2015年11月11日公開|マツダ
此方のお客様も会員様ですが、自損事故です・・・
わざわざ、東京からお越しいただきました!
全損担保の車両保険に入られていますが、
今回は自費にて修理なさいますが、
もし保険修理で完全に直すとなると板金塗装と弊社施工を合せて35万円くらいかかるでしょう。
本来でしたら、これだけの修理代が掛かるのであれば、保険等級のダウンによる掛け金の損得を考えても、保険使用のほうが良いのですが、
免責を10万円に設定されてしまっているために、これだとかなり微妙な線となってしまいます・・・
確かに、等級20で10万円の免責設定ですと多少保険料は安くはなるでしょうが、国産車の場合しかもデミオの様なお車では、その差額と免責支払分を考慮すると免責設定はするべきかというと微妙な線です。
というのも、輸入車に較べ修理費用が安いですから、板金修理だけで考えた場合、10万円の免責を超える事故になる確率はかなり低く、
仮に超えたとしても10万円分を自費で支払うとなると損得勘定的にはかなり微妙でしょう・・・
以前在った事故で、私の知人のロータスの事故で、わずかリアカウルが5cm割れただけでも軽く200万円を超えることになってしまうような車でしたら、
免責10万円もありですし数年分の保険料差額でその免責分も軽く処理できてしまうでしょうが、今回のような場合はかなり損な加入の仕方のような気がします?
今回の事故は左方向に転回時に、カートのようなものを巻き込んでしまい、損傷個所は左フロントドア・左サイドミラー・左リアドア・左クォーター&サイドシルとなりますが、前記したように保険修理の内容で完全修理をするとなると35万円ほどかかってしまいますので、
部分的修理で妥協されることとなりました・・・
板金塗装による修理は、一番損傷の激しかった左リアドアのみとして、サイドシルは凹みもかなりありますがそれはスルーとし、
それ以外の部分も磨きのみでできるところまでとなり、当然隣接パネルのコーティング補修もいたしません。
このお車、今年の冬に新車で購入されたばかりのお車ですが、
1年すら経過しないにも拘らず傷物のまま乗らなければならなくなることは、非常に悲しいことですし、今後のお車に対しての愛着にも陰りが出てしまわれるのではないか?
と、感じてしまいます。
と言いつつ、私も経済的理由において結構完全修理を断念することがありますが、やはりその時点で其れまでとは車に対しての拘り方は変わってきてしまいます・・・
其れとは別に、保険会社や警察から聞くところによると、
ここのところ任意保険の未加入車が急増しており、
車検期限切れの車さえかなりの台数があると思われるとのことです・・・
中には、高齢で免許を返還しているにも拘らず、無免許で運転していることも少なくないとか?
この様な車と事故になった場合、
物損に関しては当然相手方からの賠償は保険では出てはきません・・・
当然このような方たちには、自費賠償の能力もないでしょう?
そうなったとき必要なのが、自身の車両保険です!
この様な時、
自身の車両保険から本来相手方が支払うべき賠償金の仮払いが可能となります!
つまり、相手方の支払うべき損害金が補填されるという訳です。
但し、これが100-0だった場合は、免責10万円を設定してしまっていると、このような場合でも免責金は差し引いた金額しか支払われません・・・
となってしまいますから、できれば免責金の設定はしないほうが賢明です!
やはり、黒のお車ですと幾ら腕のいい板金塗装工場で修理をしても、
実際にはこの様にかなりの傷が入ってしまっています・・・
弊社外注先はディテーリングも行っており、コーティングも施行してはいますが、
基本的に磨きに関しての、
クオリティーの基準は磨き屋とは相当異なります。
というのは、使用する照明環境も全く違いますし、ポリッシャーやバフ・コンパウンドもほとんど共通する部分は有りませんし、磨き方自体も当然違ってきます。
ですので、仕上がりが違うのは当たり前といえば当たり前なのです・・・
とはいえ、弊社も信頼して依頼している工場ですので、
深い傷残りはありませんで、スポンジバフの範疇での処理が可能です!
当然クリアー暈し処理なども行なっていませんから、磨いたらさらに最悪になった・・・
と、いう事もありません!
ですが、これが他社で板金塗装されたものですと、
今までの経験からして軽度の磨きではとても補修は不可能・・・
というものが、ほぼ100%と言って良いでしょう。
現在も1台自走不能の大事故を起こされてしまい、都合上他社で修理をしているお車がありますが、
恐らくは有りえないと思えるようなクオリティーで弊社に持ち込まれてくると予想されます・・・
この時問題になるのは、弊社作業はあくまで、
きちんとした板金塗装のクオリティーで仕上げられていることが前提となる作業内容での保険請求となります。
然し、酷いクオリティーで仕上げられてしまっていた場合、
その作業追加分は保険会社は認めません・・・
其れは、入庫された板金塗装工場はオーナー様が指定されて入庫されたものですので、その修理に関しては完全であるかどうかは保険会社には関係ないこととなるからです。
但し、最近ダイレクトタイプの保険では、指定工場というものがありますが、この場合は保険会社の手配となりますので責任は保険会社が取るかもしれません?
然し、あくまでかもです・・・
では、修理のクオリティーに不具合があった場合に、その損害分を修理を行った工場が負担するのか?
もしくは、再施工に応じるのか?
というと、これはかなり揉めることを覚悟しないと難しいでしょう・・・
しかも、その要求は基本的にはオーナー様ご自身がしなければならず、
保険会社や弊社は部外者でしかありませんから、
基本的にはその交渉にタッチすることはできません。
基本的考え方は新車の視覚的トラブルと同じで、
受け取りを認めた段階で責任はオーナー様となります。
以降、クレームを受理すかどうかは、その工場の誠意に掛かってきます・・・
隣接パネルは、本来であれば板金修理対象でしたが、今回は自費修理ですので
「磨きで直る範囲で妥協する!」
とのことで、“スポット磨き”を行います!
但し、サイドロッカーは凹んでしまっていますので、凹みはそのままに磨きのみ行います・・・
このお車の場合、サイドロッカーとクォーターが連続パネルとなってしまっているために、この部分を損傷してしまうと板金塗装を行えば15万円近くかかってしまいます・・・
自爆事故で損傷した個所とは別に、ボディの傷や水染みの状態は新車施工から9か月経過としてはかなり状態としては悪いです・・・
駐車環境が狭所とはお聞きしていますが、
自身や隣の車の出入り等で服や荷物を擦ってしまっていることもあるでしょうし、
洗車においても相当雑な洗車が行われている様子です。
お住まいのエリア近辺には、洗車場などは無いでしょうから、恐らくGSや洗車屋さんで洗ってもらっているのだと思いますが、お金を支払ってここまで傷を入れられるのも耐え難いことです・・・
スポット磨きの対象は4区画!
然し、いかにせよマツダ車ですので膜厚上の問題がありますので、
傷を完全に除去するまでは磨きこむことは無理でしょう・・・
まずはクォーターのフェインダープレスに沿った部分で1区画。
フロントドアには前後方向に80cmほどカートが擦った傷がありここで2区画。
其れと、ドアミラーで1区画。
クォーターはそれほど深いダメージではなかったために、ほぼ完璧に除去終了!
フロントドアの2区画は、膜厚100μ以上ある車なら完全除去もできたでしょうが、残存膜厚を70μを下回らないようにするには、点状にところどころ傷は残ります・・・
但し、ジェットブラックマイカとい塗装はかなりマイカが強いため、
点状に残った傷もマイカの反射に混ざってしまうためにさほど目立ちはしません。
再塗装で+7万円を考えれば、これだけ直れば御の字です!
サイドミラーは、膜厚計すら使用することができませんから、もともと塗装膜厚が薄いことも考慮するとかなりスポット磨きは慎重さが必要とされます・・・
大方は処理できましたが、深い線傷の痕跡と、
削る様についた傷1cmほどは残りました。
強引に磨き続ければことによるとこれも除去できるのかもしれませんが、
塗装を剥いでしまうリスクも増大していきますので、此処が潮時です!
再塗装がなされたパネルは、傷残りは許されませんので完全除去できました!
板金塗装自体から弊社が受けていることですので、
塗装状態の可否も弊社の責任ですので、
何が何でも完全仕上がりまで持っていきます。
然し、くどいようですが他社板金塗装施行車に関しては、
その塗装仕上がりは弊社の感知することではありませんので、あくまでご依頼の磨きにて仕上げられる範囲にとどまります・・・
ですので、このような場合に仕上がりの完璧性を求められても、
ご要望に沿えるかどうかは再塗装の仕上がりのレベルによるとしか言いようがありません。
MAZDA マツダ デミオ XDツアラー Lパッケージ(DJ5FS)
補修コーティング終了
今回の補修コーティングは、再塗装されたパネルとスポット磨きを行ったパネルに限りますので、3パネルを“マーベラスフィニッシュ・プレミアム”にて施工いたしました!
新車時“レジントップコート・コクーンSTD”も施行されていますが、保険修理ではないですのでこれも自費となりますから、施工するかはオーナー様の判断になりますが、
露天駐車の黒ですので行うこととなりました!
然し、保険であれば意匠性変化が目立ってしまうため、
1台分丸ごと施工が認められますが、自費の場合はそれを優先してしまえばその分オーナー様のご負担は増えてしまいますので、
今回は補修コーティングを行ったパネルのみの3パネルだけ施工いたします・・・
やはり、その3パネルは大分意匠性が浮きますねー
其れと、再塗装を粉ったリアドアには、
“エクスペル・ペイントプロテクションフィルム”で、
ドアカップの施工もしてありましたので、再度新たに貼り込みをし直して、
今回の自爆事故修理完了です!
この度は同じタイミングで事故車両が重なってしまったため、通常より1週間お預かり期間が長引いてしまい、ご不便をおかけすることとなってしまい、申し訳ございませんでした。
今回の事故はうっかり事故ではありますが、巻き込みの為損傷が広範囲になってしまい悲惨なこととなってしまいましたので、サイドミラー確認は今後十分に行うようにしてください。
相手がものならまだ良いですが、小さな子供とかでしたら大事ですから。
先日私も、ホームセンター駐車場内で車にはねられましたが、このような処では特に周囲の注意を心がけてください。
本文中にも書いてはいますが、車両保険の免責金額は考慮しなおすことをお勧めいたします。
この度は、電車での往復を頂いてまでのご入庫を頂きまして、ありがとうございました。
会員クラス:準会員
車輛クラス:クラスM
施工コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング(左フロントドア・左リアドア・左クォーター)
磨きコース1=02スタンダード・ソフト磨きコース(再塗装パネル・鏡面仕上げ×左リアドア)
磨きコース2=01スタンダード・ソフト磨きコース(軽度の傷取り鏡面仕上げ×左フロントドア・クォーター)
オプション施工1=部分傷取り磨き(スポット磨き×4区画)
オプション施工2=レジントップコート・コクーンSTD(補修コーティング施工パネルのみ)
オプション施工3=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム(左ドアカップ)
外注施工=板金塗装(左リアドア)
施工料金:159.813円税込(会員オプション割引-10%・濃色車割増磨きランク1+20% 適応 外注施工費含む)
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