がサドルブラウンという濃色ですので、ボディ表面での鉄粉の溶け出しは判りませんが、インターロッキング上にはこのように多量の溶け出した鉄粉がしたたり落ちて、紫色の染みを作り出しています・・・
多くの濃色車オーナーの方は、鉄粉の付着に関しては、洗車時などに、
「やけにザラザラするな?」
程度にしか認識されずに、放置されている方が多いでしょうが、これだけの付着が白の車でしたら、相当に目立つレベルです・・・
つまり認識されていないだけの話で、塗装は相当のダメージを受けてしまっていますし、それが原因となり、洗車時にも鉄粉の引きずりで相当の傷を入れてしまっているでしょう。
「洗車には相当気を付けて洗っているのに、なぜこんなに傷が付いてしまうのだろう?」
と、疑問を感じられているオーナー様の傷入れの理由としては、
この鉄粉の可能性は非常に高いでしょう・・・
流れ落ちたかのような、相当酷い滲み?
先日ディーラーに点検に出され、その際ウオッシャー液を補充してもらってからこうなったとか・・・
というのは、
アウディの純正ウオッシャー液は相当にアルコール濃度が高くそれが理由でしょう!
但し、それだけの理由でこうなってしまうのであれば、すべてのアウディ車でこのようなことが起こることになりますが、そんなことはありませんのでこれには別の理由があるでしょう。
考えられるのは、
等が有力でしょうが、結論は出ません・・・
但し、ためしにシリコンオフで気長に除去を試みると、
少しずつではありますが滲みは取れていきますので、それほど深刻なことが起きているわけではないようです!
弊社にご入庫になられる前に、この状態になられたので、ディーラーにこの状態を伝えられたところ、
「磨きで追加料金が発生してしまうようでしたら、ディーラーで負担します!」
との、回答を頂いているそうですが、同じアウディ・フォルクスワーゲングループでありながら、
フォルクスワーゲンディーラーとは対応スタンスは大違いです。
これは、メーカーの違いではなく、
ディーラーを経営している会社の顧客に対してのスタンスの違いです。
つまり長野県でアウディディーラーを経営している長野ヤナセと、
フォルクスワーゲンを経営しているカローラ南信のクレーム対応スタンスの違いとなります。
問題を1円でも出費を減らして解決しようとすのか?
オーナー様が一番納得される方法で解決しようとすのか?
という、会社が一番なのか?
オーナー様が一番なのか?
という、基本的な違いでしょうが、どちらのディーラーのほうが車を購入するにあたって安心なのかは明白ですね!
この車、水染みの付着と、イオンデポジットクレーターの状態は、
ほとんど瀕死状態と言って良いでしょう・・・
過去の施工車両の中で見ると、恐らくワースト2です。
ワースト1のポルシェ・カイエンは04磨きコースが必要だったですけれど、このお車はどうでしょうか?
全体を覆ってしまっている水染みにより、本来はサドルブラウンというこげ茶の塗装色が、どう見ても黒にしか見えなくなってしまっています・・・
この状態では、傷すらほとんど滲みに埋め尽くされてしまっていますので、傷があるのは確認できますが、傷のダメージレベルまでは全く判断付きません。
オーナー様自体、極端な意匠性回復を望まれているわけではありませんでしたので、ひどい水染みと言っても“02スタンダード・ソフト磨きコース”でもある程度の回復は可能であろう?
という予測で、施工することになりました。
が・・・
ちょっと考えが甘かったようで、ウオッシャー液でできた滲みは落とすことができ、
艶も出てはきましたが肝心の水染みは全く状況変化なし・・・
水染みと思っていたものもすべて、
イオンデポジットクレーターだったようです。
これではせっかく施工しても大きな意匠性変化はしませんので、オーナー様にご連絡をさせて頂きましたが、ここでまたもや問題発生。
ご記入して頂いていた携帯のTELの番号が違います・・・
幸にもご自宅のTELもご記入いただいておりましたので、ご連絡を取ることが可能でしたが、ご自宅のTELが判らなければ万事休すでした。
つまり、コース変更等のご相談ができませんので、あまり意味のない施工内容で施工することとなり、完成時にガックリ・・・
と、なるところでした。
今後は、一つの連絡先ではなく、必ず複数のメールを含めたご連絡先のご記入をお願いすること致します!
ご連絡の結果、2万円強の追加料金が発生はしてしまいますが、02スタンダード・ソフト磨きコース→“03スタンダード磨きコース”にご変更の許可を頂けました!
これにより、+4μまでの研磨が可能となりますので、
100%のイオンデポジットクレーター除去は無理としても、
7割がたの回復は可能になります。
但し、これ以上の回復を望まれた場合は、04磨きコースとなりますが、そこまでの研磨をするとなると残存膜厚は80μ台まで減少してしまいますので、今回が最終リセットとなってしまいます・・・
使用環境や保管環境に一切問題がなく、
今後似たようなダメージの心配が無い場合は其処まで突っ込んだ施工も選択肢とはなりますが、このお車の場合はここまでではないかもしれませんが、
今後のダメージリスクはかなりありますので、金銭的問題は別としても、そこまでの施工は選択肢としてはお勧めできません・・・
今後又ダメージを受けてしまっても、現状膜厚であれば軽度の状態ならまだ1~2回程度のリセットが可能な幅を残しておくことを優先したほうが、今回の場合は正解でしょう!
側面も相当のイオンデポジットクレーターが出来てしまっています・・・
側面でここまで進行してしまっているお車は、そう目にすることはありません。
但し、トップに比べればまだましで、これだけ傷がはっきり確認できます!
が、これだけのイオンデポジットクレーターに覆われていながらも、ここまではっきり傷が見えるというのは、逆に傷自体がものすごい・・・
と、いう事になります。
側面部のイオンデポジットクレーターはトップ部分に比べ、
深度は浅かったので9割がたは除去できましたが、
やはり予想通り傷のダメージは深く、この様に深い線傷が多少残りました・・・
これはおそらく洗車傷。
鉄粉の引きずりもあるでしょうが、ご自宅の駐車スペースは砕石敷きの為、雨天や洗車時の跳ね上げで細かな砂利が付着し、それを引きずっているのでしょう・・・
出来れば、
駐車スペースだけでもアスファルトや土間コンクリート等で安全な環境づくりが望ましいです。
インターロッキングは、
一般的には目地に砂を用いますのでやはり問題が生じますので、
目地にはベイプサンドのような水分で化学的に固まる砂を用いると洗車時でも安心です!
せっかくいい車を購入されても、いくら管理に神経を使われても、環境自体が整っていなければ、車を良い状態で保つことはできません・・・
たとえば500万円の予算で車を購入されるのであれば、
そのうちの100万円を環境改善に使われて、400万円のお車を選択される方が良いでしょう!
車庫環境は長期的に維持されますが、車は消耗品ですから。
AUDI アウディ A6オールロードクワトロ 4.2FSI 4WD
(4FBVJA)コーティング終了
途中でコース変更を余儀なくされましたが、
そのおかげで相当の意匠性リセットが可能となりました!
オールロードの場合、
フェインダーやロッカー・バンパーなどに樹脂パーツが多用され、
且つサテン塗装のような特殊が塗装が施されているため、
このような部分はボディの様には磨くことができませんので、お客様にも、
「このような処の意匠性回復はあまり期待できません・・・」
とお伝えし、ご了承は頂いておりましたが、結果予想外にきれいになりました!
磨きコースの変更の為、お引き取り日時を2日延長して頂きお引き取りにいらして頂きましたが、完成車両をご覧になられ、
「すごくきれいになり、見違えたねー」
「しかも、サドルブラウンの色がこんなにはっきりしてくるとは、予想外です!」
と、ご満足いただけたようです。
問題の残ったイオンデポジットクレーターも、弊社工場内の照明ですと確認可能ですが、工場より露天にだし太陽光でご確認いただくと、
まったく痕跡が無いかのように見えます!
今回お選びいただきましたコーティングは、施工前の車両状態や環境等を考慮して、
耐水染み性が強く且つコーティングを残存させた中で、
かなりのリセットが複数回可能なメリットを気に入って頂き、
“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド”とまたもやなりました!
この御選択は、機能・性能的な部分を別としても、
意匠性的な部分においてだけでもこのお車にはベストマッチだったでしょう!
アウディのエクステリアデザインは曲線を強調するデザインですが、
その曲線がより強調されとても滑らかな印象を与えています。
更には、磨きにより戻った本来のサドルブラウンの塗装色も、
より一層深み感がまし“大人の車”的印象が強くなりました。
個人的印象でいえば、最高の意匠性と言えるでしょう!
更に、お預かり中に追加ご依頼を頂き、
“レジントップコート・コクーンSTD”の施工もいたしました!
既に、弊社のお客様で車庫環境が万全ではない方の定番施行となってきています。
絶対必要な施工とまでは行かないですが、
施工後1か月間の管理に自信が持てない場合には、これから長いこと存在するコーティングの意匠性のみならず、
耐久性すらにも影響を及ぼす初期段階でのバリアー効果は捨てがたいものがあります。
御予算が許すのであれば、施工をしたほうが良いのだけは事実です!
この度は、コース変更に伴う日程変更にも快く応じて頂き、大変助かりました、ありがとうございました。
此れからお住まいの地域は、下界と違い過ごしやすい時期となられるでしょうが、お車にとっては厳しい季節でもあります。
洗車に関しましては、お引き取りの際のお打合せ通りでよろしいかとは思いますが、十分にお気を付け下さい。
またウインドウに関しましては、お渡しいたしましたクロスであまり改善がされないようでしたら、また時期を見てご相談ください。
車両クラス:クラスLL
施工コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング
磨きコース=03スタンダード磨きコース(イオンデポジット&傷取り磨き・鏡面仕上げ)
オプション施工=レジントップコート・コクーンSTD
施工料金:267.300円税込(輸入車割増磨き+10%・濃色車割増磨きランク1+20% 適応)
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