2015年09月13日公開|トヨタ
ご新規のお客様で、“ヘッドライトカバーの磨き&コーティング”での施工でご入庫いただきました!
が、面白いのは弊社がヘッドライトカバーの磨き&コーティングの専門店というか、それのみ行っていると思われていたこと!
それだけで、飯は食ってはいけないでしょう・・・
と言うか、ネット検索で弊社を知られたとのことですが、弊社HPをご覧になられての御問合せだったのですから、それ以外のメニューがあることはページを開けば一目瞭然だと思うのですが、他のことは全く目に入られないのですかねー
不思議です?
相当行ってしまっているヘッドライトカバーです・・・
御聞きすると、
以前トヨタディーラーで薦められヘッドライトカバー磨きを施行されたそうですが、直後は透明感は戻っていたそうですが、短期間のうちにさらに施行前より悪くなったそうです・・・
施行をご覧になっていたそうですが、まずは何か液体を塗り込むと黄色の液体が溶けて流れ出し、それを拭き上げると白く曇っていたそうです。
其れをポリッシャーで磨くと、透明になったそうですが、数か月でこの状態・・・
最近この様なトヨタディーラーでのトラブル施行、よく耳にします。
聞くところによると、全国区では裁判沙汰まで発展している事例すらあるそうな?
格安施行で行われている、ディーラー・GS・タイヤショップ・修理工場などは弊社からするところの“詐欺施行”です・・・
何故詐欺か?
短期的に繰り返し施工しなければ、どんどん状況悪化していく・・・
つまり、入庫が繰り返されるので、施工単価は安くとも儲かる!
此れねらいでしょう。
何故、短期的に曇りが戻るのか?
と言うと、初めに塗っているケミカルが、クリアーもしくは素材のポリカを溶かしている際に、
劣化浸透を起こしてしまっているからです。
つまり、痛みを奥まで広げているだけ・・・
その後白くなるのは、その際に極度に劣化した部分が残っているからで、その部分だけを削り取れば見た目上は透明になりますが、実は透明に見えている部分も、
すでにこの時点では化学変化により劣化してしまっていますが、
まだ劣化段階が軽度の為透明に見えます。
然し、紫外線や水分により軽度だった劣化も急速進行していきますので、
一気に黄ばみが起こってしまいます・・・
弊社の施工方法は磨きのみでの作業ですし、相当ハードに磨きますので、コンパウンドの飛び散りによるお車の汚れを防ぐ為に、この様にヘッドライトカバー周囲をマスカーで覆います!
当然、ヘッドライトカバー隣接の部分にバフが当たって傷めない様に、
マスキングも2重3重と慎重に慎重を期します。
施行前の予測では、クリアーが残っている可能性はかなり低く、残っていたとしてもケミカルによる劣化を起こしているので、恐らくポリカ自体も劣化はしているでしょうから、どちらにしても全剥離を想定した磨きが必要ですので、
“ヘビーポリッシュ”となります・・・
国産車ですので、クリアーも素材のポリカも柔らかいので、
#3.000のペーパーにより一気に黄ばみ部分を除去してしまいます。
やはり、すでにクリアーは存在せず、ポリカ自体が劣化しているようです・・・
ペーパーの傷が除去され、透明感が戻るとポリカ表面に、
点状の細かなピンホールと溶かされたような痕跡が・・・
しかもそれだけではなく、内部のクリアーもすでに劣化を起こしていて斑になってきてしまっています。
これは想像ですが、内部クリアーの傷みと外部の傷みとの判断が付かず、ディーラーでの施工の際、
必要以上にケミカルを塗り過ぎ外部ポリカを痛めてしまったのでしょう?
どちらにしても後の祭りで、
ここまで弄り壊されてしまうとこれ以上の改善は不可能です・・・
しかも内部のクリアー劣化は処置しようがありませんから、次に何らかのトラブルが目立つようになったらユニットでの交換しか方法はありません・・・
尤もすでに露天駐車で10年経過していますから、寿命と言えば寿命です。
ドイツ車などのように、素材自体が高品質の物であれば、
傷みは起きてきたとしても改善を繰り返すことで対処可能なのですが、国産車ではすべてにおいてドイツ車ほどの耐久性を想定して車は作られておりませんので、
車自体が10年消耗品という想定でしょうから諦めるしかありません・・・
多分全世界の車の中でも、日本車は一番短命残存率が低いでしょう・・・
ランクルは除いて。
そのことは、メーカーが一番わかっているようで、
さっさと部品供給打ち切っていきますからねー
何とか、一応見れるレベルにはなりました!
然し、安さにつられてディーラーで補修を受けてしまったのは失敗です・・・
ただ、こちらのオーナー様のように施工そのもののリスクをご存じなく、ディーラー・GS・タイヤショップ・修理工場などで安価施行をしてしまう方が非常に多いのでしょうが、いまどきの高級車のようにHIDやプロジェクターやLEDの様な高価なヘッドライト装着がされてしまっていると、交換は10万円を軽く超えてきてしまいますから、
慎重な行動をとらないと予想外の出費となってしまいます・・・
所謂、“安物買いの銭失い”みたいなことになっちゃいますねー
車に関しては、基本的にダメになってから処置を施すのではなく、
なんに関しても予防処置を行っておくことが、いい状態で長く維持する秘訣であり、
結果としてこの方が出費も抑えることができるでしょう!
先日も、ある国産車の車検を主に行っている整備工場の経営者の方と話をしている際にお聞きしましたが、
「格安スピード車検に押されて、コスト競争になってしまっているので、予防整備などとても提案できる市場状態ではない・・・」
「とりあえず、その場問題なく車が走り、価格が安ければ安いほど良いというオーナーの考え方ですから、きちんとしたことをすればするほどお客は減ってしまいます。」
だそうですが、車が大好き車が趣味と言いつつも、
コバックなどに代表される格安車検に出す人の心理は私には理解不能です・・・
中にはDIYなどで、重要保安部品などの整備交換などもされてる方もいらっしゃいますが、これも元整備士である私からすると、無責任行動と感じます・・・
この様な事を言うと、
「自己責任だから良いでしょう!」
と言われますが、
なぜこのような重要保安部品の修理は法律上認証工場以上でないと違法なのかを考えてみててください?
この様な部分の整備不良による事故は、重大事故につながる可能性が高い・・・
つまり、自身の車の問題だけではなく、事故において他人を巻き込む確率が高くなる。
「保険にちゃんと入っているから、賠償ができる!」
等は、当たり前のことで、それが自身の整備不良から起こした事故で、
もし他人に大けがを負わせたり、最悪死亡でもさせてしまったとき、それが自身の身内だったとしてら納得できますか?
そもそも、資格や許認可などは確かに業界利権等の絡みも否定できませんが、
資格取得の過程でしか得られない知識や、許認可においての最低設備条件などにより、
安全が担保されるのも事実です!
弊社では、建築事業部があり、当然許認可や必要資格は万全ですが、
実際無資格業者と比較してみた場合、
工事そのもののレベルは当然ですが価格以外で劣る部分は有りません。
また、DIYでの施工などでも、ご本人は、
「素人レベルでこれだけのものが出来ればすごいだろう!」
等と言われる方が多くいらっしゃいますが、プロ視点で見させて頂けば、
一見まともに作られているように見えますが、問題箇所だらけですし、
危険と思われる部分も多々目にします・・・
これ、車も全く同じでしょう!
自身のの知識や技術に自信が有ったり、楽しみでやられていたり、経済的理由で行っていたとしても、車は走る凶器であり、
それを安全に保つ義務が法律的にも社会的責任としても在ることですから、自己中のこじ付けの理屈では何かあったときの良い訳にもなりません・・・
凶器の管理は、金銭的理由や自己のエゴで行うことでは無く、
完璧には完璧を期すべきでしょう!
私の個人的意見ですが、それが嫌なら車など乗るべき資格は無いでしょう・・・
この度は、朝早くからお持込みお引き取りをして頂きまして、ありがとうございました。
当座できる範囲での最良の処置は施しましたが、お話させて頂きましたように、残念ながら寿命に至っておりますので、ご了承ください。
但し、お車もそろそろ無整備状態で乗れるのも次回車検位まででしょうから、ライト交換が必要になられる段階が買い替えのタイミングのような気がします。
又何かございましたら、お気軽にご相談ください。
車輛クラス:クラスX
施工コース:
オプション施工1=ヘッドライトカバー磨き(ヘビーポリッシュ)
オプション施工2=ヘッドライトカバー・コーティング(専用コーティング・シングルコート)
施工料金:27.000円税込
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