2015年07月19日公開|ホンダ
昨年塗料飛散の被害に遭われ施工させて頂きましたお車ですが、今回もまた被害?
左フロントドアのガーニッシュ、無限のエアロらしいのですが、両面テープで装着されており浮きが目立つようになられたので、ディーラーで補修をお願いしたところ、
なぜかさらに接着が甘くなり走行中に外れてしまったらしい・・・
当然エアロが破損して、その修理をディーラー負担で行ったそうですが、
その部分再コーティングをディーラー様よりご依頼いただきました。
但し、昨年行っているコーティングは弊社のコーティングの中でも、
最上級の“グラスコート・アルティメット”ですので、価格は半端ない・・・
弊社より見積もり提示の段階で、必ず揉めるだろう?
と予測しておりましたが、意外やすんなりOK!
車両お持込時に、サービスマネージャーの方にお聞きしてみると、社内的にはかなり上司から、
「1台分の施工でもないのに、こんな価格が有り得るのか?」
とかなり苦言は呈されたそうですが、こちらのサービスマネージャーの方が、
「世間には、何十万円のするコーティングはありますから、
ホンダのコーティングと比較して判断するのはおかしいですよ・・・」
と、いう具合に説得されたら自管賠保険を使った処理でOKが出たそうです!
こちらのディーラーは、ホンダカーズ信州ですが、
ポルシェ等も展開しているヨコタグループですので、
今回の様な特殊なコーティングなど高額なものに関しても知識をお持ちの会社ですので、ご理解頂けたのでしょう!
それに、ヨコタグループとは弊社自体30年のお付き合いもあり、その間ボルボ・ジャガー等6台買ってきていますし、たまにではありますが業販でもお付き合いしていますので、それもあるのかもしれません。
ただ、ホンダカーズ信州に限らず、他ホンダディーラー系列も似たようなクレーム事例で弊社に持ち込まれたことは過去に数例ありましたが、
他系列でも価格や補修内容について揉めたことはありませんので、
ホンダ系販売店総てがお客様第一主義なのかもしれません!
国産他社ディーラーですと、マツダやUグループも似た事例を扱っていますが、やはりこちらのディーラー様とも揉めたことは1回もありません。
が・・・
あるディーラーグループに関しては、
1回として揉めなかったことが無い販売系列店もありますが・・・
今までのこのような経緯を見てきた中で、
私が確実に受けるこの対応の違いの根本は、
一番大事なことは?
会社の損害をいかに少なくするか・・・
お客様への迷惑をいかに満足に替えるか!
という、一番は会社なのか?
お客様なのか?
という、会社のスタンスの違いでしょう。
面白いのは、このスタンスの違い個人にも伝播していて、
誠意ある会社では対応される社員の方は低姿勢ですが、
誠意ない会社では上から目線というかほとんど喧嘩腰できますからねー
長年勤めていると、その会社のカラーに人間性までもが染まって行ってしまうのでしょうねー
会社は、個人の人柄すら変えていってしまう・・・
誠意的対応では有りましたが、その修理のレベルとしてはがっかり・・・
再塗装後の不具合を補修する際にペーパーを掛けられたのでしょうが、
約1/2の範囲にペーパー目が残ってしまっています。
しかも#1.200位の非常に粗いペーパー傷です・・・
昨年の施工時の磨きは、02スタンダード磨きコースにて全体の肌調整を行っていますので、今回は02スタンダード・ハード磨きコースにて再塗装部分の肌感を隣接部分に合わせる予定でいましたので、一寸これは厳しいかな?
と思いつつも、実行してみましたが、さすがに#1.200の傷には歯が立ちません・・・
ディーラーにこの状況を報告し、
「見積もり予算内で納めるのであれば、ペーパー目は残ります・・・」
「完全にきれいにするのであれば、03スタンダード磨きコースが必要ですが、
予算はオーバーしますがどうしますか?」
とお聞きしてみると、上司に相談しますもなく、間髪入れずに、
「予算オーバーはかまいませんので、完全な状態にしてください!」
との、ことでした。
会社の仕組みとして、現場裁量権をかなり認めているのですね!
此れって、会社が個人を信用していることにもなりますので、私から見る会社の在り方としては良い会社だと感じます。
”03スタンダード磨きコース”にて施行することを快諾頂けたおかげで、
完全な仕上がりをすることができました!
但し、このような塗装仕上がりとなっていたこと自体は、
ディーラーとしては問題です・・・
今回だけが運悪くというには、
あまりにペーパー残りは状態が悪く範囲が広すぎます。
内製板金塗装工場での作業だったそうですが、どこのディーラー内製でもそうですが、民間の優良板金塗装工場に比べると明らかに施工レベルは低いです・・・
なぜ、このようになるのか?
というと、まずは施行技術者が若く施工経験が少ないので、
はっきり言って未熟・・・
其れと、設備が旧態依然としていて、
磨き関連機材や照明設備が整っていない・・・
という事が、多いようです。
これディーラーのほうが会社規模も大きく当然お金もあるので、おかしいでしょう?
と思えるかもしれませんが、優良板金塗装工場は経営者自身も職人ですし、根本的にこれが専業ですから、優良施工を行わなければ仕事を確保できませんし単価も維持できません。
然し、ディーラー系となると、お金はあっても、
現場の必要性を判断するのはスーツを着たデスクワーク組ですので、
現場の必要性とは関係なく机上判断となってしまいます・・・
実際今回の内製工場にも、持込みされたディーラー様にも、
天井水銀灯はあっても完成検査自体は蛍光灯と太陽光だそうで、今や優良板金塗装工場やプロ磨き屋では必需品のメタハラ水銀灯やLED色差ライトなどが無いそうです・・・
これでは、いくら現場の技術者や検査担当がきちんとしたことを行なおうとしても、
見えない環境では問題を発見はできないでしょう。
HONDA ホンダ エリシオン コーティング補修終了
今回の補修は、たったドアガーニッシュ1枚の施工で、それなりの施行金額となってしまい、ディーラー様には申し訳ないとは思いますが、
システム上の料金ですのでご了承いただき感謝いたしております!
上記した、照明設備の不備から起こった今回の塗装仕上がり不良ですが、サービスマネージャーがお引き取り見えられた際、
弊社の設備をご説明しその性能差もご覧いただきましたが、
自社の設備の貧弱さを痛感されたようです。
ので、帰られたら早速照明設備の購入の稟議を上げてみるそうです!
ただ、
「うちの会社、こういうことには結局的にお金出さないから、
金額が大きいと厳しいかなー」
と、不安を言われておりましたが、
「買ってくれないようだったら、自分が自費で買います!」
とまで、仰っておられましたが、
「自費で買う金額じゃないでしょう・・・」
というと、
「そうですが、やはり今回のように自分たちが気付かずに完全ではないものをお客様に御渡ししていることは、可能性に気づいていながらでは余計に不味いですから・・・」
と、正直今まで接してきたディーラーマンの中では、
一番誠意と熱意を感じさせていただいた方です!
私が常々言っている、“ディーラーなんて詐欺師の集団”もこの様なディーラーマンが居るのですから、考え直さないといけないですねー
今回も修理御指定いただきました、ありがとうございました。
但し、前回施工終了後すでに前後2か所のエアロ破損をしているようですが、せっかくきれいになったお車ですので、ぶつけない様にもう一寸慎重に運転しましょう。
コーティングの表面状態は割と良好でしたが、気になるのはシャンプー時の洗いが甘いために、コーティング表面に界面活性剤の膜ができてしまっておりましたので、シャンプー後の洗いはもう一寸丁寧に行ってください。
今の情況蓄積されていきますと、水染みの原因にもなりますので。
NSXの販売も、正式に決まったそうですので、お父様は買われるのかな?
楽しみにしております。
車両クラス:クラスX
施工コース:
コーティングコース=グラスコート・アルティメット ガラスコーティング(左フロントドアガーニッシュ)
磨きコース=03スタンダード磨きコース(ハードな傷取り肌調整鏡面仕上げ・上記範囲)
施工料金:ディーラー支払いの為非公開
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