2015年11月07日公開|ボルボ
既に新車購入から2回の施工を頂いております会員様のお車ですが、
今回自損事故でご入庫いただきました・・・
最後の施工時には長野県内にいらっしゃいましたが、お勤めのお仕事が定期的に転勤がおありの為、今回は東京よりわざわざ弊社にお越しいただきました!
ありがたいことです。
作業は板金塗装を含めたところからの御依頼で、車両保険をご使用になられての修理となります。
保険会社は、以前は良く揉めた東京海上日動ですが、今回は事故受付が埼玉保険金支払いセンターで、担当するアジャスターも懇意の方でしたので、
先日のスバルのように施工範囲や金額で揉めることもないでしょう!
先日のスバルは特殊事例で、最近の東京海上日動は以前の様な、
出し渋りは弊社に限っては無くなりました。
もしかしたら、弊社業務関連で大口保険契約を2件していることが影響しているのかも?
今回何故わざわざ東京から長野県までお越しくださり、板金修理からご依頼を頂いたのか?
というと、
「ディーラーでの修理よりもクオリティーは高いのでしょう?」
と、いう事です。
最新のブログでも書きましたが、
正直ディーラーでの板金塗装は全く持って信用はできません・・・
たとえば超高級車ディーラーであるフェラーリのディーラーでさえ、
カーコンビニ倶楽部に依頼している所すらあるくらいですし、大々的にクオリティーの高さを宣伝しているヤナセでさえ、過去に2回の再塗装不良が弊社お客様でもありましたから。
此れには、2つの大きな理由があります。
と、言ったところでしょう。
1の場合、外注工場では発注仕切りが非常にきついため、
請負先の板金塗装工場は極力手間を惜しみます・・・
内製工場の場合でも、人件費を削るため作業者は経験の浅い未熟者が多く、且つ施工効率優先で短時間施行を要求されるために、
クオリティーは必然的に下がってしまいます。
2の場合も似たようなもので、主にサービスフロントが検査をするのですが、
塗装の専門知識もほとんどなく、点検するための弊社にある様なライトは殆どのディーラーで持ち合わせていませんので、自然光で簡単に見るだけですので問題点を見落としてしまいます・・・
又、内製工場での修理の場合は、軽微な不良であればやり直しを指示すれば会社の利益を削ることになりますから、目をつぶるなどという事もあるかもしれません?
3の場合が最悪ですが、例えば請求内容ではパネル一枚ベースカラーとクリアーが一枚吹きになっているのに、実はクリアーすら暈し塗装がされている・・・
などという事は、決して珍しい事ではありません。
事実先日、私の叔父が某トヨタディーラーでバンパーの板金修理を依頼したところ、かなり高額な請求書が送られてきて、
「この金額おかしくないか、一寸見てくれ。」
とのことで、実車と請求書を見比べてみると、
上記したように行われている塗装はクリアー暈しなのにも拘らず、
請求書内容では脱着工賃までは行った1枚吹きの金額になっています・・・
一応、弊社外注先の板金塗装工場に確認してみたところ、
「その金額ですと、一枚吹きを行ったとしても、2割は高いでしょうね・・・」
との回答で、オーナー自費修理を良い事にボッタクッテいました・・・
上の例は極端な例でほとんど詐欺の様なものですが、
この叔父このディーラーとは40年からのVIP顧客で在りながら、ここまでのことやられてしまいます・・・
全てのディーラーがこの様な悪意を持ったディーラーという事は無いでしょうが、
私から見ると所詮“大同小異”だろう?
と、思います。
今回の破損個所はリアバンパーですので、
板金修理はリアバンパーの新品交換&塗装となります!
したがって弊社の施工範囲は、隣接パネルであるリアハッチと左右クオーターが含まれますので、都合4パネルのコーティング再施工となります。
クオーターパネルはAピラーまでパネルは伸びていますので、
当然Aピラー先端部まで磨きから作業を行います!
よく、
「なぜ、隣接パネル迄磨く必要があるのか?」
「グラデーションの必要性から隣接パネル施工するなら、コーティングだけでいいのでは?」
と、言われることがありますが、既存のコーティングの上に新たなコーティングを行っても、
密着は起こりえません・・・
これ物理的に簡単な理屈で、シリカコーティングは単に分子結合膜となって密着しているのではなく、下地に対してのスパイクが密着の為には必要ですが、同じ密度のコーティングが存在してしまっている所にスパイクはできません・・・
だから、密着することは無理となります。
頭のまわる方なら、
「この理屈も変だろう・・・」
と、思われるかも?
「既存コーティングを剥離しても、その時のコーティングがクリアー浸透(スパイク)しているのなら、結局スパイクはできないのでは?」
と、疑問を持たれるかもしれませんが、まだ考えがあまいですねー
磨くという事は、コンパウンド粒子で傷を入れていることになります。
視覚的に確認不可能なこの様な細かな傷は、
当然シリカの密度より粗いものとなりますからそこにシリカはスパイクするのです!
釘を打つような深いスパイクは必要なく、
あくまで引っかかることが可能であれば良いのです。
この理屈は、新車時に磨き無しでのコーティング施工に意味をなさいという理論とも結びつくものです!
この様に、再塗装されたパネルにも多少なりとも傷は必ずあるものです・・・
但し、この程度で済んでいるのは、弊社外注先だからで、他社で板金塗装されて持ち込まれている場合にはこの100倍くらいの傷量がほとんどです。
酷い場合には、ペーパー目すら残っています・・・
その為弊社では、
再塗装パネルの磨きは“02スタンダード・ソフト磨きコース”で行います!
弊社ご依頼を頂いて、再塗装され再コーティングをされたお車で、
傷残りをしているわけにはいきませんから。
但し、保険使用で他社での再塗装を行われお持込み頂いたお車の場合は、
同じ磨きではご対応いたしますが、
傷の完全除去までの責任は弊社では負えませんので、
再塗装程度が悪い場合は傷残りをしてしまう可能性は否定できません・・・
この場合は、完璧を要求されるようでしたら、追加磨きとなりますが、これは保険支払はされませんので自費施行分となってしまいます。
自腹を切ってまでは、嫌だ・・・
という場合は、傷残りはご了承いただくほかありません。
冷たい言い方かもしれませんが、
あくまで再塗装のクオリティーは其処での修理を指定された自己責任となりますので・・・
此の後、ヤナセで板金塗装修理をされたお車が入庫してくる予定ですが、果たしてどうなることやら・・・
↑の写真は再塗装パネルの磨きが終了した状態ですが、
この様に100%の傷の除去まできちんと仕上がっています!
当然柚子肌感も、既存パネルに合わせていきます。
くどいようですが、他社での板金再塗装でのご入庫車両では、
ここまでの到達クオリティーは保証しかねますので、ご了承ください。
当然隣接パネル施行を行うパネルには、すでに結構な傷が入ってしまっています・・・
然し、隣接パネル施行は完全を期すための施工ではなく、あくまで再塗装された部分と既存パネルとの意匠性をつなげるための施工ですので、
”01スタンダード・ソフト磨きコース”が標準となります!
但し、前回施工においてこれ以上の磨きもしくはこれ以下の磨きで施工されている場合には、
その際行っている磨きが基本となります。
↑の写真は、隣接パネルの磨き終了後となりますが、
傷量は減りますが100%の除去は目的とはされておりません・・・
再塗装パネルにごく近い部分から離れるに従い、
新たに隣接する既存パネルの現状の意匠性に近づけていきますので、わざと磨きを甘くしていきます。
これにより、多少なりとも修理をされた部分と、
手つかずの部分の意匠性のちぐはぐさをグラデーションしていくという訳です!
VOLVO ボルボ V70 T5SE( BB4204TW)補修コーティング終了
以前の施工で、オプションである、
“レジントップコート・コクーンSTD”が施工されているために、
今回の保険修理でも補修対象に含まれます!
但し、レジントップコートは大雑把な良い方をすればポリマーのようなものですので、今回補修コーティングとして施工しました、
“マーベラスフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ”の様な純粋なガラスコーティングとは、
全く違った意匠性艶感となってしまうため、
統一された意匠性に近づけるため全面施工をいたします。
これにより、より修理をされた部分の浮き上がり感が抑制されます!
今回は、この保険修理とは別に、左リアドアに凹みをオーナー様が発見なされていましたので、そこはオーナー様自費において“デントリペア”を行います!
凹み箇所が微妙な位置で、
「内装ばらさないとデントできないかな?」
とも思われましたが、“餅は餅屋”ですね、プロは上手いこと特殊なデント棒を使って直しちゃいました!
弊社が出張依頼しているデント屋さんは、県内どころか全国的にも有名な方ですので、
いつも安心して任せることができます!
お客様にも大変恵まれておりますが、弊社協力業者様(板金塗装工場・デント屋・メカニック・ブローカー・特殊車種販売店)にも本当に恵まれています。
そのおかげもありまして、
トータルでより高いクオリティーをお客様にご提供・ご紹介が可能なことには、
常日頃から感謝いたしております!
態度は横柄でも、心の中は結構謙虚なのですよ!
と、自分では思っているのですが・・・
特に倶楽部面々の受けている恩恵は、絶大じゃない!
と、言っちゃうから謙虚さ無いと言われるのかも?
このお車は、オプションのナッパレザーがシート等に使われています!
其処に拘られて購入したそうです。
が・・・
質感当然肌触り感も柔らかく、
非常に高級感のあるのが特徴のナッパレザーですが、一般的レザーシートに使われるセミプロテクトレザーと違い、
表面にプロテクト層が存在しないために傷みやすいのが玉に傷・・・
案の定、
運転席側の乗り込み時に擦れやすいサイドはかなりやつれが目立ちます。
ただし、ナッパレザーの特徴は使い込むことにより逆に風合いが出てくる!
という特徴もあるのですが、
其れはあくまできちんとしたレザーケアーを行ってのことで、
恐らくオーナー様は何もなされていないご様子・・・
せっかくの高級レザーですので、多少のお手入れはしてあげてくださいね!
この度も、遠路はるばるは弊社にお越し頂いまして、ありがとうございました。
お持込み頂いた際、代車乗り換え頂くタイミングが上手くいかず多少の待ち時間が出てしまい、申し訳ございませんでした。
渋滞には巻き込まれずに、スムーズに御帰り頂くことができたでしょうか。
今回の事故は、うっかり事故だと思いますが、これから寒くなりまた雪の降るときもあるでしょうから、更に御注意いただいて運転してください。
遠方よりお越しいただき、板金修理よりご信頼ただきまして御依頼頂きましたこと、本当に感謝に堪えません、ありがとうございました。
会員クラス:準会員
車輛クラス:クラスLL
施工コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ ガラスコーティング(リアバンパー・左右クォーター・リアハッチ)
磨きコース1=02スタンダード・ソフト磨きコース(リアバンパー)
磨きコース2=01スタンダード・ソフト磨きコース(左右クォーター・リアハッチ)
オプション施工=レジントップコート・コクーンSTD
外注施工=デントリペア(左リアドア自費)
施工料金自費施行分:15.120円税込
施工料金保険支払分:非公開
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